小説掲示板【魔の召使い】のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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【魔の召使い】

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  • 1:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    冬も深まり始めた12月の事だった。友人のトモキが自殺した。原因はいじめ…。トモキとは幼い頃からの友人であり、よきライバルだった。だがいじめの事については一言も相談してくれなかった。トモキは俺に心配をかけないように自分一人で抱え込んでいたのだ。   《ちくしょう!!トモキの奴いじめなんかに負けやがって!なんで俺に相談してくれへんかったんや?力になってあげる事もできたかもしらんのに…》       疑問ばかりが頭の中をかけめぐる。考えても考えても答えなどでるはずもない。そうして俺が考えている間に形式だけの葬式は終わりを迎えようとしていた。火葬場に迎う前に最後にトモキの顔を見る事ができた。 マネキンのように無表情で生気のない顔だったが俺にはトモキがとても悔しがっているように見えた。

    2006-04-10 22:36:00
  • 136:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《なんでわかってるねん!確かにコイツに一番聞きたい事やけど…。》    『そんなに驚く事ではないぞ!誰もがそう考えるものだ。俺は今までに何人もの人間を見てきたのだぞ!』確かにそうだ!今まで何人もの人がしもべの契約をしている。そしてコイツはその人達を観察してきたのだ。考えぐらいは予想できてもおかしくはない。   「じゃあ聞くけどさ、契約破棄したらどうなるん?」すると男はニヤリと笑い…『それは本にも書いてあるだろう?それ以外には教えられんなぁ。それに契約破棄は関係ないのではないか?お前も言っただろう?契約破棄さえしなければいいと…。違うか?』

    2006-04-23 13:33:00
  • 137:

    名無しさん

    気に入らないから削除します?

    2006-04-23 14:45:00
  • 138:

    モモ?

    ↑そンなンゆわンとL1て??ウチ、めちゃくちゃ気になってるンやカラ?ε????ンま、おもろL1?頑張ッてなあ?´∀`?

    2006-04-23 15:45:00
  • 139:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《確かにそうやけど…。》俺がそう思っていると男は急に話題を変えた。   『ところでお前はしもべの力に不満を覚えていないか?殺す人間がなかなか死なないとか、好みの人間がなかなか好意を抱かないとか。できればすぐにでも効果が表れてほしいと思う事はないか?』       確かにそうは思っていた。現にシンイチとヒロは死ぬまでに何日もかかった訳だし、アリサの事だってどうなるか解らない!すぐに効果が表れるならばそのほうがいい。「そんなんできるん?」 見事に俺は男の話術にはまった。

    2006-04-23 17:28:00
  • 140:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『あぁ。できるとも!方法は簡単だ!しもべの本があるだろう?お前のしもべのページを開きそこにもう一度血を垂らすのだ!少々しもべの見た目が変わってしまうのが難点だが、それだけでうんと違うぞ!』  《コイツの見た目が少し変わっても他の人に見えへんし、まぁいいか。》俺はさっそく試してみたくなったが帰る前に一つ聞いておくべき事があった。    「あのさ、こっちにはたまに来てるん?来てるんやったら、どこで会えるん?」すると男は外に目をやって『いや、俺はもうこないだろう!その事を伝えたかっただけなのでな。後はのんびり魔界で見物する事にする。面倒な事は嫌いだ!』男はそう言い残すと席を立ち店を出ていった。取り残された俺はなぜか食欲もおさまり店を後にした。

    2006-04-23 19:53:00
  • 141:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    店の外に出た時、男の姿を探してみたがやはり男はどこかに行ってしまっていた。俺はさっき男から聞いた事を試してみたくなり帰り道を急いだ。駅前の交差点で信号待ちをしていた時だった。《んっ?あれオカンちゃう?》向かい側の道路をオカンが歩いていた。よく見ると見たこともない男と腕を組みながら歩いている。《あれ誰やねん!》どう見てもオカンといるのはオトンではない!俺はこっそりと二人の後をつけた。ばれないように距離を保ちながら慎重につけていく。二人は後ろなど振り替える事もなく仲良く歩いていく。少し歩いた後気が付くとホテル街に着いていた。《まさかな、それはないやろ。》俺がそう願っていたその時、二人はホテルの中に消えていった…。

    2006-04-23 20:18:00
  • 142:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    俺は今見た事がとても信じられなかった。《うそやろ?オカン今まで俺とオトンだましてたん?》俺はショックで震えがとまらなかった。しばらくその場に立ち尽くした後、ここにいても何も変わらないと思い俺は家に向かって歩きだした。

    2006-04-23 20:26:00
  • 143:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    家に着きベットに倒れこむ。しばらく経つとぐちゃぐちゃになっていた頭の中が少しづつ整理されてきた。それと共にオカンの不倫に対して怒りが込み上げてくる。《不倫なんかしやがって!オトンが知ったらどんだけ悲しむか。でもオトンにこの事言うんは辛いし…。少し懲らしめてやろう!》俺はしもべの本を取り出した。しもべは何も言わずにじっとこっちを見ている。《ちょうどいい。ガイコツをパワーアップさしたら一番初めに試してみよう。》そう思いガイコツのページを開いた。

    2006-04-23 20:38:00
  • 144:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ガイコツのページを開くとなぜかこの前に垂らした血は消えていた。《あれ?おかしいな?こいつやんな?何で血の跡がないん?確かに垂らしたはずやのに…》俺はガイコツに聞いた。 『これってお前やんな?』ページの絵を指差しガイコツをじっと見つめる。  「はい。いかにもこれは私でございますが…何か?」『いや、俺が契約の時に垂らした血の跡が消えてるからさ、なんでやろって…』「血の件でございますか。ご主人さまの血液は私が頂きました。なのでここには残っておりません。ご主人さまの血液を元に私は作られるのでございますから。心配なさらずにどうぞそのページに、血液を垂らしてくださいませ。」    ガイコツはなぜか少しあせっている様に見えたが、別に気になるほどでもなかった。

    2006-04-23 20:57:00
  • 145:

    名無しさん

    2006-04-24 10:32:00
  • 146:

    名無しさん

    あけ

    2006-04-24 13:19:00
  • 147:

    名無しさん

    もー書かんの?

    2006-04-25 00:33:00
  • 148:

    おれ

    あげ

    2006-04-25 05:39:00
  • 149:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《さて、やるか!》机の引き出しを開けカッターを取り出し、指にあてた。《ふぅーっ。》と息をつきカッターを一気に手前に引いた。……ズキッ。《痛い!》指を真っ赤な血が伝い本にポタポタと落ちる。その瞬間『ぐわぁぁぁ。』    急にガイコツが苦しみだした!《えっ!何?なんで?》急な出来事に俺は少しパニックになった。ガイコツは机の上でのたうち回っている!とても苦しそうだ。『おい!大丈夫か?』  俺はガイコツが心配になり声を掛けた。するとガイコツの動きがぴたっと止まった。

    2006-04-25 20:19:00
  • 150:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《死んでないよな?》俺は確認のため近くにあったペンを取りガイコツを突こうとした。すると急に本がパタンと閉じガイコツの体が光だした!その光はどんどん強くなり部屋を包み込む!眩しすぎて目も開けてられない。俺は目をつぶり光が治まるのを待った。2、3分ぐらい経った時、目を閉じていても光が治まっていくのがわかった。俺はゆっくりと目を開けた。

    2006-04-25 20:27:00
  • 151:

    名無しさん

    めっちゃ少ないやん

    2006-04-25 21:53:00
  • 152:

    名無しさん

    ほんまそれ

    2006-04-26 00:39:00
  • 153:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    目を開けた俺は机の上を見た。しかし、そこにはガイコツの姿はなかった。《あれ?さっきここで倒れてたよな?》その時俺の背後から声がした。      『ご主人さま。私はこちらでございます。』

    2006-04-26 13:01:00
  • 154:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    声のした方を振り返った俺は腰を抜かしそうになった。《ちょお待って!!これ本間にアイツなん?》そこにはまったく変わり果てたガイコツの姿があった。手のひらサイズだった背丈は俺と変わらないぐらいに大きくなり、眼光は獣のようにするどい。口には上下に二本ずつ牙のような歯が生えており鎌はより大きく、するどく尖っていた!《すこし見た目が変わる所じゃないやん!変わりすぎやろ!》言葉がでなかった。

    2006-04-26 19:56:00
  • 155:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『驚かれましたか?これが、本来の私の姿でございますよ。』        ガイコツは手を握ったり、開いたりしながら俺に話掛ける。体の感触を確かめているみたいだ。     「めっちゃ変わったなぁ!やっぱ力も変わったん?」ガイコツはうれしそうに 『はい。以前とは比べものにならないほどでございます。凄く力が満ち溢れているのがわかります。さっそく試してみますか?』  その言葉に釣られるように「そぉやな!ちょっとしてほしい事あるねん!外行こっか?」        俺はガイコツを連れさっきのホテルへと向かった。

    2006-04-26 20:07:00
  • 156:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    外に出て思ったのだがガイコツがでかくなってしまったおかげで、連れて歩いているとなんかつけられている感じに襲われる。さっきまでは小さかったので外に出る時は肩に乗せればよかったのだが、さすがにそういう訳にはいかない。  少ししてホテルの所に着いた。さっきオカン達が中に入って行ってからまだ一時間ぐらいしか経っていなかった。《さすがにまだ二人とも出てきてないやろ。》俺は二人が出てくるまで待つ事にした。

    2006-04-26 20:14:00
  • 157:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    冬の寒い時期に外で待つのはけっこう辛い。冷たい風が吹く度に鳥肌がたつ。どこかに入りたかったがホテル街なので、まわりには何もない。さすがに一人でホテルに入るわけにもいかないしそんな事をしていて二人を見失ってはいけないので、俺は寒さに耐えながらじっと待つ事にした。  待ち始めて二時間ぐらい経っただろうか…。二人がホテルから出てきた。

    2006-04-26 20:21:00
  • 158:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《やっと出てきたか。》その頃になると俺の体は冷えきり震えが止まらなくなっていた。そんな事を知るはずもない二人は仲良く体を密着させながらホテル街を立ち去ろうとしていた。 『あの二人おるやろ?ちょっと懲らしめてくれへん?女の方はあんまり懲らしめんでいいから、男の方を懲らしめたってくれ。』  俺は周りに聞こえないように、小声で俺は命令した。「かしこまりました。男の方をきつく懲らしめればよいのですね?」

    2006-04-26 20:27:00
  • 159:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    そう言い残すとガイコツは物凄い速さで二人の所まで飛んでいった。二人の近くまで行くと背後で止まり、大きく体を仰け反り鎌を振りかぶる!斧で薪を割るみたいにガイコツは二人に鎌を振り下ろした!    その瞬間だった。すごい突風が吹きドーンという音と共に『ぎゃぁぁぁぁ!』という悲鳴が大きくホテル街に響き渡った。

    2006-04-26 20:35:00
  • 160:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    急な突風のせいで俺は目を閉じてしまっていたが、ドーンという音と男の叫び声は確かに聞こえた。おそるおそる目を開けたその時凄い光景が目の前にあった。なんとさっきの突風でラブホテルの看板が落ちてきて男の足に直撃したみたいだ。百キロほどもある看板が男の足を直撃したおかげで男の片足はちぎれ、地面にはいつくばり悶え苦しんでいる。そこら辺に血が飛び散り男の周りには血の湖ができあがっていた。オカンは真っ青になり男を眺めている。あまりの光景に何もできないみたいだ。    『完了致しました。ご満足頂けましたでしょうか?』いつのまに戻ってきていたのか俺の耳元でガイコツがそっと囁いた。あまりにえぐい光景だったが、なぜか俺は落ち着いていた。  「あぁ。こんなもんで充分やろ。行こっか?」   もう一度二人の方を見た後俺とガイコツはホテル街を後にした。

    2006-04-26 20:48:00
  • 161:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ゲーセンの中に入った時はすでに夕方になっていたので中は人でごったがえしていた。新しいゲームに夢中になる奴ら、学校帰りプリクラを取りに来てる奴ら、カップルでUFOキャッチャーに夢中になっている奴らなどで溢れている。《カオリどこやろ?まだ帰ってないやんな?》店内を歩き回りカオリを探す。しばらく探した時にカオリを見つけた。UFOキャッチャーの景品を並べ直している。『あの子を俺の物にしたいからもう一回だけ魔法かけてくれへん?』     「あの女でございますね?かしこまりました。」  勢い良くガイコツはカオリの方へ飛んでいった。魔法をかけるのを楽しんでいるみたいだ。人込みのせいで見えにくかったが、少ししてガイコツは魔法を掛け終えたみたいで俺の元へ戻ってきた。

    2006-04-26 22:14:00
  • 162:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《よし!終わったみたいやな。》俺はカオリの元へ近づいた。カオリの肩を叩き   『おつかれさま。大変やなぁ。めっちゃ人多いしな。疲れるやろ?』     と声を掛ける。少しカオリの顔が赤くなったのが、とても印象的だった。    『バイトって何時に終わるん?終わったら飯でも食いに行けへん?今日俺ん家誰もおらんから飯ないねん。』「うん。いいよ!バイトはもう少しで終わるから待っててもらってもいいかな?」『わかったぁ。じゃあ終わったら携帯に電話して。適当に時間潰しとくから。』そう言って俺はゲーセンを後にした。

    2006-04-26 22:28:00
  • 163:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ゲーセンを出て近くのコンビニに入る。カオリはもう少しでバイト終わるって行ってたので立ち読みでもして時間を潰すことにした。  立ち読みを始めて少しした時、駅前を救急車やパトカーが慌ただしく通りすぎていった。きっとホテル街に向かうのだろう。その様子をチラッとだけ見て雑誌に目を戻した。それから少しして携帯に着信が入る。 『おつかれさま。もうバイト終わったん?』     「終わったよ。疲れた〜。ノブユキ君どこにおるん?」『コンビニにおるで!暇やし立ち読みして時間潰しててん。今から外でるわ。』電話を切りコンビニの外に出た。

    2006-04-27 19:27:00
  • 164:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    コンビニの外に出てゲーセンの方を見ると、ちょうどカオリがこっちに向かって歩いて来ている所だった。カオリは俺の元に着くと救急車の事が気になっていたのか『なんかあったんかな?』と救急車が走り去って行った方向を指差して言った。「なんやろな?別に気にする事もないんちゃう?」 俺は知らないふりをして 「それより何食べる?」 するとカオリは少し考えた後 『ファミレスいこっか?』と言ったので俺たちはファミレスに向かった。

    2006-04-27 19:44:00
  • 165:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ファミレスに入り席に着くとカオリはなぜか落ち着きもなく辺りを見回している。『どうしたん?さっきからキョロキョロして落ち着きないけど…なんか気になるん?』「うん。ちょっとね…。」そう言うとカオリはまたキョロキョロと店内を見渡す。その時カオリの目の動きが治まり一点を見つめだした。俺はカオリの視線の先が気になりカオリの見ている方向を見てみた。その先にはみた事があるような男の店員がいた。《んっ?あの男どっかで見た事あるような…。あっ!カオリの彼氏や!!》俺が思い出したと同時に男はカオリに気付いたみたいでこっちに向かって歩いてきた。

    2006-04-27 20:03:00
  • 166:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『カオリ誰こいつ?』    俺たちの所に来た男は、カオリを見つめながら言った。カオリは男の目を見つめながら「アンタとはもう終わったんやし関係なくない?それより仕事に戻ったら?」 と機嫌が悪そうに言った。《今、確かにアンタとは終わったって言ったよな?》俺はどうしたらいいのか解らず二人を見ていた。  『終わったって…。俺はあんなん納得いけへん。もう一回考え直してくれや。』男の方はとても未練があるみたいだ。どうにか引き止めたいらしい。だがその言葉にしびれをきらしたのか「もう無理やって。てかこの人アタシの彼氏やで?そういう事やからバイバイ。」カオリは冷たく言い放った。

    2006-04-27 21:59:00
  • 167:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    カオリの言葉はそうとうなダメージを与えたようだ。男はきつく俺をにらみつける。『てか、話聞いたやろ?さっさと仕事に戻ってくれへん?雰囲気ぶち壊しや。』にらまれたせいか自然と言葉が出ていた。《なんかあったらガイコツがおるしな。》内心緊張はしていたがガイコツのおかげで強気な態度がとれる。男はチッと舌打ちをした後、店の奥の方へ戻っていった。   「巻き込んでごめんね。」男が去った後カオリは申し訳なさそうに俺に言った。 『別に気にしてないで!でもどうしたん?相手は結構未練あったみたいやん。』「んー。もともとアイツとは性格合わなかったからしんどかってん。それに少し気になる人できたしね。」《おっ!もしかして俺の事ちゃうん?》そう思いながらもそこには触れないで…『そうなん。変な事聞くけどどんな別れ方したん?』するとカオリは笑いながら 「バイト終わってからメールでふっちゃった。」   と簡単に言った。どうやら未練は全くないようだ。

    2006-04-27 22:17:00
  • 168:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    その後他愛もない話をしながら夕食を済ませて俺たちはファミレスを出た。周りはすっかり暗くなり、クリスマスのイルミテーションがとても綺麗だ。気のせいかとてもカップルが多いように見える。《周りから見たら俺達もカップルに見えるんやろーな。》と少しうぬぼれながら歩いていると駅前の大きなツリーの前に着いていた。「わぁ。めっちゃキレイ!ノブユキ君一緒に写真撮ろぉ。」カオリはツリーに感動したのか目を輝かせながらデジカメを取り出した。俺がデジカメを持ち二人で記念撮影をした。体が密着したので緊張し心臓の音が聞こえないか心配だった。    『これからどうする?もう暗いし帰る?』     写真を撮り終え聞いた。 「そうやな。帰ろっか?」『一人で帰るん危ないし俺家まで送ったろか?家はこっから遠いん?』    「えっ、本間に?じゃあ送ってほしいなぁ。多分帰り道ノブユキ君と同じ方向だと思うよ。家は昨日財布落とした所の近くやからね。」俺たちは暗くなった夜道を歩きだした。

    2006-04-27 22:36:00
  • 169:

    2006-04-28 11:44:00
  • 170:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    いつのまにか俺たちは昨日財布が落ちていた所に着いていた。帰り道にカオリはなぜか一言も話をしなかった。俺も何を話したらいいのかわからずに黙っていた。『ノブユキ君ありがとう。アタシの家こっちやから。もうここでいいよ。今日はありがとうね。楽しかったよ。』「俺も楽しかった。またどつか遊びにいこな。」  そして、俺がその場から立ち去ろうとした時    『ちょっと待って!ノブユキ君に話あるんやけど…』 急にカオリが引き止めた。

    2006-04-28 12:48:00
  • 171:

    名無しさん

    >>1ー200

    2006-04-28 14:13:00
  • 172:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『どうしたん?』    俺はじっとカオリの目を見つめた。カオリは恥ずかしそうにしながら下をむいている。もうすでに外は真っ暗なのに、耳まで真っ赤になっているのがよく解った。少しの間があった後、すごく緊張しているのかカオリは声を震わしながら言った。 「あんな…今日会ったばっかやのにノブユキ君の事好きになってしまったみたい。一目惚れとかした事なかってんやけどずっとノブユキ君の事が頭から離れへん。」《やっとこの時が来たか。》俺はそう思った。

    2006-04-28 18:58:00
  • 173:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    カオリはじっと俺の目をみつめている。おかげで俺も緊張してきた。《思い切って言ってみるか。多分大丈夫やろ。ガイコツの魔法がかかってるんやし。》   『じゃあさ、俺と付き合ってみーひん?カオリ俺のタイプやし俺も今フリーやし。』「えっ!いいの?」   カオリは少し驚いたようだ。まさか付き合えるとは思っていなかったのだろう。俺はにっこりと笑顔を向けて『もちろん!よろしく。』と手を差し出した。すると「こちらこそよろしく。」とカオリは俺の手を握った。

    2006-04-28 19:05:00
  • 174:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    その後カオリと別れ俺は自宅までの道を一人で歩いた。『ご満足頂けましたか?ご主人さま。』      俺は浮かれていてガイコツがいた事などすっかり忘れていた。《うわっ。さっきのん見られててんな。なんか恥ずかしいわ。》告白の場面を見られていた事に少し恥ずかしさを覚えながら「おう。大満足やわ。」 とだけ答えた。ガイコツは『ご満足頂けてとても光栄でございます。これからも何かあれば私に申し付け下さいませ。』      と自信満々に言った。《多分もう頼むことはないやろーな。》と俺は思ったが 『何かあったら頼むな。』とだけ言った。

    2006-04-28 19:15:00
  • 175:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    家の前に着き玄関に鍵を差し込んだ。《あれ?開いてる。》鍵はかかっていなかった。《おかしいな。俺ちゃんと鍵閉めたよな?》そう思いながら家の中に入った。家の中は普通に電気も付いている。俺はリビングに向かった。

    2006-04-28 19:20:00
  • 176:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    リビングにはオトンとオカンがいた。二人共ソファーに腰掛けている。オカンはひどく疲れているようだ。《あれ。オカンもう帰って来てるやん。あんな事あったのに早かったなぁ。》と思いながら俺はあえてオトンに話し掛けた。『オトンめっちゃ早いやん。オカンが今日残業って言ってたから帰ってくるんもっと遅いと思ってたわ。』   「そうやってんけどな、お母さんが事故に巻き込まれたって聞いたから、お父さんめっちゃ心配になって急いで帰ってきたんや。お母さんは無事でよかった。」オカンを気遣うオトンを俺はとても可哀相に思った。俺は全く知らないふりをしながら『そん時って誰も一緒におらんかったん?』    と聞いてみた。

    2006-04-28 19:31:00
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