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ー今あなたに伝えたいー

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  • 1:

    サリ




    2005-10-02 03:18:00
  • 2:

    サリ

    暑い季節。
    あなたと出会った。
    あなたは、すごく優しくて子供っぽくて。
    私は、今頃になって、たくさんの後悔と。
    会いたい気持ちが溢れている‥‥‥‥‥。

    2005-10-02 03:20:00
  • 3:

    サリ

    「うん。わかった。ばいばい。」
    花火大会の日。
    彼と別れた。
    花火を見に行く約束をしていたのに。たくさんのカップル達は、今頃楽しく花火を見ているんだろう。

    2005-10-02 03:22:00
  • 4:

    サリ

    そんな事を考えている私に携帯が大きな音を鳴り響かせて、呼び戻す。
    ディスプレイを見て名前を確認し、少しのため息をもらしながら、とりあえず電話に出た。
    「今から遊ぼー!」
    呑気な声。そんな気分じゃないのに。

    2005-10-02 03:24:00
  • 5:

    サリ

    「今から?無理やわ!」
    「お願い!迎えに行くから!」

    強引な男。
    仕方無く適当に用意を済ませ、待ち合わせの場所まで歩いて行った。

    2005-10-02 03:25:00
  • 6:

    サリ

    すれ違う人達は、やっぱり浴衣姿が多い。暑苦しい夜を涼しくさせる。
    そして、幸せそうな笑顔は不幸せな私も微笑ませてくれる。
    よかった。
    まだ人の幸せを喜べる自分で‥‥。

    2005-10-02 03:26:00
  • 7:

    サリ

    男には困っていない。
    でも、彼の事は本気で好きだった。彼はよく浮気をする人。
    最初は泣いてばかりだった私も、いつのまにか浮気をするようになっていた。

    2005-10-02 03:28:00
  • 8:

    サリ

    そんな二人の間には、信用もない。関心もない。
    裏切りもない。
    愛情さえも薄れてしまった‥‥。
    「ひさしぶりやん!」
    男は前会った時と少しも変わらず笑顔を作っていた。

    2005-10-02 03:30:00
  • 9:

    サリ

    私も無理矢理笑顔を引きずりだし、車に乗り込み居酒屋に向かう。
    他愛無い話をしながら、お酒を飲む。
    この男は、友達の紹介で知り合った。優貴。

    2005-10-02 03:31:00
  • 10:

    サリ

    私より、年上なのに、子供の様に無邪気な笑顔を見せる。まだ顔を合わせて二回目。だけど、人見知りの私も自然に話せる。
    優貴はそういう人。
    別れて少し胸に穴があいたような気がしていた私は優貴と笑っていた。

    2005-10-02 03:33:00
  • 11:

    サリ

    初めて優貴の家に行った。どちらかが誘う訳でもなく。いやらしい感じは、一握りさえもなかった。
    テレビを見ながら、ベッドに寝転ぶ。
    優貴は、疲れていたのか横ですやすやと寝息を立て始めた。
    私は優貴の寝顔を見ながら母性本能が自分にも、ちゃんとある事を知った。

    2005-10-02 03:35:00
  • 12:

    サリ

    煙草に火をつけ、煙を肺に入れ、私自身を落ち着かせる。まだあまり知らない男の家に行くのは、それなりに抵抗があった。


    どくどくと、いつもよりも強く波打つ心臓を何より早く抑えたかった。

    2005-10-02 03:37:00
  • 13:

    サリ

    ただでさえ、優貴に子供っぽく見られているのに、心の奥までも、子供の部分がある自分が嫌だった。
    優貴が寝て少し安心したがなかなかそれが全部なくなってくれない。眠りにつけない。


    テレビをぼーっと見ていると、今日の出来事が、頭を駆け巡る‥‥。

    2005-10-02 03:40:00
  • 14:

    サリ

    いきなりの別れ話。
    彼に何も言えなかった。突然すぎて驚いた。


    思い返していると少しだけ悲しくなった私は、目に溜まって今にも落ちそうだった水を急いで指で拭った。彼を想って、涙を流さない事が私の精一杯の強がり。

    2005-10-02 03:42:00
  • 15:

    サリ

    テレビを急いで消して、布団に潜り込み、目を瞑って悲しみも喜びもない世界に向かう。寝てしまえば、何も考えなくて済む。

    これでいい‥‥。
    思い出したくはない。

    2005-10-02 03:43:00
  • 16:

    サリ



    ばっと引き寄せられて目が覚めた。
    まだ外は真っ暗な時間だという事はなかなか眠気が抜けない私自身からすぐに分かった。
    優貴のぼやけた顔を見つめた。

    2005-10-02 03:47:00
  • 17:

    サリ

    少しの沈黙を私の声で遮った‥‥。
    「どうしたん?寝られへんの?」
    笑いながら、今のこの突然起こった状況から逃げ出そうとする私が居た。

    「お前が横おるから寝られへん。」

    2005-10-02 03:48:00
  • 18:

    サリ

    そんな笑いを消してしまうような言葉に、また心臓が強く音を立ててしまう。
    私の動揺を知らない優貴は私の顔を引き寄せ唇を近付けてきていた。
    抵抗はしなかった。

    きっと嫌じゃなかった。

    2005-10-02 03:49:00
  • 19:

    サリ

    「恥ずかしいな。」
    また笑って終わらせようとした私を優貴は、強く抱き締めた。
    人の温もりは、何よりも暖かい。
    悲しさも。寂しさも。
    全てなぐさめてくれる。

    2005-10-02 03:51:00
  • 20:

    サリ

    そのあとの二人の間に会話は無くて、ただひたすら唇を重ね合い、お互いを何度も求めた。
    優貴の事を好きだなんて思った事はないし、優貴も私を好きじゃないはずなのに何故か行為を終えても、虚しい気持ちにはならなかった。
    反対に、好きでなくてもこんなに安心感を与えてくれる人がいるという事を知った。

    2005-10-02 12:44:00
  • 21:

    サリ

    その日から、優貴とよく会うようになった。会う度、私の心は癒された。
    それに比例するかの様に、優貴にひかれていく。


    「お前って、束縛とかする子?」

    2005-10-02 12:46:00
  • 22:

    サリ

    「束縛しない。めんどくさいから。」
    内心は、俺を束縛するなと言っている様に聞こえた私が、精一杯大人びた発言をしただけ。
    「よかった。子供じゃなくて!」
    笑いながら言う優貴に、私は苛立っていた。
    そんな事、先に言わないで。
    私があなたを独り占めできないって事を口にしないで‥‥‥‥。

    2005-10-02 12:48:00
  • 23:

    サリ


    【略】

    私があなたを独り占めできないって事を口にしないで‥‥‥‥。

    2005-10-02 12:50:00
  • 24:

    サリ

    付き合うというはっきりした言葉もないまま、時間だけが過ぎていく。
    優貴との関係は、周りの人達から見たら[セフレ]になってしまうんだろう。
    二人は、そんなに簡単にまとめて言えてしまう関係なのですか?

    答えてよ。

    2005-10-02 12:53:00
  • 25:

    サリ

    情けない私は、こんな事を誰にも相談できないまま優貴との時間を穏やかに過ごした。


    「一緒に住まん?」
    いきなりの優貴の発言に驚いた。それより、先に言う事はなかった?

    2005-10-02 12:57:00
  • 26:

    サリ

    「やめとく。」
    それから、なんとなくお互いに電話をしなくなった。


    ねぇ。もし、この時に違った選択をしていたら、なんて今更考えてしまう。

    2005-10-02 12:58:00
  • 27:

    サリ

    優貴が寝ている時、携帯が私の視界に入ってきた。
    優貴が、起きないか少し戸惑いながらも誘惑には勝てない。


    携帯を開いて、メールを見てみた。目に飛び込んできたのは、悲しい事。

    2005-10-02 13:00:00
  • 28:

    サリ

    《昨日、酔いすぎやって!》
    昨日はこの子と会ってたんだね。一気に気持ちが落ち込むのが自分でも、はっきりと分かった。
    《来週も会おな!》
    優貴は、その子にこう送っていた。
    やっぱりあなたも他の男と同じ。同じだった‥‥?

    2005-10-02 13:02:00
  • 29:

    サリ

    次の日、朝起きた私は優貴と普通に接した。


    優貴が私を愛してくれないなら、私も優貴には、愛をあげない。あなただけ、愛をたくさん欲しいなんて我儘だよ。
    傍に居る時は、普通の恋人の様なのにどうして‥‥。

    2005-10-02 13:03:00
  • 30:

    サリ

    優貴と会う機会を、減らしていった。
    その時は、季節も変わって少し肌寒くなっていた。
    仕事に打ち込むようになった。
    なるべく、考えたくない。でも、優貴からの電話にはちゃんと出てしまう。
    意志が弱い私。

    2005-10-02 13:05:00
  • 31:

    サリ

    会った時に、優貴の顔を見るとほっとしてしまう。
    他の男に目を向けてみたりも、していた。好きになっても優貴から逃れる為の不純な動機から始まった恋。あっけなく幕を閉じてしまう。
    そして、また優貴の家に居る。

    いつまで続くの?

    2005-10-02 13:07:00
  • 32:

    サリ

    優貴が、お風呂に入っている間、部屋の掃除をしていた。山積みになった雑誌を片付けた。
    どきっとした。
    優貴と他の女が仲良さそうに写っているプリクラ。
    見つけてしまった。それをぼーっと見て、チャンスかもしれないと思った。
    優貴から離れられる口実。

    2005-10-02 13:09:00
  • 33:

    サリ

    今すぐに優貴に言うべきなのか。

    でも今日だけ。今日で終わりにしよう。

    優貴の全部を、今日一日で感じて、愛している事も伝えたい。

    2005-10-02 13:11:00
  • 34:

    サリ

    優貴が部屋に戻ってきてから、私は暗い気持ちを隠して。偽りの笑顔を作り続けた。
    何度も抱き締め合った。
    「好きやで。」

    初めて、私が優貴にあげた愛の言葉に少しびっくりしたようだった。

    2005-10-02 17:09:00
  • 35:

    サリ

    「俺も、好き。」

    涙が出そうになった。
    あっという間に朝がきてしまう。
    ずっと一緒に居たいよ。

    2005-10-02 17:10:00
  • 36:

    サリ

    私の家の前に車が着いてしまった。
    「また、家着いたらメールするわ!」
    優貴がそう言ったあと、少し困ったけれど、笑顔で頷いた。最後の笑顔。
    忘れないで。

    2005-10-02 17:12:00
  • 37:

    サリ

    家に着き、今までの事を考えながら、静かに涙を落とした。
    今まで笑顔で良く頑張ったよね。
    優貴からのメールはいつも通りで、どうして私の少しの変化でも気付いてくれないの。
    優貴に返したメールは、他にも女がいるなら、もう会わないとだけ送った。

    2005-10-02 17:14:00
  • 38:

    サリ

    優貴は電話をかけてきた。私は出なかった。
    これで終わりで本当によかった?
    《あれは、一年前のプリクラや。》
    そのメールで涙が溢れてくる。私の事好きじゃないなら、そんな嘘いらない。
    優しくしないで。傷つけてよ。

    2005-10-02 17:15:00
  • 39:

    サリ

    そのまま携帯を閉じて、目も閉じて心も閉じてまた何も考えないように…。



    何日かすると、優貴からの着信音が鳴った。

    2005-10-02 17:17:00
  • 40:

    サリ

    出ない方がいい?
    出ないと本当にこのまま終わりだよ。それでいい?
    「はい。」
    もう体が勝手に携帯を握り締め、優貴の声を求めていた。
    決意が崩れた時。私は弱い子。強い子じゃない。

    2005-10-02 17:19:00
  • 41:

    サリ

    「今何してる?出てこれる?」
    そう普通に話す優貴の様子に少し安心した。
    「うん。分かった。」
    声を聞くと会いたくなる。会ってからも、前と何も変わらず笑ってくれるから、私も笑えた。

    2005-10-02 17:20:00
  • 42:

    サリ

    それから、私は優貴に電話をしなくなった。
    あなたが、私を求めてくれる時だけでいい。
    その時は、私もあなたを求めるから。

    優貴とは、そのまま電話をする事はなかった。

    2005-10-02 17:21:00
  • 43:

    サリ

    一度、勇気を出してかけてみたけれど。つながらなかった。
    あれから、何ヵ月も経ってしまったね。きっとこの時は、覚悟ができていたの。


    もう会わない、会えない。

    2005-10-02 17:24:00
  • 44:

    サリ

    偶然、街で優貴の友達に会った。
    「優貴は何してるん?」

    「あー。あいつ今、捕まってるねん。」
    一瞬、時が止まった様な気がした。

    2005-10-02 17:25:00
  • 45:

    サリ

    でも、はっと自分を取り戻し精一杯普通に接した。

    「なんで?」
    「また話すわ。今度一緒に面会行こか!」
    「うん。」

    2005-10-02 17:27:00
  • 46:

    サリ

    この時、真実を知ってよかったの?
    今でも、分からない。
    あなたから、あなたの言葉で、直接聞きたかったのに‥‥‥。

    2005-10-02 17:32:00
  • 47:

    サリ

    その友達は、淡々と話しを続けた。
    「でも、会った後は優貴の事はきっぱり忘れろ!あいつ女おるから。優貴を落とすつもりじゃないけど、お前の事も知ってるし、優貴の彼女も知ってるからどっちも傷つけたくないわ。」

    私、ちゃんと話を聞けている?頷けている?
    助けて。

    2005-10-02 17:35:00
  • 48:

    サリ

    「わかった。大丈夫だよ。ありがとう。」
    言葉と心は、違う事を言える。
    大丈夫じゃない。
    いつもそうだった。大丈夫じゃないのに、大丈夫って言っていた。

    2005-10-02 17:37:00
  • 49:

    サリ

    「でも、優貴彼女できる前言ってたで。お前大事やから、一緒に住んで一緒におりたかったけど、断られたって。お前、優貴以外に違う男おったんやろ?」

    「おるわけないやん!私は優貴が好きやってん!」

    このはっきりした自分の言葉を口にした瞬間、溢れる涙を止める事はできなかった。

    2005-10-02 17:40:00
  • 50:

    サリ

    二人の気持ちはすれ違ってしまっていたんだね。

    もう、何ヵ月も会っていないし、声も聞いていないけれど。
    私は、確かにあなたを愛していました。
    あなたも愛してくれていた事を、今になって知りました。

    2005-10-03 02:32:00
  • 51:

    サリ

    今、私にも想い想われる人が居て。言いたい事はしっかり伝えようと思ったよ。あなたも愛する人には、しっかり伝えてね。
    言葉にしないと分からない事もあるから。
    次会った時は友達だよね?お互い笑顔で会いたいね。

    サリの伝えたい言葉 ー完ー

    2005-10-03 02:35:00
  • 52:

    名無しさん

    お疲れ

    2005-10-03 02:36:00
  • 53:

    アユ

    私の親友、サリは、最近になってようやく未だに、好きだった優貴という男を吹っ切れたようだ。本当に良かった。

    私は、サリの相談相手になっていた。でも今、私も悩んでいる事がある。
    このままじゃいけない。
    どうしても、今の状況から抜け出せないでいる。

    2005-10-03 02:40:00
  • 54:

    サリ

    52さん。ありがとうございます。まだ続くんで読んで頂けると嬉しいですッッ☆★

    2005-10-03 02:42:00
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