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レイコ後編
-
1:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコの870のスレからの続きです。荒らし、偽物の方は、ご遠慮願いますm(__)m
2005-09-15 06:26:00 -
2:
ユキ ◆owsZ6N97vY
ズルズル
何か引きずる音がする。
後頭部に、鈍い痛みを感じた。こめかみがズキズキする。
ズルズル
意識が、ぼんやりと戻ってくる。重たいまぶたを、必死で開ける。2005-09-15 06:32:00 -
3:
ユキ ◆owsZ6N97vY
ここが、自分の家のリビングだと分かった。
そして、引きずられているのは僕で、両足を持っているのが義母だという事も。「気がついた?」
義母が、不気味なほどの満面の笑みで僕を見下ろしている。2005-09-15 06:38:00 -
4:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、何か言いたかったが、後頭部の痛みのせいで言葉が出てこなかった。
義母が、僕の両足を離して上にかぶさってきた。
「会いたかった。」
義母は、僕にキスしてきた。2005-09-15 06:42:00 -
5:
名無しさん
ァゲ?
2005-09-15 06:43:00 -
6:
ユキ ◆owsZ6N97vY
全身の毛が、立った。
抵抗したかったが、手も、足も動かなかった。
「もう、どこにも行かないでね。」
義母が、僕に抱きつく。
やめろ!僕は、かすれた声をやっと出した。2005-09-15 06:46:00 -
7:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「だめよ、辞めないわ。あなたの、お父さんが帰って来るまで」
義母は、僕の上で笑いながら言った。
え?
僕のシャツを脱がし、義母は自分も服を脱いだ。
どういう事だ?僕は、声を絞りだした。2005-09-15 06:50:00 -
8:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「あんたが、悪いのよ、あたしを捨ててあの女に走ったから!」
義母は、裸で僕の上にまたがった。顔を歪め、話を続けた。
2005-09-15 06:54:00 -
9:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「本当に、悪い子。興信所に、頼んでよかったわ。友達の田舎に、行くってゆった日から怪しいと思って調べてもらってたのよ。案の定だったわ。毎日、毎日送られてくる写真を見て、私が、どんな気持ちだったか分かる?」
2005-09-15 06:58:00 -
10:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「本当に、悲しくて狂いそうだった。あんなに、あたしたち愛し合ったのに、そんな事実信じられなかった。でも、あたしは分かったの。」
義母が、ニヤリと笑った。2005-09-15 07:02:00 -
11:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「あの、女が、あなたを騙してたぶらかしてるんだって。あなたは、悪い魔法にかかってしまったんだって。あの女の気持ちの悪い力で。」
狂っている。
義母は、本当に壊れてしまった。2005-09-15 07:08:00 -
12:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「だから、あたしはその魔法を解いてあげる。」
上から、義母が僕に笑いかけた。
「まだね、お父さんは、あたし達の事も、あの女の事も何も知らないのよ。」2005-09-15 07:11:00 -
13:
ユキ ◆owsZ6N97vY
何をする気だ?僕は、尋ねた。嫌な予感がした。
「お父さん、びっくりするでしょうね。息子が風俗嬢と同棲してた事知ったら。」
くすくすと、おかしそうに義母が笑った。
「そして、あたしとの関係を知ったらどうなるかしら?」2005-09-15 07:18:00 -
14:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「お父さんね、今日、出張から帰って来るの。もうすぐ、家に着くわ。」
僕は、嫌な汗が全身から出てくるのが分かった。
「あの日から、あたしは、あなたが帰ってくるの、ずっと家で待ってたのよ。」2005-09-15 07:22:00 -
15:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「今日、帰ってきた時は、すごくうれしかった。でも、まともに話聞いてくれないだろうと思ったから、手荒な事しちゃった。でも、大丈夫薬の効き目はあと一時間ぐらいだから。」
2005-09-15 07:26:00 -
16:
ユキ ◆owsZ6N97vY
義母は、今日家にいたのだ。僕が、家に上がった時は身を潜めていて、スキを見て僕を殴り、くすりを飲ませて、二階からリビングまで運んだのだろう。
なんとなく、義母のしようとしてる事がわかってきた。2005-09-15 07:31:00 -
17:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「お父さんに、あたし達が愛し合ってる所を見てもらいましょうね。」
義母が、微笑んだ。目が、狂気に満ちていた。
やめろ!僕は、手足を動かそうとしたが、無理だった。2005-09-15 07:35:00 -
18:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「この現場を見たら、いくら、あなたが後で何を言おうと無駄でしょうね。」
義母は、ケラケラと楽しそうに笑った。
やめろ!
「ザマアミロ!!あたしを、裏切った罰よ!」2005-09-15 07:40:00 -
19:
ユキ ◆owsZ6N97vY
顔を、歪め、僕を見下ろす義母の顔は本当に気持ち悪かった。
「やめてほしいの?」
やめろ!
「やめてくださいでしょ!」義母が、僕の頬を思い切り殴った。
「やめてあげてもいいのよ。」2005-09-15 07:44:00 -
20:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「あなたが、あの女と縁を切って、あたしのとこに戻ってくるならね。」
ニヤリと義母が、笑い。狂気の目で、僕を見る。
「あの女との事も、あたしとの事も言わないであげる。」2005-09-15 07:48:00 -
21:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「あなたは、これから、一生あたしだけ愛するって、一生そばにいるって誓うなら、すべて黙っててあげるわ。」
勝ち誇った様に、義母は、僕を見下ろしていた。2005-09-15 07:51:00 -
22:
ユキ ◆owsZ6N97vY
いやだ!僕は、あんたといるのなんて!レイコを愛してる!おまえなんか、しぬほど嫌いだ! 僕は、精一杯声を出した
2005-09-15 07:53:00 -
23:
ユキ ◆owsZ6N97vY
義母の顔が、歪んだ。
「そう!じゃあ。お父さんの帰りを待ちましょう。」 バタン
その時、玄関からドアが開く音がした。2005-09-15 07:55:00 -
24:
名無しさん
?まりあのしおり?
2005-09-15 08:52:00 -
25:
ユキ ◆owsZ6N97vY
足音が、どんどん近づいてくる。
義母は、僕の上にぴったりと重なった。あの、いつもの様に、嫌な笑顔をして。バタン
リビングのドアが開いた。僕は、目を閉じた。2005-09-15 09:11:00 -
26:
ユキ ◆owsZ6N97vY
もう、おしまいだ。
「なんで?」
義母の、声がする。
「なんで、あんたがいるのよ!」2005-09-15 09:13:00 -
27:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、目を開けた。
「かわいそうな、おばさん。」
そこには、父ではなく、レイコがいた。
「おばさん、早く離れてあげれば?嫌がってるの分かんないの?」
冷たい目をして、レイコが義母を見ている。2005-09-15 09:18:00 -
28:
ユキ ◆owsZ6N97vY
意味不明な、絶叫をして、義母が頭をかきむしりだした。
そして、レイコの方へ叫びながら突進して行った。
壁へ押しつけ、義母は、レイコの首を絞めた。
「殺してやる!!!」2005-09-15 09:23:00 -
29:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコは、抵抗もせず義母を冷たい目で見ていた。
「死ね!!!」
髪を振り乱した義母の姿は、とても汚く、哀れに見えた。
「し…!うっぐ!」2005-09-15 09:28:00 -
30:
ユキ ◆owsZ6N97vY
義母は、手を離して床に転がった。その一部始終を、レイコは、静かに見下ろしていた。
義母は、苦しそうに胸をおさえている。
「だめだ!レイコ!力を使うな!」2005-09-15 09:31:00 -
31:
ユキ ◆owsZ6N97vY
声が、出た。
レイコが、僕の方を見た。「いいの?こんな奴。死ねばいい。あんたを、ずっと苦しめてた。」
義母は、丸くなり、苦しそう声をあげている。
「いいから、やめて、レイコ。」2005-09-15 09:36:00 -
32:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「分かった。」
レイコは、義母の方を見た。義母の呼吸が、戻っていく。
僕は、手足をなんとか、動かし、レイコのほうへよろよろとはっていった。
「ほんと、あんたどんくさいんだから。」2005-09-15 09:40:00 -
33:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコが、僕の頭を抱き締めた。
「ごめん。」
また、レイコに助けられた。
「…ゆるさない。」
レイコの肩ごしに、義母が立ち上がったのが見えた。2005-09-15 09:44:00 -
34:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「殺してやる!!」
義母が、またレイコに飛びかかろうとした。
ガン!!
義母が、うつぶせに倒れた。頭からは血が流れ、見る見るうちにカーペットを赤くよごしていった。2005-09-15 09:49:00 -
35:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、とっさにテーブルにあったガラスの灰皿で、思い切り義母を殴ったのだ。
義母は、ぴくりとも動かなくなった。2005-09-15 09:52:00 -
37:
???
しおり?
2005-09-15 21:55:00 -
38:
名無しさん
最初から読んでまつ?頑張ってくださぃ??
2005-09-15 22:22:00 -
39:
名無しさん
?
2005-09-16 03:24:00 -
40:
ユキ ◆owsZ6N97vY
ザーンザーン
波が、一定のリズムを刻む。ゆっくりと、夏の太陽が海に沈んでいく。世界が、オレンジ色に染まる。
僕と、レイコは、砂浜に座り。ぼんやりと海を見ていた。2005-09-16 09:32:00 -
41:
ユキ ◆owsZ6N97vY
こうしていると、今さっきまでの事が嘘の様だ。
狂った義母。レイコに、襲いかかろうとした。
灰皿でおもいきり殴った。僕は、義母を殺した。2005-09-16 09:37:00 -
42:
名無しさん
?まりあのしおり?
2005-09-16 09:41:00 -
43:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコが、義母を見ながら呆然としてる僕を、その場から連れ出してくれた。
家の前に停めていた車に乗り、レイコが車を走らせ海に来た。
「ごめんね、レイコ。」2005-09-16 09:41:00 -
44:
ユキ ◆owsZ6N97vY
家を出てから、二人ともずっと無言だった。沈黙を僕から破った。
「恐かっただろ?」
レイコは、無表情で答えた。
「別に、恐かったのはあんたでしょ?」2005-09-16 09:44:00 -
45:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「うん。助けてくれて、ありがとう。」
僕は、義母を殴ってから手の震えが止まらなかった。ずっと、思い描いていた光景を目の前にして、僕は、うれしいとゆう感情より、自分が、殺したという、恐怖だけがあった。2005-09-16 09:49:00 -
46:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコが、僕の手を握ってきた。
「あたしが、殺してあげたのに。なんで止めたの?」 顔を覗きこみながら僕に尋ねた。
「これ以上、人を殺して欲しくなかったんだよ。」2005-09-16 09:55:00 -
47:
名無しさん
あげ
2005-09-16 11:46:00 -
48:
???
しおり??
2005-09-16 16:28:00 -
51:
ユキ ◆owsZ6N97vY
もう、レイコの力を人を殺す事になんか使って欲しくなかった。
「これで、僕もレイコと同じだよ。」
「ばかじゃない?」
レイコは、少し笑った。2005-09-17 03:20:00 -
52:
ユキ ◆owsZ6N97vY
これで、本当に僕は帰る家が無くなった。
もう、後には引き帰せない。そう思った途端、言い表わせない淋しさが襲ってきた。
僕は、レイコを抱き寄せた。2005-09-17 03:25:00 -
53:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコの体温が、僕に伝わってくる。
「愛してるよ。」
僕の胸に顔をうずめたまま、レイコは黙っていた。
大丈夫だと思った。このぬくもりがあれば、僕は何があっても生きていける。2005-09-17 03:30:00 -
54:
名無しさん
?まりあのしおり?
2005-09-17 03:31:00 -
55:
ユキ ◆owsZ6N97vY
その日から僕達は、車であてもなく走って、町から町へ移動した。
夜は、適当にラブホテルに泊まった。
二人は、ずっと一緒だった。僕は、幸せだった。レイコも、よく笑っていた。2005-09-17 03:36:00 -
56:
ユキ ◆owsZ6N97vY
思い付きで、いろんな場所に行った。ある日、レイコが遊園地に行った事がないと分かったので、行く事になった。
2005-09-17 03:39:00 -
58:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕達は手をつなぎ、朝から晩まで遊園地ではしゃいだ。はたから見たら、普通のカップルに見えただろう。夕暮れ時、二人で海が見える観覧車に乗った。
ゆっくりと、地上から離れ空へと上ってゆく。2005-09-17 08:24:00 -
59:
ユキ ◆owsZ6N97vY
地上には、小さく見える町が広がり、ネオンの明かりでキラキラしている。
「きれいだね。」
レイコがつぶやいた。
今日は、ずっと楽しそうに笑っていた。本当に普通の女の子みたいに。
2005-09-17 08:30:00 -
60:
ユキ ◆owsZ6N97vY
来てよかったと思った。レイコが、笑顔なら僕は幸せだった。
「今日、楽しかったね。」
「うん。」
もうすぐ、てっぺんにつこうとしていた。
「ありがとう。」2005-09-17 08:34:00 -
61:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコが微笑んだ。
なんだか、その顔を見てたら胸が締め付けられた。
「なんで、急にどうしたんだよ?」
てっぺんに、着くとレイコからキスしてきた。
「こうゆうの一回してみたかったの。」
照れくさそうに、笑った。2005-09-17 08:38:00 -
62:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「なんか、今日かわいいね。」
僕が、そうゆうとレイコは耳をひっぱった。
こんな、なんでもないやりとりが嬉しかった。
こんな日々がずっと、続けばいい。レイコと二人でいれる生活が。2005-09-17 11:07:00 -
63:
ユキ ◆owsZ6N97vY
しかし、二人でいれる時間は確実に終わりに向かっていた。
遊園地に、行ったその日の夜。レイコに打ち明けられた。
「薬が、もうないの。」2005-09-17 11:12:00 -
64:
ユキ ◆owsZ6N97vY
ラブホの部屋で、ベットに二人とも横になっていた。僕の腕枕の中で、背を向けたままレイコは、話を続けた。
「あたしね。病気なの。」2005-09-17 11:15:00 -
65:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「もう、手術してもたすからないから、薬で痛みを止めてたの。」
頭から、冷水をかけられた様に目が覚めた。
一年程前に、体調がおかしくなり病院に行くと癌だと言われた。2005-09-17 11:19:00 -
66:
ユキ ◆owsZ6N97vY
罰が、下されたと思った。手術を、しても見込みは無いと言われた。自宅療養を選んだ。仕事は、辞めろと言われたが続けた。
死ぬ前に、自分の力を誰かの役に立てかった。2005-09-17 11:25:00 -
67:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕らは、二人とも捜索願いが出ていた。
殺人容疑で。
義母の事があった、次の日ニュースで取り扱われていた。
病院に、行けばすぐに捕まるだろう。2005-09-17 11:30:00 -
68:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、捕まってもいいから病院に行くと言ったら、反対された。
「いや、一緒にいれなくなるもん。」
「でも、僕はレイコの体が大事なんだよ。」
「大丈夫。こうしてれば。」2005-09-17 11:33:00 -
69:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコが、僕のほうを向いて抱きついてきた。
「こうしてれば、大丈夫。」ぼくも、きつく細い体を抱いた。大丈夫じゃない事は分かっていた。レイコは、どんどん痩せていっていた。2005-09-17 11:36:00 -
70:
ユキ ◆owsZ6N97vY
運転も、つらいのだろう。ホテルで、一日居る事が多くなった。レイコは、だるそうにずっと寝ていた。
僕は、そんなレイコをずっと抱いているしか出来なかった。そんな、何も出来ない自分にいらついた。2005-09-17 11:41:00 -
71:
ユキ ◆owsZ6N97vY
寝ていると、レイコは苦しそうにうなされ汗をかく。キレイな顔をゆがませ、苦痛に耐えている。
声をかけると、大丈夫しか言わない。レイコは、絶対弱音を吐かなかった。
僕が、病院に連れていこうとするからだ。2005-09-17 11:45:00 -
72:
ユキ ◆owsZ6N97vY
日を、追うごとにレイコは、弱っていった。一日ホテルから出ない日々が続く。夜中、レイコが心配で僕は何度も起きるくせがついた。
2005-09-17 11:48:00 -
73:
ユキ ◆owsZ6N97vY
目の前で、自分の愛する人が、死に、向かっている。それは、本当に残酷な事だった。僕は、自分の無力さを今さら痛感した。
何も、出来ない。レイコにしてやれる事が。2005-09-17 11:53:00 -
74:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコは、食事もほとんどとらなくなった。すぐに、吐いてしまうのだ。
体力も落ちて、ベットの上で一日過ごす様になった。病院に行こうと、説得するが、がんとして行こうとしなかった。2005-09-17 11:56:00 -
75:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、レイコが寝ている時、不安で、どうしようもなくて泣く日が増えた。
そんな時、救急車を呼ぼうと思うのだが、レイコの言葉を思い出し辞めてしまう。 イッショニイレナクナル2005-09-17 12:01:00 -
76:
ユキ ◆owsZ6N97vY
いや、違う。レイコの、望みだからじゃない。僕がレイコと離れたくないんだ。こんなに、レイコは苦しそうなのに、僕は自分のエゴで病院に連れていかないだけなんだ。
2005-09-17 12:03:00 -
77:
ユキ ◆owsZ6N97vY
最低だ。
今の、レイコを目の前にして僕は思いを巡らせるだけで、何も出来なかった。
でも、こんな僕にレイコはほほ笑みかけてくれる。
僕が、心配しない様に。
益々、心が痛んだ。2005-09-17 12:07:00 -
78:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「星が、見たい。」
ある日の朝、レイコが突然言いだした。
「星?」
「うん。」
すっかり、頬がこけてしまった顔が、いつもより元気に見えた。
「分かった。」2005-09-17 12:10:00 -
79:
ユキ ◆owsZ6N97vY
『オリオン座は、冬の代表的な星座です。』
キラキラと撲の頭の上で、星達が、光っている。
機械的なアナウンスが、ここが、人工的な星空の下に居る事を教えている。
2005-09-17 12:16:00 -
80:
ユキ ◆owsZ6N97vY
体の事を考えるとあまり遠出は、出来なかったので、僕はプラネタリゥムにレイコを連れてきた。
平日の昼間なので、館内は空いていて、僕ら二人だけだった。2005-09-17 12:20:00 -
81:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコは、嬉しげに天井いぱいの偽物の星を見上げている。
「あ。北斗七星。」
「ほんとだ。」
本物の星では、ないけれどレイコが楽しそうなので僕は嬉しかった。2005-09-17 12:24:00 -
82:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「あのね、あたしの育った島ね、星がすごくキレイなの。」
天井を見上げながら、レイコは、話した。
「なんにもいい思い出ないし、もう帰る事も出来ないけど、あの星空はもう一度見たかったなぁ。」2005-09-17 12:28:00 -
83:
ユキ ◆owsZ6N97vY
胸が、締め付けられた。
「そんな事言わないで。いつか、一緒に行こうよ。」 僕は、レイコの方を見て言った。レイコは、笑いながらうなづいた。
「うん。」2005-09-17 12:31:00 -
84:
ユキ ◆owsZ6N97vY
その日以来、レイコから外に出たいとゆう事はなかった。
正確には、出れなくなったのだ。
レイコの体は、本当に壊れていた。2005-09-17 12:33:00 -
85:
ユキ
移動するのも、体がつらそうなので、連泊出来るラブホを探し、移った。
トイレ以外の世話は、僕がする様になった。
体を動かす事自体が、苦痛に見えた。僕に、相変わらず弱音は吐かなかった。2005-09-17 12:39:00 -
86:
ユキ ◆owsZ6N97vY
しかし、相当な激痛と戦っている事は、見ていて分かった。
寝ているレイコの息が、いつ止まるか分からない不安で、僕は、眠れなくなった。
2005-09-17 12:45:00 -
87:
ユキ ◆owsZ6N97vY
神様お願いします。レイコを死なせないでください。 毎日、祈った。 届くはずのない、願い。
2005-09-17 12:47:00 -
88:
ユキ ◆owsZ6N97vY
不眠と看病疲れで、僕はどんどん精神的に追い詰められいった。
だんだんと、レイコの顔を見るのがつらくなっていった。
2005-09-17 12:52:00 -
89:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、あの日何故自分があんな事をしたのか、分からない。
静かに、寝息を立てているレイコの首に手をかけた。2005-09-17 12:55:00 -
90:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、目を閉じ、手に力をいれた。
「いいよ。そのまま殺して。」
レイコの声で、僕は我にかえった。2005-09-17 12:58:00 -
91:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕は、手を離した。
「ご、ごめん。」
何をしたんだ、僕は。
ベットから離れようとすると、レイコが僕の手を握った。
「ねえ、あたしの事愛してる?」2005-09-17 13:01:00 -
92:
ユキ ◆owsZ6N97vY
僕をまっすぐにレイコが見ている。
「愛してるよ。」
僕は、すっかり細くなってしまったレイコを抱き上げた。2005-09-17 13:04:00 -
93:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「世界で一番、誰よりもレイコを愛してる。」
レイコは、力なく僕の腕の中にいた。
「あいかわらず、そんな事よく言えるね。」
少し、いつもみたいに意地悪く笑った。
「じゃあ、あたしのお願い聞いてくれる?」2005-09-17 13:07:00 -
94:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「いいよ。」
今、僕に出来る事は全てしてあげたかった。なんでもゆって欲しかった。
レイコは、笑いながらゆった。2005-09-17 13:09:00 -
95:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「お願い。あたしを殺して。」
僕は、一瞬何を言われたか分からなかった。2005-09-17 13:11:00 -
96:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「出来ない。」
僕は、目をそらした。
「お願い。」
レイコを、見るとまっすぐに僕を見ていた。
「お願い。最後のわがまま聞いて。」2005-09-17 13:14:00 -
97:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「なんで?そんな事ゆうの?僕は、嫌だ!」
僕は、子供がだだをこねる様にゆった。
「あんたに、やってもらわなかったら、自分でしてしまうから。お願い。」2005-09-17 13:17:00 -
98:
ユキ ◆owsZ6N97vY
レイコは、本気なんだろう。僕が、殺さなかったら、自殺するつもりなのだ。
「お願い。」
キレイな瞳は、僕を捕らえ離さない。
「…分かった。」2005-09-17 13:21:00 -
99:
ユキ ◆owsZ6N97vY
「ありがとう。」
レイコは、笑った。
僕の両手を自分の首に回した。
「ありがとう。あたしも、世界で、誰よりも愛してる。」 静かに、レイコは目を閉じた。2005-09-17 13:25:00 -
100:
白菜
100?
2005-09-17 13:27:00