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もう一度、好きだと言って。

スレッド内検索:
  • 1:

    名無しさん

    赤色。
    この世界で一番綺麗なのは純愛なんかじゃない。

    2006-08-16 09:48:00
  • 261:

    名無しさん


    −『何?』

    2006-11-05 21:39:00
  • 262:

    名無しさん

    あたし達はもう、《恋人同士》なんかじゃない。紛れもないその事実を、突き付けられたかのような、そんな冷たい言い方だった。

    一瞬、なんて返事をすればいいのかわからなくなって焦る。それから慌てて、『もう着いたよ』とだけ言った。

    2006-11-05 21:40:00
  • 263:

    名無しさん

    何をされても好きだった。
    あたしの全てで君を愛した。

    ねぇ。見返りを求めてるわけじゃない。
    だけど一つだけ、言って欲しい言葉があるの。

    2006-11-05 21:40:00
  • 264:

    名無しさん



    −『は?』

    さっきよりもだるそうな声色に、思い浮かぶのはあの日見た冷たい表情。

    2006-11-05 21:42:00
  • 265:

    名無しさん

    『あ、ごめん。寝てた?んなあたし歩いて行こか?』 
    嫌われたくない。その一心で、受話器の向こうにいる[最愛の人]のご機嫌をとるため、これ以上ない程にやわらかくそう言った。

    2006-11-05 21:43:00
  • 266:

    名無しさん

    −『そうして。んな。』
    プツッ…ツーツー…

    別に、期待してたわけじゃない。というか、期待する必要もなく、彼が迎えに来てくれると信じて、疑ってなかった。チャリだと10分。歩くと…30分。

    2006-11-05 21:44:00
  • 267:

    名無しさん

    −『歩いては無理な距離やから不便やんな〜?』
    −『別に毎回俺が迎えに行ったるからいいやん。』
    −『じゃなくて、ほら、ドラマみたいに、サプライズで家に行ったら浮気相手に遭遇!…みたいなやつ。出来ひんやん!笑』
    −『何それ。ありえへんから。お前以外の女、部屋に入れるつもりないし。』
    −『ふ〜ん?笑』

    2006-11-05 21:45:00
  • 268:

    名無しさん

    次第に痛くなる足を、それでも一度も止めず早く動かしたのは、少しでもはやく彼に会いたかったから。

    突き放されても突き放されても、彼を追い掛けてしまう惨めな自分を、
    『惨めだ』と思う余裕もなく、ただこれが《純愛》なんだと−…
    微塵も疑わず、ただひたすら信じていたのを、今でも覚えている。

    2006-11-05 21:47:00
  • 269:

    名無しさん

    いくらまだ寒いと言ったところで、もう『春』だと呼ばれる三月で、太陽は真上にある。
    そんな中30分も急ぎ足で歩き続ければ、汗もかくし、汗をかけばメイクだって崩れる。こんな日に限って強く吹く風は、一生懸命くるくる巻いた巻髪を中途半端にまっすぐさせた。

    2006-11-05 21:48:00
  • 270:

    名無しさん

    早起きして、自分の出来る限りの全てで、あたしはたくさんお洒落した。彼に少しでも《良い女》だと思わせたくて。
    出会った頃から時間が経つにつれ、《良い女》であることに手を抜いていたあたしにも非はあったと。また《良い女》になるから、もう一度一緒にいて欲しいという証明に。
    だけど、その証明になるはずだった、家を出た時のあたしは、残念ながらもうそんな面影もない程、色んな意味でボロボロだった。

    2006-11-05 21:49:00
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