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≪風俗≫あたしにも価値はあると言って。。。≪ホストクラブ≫

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  • 1:

    自分のサイトで公開している小説です。
    70%ぐらいはあたしの体験談です。
    あまり上手とは言えませんが、
    実際に風俗やホストの世界にいる方々に
    読んでもらいたくてここに書くことにしました。

    2005-05-27 12:22:00
  • 42:

     しばらく、あたしの唇と彼の男性器の間から漏れる、湿った音だけが部屋に響いていた。
     じゅうぶんに唇と舌で愛撫して、自分の口から彼を解放する。
     時計は五時を少し過ぎていた。
    「シャワー、行こうか」
     橋本の手を取り、立ち上がった。
     二人で入ると窮屈なシャワーブース。
    「熱くない? これくらいでいい?」とシャワーの湯加減を尋ねた。
     自分で先に確かめてあるのだから、湯が熱くないことぐらい知っている。
     貴方のことを気遣ってるんですよ、というリップサービス。
     首を傾げ、媚びた笑顔。

    2005-05-27 13:06:00
  • 43:

     何も知らない橋本が「ユウナはいつも優しいなぁ」と満足げに微笑む。
     彼は何も知らない。
     即尺のサービスもシャワーの湯加減を尋ねることも、一連の流れ作業の一つにすぎないということを。
     些細な褒め言葉や気遣いの言葉すらほとんどが使い古しの決まりきった台詞で、不特定多数の男に対してまるであたしはプログラムされた機械のようにそれを発音しているだけだということを。
     手に取るボディーソープの量も、相手の体を洗っていく順序も、バスタオルで濡れた体を拭いていくその動作も、そして多分そのときの従順な表情さえも、すべてはあたしの中にしっかりと叩き込まれていることで、誰を相手にしてもきっと何一つ変わらないということを。
     いつも通りの笑顔とサービス。

    2005-05-27 13:06:00
  • 44:

     ベッドの上であたしは今日も純情で敏感で献身的な女を演じる。
     橋本はあたしの体に覆いかぶさり、ゴツゴツした手でしつこく稚拙な愛撫を繰り返す。
     前もって潤滑ゼリーが塗られていることなど気付きもせず、膣をいじりながら「もうこんなに濡れたのか」と自信に満ちた顔で聞いてきたので、恥らう素振りを見せながら小さくうなずく。
     彼の指と舌の動きに合わせて強弱を付けて嬌声をあげる。
     初めは押し殺すように、そして徐々に激しく。
     息を乱し指先を強張らせて体の下のタオルをつかみ、仰け反る。
     首を何度も大きく振り、ついでに時計を盗み見た。
     五時二十分。

    2005-05-27 13:07:00
  • 45:

     誰に教わったわけでもないけれど、あたしの「感じている」演技はかなり上手い、と思う。
     性欲に支配されている真っ最中の男なんかには、これが全部嘘だなんて絶対に見破られないだろう。
     自分の体に触れてくる男の指や舌の動きに合わせ、どんな反応をすれば相手が悦ぶかは直感でわかる。
     十五歳で初めてSEXしたときからそうだった。
     隙のない演技で相手の「自分がこんなにも気持ちよくさせてやった」という自尊心を引き出し、乱れた姿を見せて興奮を煽る。
     そうして相手を悦ばせられたら、きっとあたしは彼から愛してもらえるから。

    2005-05-27 13:08:00
  • 46:

     華のない野暮ったい顔、口下手で消極的な性格。魅力のない顔、魅力のない外見、魅力のない性格、魅力のないあたし。
     それでも、愛されたかった。
     お前だけが好きだと言われたかった。
     必要とされたかった。
     だからいつもいつも、自分を抱く男には愛されるため全力の演技で媚びてきた。
     一度だって心から本気で感じたことも喘いだこともなかったけど、それでもSEXと引き換えに手に入る安心感――自分が選ばれて求められている実感はたしかな快感なのだった。
     相手が「お客」以外なら。

    2005-05-27 13:09:00
  • 47:

     あたしは喘ぎ声を一際大きくし、タオルをつかんでいた右手を男の肩に移した。
     彼がこちらを見る気配を感じたのであたしも目を合わせ、顔を歪め不規則な呼吸のまま小さく首を振る。
     きっと泣きそうな顔、にでも見えるだろう。
     相手に聞こえるぎりぎりにかすれさせた声で「もうダメ、いっちゃう」とだけ囁き、腰を浮かせ、叫ぶように喘ぎながら太ももから膝にかけて思いっきり力を入れて下半身全体を痙攣させる。
     何度も何度も小刻みに膣をきつく締め上げ、仕上げにびくん、と一度だけ大きく体を跳ね上げた。
     すべては演技。
     だからこそ、最後まで気を抜いてはいけない。

    2005-05-27 13:10:00
  • 48:

     しばらくぐったりと四肢を投げ出して目を閉じたまま、肩で息をする。
     そこを見られているかはわからないけれど、膣の入り口はまだ少しだけひくひくと動かす。
     予め塗ったゼリーは、力任せに出入りする指との摩擦でもうすっかり乾いていた。
     粘膜が擦られた熱い痛みをかすかに感じる。
    「もういっちゃったのか。そんなに気持ちよかったんだ」
     自信に満ちた表情。
     下品な質問に、あたしは咄嗟に目を逸らした。
     枕元のティッシュを取り、たった今まで自分の中をかき乱していた指を拭ってやりながらただ一言、うん、とだけ答える。

    2005-05-27 13:11:00
  • 49:

     あたしは嘘つきだ。
     気持ちよくなんかない。
     気持ち悪い、気持ち悪い気持ち悪いきもちわるいきもちわるい。
     図々しい態度も脂ぎった顔も臭い息も痛いだけのしつこく下手くそな愛撫も全部気持ち悪い。
     でも、お金のために、あたしは嘘をつく。
     吐き気がした。
     誰かに懺悔したい気分でいっぱいになった。
    「ユウナの体は本当に敏感だよな。可愛いやつだなぁ」
     突然抱きよせられ、あたしの唇をこじ開けて生暖かい舌が進入してくる。

    2005-05-27 13:12:00
  • 50:

     抱擁、キス、「可愛い」の褒め言葉。
     どうしてこんなに鳥肌が立つんだろう。
     みんなあたしが欲していたもののはずなのに。
     そっと橋本の腕をほどいて仰向けに寝かせ、今度はあたしが上になった。
     唇から耳、首筋、鎖骨、乳首と舌を這わせる。
     口の中に溜まっていた互いのものが混ざり合った唾液が不快だったので、首筋を舐めながらそっと吐き出した。
     乳首の次は太ももの内側。
     そして足の指は一本一本丁寧に。
     男の右足の小指を咥えながら時計を確認した。

    2005-05-27 13:13:00
  • 51:

     五時二十五分になっていた。
     六十分コースで、四時四十五分が案内時刻。
     最後の十分間はシャワーと着替えに使うから、プレイの残り時間はあと約十分間だ。
     勃起していたペニスをそっと両手で包み込んで、そっと亀頭を舐める。
     肉の塊は、それに応えるようにしてあたしの手の中でぴくん、と震えた。
     そのまま奥まで咥えしばらくフェラチオし、それからペニスをしごきながら玉袋や蟻の門渡り、肛門と隅々まで舐めた。

    2005-05-27 13:13:00
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