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『一番大切なこと』

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  • 1:

    ?りんご?

    久しぶりに行った地元のバーで私は偶然にも久しぶりに颯太(そうた)と再会した。颯太は隣中学の同級生。私達は今24歳。10年前に出会った私達の苦しい切ないすれ違いがまた始まろうとしていた。
    「久しぶりやなぁ。全然変わってないやん」
    私に気付いた颯太はすぐに話し掛けてきた。颯太と話すのは6年ぶりだった。成人式の日、久しぶりに見かけたけど話すことのないままで。

    2005-08-27 04:00:00
  • 91:

    ?りんご?

    「な、何それ。好きじゃなくてもとかめちゃくちゃやん・・・」
    そう言ったけど私は少しドキドキしてた。その日はそのまま返事もせずに帰ったけど、家に帰ってからもずっと考えてた。
    悪い人じゃない。それに見た目よりも遥かに頭もいいし楽しい。最近は斗真くんと電話するのが当たり前になってたし・・・。
    好きって気持ちはないけど颯太のことから本当に一歩踏み出すには斗真くんと付き合うのもいいのかもしれない。ズルイかもしれないけど前に進むためだから。

    2005-09-07 02:27:00
  • 92:

    ?りんご?

    それから私は三日考えた。その間、斗真くんからは連絡がなかった。私は毎日電話してた斗真くんの存在の大きさが分かった。
    好きじゃなくても私にとって支えになってたんやってことが。だから斗真くんからの告白から四日目に、オーケーする返事をした。
    斗真くんは言ってくれた。
    「これから美樹が俺のこと好きなるまで待つから。付き合っていくって言っても俺は変なことせえへんで。ちゃんと好きになってもらうまで。だから安心しろよ」

    2005-09-07 02:32:00
  • 93:

    ?りんご?

    冗談っぽくそう言って笑ってくれた。何なんめっちゃいい男やん・・・付き合ってすぐにそう思った。
    それからも何も変わることなく、休みの日には遊びに行ったり毎日電話したりで相変わらずの日々が過ぎていった。
    斗真くんはほんまに何もしてこんかった。手も繋いでこーへんかった。ちゃんと約束を守ってくれてた。見た目はチャラ男やのに、そういう誠実なところに私は少しずつやけど惹かれるようになった。

    2005-09-07 02:35:00
  • 94:

    ?りんご?

    そうして少しずつ前を向き、うまくいき始めた私と斗真くんは付き合って三ヵ月目に初めてキスをした。
    いつの間にか斗真くんのことを好きになり始めてたから。いつもそばで笑わせてくれたり私に真っ直ぐに向き合ってくれてた。
    だから私にとっても斗真くんは大切な人になっていってた・・・はずやった。あの時までは。

    2005-09-07 02:39:00
  • 95:

    ?りんご?

    ちょうどあの花火大会が近付いていた夏の日だった。私は由紀達に呼ばれ、とあるファーストフード店で待ち合わせをした。
    そこには由紀や沙織、颯太の友達や和也にこうすけ。昔よく遊んだメンバーが集まってた。
    「どーしたん?みんな。ってゆーかめっちゃ久しぶりやん♪」
    由紀達はよく遊んでるから久しぶりではなかったけど和也達に会うのは久しぶりやった。

    2005-09-07 02:44:00
  • 96:

    ?りんご?

    でもなぜかみんなの表情がおかしい。何か話があるって言ってたし・・・。
    「どーしたんってば」
    私は思わず聞いていた。そしたら由紀がゆっくり話し始めた。
    「落ち着いて聞いてな。今美樹はちゃんと彼氏もできてやっと立ち直ったけど颯太がな・・・」
    由紀はそこから先を話さんかった。とゆうより話せなさそうな雰囲気やった。そうしたら和也が静かに口を開いた。

    2005-09-07 02:47:00
  • 97:

    ?りんご?

    「ええわ。もう俺から話すから。びっくりせんと聞いてな。颯太な、五月に子供産まれたん知ってるやろ?」
    「うん。聞いてたで由紀から。それがどうかしたん?ってゆーかもうその話はしたくないねんけど」
    せっかく颯太のことから離れてたのに・・・まだみんなは気にしてんの?私はイライラしていた。
    「ちゃうねん。血液型な、颯太はOであの女Aやってん。でも子供がBやねん。分かるか?颯太の子ちゃうかってん。やっぱりオカシイと思っててんゴムつけてて一回やっただけでできるわけないって。」

    2005-09-07 02:54:00
  • 98:

    ?りんご?

    私は目の前が真っ暗。頭は真っ白になった。状況を理解するのに時間がかった。何も言葉が出てこんかった。
    「おい、大丈夫か?」
    「美樹?大丈夫?」
    由紀や和也達からはそんな言葉をかけられた。もう放心状態やった。理解はできた。だからってどうしようかなんてことは考えられへんかった。

    2005-09-07 02:58:00
  • 99:

    ?りんご?

    「颯太めっちゃ人間不信になってもーてんねん。颯太の親はすぐ離婚させてんけどショックは大きいみたいで」
    和也がそう言った。そして由紀も話し始めた。
    「だから颯太荒れてんねん。だってめっちゃ好きやった美樹と別れてまで赤ちゃんを選んで責任取ってさ。その結果が自分の子ちゃうなんてありえへんやん。可哀相やわ」

    2005-09-07 03:02:00
  • 100:

    ?りんご?

    可哀相?颯太が?確かに可哀相や。きっと悔しい思いしてまた苦しんでる姿が脳裏によぎった。
    でも私も同じだけ苦しかった。颯太と別れてから今日までずっと何かに心を突き刺されたまま、痛みに耐えて来た。
    「それで何で美樹にそんな話するん?」
    「な、何でって・・・何も思わんのか?お前ら引き裂かれたようなもんやったやんけ!?」
    引き裂かれた?そう、確かにそうやった。好きやったもんほんまに。好きで好きでどうしようもなかった。

    2005-09-07 03:08:00
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