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水商売の変貌
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1:
名無しさん
1 名前:杏奈:05/09/09 06:58
夜の世界ではでも耳にしたことがありますよね?突然の変貌や変身って言葉を。そしてその世界に入ってくる約七割が心に何らかの闇を抱えていることを。
つかればつかる程変わっていく。これは本職ホストの彼氏の実話を元にした話。
2006-09-07 14:29:00 -
571:
杏奈
光輝の隣にいることが幸せやなぁって思った。
ほんまに色々あったってゆうか今までありすぎた。めちゃくちゃ疲れた。でも思ったよ…
いっぱい嫌な想いや辛い想いしたからこそ、幸せを感じる気持ちが大きくなったなぁって。2006-09-24 08:51:00 -
572:
杏奈
「おい!もうすぐ昔住んでた家見えるで」
光輝は少し嬉しそうやった。それからしばらく進むと車の左側に周りの家の何倍もの大きさのめちゃくちゃ大きい家が見えた。
ここ?まさか…
「そこやで。俺が昔住んでたとこ。こうやって見たらやっぱすげーよな」2006-09-24 08:52:00 -
573:
杏奈
「えっ?マジで?」
ありえへん…敷地面積軽く私んちの5倍はあるやん…庭なんかめっちゃ広いし。家の前に着くと私達は近くに車を止めておりた。
歩いて玄関の前まで行くと、表札には倉田と書かれてあった。今は全く知らない人がこの家の持ち主。光輝の幼い頃のお父さんとの思い出がいっぱい詰まった家やのにな…2006-09-24 08:53:00 -
574:
杏奈
「ばり懐かしいわ…なんかあんま記憶ちょっとしかないけど。こんな広い家で親父とおかんと三人で住んでたって考えるとあほやんな。ムダに広いだけやし」
光輝は笑ってた。でもやっぱり笑ってる横顔は少し淋しげに見えた。幸せな幼少期を過ごしたこの家に、大好きだったお父さんは…もういない。2006-09-24 08:54:00 -
575:
杏奈
私は黙って光輝の手を握った。光輝は少しびっくりしてた。
「なっ何やねん…お前どうしてん急に」
「ん?いいやん。光輝には杏奈がおるから。これからもずっとそばにおる。絶対離れたりせえへんから。もう一人じゃないねんで」2006-09-24 08:55:00 -
576:
杏奈
「うん…」
光輝の返事はそれだけやった。たった二言の短い返事。でも握ってた手を強く握り返してくれた。
私それだけで光輝の気持ちが全部伝わってきた気がする。
大切なことは分かりあえること。何も言わんでも分かってあげれたらいいなって思った。2006-09-24 08:55:00 -
577:
杏奈
「俺さぁ、将来ホスト引退したら自分で会社おこそうかと思ってんねん」
初めて光輝の口から出た『将来』って言葉やった。
「そうなん?」2006-09-24 08:58:00 -
578:
杏奈
「ずっと金も貯めてきたやん?それに一生ホストは無理やん年齢的にも生活的にも。だから飲食店でもいいし広告代理店とかな、建築関係でも服飾関係でも。とりあえず何でもいいからいつかやる。だからずっと俺とおってな。俺はいつかこんなでっかい家をお前のために建てたるから」
光輝が真剣にこんなこと言ってくれたのは初めてやったから、私あほみたいに泣いてた。2006-09-24 08:59:00 -
579:
杏奈
でっかい家を建てたるって言われたことや、光輝が自分で将来設計をたててたことが嬉しかったわけじゃない。
ただ単純に『俺とおってな』って言葉が嬉しかった。長く付き合ってきてるのに、当たり前なことを改めて言われたことがなんかめっちゃ心ん中に響いた。2006-09-24 09:00:00 -
580:
杏奈
「泣くなやぁもう。お前ほんま泣き虫か(笑)ほらそんなんしとったら置いて帰んで」
光輝は私の手を握ったまま車の方へと歩いた。
私がいつも見てきた光輝の背中。色んなことを乗り越えてきた辛さや涙が、光輝をたくましくしたんかな。光輝の1番の強さは優しさやと思うから。2006-09-24 09:01:00