小説掲示板【魔の召使い】のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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【魔の召使い】

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  • 1:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    冬も深まり始めた12月の事だった。友人のトモキが自殺した。原因はいじめ…。トモキとは幼い頃からの友人であり、よきライバルだった。だがいじめの事については一言も相談してくれなかった。トモキは俺に心配をかけないように自分一人で抱え込んでいたのだ。   《ちくしょう!!トモキの奴いじめなんかに負けやがって!なんで俺に相談してくれへんかったんや?力になってあげる事もできたかもしらんのに…》       疑問ばかりが頭の中をかけめぐる。考えても考えても答えなどでるはずもない。そうして俺が考えている間に形式だけの葬式は終わりを迎えようとしていた。火葬場に迎う前に最後にトモキの顔を見る事ができた。 マネキンのように無表情で生気のない顔だったが俺にはトモキがとても悔しがっているように見えた。

    2006-04-10 22:36:00
  • 151:

    名無しさん

    めっちゃ少ないやん

    2006-04-25 21:53:00
  • 152:

    名無しさん

    ほんまそれ

    2006-04-26 00:39:00
  • 153:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    目を開けた俺は机の上を見た。しかし、そこにはガイコツの姿はなかった。《あれ?さっきここで倒れてたよな?》その時俺の背後から声がした。      『ご主人さま。私はこちらでございます。』

    2006-04-26 13:01:00
  • 154:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    声のした方を振り返った俺は腰を抜かしそうになった。《ちょお待って!!これ本間にアイツなん?》そこにはまったく変わり果てたガイコツの姿があった。手のひらサイズだった背丈は俺と変わらないぐらいに大きくなり、眼光は獣のようにするどい。口には上下に二本ずつ牙のような歯が生えており鎌はより大きく、するどく尖っていた!《すこし見た目が変わる所じゃないやん!変わりすぎやろ!》言葉がでなかった。

    2006-04-26 19:56:00
  • 155:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『驚かれましたか?これが、本来の私の姿でございますよ。』        ガイコツは手を握ったり、開いたりしながら俺に話掛ける。体の感触を確かめているみたいだ。     「めっちゃ変わったなぁ!やっぱ力も変わったん?」ガイコツはうれしそうに 『はい。以前とは比べものにならないほどでございます。凄く力が満ち溢れているのがわかります。さっそく試してみますか?』  その言葉に釣られるように「そぉやな!ちょっとしてほしい事あるねん!外行こっか?」        俺はガイコツを連れさっきのホテルへと向かった。

    2006-04-26 20:07:00
  • 156:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    外に出て思ったのだがガイコツがでかくなってしまったおかげで、連れて歩いているとなんかつけられている感じに襲われる。さっきまでは小さかったので外に出る時は肩に乗せればよかったのだが、さすがにそういう訳にはいかない。  少ししてホテルの所に着いた。さっきオカン達が中に入って行ってからまだ一時間ぐらいしか経っていなかった。《さすがにまだ二人とも出てきてないやろ。》俺は二人が出てくるまで待つ事にした。

    2006-04-26 20:14:00
  • 157:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    冬の寒い時期に外で待つのはけっこう辛い。冷たい風が吹く度に鳥肌がたつ。どこかに入りたかったがホテル街なので、まわりには何もない。さすがに一人でホテルに入るわけにもいかないしそんな事をしていて二人を見失ってはいけないので、俺は寒さに耐えながらじっと待つ事にした。  待ち始めて二時間ぐらい経っただろうか…。二人がホテルから出てきた。

    2006-04-26 20:21:00
  • 158:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《やっと出てきたか。》その頃になると俺の体は冷えきり震えが止まらなくなっていた。そんな事を知るはずもない二人は仲良く体を密着させながらホテル街を立ち去ろうとしていた。 『あの二人おるやろ?ちょっと懲らしめてくれへん?女の方はあんまり懲らしめんでいいから、男の方を懲らしめたってくれ。』  俺は周りに聞こえないように、小声で俺は命令した。「かしこまりました。男の方をきつく懲らしめればよいのですね?」

    2006-04-26 20:27:00
  • 159:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    そう言い残すとガイコツは物凄い速さで二人の所まで飛んでいった。二人の近くまで行くと背後で止まり、大きく体を仰け反り鎌を振りかぶる!斧で薪を割るみたいにガイコツは二人に鎌を振り下ろした!    その瞬間だった。すごい突風が吹きドーンという音と共に『ぎゃぁぁぁぁ!』という悲鳴が大きくホテル街に響き渡った。

    2006-04-26 20:35:00
  • 160:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    急な突風のせいで俺は目を閉じてしまっていたが、ドーンという音と男の叫び声は確かに聞こえた。おそるおそる目を開けたその時凄い光景が目の前にあった。なんとさっきの突風でラブホテルの看板が落ちてきて男の足に直撃したみたいだ。百キロほどもある看板が男の足を直撃したおかげで男の片足はちぎれ、地面にはいつくばり悶え苦しんでいる。そこら辺に血が飛び散り男の周りには血の湖ができあがっていた。オカンは真っ青になり男を眺めている。あまりの光景に何もできないみたいだ。    『完了致しました。ご満足頂けましたでしょうか?』いつのまに戻ってきていたのか俺の耳元でガイコツがそっと囁いた。あまりにえぐい光景だったが、なぜか俺は落ち着いていた。  「あぁ。こんなもんで充分やろ。行こっか?」   もう一度二人の方を見た後俺とガイコツはホテル街を後にした。

    2006-04-26 20:48:00
  • 161:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ゲーセンの中に入った時はすでに夕方になっていたので中は人でごったがえしていた。新しいゲームに夢中になる奴ら、学校帰りプリクラを取りに来てる奴ら、カップルでUFOキャッチャーに夢中になっている奴らなどで溢れている。《カオリどこやろ?まだ帰ってないやんな?》店内を歩き回りカオリを探す。しばらく探した時にカオリを見つけた。UFOキャッチャーの景品を並べ直している。『あの子を俺の物にしたいからもう一回だけ魔法かけてくれへん?』     「あの女でございますね?かしこまりました。」  勢い良くガイコツはカオリの方へ飛んでいった。魔法をかけるのを楽しんでいるみたいだ。人込みのせいで見えにくかったが、少ししてガイコツは魔法を掛け終えたみたいで俺の元へ戻ってきた。

    2006-04-26 22:14:00
  • 162:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《よし!終わったみたいやな。》俺はカオリの元へ近づいた。カオリの肩を叩き   『おつかれさま。大変やなぁ。めっちゃ人多いしな。疲れるやろ?』     と声を掛ける。少しカオリの顔が赤くなったのが、とても印象的だった。    『バイトって何時に終わるん?終わったら飯でも食いに行けへん?今日俺ん家誰もおらんから飯ないねん。』「うん。いいよ!バイトはもう少しで終わるから待っててもらってもいいかな?」『わかったぁ。じゃあ終わったら携帯に電話して。適当に時間潰しとくから。』そう言って俺はゲーセンを後にした。

    2006-04-26 22:28:00
  • 163:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ゲーセンを出て近くのコンビニに入る。カオリはもう少しでバイト終わるって行ってたので立ち読みでもして時間を潰すことにした。  立ち読みを始めて少しした時、駅前を救急車やパトカーが慌ただしく通りすぎていった。きっとホテル街に向かうのだろう。その様子をチラッとだけ見て雑誌に目を戻した。それから少しして携帯に着信が入る。 『おつかれさま。もうバイト終わったん?』     「終わったよ。疲れた〜。ノブユキ君どこにおるん?」『コンビニにおるで!暇やし立ち読みして時間潰しててん。今から外でるわ。』電話を切りコンビニの外に出た。

    2006-04-27 19:27:00
  • 164:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    コンビニの外に出てゲーセンの方を見ると、ちょうどカオリがこっちに向かって歩いて来ている所だった。カオリは俺の元に着くと救急車の事が気になっていたのか『なんかあったんかな?』と救急車が走り去って行った方向を指差して言った。「なんやろな?別に気にする事もないんちゃう?」 俺は知らないふりをして 「それより何食べる?」 するとカオリは少し考えた後 『ファミレスいこっか?』と言ったので俺たちはファミレスに向かった。

    2006-04-27 19:44:00
  • 165:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ファミレスに入り席に着くとカオリはなぜか落ち着きもなく辺りを見回している。『どうしたん?さっきからキョロキョロして落ち着きないけど…なんか気になるん?』「うん。ちょっとね…。」そう言うとカオリはまたキョロキョロと店内を見渡す。その時カオリの目の動きが治まり一点を見つめだした。俺はカオリの視線の先が気になりカオリの見ている方向を見てみた。その先にはみた事があるような男の店員がいた。《んっ?あの男どっかで見た事あるような…。あっ!カオリの彼氏や!!》俺が思い出したと同時に男はカオリに気付いたみたいでこっちに向かって歩いてきた。

    2006-04-27 20:03:00
  • 166:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『カオリ誰こいつ?』    俺たちの所に来た男は、カオリを見つめながら言った。カオリは男の目を見つめながら「アンタとはもう終わったんやし関係なくない?それより仕事に戻ったら?」 と機嫌が悪そうに言った。《今、確かにアンタとは終わったって言ったよな?》俺はどうしたらいいのか解らず二人を見ていた。  『終わったって…。俺はあんなん納得いけへん。もう一回考え直してくれや。』男の方はとても未練があるみたいだ。どうにか引き止めたいらしい。だがその言葉にしびれをきらしたのか「もう無理やって。てかこの人アタシの彼氏やで?そういう事やからバイバイ。」カオリは冷たく言い放った。

    2006-04-27 21:59:00
  • 167:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    カオリの言葉はそうとうなダメージを与えたようだ。男はきつく俺をにらみつける。『てか、話聞いたやろ?さっさと仕事に戻ってくれへん?雰囲気ぶち壊しや。』にらまれたせいか自然と言葉が出ていた。《なんかあったらガイコツがおるしな。》内心緊張はしていたがガイコツのおかげで強気な態度がとれる。男はチッと舌打ちをした後、店の奥の方へ戻っていった。   「巻き込んでごめんね。」男が去った後カオリは申し訳なさそうに俺に言った。 『別に気にしてないで!でもどうしたん?相手は結構未練あったみたいやん。』「んー。もともとアイツとは性格合わなかったからしんどかってん。それに少し気になる人できたしね。」《おっ!もしかして俺の事ちゃうん?》そう思いながらもそこには触れないで…『そうなん。変な事聞くけどどんな別れ方したん?』するとカオリは笑いながら 「バイト終わってからメールでふっちゃった。」   と簡単に言った。どうやら未練は全くないようだ。

    2006-04-27 22:17:00
  • 168:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    その後他愛もない話をしながら夕食を済ませて俺たちはファミレスを出た。周りはすっかり暗くなり、クリスマスのイルミテーションがとても綺麗だ。気のせいかとてもカップルが多いように見える。《周りから見たら俺達もカップルに見えるんやろーな。》と少しうぬぼれながら歩いていると駅前の大きなツリーの前に着いていた。「わぁ。めっちゃキレイ!ノブユキ君一緒に写真撮ろぉ。」カオリはツリーに感動したのか目を輝かせながらデジカメを取り出した。俺がデジカメを持ち二人で記念撮影をした。体が密着したので緊張し心臓の音が聞こえないか心配だった。    『これからどうする?もう暗いし帰る?』     写真を撮り終え聞いた。 「そうやな。帰ろっか?」『一人で帰るん危ないし俺家まで送ったろか?家はこっから遠いん?』    「えっ、本間に?じゃあ送ってほしいなぁ。多分帰り道ノブユキ君と同じ方向だと思うよ。家は昨日財布落とした所の近くやからね。」俺たちは暗くなった夜道を歩きだした。

    2006-04-27 22:36:00
  • 169:

    2006-04-28 11:44:00
  • 170:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    いつのまにか俺たちは昨日財布が落ちていた所に着いていた。帰り道にカオリはなぜか一言も話をしなかった。俺も何を話したらいいのかわからずに黙っていた。『ノブユキ君ありがとう。アタシの家こっちやから。もうここでいいよ。今日はありがとうね。楽しかったよ。』「俺も楽しかった。またどつか遊びにいこな。」  そして、俺がその場から立ち去ろうとした時    『ちょっと待って!ノブユキ君に話あるんやけど…』 急にカオリが引き止めた。

    2006-04-28 12:48:00
  • 171:

    名無しさん

    >>1ー200

    2006-04-28 14:13:00
  • 172:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『どうしたん?』    俺はじっとカオリの目を見つめた。カオリは恥ずかしそうにしながら下をむいている。もうすでに外は真っ暗なのに、耳まで真っ赤になっているのがよく解った。少しの間があった後、すごく緊張しているのかカオリは声を震わしながら言った。 「あんな…今日会ったばっかやのにノブユキ君の事好きになってしまったみたい。一目惚れとかした事なかってんやけどずっとノブユキ君の事が頭から離れへん。」《やっとこの時が来たか。》俺はそう思った。

    2006-04-28 18:58:00
  • 173:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    カオリはじっと俺の目をみつめている。おかげで俺も緊張してきた。《思い切って言ってみるか。多分大丈夫やろ。ガイコツの魔法がかかってるんやし。》   『じゃあさ、俺と付き合ってみーひん?カオリ俺のタイプやし俺も今フリーやし。』「えっ!いいの?」   カオリは少し驚いたようだ。まさか付き合えるとは思っていなかったのだろう。俺はにっこりと笑顔を向けて『もちろん!よろしく。』と手を差し出した。すると「こちらこそよろしく。」とカオリは俺の手を握った。

    2006-04-28 19:05:00
  • 174:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    その後カオリと別れ俺は自宅までの道を一人で歩いた。『ご満足頂けましたか?ご主人さま。』      俺は浮かれていてガイコツがいた事などすっかり忘れていた。《うわっ。さっきのん見られててんな。なんか恥ずかしいわ。》告白の場面を見られていた事に少し恥ずかしさを覚えながら「おう。大満足やわ。」 とだけ答えた。ガイコツは『ご満足頂けてとても光栄でございます。これからも何かあれば私に申し付け下さいませ。』      と自信満々に言った。《多分もう頼むことはないやろーな。》と俺は思ったが 『何かあったら頼むな。』とだけ言った。

    2006-04-28 19:15:00
  • 175:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    家の前に着き玄関に鍵を差し込んだ。《あれ?開いてる。》鍵はかかっていなかった。《おかしいな。俺ちゃんと鍵閉めたよな?》そう思いながら家の中に入った。家の中は普通に電気も付いている。俺はリビングに向かった。

    2006-04-28 19:20:00
  • 176:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    リビングにはオトンとオカンがいた。二人共ソファーに腰掛けている。オカンはひどく疲れているようだ。《あれ。オカンもう帰って来てるやん。あんな事あったのに早かったなぁ。》と思いながら俺はあえてオトンに話し掛けた。『オトンめっちゃ早いやん。オカンが今日残業って言ってたから帰ってくるんもっと遅いと思ってたわ。』   「そうやってんけどな、お母さんが事故に巻き込まれたって聞いたから、お父さんめっちゃ心配になって急いで帰ってきたんや。お母さんは無事でよかった。」オカンを気遣うオトンを俺はとても可哀相に思った。俺は全く知らないふりをしながら『そん時って誰も一緒におらんかったん?』    と聞いてみた。

    2006-04-28 19:31:00
  • 177:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    『あぁ、お母さんは買い物に行く途中で一人で歩いてたらしい。その時に突風が吹いてな、近くにおった知らん男の人に看板が落ちてきてんて!それでお母さんは目撃者やから警察に呼ばれてな、お父さんは警察まで迎えに行ってきたんや。いやーお母さんに当たらんで本間によかったわぁ。』とオトンはオカンから聞いた話しを俺に説明した。《はぁ?なにそれ?オトンめっちゃ騙されてるやん!知らん男の人?それ思いっきり不倫相手やん!》俺は怒りで気が狂いそうになりオカンを睨み付けた!オカンは事故のショックで真っ青になりうつむいていた。俺の様子を見たオトンは俺に向かって     『お前お母さんになんて目してるねん!お母さんは今大変やねんぞ!』    と大声を出した。その声で俺の押さえていた感情が一気に吹き出した!

    2006-04-28 19:46:00
  • 178:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    「てか事故にあった男って、本間に知らん奴なん?」俺はオカンを睨め付けながら冷たい口調で言い放った。オカンは何も言わずにずっとうつむいたままだ。   「なぁ!どうなん?」  俺はうつむいたままのオカンを問い詰める!だがオカンは全く俺に言い返さない。 『お前何言ってるねんしらん奴に決まってるやろ!それ以外に何があるねん!』痺れを切らしたオトンが答える。

    2006-04-28 20:01:00
  • 179:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    「うるさいな!俺はオカンに聞いてるねん!なぁどうやねん?黙ってないで答えろや!俺知ってるねんぞ!」《しまった…。》俺は熱くなりつい口をすべらしてしまった。その言葉をオトンが聞き逃すはずもない。  『なんや?お前何を知ってるんや?』       オトンは冷静に聞いてきた。オカンはまさかと言う顔をして俺をじっと見つめる。《もうこうなったらヤケクソや!浮気したオカンが悪いんやし。》俺は腹をくくった。「今日オカンが事故にあった時に近くにおった男ってな、しらん奴ちゃうで?その男はオカンの浮気相手や!!」 俺のその言葉で一瞬にして部屋は静まり返った。

    2006-04-28 20:54:00
  • 180:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    思い空気が部屋を包む…。『お、お前何言ってんの?お母さんがそんな事する訳やん…。』       静寂を破ったのはもちろんオトンだった。オトンは少し声を震わしながら俺に言った。《可哀相に…。認めたくないんやな。》だが俺はすでに全てを話す事に決めていたので話を続けた。   「俺な、今日駅前で見てんやん。オカンが知らん男と歩いてるん。んで悪いけど後付けさせてもらってんやん。じゃあどこいったと思う?オカンその男とラブホテル入って行ってんで?これが浮気じゃなかったら何なん?」それだけ言うと俺はその場にいづらくなり部屋へと逃げ込んだ。

    2006-04-28 21:13:00
  • 181:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    部屋の中に入り俺は鍵を閉めた。《やっぱり言わんかったほうがよかったかな?》すこし後悔した。しばらく経つとオトンの怒鳴り声が部屋まで聞こえてきた。きっとオカンも観念して浮気を認めたのだろう。俺はその声を聞きたくなかったので布団の中にもぐりこんだ。《早く話ついて夫婦喧嘩終わってくれ。》そう思いながら俺は目を閉じた。

    2006-04-28 21:25:00
  • 182:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ……ジリリリリ……ジリリリリ……いつのまにか寝てしまっていたみたいだ。目覚ましを止め俺は体を起こした。《結局昨日あの後どうなったんやろ?オトンとオカンは仲直りしたんかな?》目覚めてすぐにその事が気になった。もともとの火種は俺がオカンの浮気を暴露したためだったので、やはり気になった。机の方を見るとガイコツは俺の椅子に腰掛けていた。俺が起きたのに気付き 『おはようございます。』と俺に声を掛ける。《コイツ昨日あの後どうなったか知ってるんちゃうかな?》「なぁ、昨日あの後ってどうなったか知ってる?」 と聞いてみた。すると  『ご主人さまがお眠りになった後の事でございますか?あの後は、夜遅くまでもめていたみたいですが、夜中になり急に静かになりましたよ。』       と答えた。《よかったぁ。きっとなんとか仲直りしたんやな。》俺は安心してリビングに向かった。

    2006-04-28 21:42:00
  • 183:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    リビングのドアを開けた瞬間俺は凍り付いた。リビングはめちゃくちゃに荒れ果てていた。そこらじゅうに粉々になった食器が散乱し、壁には穴が開いている場所があった。あの後もの凄い夫婦喧嘩があった事は簡単に予想できた。ソファーに目をやるとソファーには大量の血らしきものが付いている!《まさか…。嘘やろ…。》俺は食器の破片を踏まないように注意してソファーに向かった。ソファーに近づくに連れてソファーの前のテーブルが段々と見えてきた。テーブルの上には置き手紙らしき物が見える。そこにも大量の血らしき物が見えた。ソファーの目の前まで来た時に、ソファーとテーブルの間にオカンが横たわっているのが見えた。《嘘やろ?》俺は目を疑った! オカンは首をばっさりと刃物で切られ目を開けたまま死んでいた。そうとう苦しんだのだろう…。辺りには血が飛び散っていた。《そんな訳はない!これは夢や!俺は悪い夢を見てるんや!》必死に自分に言い聞かせていた時、置き手紙が目に入る。

    2006-04-28 21:57:00
  • 184:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    のぶゆきへ       お父さんはあの後お母さんと大喧嘩になり、怒りに我を忘れ気付いた時にはお母さんを殺してしまっていました。お父さんは罪を償います。お前ももう子供ではないので一人の力で頑張って生きて行ってください。

    2006-04-28 22:01:00
  • 185:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    信じられないぐらい勝手な内容に俺は唖然とした。《罪を償うって…。警察にでも行ったんか?》俺はどうしたらいいかもわからずにとりあえずオヤジの携帯を鳴らしてみた。すると…  ……ピリリリリ……ピリリリリ……しずかなリビングに携帯の着信音が響き渡った。リビングの隣にはオヤジとオカンの部屋がある。そこから着信音が聞こえてきたのだ!俺はまたまた食器の破片を踏まないように気を付けながら、オヤジとオカンの部屋に向かった。

    2006-04-28 22:07:00
  • 186:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    ガチャ。オヤジとオカンの部屋のドアを開け中を覗き込む。電気がついてなく薄暗くて中の様子は見えづらい。俺はゆっくりと部屋の中に入った。《これじゃあなんも見えへんわ…。確かここら辺に電気のスイッチがあったよな…。》手探りでスイッチを探す。…パチッ。割りと早く見つかり電気が付いた。その時、俺の頭に何かの雫が落ちてきた。《うわっ!びっくりした!何やねんこれ!》いきなりだったのでかなりびっくりした。気を取り直し部屋の中を眺めようと視線を部屋に向けた時、俺の目の前に何かがぶら下がっているのに気付いた。俺は目線を上にする…。《えっ…もしかして…うわっ!》俺は腰を抜かした。そう、俺の目の前にあったのは首を吊ったオヤジの死体だったのだ!!

    2006-04-28 22:20:00
  • 187:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《何がどうなってるねん!何で?何でこんな事になってしまったん?》俺は一人パニックに陥った。   『なぁ、これってどういう事なん?なんで二人とも死んでるん?』      俺はそんな事など知るはずもないガイコツに聞いた。「さぁ…。私にはわかりかねません。お互い感情的になりすぎたのでしょう。人間という物はすぐに感情的になるみたいですしね。」と冷静にガイコツは俺に説明した。        『これから俺にどうしろって言うねん!最悪やわ。』俺が一人で嘆いていると、「言い方は悪いですが口うるさい者がいなくなってよかったのではないでしょうか?これでご主人さまは誰かにうるさく言われる事もなくなったので自由でございますよ?」      そう言った後、ガイコツは少しにやついた様に見えた。

    2006-04-28 22:28:00
  • 188:

    名無しさん

    しおり

    2006-04-29 14:42:00
  • 189:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    俺はガイコツかにやついたのを見逃さなかった!  『何がおもろいねん!』 ガイコツに怒鳴り付ける。「いえ、何もおかしい事などございませんよ。どうななさいましたか?」   少しあせったようにガイコツは答えた。《絶対おかしい!もしかしてコイツ…》『お前のしわざやろ?お前がオトンとオカンになんかしたやろ!じゃないとこんなんなるはずない!どうやねん!正直に言ってみろや!』 気が動転していた俺は顔を真っ赤にしてガイコツに詰め寄った。するとガイコツはますますあせったように「めっそうもございません!私がご主人さまの命令もなしに何かすると思いますか?とんだいいがかりでございます。ご主人さま気を確かに持ってください。」と少し後ろに下がりながら言った。

    2006-04-29 20:32:00
  • 190:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《びびりすぎや!あきらかに怪しい!絶対コイツがなんかしたんや。脅したら吐くかな?》ガイコツの態度を見てそう思った俺は  『正直に言えや!お前この前も俺の許可なしに勝手にオカンに魔法かけたやんけ!昨日俺が寝てる間オトンとオカンにかけたんやろ!』   と怒鳴り付ける。するとガイコツはため息をついて 「いい加減にしてください。それをした所で私になんの利益があるのですか?」とあきれはてた態度を取った。その態度は俺の怒りを余計に大きな物にした。 『この嘘つきが!お前俺に嘘ついたらあかんのんちゃうんか?認めろや!決まりを破ったらあかんねんやろ?お前が決まりを破るんやったら俺も破ったるわ!お前みたいなしもべなんかいらんわ!魔界に帰れや!』

    2006-04-29 21:54:00
  • 191:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    俺は言ってはいけない言葉を言ってしまった。ガイコツはその言葉を聞き慌てて「ご主人さま。今のお言葉をお取り消しください!今のお言葉は契約破棄にあたります。早くお取り消し頂かないと大変な事になります。お願いです。私の意識があるうちに!」    と俺に言った。なんだかものすごく焦っていたみたいだが俺は取り消す気はなかった。《コイツが決まりを破ったんやし、契約破棄しても俺は悪くないやん!》『じゃあ認めろや!んで俺に謝った後、魔法でオトンとオカンを元に戻せ!じゃあ取り消したるわ。』     俺は勘違いをしていた。この時の俺はガイコツが契約破棄を取り消せと言ってるのは、本に戻りたくないからだと思っていたのだ。 「信じてください。私は何もしておりません。嘘などついておりません。早くお取り消しください。」  そう言った直後だった。急にガイコツは力なくその場に倒れこみ動かなくなった。

    2006-04-29 22:08:00
  • 192:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    《えっ…死んだ?》ガイコツはぴくりとも動かない。《でもコイツが悪いねん!嘘付くからや。》そう思いながらじっとガイコツを見つめていた時だった。…バン!と急にリビングのドアが開けられた。そこには全身黒づくめのあの男が立っていた。

    2006-04-29 22:14:00
  • 193:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    「ははははは。小僧!よくぞやってくれたな!お前は何をしたかちゃんと理解しているか?お前は今契約を破棄したのだぞ?」   男は嬉しそうに笑いながら俺の元に近づいてきた。だが俺はひるまなかった。 『破棄したんはコイツが俺に嘘ついたからやん!コイツも決まり破ったんやからお互い様やん!』    強気な態度を取る。男は俺の目の前まで来ると   「お前はしもべが嘘をついたと本当に思っているのか?そう思っているなら大きな間違いだぞ!しもべも嘘をついてないと言っていただろう?なぜ信じれぬ?」と俺の顔を覗き込みながら言った。俺は男が怖かったので男とは目を合わさずに『信じれる訳ないやん!俺が寝てる間にやったかもしらんやん!二人とも死ぬんなんかありえへんもん。』と俺なりの理由を男に言った。

    2006-04-29 22:29:00
  • 194:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    「なるほどな…。ならばこれを見れば信じるしかあるまい!」        男はそう言うと自分の手の平を俺の前に差し出した。そこには昨日の俺の部屋の光景が映し出されていた。俺が部屋に入ってきた。そして、布団にくるまり眠りに着いた。ガイコツは俺のイスにじっと座っている。しばらくすると朝になったようで俺が起きた。ガイコツは俺が起きるまでずっとイスに座っていた…。俺の額を汗が流れる…。   「契約破棄をした時の事を覚えているな?命を頂くと書いてあっただろう?」 男は俺を見つめニヤリと笑った。《やばい。殺される…。》

    2006-04-29 22:38:00
  • 195:

    名無しさん

    しおり

    2006-04-30 00:50:00
  • 196:

    名無しさん

    うわめちゃめちゃ気になるやん

    2006-04-30 16:51:00
  • 197:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    俺はその場から急いで逃げ出したかった。だが殺されるという恐怖心のおかげで体がすくみ、動く事ができない。俺は目を閉じた。《もう終わりや。どうせなら痛みもなく殺してくれ。》だが、目を閉じてしばらくすると男は思いがけない話を始めた。       「小僧、まぁそう死に急ぐな。お前が契約破棄をする事など俺は解っていたぞ。人間という物は遅かれ早かれ必ず破棄をするのだ。」その言葉を聞き俺はうっすらと目を開けた。    「ここで一つ俺から提案があるのだが…楽しいゲームをしないか?小僧が勝てば契約破棄の事はなかった事にしてやろう。だが俺が勝てば今度はこそは小僧の命をもらおう。どうだ?」

    2006-04-30 20:58:00
  • 198:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    俺は死にたくなかった。必死になり男に詰め寄る。 『それってどんなゲームなん?勝ったら本間に死なんでいいん?』      すると男はまたニヤリと笑い俺の顔を覗き込みながら「なに、簡単なゲームだ。今から五時間の間小僧はしもべから逃げ回ればいい。俺は今からしもべに小僧を殺すように魔法をかけるのでな。しもべが人間を殺す時はどうするか知っているだろう?周りの人間には充分気をつける事だな。」 とおもしろそうに言った。「どうする?ゲームをするかしないかは小僧次第だぞ。さぁ決めてくれ。」  『わかった。ゲームする。やっぱ死にたくないし…』《五時間だけ逃げたらいいんやな。》俺は覚悟を決め答えた。

    2006-04-30 21:10:00
  • 199:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    「覚悟はできたようだな。ならばさっそく始めようか。小僧!これを持っていろ。この時計で五時間経てばゲームは終わりだ。」  男はそう言うと古い懐中時計を俺に差し出した。俺は黙ったまま懐中時計を受け取った。懐中時計を見るとすでに十分経っていた。 『えっ…これおかしいんやん。もう始まってるん?』まだスタートとも言っていないのに時計の針は進んでいた。すると男は    「こちらと魔界とでは少し時差があるのでな…。今から開始だ。その時計で今から五時間後に終了する。さぁ逃げろ!」      と言いガイコツに手をかざした。するとガイコツは起き上がり男の方を向いた。『あの小僧を殺すのだ。』男がガイコツにそう言うと『かしこまりました神様。あの小僧でございますね。私にお任せ下さいませ。』といい俺を見た。俺は急いで家を飛び出した。

    2006-04-30 21:52:00
  • 200:

    享楽 ◆MWWd7XAwZQ

    外は少し曇っていて寒かった。俺はどこにいけばいいのかもわからずに駅の方向へと走っていた。すると前に見覚えのある女が歩いていた。《もしかしてあれってカオリちゃうん?》俺は女を追い抜かして顔を見た。『やっぱりカオリやん!おはよ。今から学校行くん?』カオリの前で立ち止まり話かける。全力で走っていたので息はきれ、汗が流れる。「おはよ。てかノブユキ君どうしたん?そんなに急いで。学校遅刻しそうなん?」カオリは俺の様子をみて少し驚きながらそう言った。 『ちゃうねん!あんな…』俺が話始めたその時…  「あぶないっ!」    上から声がする。俺が上を見ると俺めがけて植木鉢が落ちてくる所だった!俺はとっさに横に逃げると、さっき立っていた場所にガチャンと植木鉢が落ちた。

    2006-04-30 22:10:00
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