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水商売の変貌
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1:
名無しさん
1 名前:杏奈:05/09/09 06:58
夜の世界ではでも耳にしたことがありますよね?突然の変貌や変身って言葉を。そしてその世界に入ってくる約七割が心に何らかの闇を抱えていることを。
つかればつかる程変わっていく。これは本職ホストの彼氏の実話を元にした話。
2006-09-07 14:29:00 -
151:
杏奈
「さ、最後?って…」
私は分からなかった。その意味が。
「次の日死んだんや。自分で…親父は自殺した。睡眠薬やったから眠ってるみたいに死んでた。でも俺はまだ死ぬってことがちゃんと分かってなかった。でな、遺書みたいな紙があって。今も持ってんねん俺」
そう言うと光輝は財布の中のからボロボロになった折られた紙を取り出した。2006-09-11 07:36:00 -
152:
杏奈
そして私に手渡した。
「見ていいん?」私が聞くと光輝はうなずいた。
紙を開いて行くとハガキサイズのメモ用紙だった。
そこには綺麗な達筆な字で光輝への思いが綴られていた。
切なくなりました。2006-09-11 07:38:00 -
153:
杏奈
光輝へ
2006-09-11 07:38:00 -
154:
杏奈
まず、野球ごめんな。お父さんは情けなかった。お前に恥ずかしい思いをさせたことがお父さんの一番の恥や。何もしてやれんでごめん。許してくれな。
光輝の名前はお父さんが付けたんやぞ。いつまでも光り輝くようにって想いを込めて。そんな想いの通りに育っていた光輝を見てお父さんは今日安心しました。これからもずっと今のまま光り輝いていけよ。お父さんはずっと見守ってるから。 菅原正輝
2006-09-11 07:39:00 -
155:
杏奈
読み終わった私の目には、ただ涙が流れ続けた。止まらない涙と行き場のない感情。ボロボロになった紙切れを見て、もう私は悲しいだけだった。
多分光輝はお父さんからのこの手紙を何度も何度も読み返してたんだろう。
こんな手紙をまだ十歳にもならない子供が読んだのかと思うと胸が痛くなった。2006-09-11 07:42:00 -
156:
杏奈
小さい頃からお父さんの大きな背中を見て憧れ続けた光輝。一緒に遊ぶ時間がなくても仕事で一生懸命な姿を見て、いつかああなりたいと目標にしてた光輝。
やっと…やっと共有できる時間ができたって嬉しかったはずなのに…。
自ら命を断った光輝のお父さんは、強すぎて優し過ぎたのかもしれん。光輝のことが大好きやったから…だから光輝に恥ずかしい思いをさせた自分が許されへんかったんや…。2006-09-11 07:44:00 -
157:
杏奈
金策に走り回って頭を下げたり、プライドを捨てて仕事を頼みに行くことはできても、子供にはそんな思いさせたくないって思ったのかな…。
でもそれって本当に寂しいことだね。
大切な人のことを思ってしたことが大切な人を苦しめてしまうことになった。
2006-09-11 07:46:00 -
158:
杏奈
「泣くなよお前が。可哀相とか同情されんの一番嫌やねん俺」
光輝がうつむいて私に言った。
「ち…がうもん…。同情なんかじゃない。ただ…光輝のこと…光輝のそんな過去とか気持ちに気付いてあげられへんかった自分が悔しいねん」2006-09-11 07:47:00 -
159:
杏奈
「みんなそう言うねん。でも内心ではムゴイとか可哀相とか思ってんねん絶対。俺は中学一年から今まで誰にもこの話したことなかった。何でか分かるか?」
光輝の問い掛けに私は分からず首を振った。2006-09-11 07:48:00 -
160:
杏奈
「俺な、施設おったって言ったやろ?親父が死んでからおかんにおかんの田舎の富山で一緒に住もって言われてん。けど俺は行かんかった。肩書も金もなくなった親父を捨てたおかんが嫌やったから」
光輝は淡々と話してく。
2006-09-11 07:49:00