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『一番大切なこと』

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  • 1:

    ?りんご?

    久しぶりに行った地元のバーで私は偶然にも久しぶりに颯太(そうた)と再会した。颯太は隣中学の同級生。私達は今24歳。10年前に出会った私達の苦しい切ないすれ違いがまた始まろうとしていた。
    「久しぶりやなぁ。全然変わってないやん」
    私に気付いた颯太はすぐに話し掛けてきた。颯太と話すのは6年ぶりだった。成人式の日、久しぶりに見かけたけど話すことのないままで。

    2005-08-27 04:00:00
  • 108:

    ?りんご?

    自ら離れ、気持ちを包み隠すことで自分を守ってるだけだった。
    結局その日はバイトも休み、家に帰ってからもテレビもつけずに部屋でずっとぼーっとしていた。
    ♪PPPPP♪
    その時携帯が鳴った。画面を見ると斗真くんやった。
    「もしもし?どうしたん?」

    2005-09-08 23:20:00
  • 109:

    ?りんご?

    私は普通に電話に出た。
    『どうしたんじゃないやろ。美樹バイト休んでたん?びっくりさせようと思って店の前で終わるの待っててんで』
    「あ…ごめん。ちょっと体調悪くて」
    『マジで?大丈夫なんか?ゆっくり寝てなあかんぞ!もうすぐ花火大会もあるんやし』
    花火大会…?あぁそうか。あの花火大会や…。斗真くんと初めて会ったのもあの花火大会やったっけ。颯太と会ったのもあの花火大会やった。

    2005-09-08 23:25:00
  • 110:

    ?りんご?

    同じ花火大会で出会った二人の男達。神様はなんでこんな変な巡り会わせをさせたんやろう。
    『美樹?聞いてる?』
    「あ、うん。分かった」
    『あんまり無理すんなよ!また電話するわ』
    「うん。じゃあバイバイ」

    2005-09-08 23:28:00
  • 111:

    ?りんご?

    電話を切った私は妙な胸の苦しさを感じた。斗真くんはいい男やけど、やっぱり好きになれるんやろうかって。
    颯太の話を聞いてからどんどん自分の気持ちが乱れていった。
    それからも変わらず斗真くんとは付き合ってたけど優しい言葉をかけられると変な罪悪感にかられるようになったりして。
    心の中で、好きにならなあかん、好きになってあげたいって思えば思うほど気持ちは空回りしていった。

    2005-09-08 23:33:00
  • 112:

    ?りんご?

    そして、あの花火大会の日を迎えた。私は斗真くんのリクエストにこたえて浴衣を着て行った。好きじゃない分、せめてできることはしてあげようって思ってたから。
    相変わらず毎年変わらない花火大会。久しぶりに会う地元の友達もいたり懐かしいような気持ちにもなる。
    由紀達とも途中で会って声をかけられた。
    『美樹っ!あっ斗真くんも久しぶりー♪』

    2005-09-08 23:40:00
  • 113:

    ?りんご?

    由紀の隣には和也がいた。二人やった。
    「えっ!?由紀と和也二人で来てるん?」
    『あ…実は一週間前に付き合ってん。ってゆーかめっちゃ意味分からんやろ。うちらが付き合うとか』
    『何ゆってんねん由紀から告ってきたんやん』
    え?そうなんや…。意外やった。あれ?もしかして…もしかしたら由紀ずっと和也のこと好きやったんかもしれへん。昔あんなことあったから気使ってたんかな?

    2005-09-08 23:45:00
  • 114:

    ?りんご?

    「そーなんや♪良かったやん。お似合いやで♪」
    『そんなことないってー。じゃあまた電話するわ。今週でも遊ぼうなぁ』
    私達と由紀達はそう言ってバイバイをしようとした。その時由紀がそばに走ってきて私の耳元で小さな声で囁いた。
    『颯太来てるで?一応報告しといた』
    そう言うと和也のところに戻り、夜店のほうに歩いて行った。

    2005-09-08 23:49:00
  • 115:

    ?りんご?

    颯太…やっぱり来てるんや。私は不思議な気持ちになった。会いたい、けど会いたくないって。
    私の隣には斗真くんがおる。颯太に見られたくない気持ちと斗真くんを傷つけたくない気持ちが交差した。
    「なぁ、このへん人多いし橋で見ようや」
    私はその場から逃げるかのように斗真くんを引っ張り橋に向かって歩いた。

    2005-09-08 23:53:00
  • 116:

    ?りんご?

    その時一人の女の人が私に近付いてきた。
    『あのぉ、美樹って子やんな?』
    私はコクッとうなずいた。アレ?この人どっかで…?あっ颯太の赤ちゃんができたって嘘ついた人や。そして戸籍上は颯太の元奥さんにあたる。
    『今ちょっと時間ある?』
    その人に聞かれた私は斗真くんの顔を見ると、斗真くんはうんうんと頷いて『友達来てるみたいやし俺は大丈夫やで。終わったら電話して』と言ってくれた。

    2005-09-09 00:00:00
  • 117:

    ?りんご?

    そして私はその人と近くにあったイカ焼き屋のテーブルの回りにあった椅子に座った。
    『ごめんな。せっかく花火見に来てんのに』
    「あ、大丈夫です」
    『知ってると思うけど赤ちゃん産まれてんやん。あの、美樹ちゃんでいい?』
    「あ、ハイ」

    2005-09-09 00:04:00
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