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もう一度、好きだと言って。

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  • 1:

    名無しさん

    赤色。
    この世界で一番綺麗なのは純愛なんかじゃない。

    2006-08-16 09:48:00
  • 131:

    名無しさん

    煙草を持った右手には、汚らしい傷跡でいっぱい。

    綺麗なものを生み出すその材料は、日に日に汚くなっていく。

    決して死にたいわけじゃない。だってホラ、目を閉じれば君がいる。

    2006-10-08 01:58:00
  • 132:

    名無しさん

    『ちょっと待ってて』
    彼の自宅に着いた途端、ショウゴはあたしをさっさと自分の部屋に入れると、その言葉だけを残して自分は部屋から出ていった。

    いよいよだ…
    あたしの誕生日。

    2006-10-08 02:02:00
  • 133:

    名無しさん

    −バンッ!
    数分後…大きな音を立ててショウゴがドアを押し開け部屋に入ってきた。期待どおりのバースデーソングを少しはずして歌いながら。

    『ほらよっ!お前の好きなやつ!』そう言って、彼はうれしそうにそれを机の上に置いた。乱暴に、だけど壊れないようにそっと…  
    《HAPPY BIRTHDAY 紅音》そう書かれた板チョコが乗った真っ白なショートケーキは想像していたよりもずっと小さかった。だけど、二人で食べるには丁度いいサイズだ。

    2006-10-08 02:25:00
  • 134:

    名無しさん

    自然と自分の顔に笑みが浮かぶのがわかった。
    彼を見上げて、その次の瞬間を待った。

    プレゼントはなんだろう?

    2006-10-08 02:29:00
  • 135:

    名無しさん

    ……。
    だけど、なかなかその“次の瞬間”は来なかった。無意識に彼を見つめる。

    『ん?早く食べさせろって?(笑)』彼はそれだけ言って、ろうそくに火を付けだした。…そうじゃない。

    2006-10-08 02:33:00
  • 136:

    名無しさん

    少しだけ、嫌な予感がよぎって、だけどすぐにそれをかき消した。そんなわけない。きっとショウゴなりのタイミングもあるんだろう。

    18本のろうそくに火を点け終え、部屋の電気を消して、彼はもう一度ハッピーバースディの歌を歌ってくれた。そして歌い終えると同時に、ロウソクの火を吹き消した。

    だけど、なぜかなかなか綺麗に消えてくれなくて、あたしは何度も息を吹いて。やっと消える頃には、あたしは酸欠になりかけていた。そんなあたしをショウゴは笑いながら見ていた。

    2006-10-08 02:41:00
  • 137:

    名無しさん

    変な例え、今だからこそ思う。あのロウソクは、まるであたしのようだった。

    ねばってねばって、消えないように−…
    最終的には、どうしようもないのにね。

    2006-10-08 02:44:00
  • 138:

    名無しさん

    ケーキは、バレンタインの時とは違い、あっという間になくなった。少し食べ足りない気がした頃には、あたしはもう不機嫌になっていた。

    自分の好きな人の気持ちも理解せずに、自分の理想ばかりを押しつけて
    最低だったと、今なら痛いほどわかるのに。

    2006-10-08 03:37:00
  • 139:

    名無しさん

    めっちゃ紅音の気持ちわかる!

    2006-10-08 04:21:00
  • 140:

    名無しさん

    あげ

    2006-10-09 01:42:00
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