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水商売の変貌
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1:
名無しさん
1 名前:杏奈:05/09/09 06:58
夜の世界ではでも耳にしたことがありますよね?突然の変貌や変身って言葉を。そしてその世界に入ってくる約七割が心に何らかの闇を抱えていることを。
つかればつかる程変わっていく。これは本職ホストの彼氏の実話を元にした話。
2006-09-07 14:29:00 -
581:
杏奈
車に乗り込んだ私に、光輝は『あほぉ…泣き虫』って一言ゆうと車を発進させた。
「次墓参りやからな」
そう言いながら意味の分からん作詞作曲自分やん!って感じの歌を気分よさ気に歌ってた。
あほはどっちよ(笑)って思ってたけど黙っておいた。2006-09-24 09:03:00 -
582:
杏奈
「いこか」
水かけの用意と用意しておいたお線香とお花を持って私達は歩いた。
一際立派なお墓には菅原家之墓と書かれてあった。光輝のお父さんの眠ってるお墓や…。
でも?まだついたままの線香と新しいお花が献花されてあった。
「あれ?誰が持ってきたんやろな?親父の兄貴のおじさんかな」2006-09-24 09:05:00 -
583:
杏奈
とりあえず私達も花を飾ってお墓回りを掃除した。それから二人で線香をあげて静かに手を合わせた。
お父さん聞こえてますか?光輝はこんなに大きく立派になってます。安心して下さい。私が一生光輝のこと、何があっても支えていきます。お父さんができなかったたくさんのこと…光輝にしていきますから。
だから、見守っていて下さいね。2006-09-24 09:06:00 -
584:
杏奈
その時、全くなかった風が一瞬だけ強く吹いて私の髪の毛がなびいた。
もしかして聞いてくれてたんかな…なんとなくやけど返事をしてくれたようなそんな気がした。
隣にいる光輝も目を開けると私をみてにこっと笑ってた。2006-09-24 09:09:00 -
585:
杏奈
「親父聞こえるかー?俺の彼女連れてきたで。べっぴんやろ…今日も杏奈に言われて来たようなもんやねん。めっちゃしっかりしてる子やで。だから俺、多分こいつと結婚する。その時はまた報告しに来るから。待っててくれな」
光輝はお墓を見ながら話してた。その顔は、なんやろ…なんかほんまにお父さんに話してるみたいに見えた。2006-09-24 09:10:00 -
586:
杏奈
その時少し離れた場所からもう一人その姿を見ていた人を見つけた。短い髪の女の人。
「なぁ光輝、知り合い?めっちゃ見てるけど」
私は光輝に言った。すると一瞬で光輝の顔つきが急に変わった。
2006-09-24 09:11:00 -
587:
杏奈
「帰んぞ」
そう言ってスタスタと反対の方向へと歩いていく。
「待ってよ誰なん?」
私は光輝を追いかけた。光輝はスッと立ち止まって背中を向けたまま言った。
「おかんや…」2006-09-24 09:14:00 -
588:
杏奈
おか…ん?え?お母さん?ってことは…さっきの線香とお花ってもしかして光輝のお母さんが供えたものなんちゃうん?
「なんも話さんくていいん?お墓参り来てたんじゃないん?お母さんも」
光輝は黙ってた。多分信じられへんかったんやと思う。お父さんを捨てたお母さんが墓参りに来たってことが。2006-09-24 09:14:00 -
589:
杏奈
「光輝が話したくないなら何も言わん。帰りたいならもう帰ろう。でもお母さんってわざわざ富山から和歌山来たんじゃないん?」
光輝が以前いなくなった時、富山に行ってたことは知っていた。お母さんに十何年ぶりかに会ったことも。2006-09-24 09:16:00 -
590:
杏奈
でも深くは聞かなかったし光輝も話さなかった。ただもう会わないってことだけ…言ってた。
私は黙ったままの光輝を置いてお墓までの階段を走って戻った。
見えてくる墓場。髪の短い女の人は目をつむって光輝のお父さんのお墓の前で手を合わせていた。2006-09-24 09:17:00