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君だけは守る
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1:
NN
■あの時泣き叫んでよかった あの時少し道に迷ってみてよかった 全てはきみに会う為だったと思えば ずっと開いたままだった傷も昨日の涙も 全部 きみに会う為だったと思えば 全て愛しく感じられる 人間は、誰かに守ってもらわなければいけない程弱くはない だけど誰かを守れる程強くはない 難しい生き物だよ
2006-03-13 00:07:00 -
21:
■男の名前は、田村カムイといって、18歳だった。雷のマンションは、同時にホストの寮でもあった。アリスと駅前で別れ俺とカムイは寮まで歩いた。その間に見せるカムイの表情は、恐ろしい程どれもこれもカオルに酷似していて、驚きを言葉にできなかった。6階にエレベーターを止め、鍵を開けるとみんな寝静まっているようで、静かだった。昼間の灼熱の太陽がリビングを焦がす。「お前の部屋はここ、ベットは、ここ。もとは3人部屋で、昨日1人やめて、今2人しかいない部屋だから。」そういうと、ありがとうございます、と、カムイは頭を下げて荷物を置いた。
2006-03-13 00:29:00 -
23:
「寝てました」短く返事をすると、東吾は騒がしい店内に消えていく。ひとことでいうと、幽霊みたいな奴でもある。無表情、必要以上のことは話さない、私生活は謎だらけ。大笑いもしなければ、怒りもせず、どろどろに酔っ払うこともない。ホストとしてはおもしろくないのでは?と思う。だけどあのルックスと少し危ない匂いに、女心は吸い寄せられるらしい。確かに飲みキャラ、喋りキャラ、は多いけど、幽霊キャラはいまだかつてない、新しいキャラなのかもしれない。
2006-03-13 00:32:00 -
24:
東吾の同期のホストはほとんど辞めてしまっていて、それでも東吾は店に残っていてくれている。店としては売り上げのいい東吾がいてくれるのはありがたいのだが、一体何を思って東吾はホストを続けているのだろう?と、たまに思うことがある。店長がいうのもなんだが、東吾はどうも苦手だ。「世の中お前みたいにわかりやすい奴ばっかりなら、楽なのになぁ」雷はアリスを見てため息をつく。「なにそれ単純ってこと?オヤジムカつく。」そういうと、アリスも店内に戻っていった。
2006-03-13 00:33:00 -
25:
■珍しくその日は忙しい日で、ホストをキャッチに出さず、カムイは店内で先輩席のヘルプにつくことになった。いつも通り俺が新人教育をするはずだったのだが、「僕がする!」とアリスがわめいてうるさかったので、カムイの教育係はアリスに決まった。OPENと同時にアリスの客が新規の女と2人でやってきた。新規の客は指名が決まっていない。ホストにとっては指名客を増やす絶好の機会だ。そう皆が新規を狙った瞬間、新規の客はつぶやいた。「私、この人指名にする。カムイがいい!」雷はド肝をぬかれた。いきなりついた席でいきなりの指名。どうやらカオルに似ているのはルックスだけではないようだ。
2006-03-13 00:34:00 -
26:
「あのコ、カオルに似てるね、ビックリしちゃった」雷の客の1人である、由美子がつぶやく。「ああ」俺はそう返事するだけで精一杯だった。大型新人の登場に、現・No1のリョウも意識しているようだ。リョウは、カオル・彩人のゴールデンコンビが抜けて以来この店の看板を背負っているホストだ。つまりカムプリ=リョウだ。完璧なルックスの中に強きなオラオラ営業で今までNo1を守り続けてきた、そのリョウの表情が、カムイの登場で険しい顔になる。アリスは「後輩には負けてられない!」と意気込み、他新人ホストも俺も、俺も、と、いうプロの表情に変わる。店内に、いや、従業員同士の中に久しぶりに活気が戻ってきた気がした。
2006-03-13 00:35:00 -
28:
■愛してるから どうか目を覚まして 俺の命ささげたってかまわないから 目を覚まして 俺は君を守りたかった なのに 守れなかった 君だけは守りたかったのに 守れなかった
2006-03-13 03:01:00 -
29:
黒髪にスーツのボタンを開けシルバーのネックレスを光らせた男が、従業員に5000円札を手渡す。「いつもの」無表情でつぶやくと、従業員は「はいはい」と微笑む。そして5000円を持ちレジまで小走りする。「あのコ!?」「そうそう」「うわー本当ねーきれいな子!」男は花束を受け取るとさっそうと店を後にしていった。
2006-03-13 03:05:00 -
30:
■「あれー東吾くん!なーにしてるのー!?どしたのその花!」歌舞伎町の入り口で、東吾はアリスに会った。もう真昼間だというのに、アフター帰りか、酒の匂いがプンプンした。「別に」東吾は花束を隠すようにして、アリスから視線をそらす。キャンキャンわめくアリスを背中に、東吾は歌舞伎町を出た。
2006-03-13 03:06:00