-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
水商売の変貌
-
1:
名無しさん
1 名前:杏奈:05/09/09 06:58
夜の世界ではでも耳にしたことがありますよね?突然の変貌や変身って言葉を。そしてその世界に入ってくる約七割が心に何らかの闇を抱えていることを。
つかればつかる程変わっていく。これは本職ホストの彼氏の実話を元にした話。
2006-09-07 14:29:00 -
591:
杏奈
深々と頭を下げる光輝のお母さんはとてもきゃしゃで、か弱そうに見えた。
「はい…あの、光輝と話さなくていいんですか?差し出がましいとは思うけど…やっぱりちゃんと話すべきだと思うんですよ。過去に何があったのかは分かってます、でも親子ですよね?それは変わらないものじゃないんですか?」
2006-09-24 09:22:00 -
592:
杏奈
「ごめんなさい…」
ただそう言って頭を下げたままだった。でもなんとなくやけど分かる。きっとこの人の良心が苦しんでるって。
過去のことは許されることじゃない。でも…多分時間がこの人の心を変えたんや。後悔してる…何か伝えたいことや思ったことがあったからここに来てるって思った。2006-09-24 09:23:00 -
593:
杏奈
その時後ろから光輝が走ってきた。
「勝手なことすんなって。喋んなこんなやつと」
「いいん?じゃあこのまま一生こうやって怨んでいくつもり?裏切られた人を許すことはしんどいことやで。でも人を憎んで生きていく方がもっとしんどいねん。光輝の中に残ってる殻をキレイにせんかったらずっと自分の過去に背を向けることになんねんで?」2006-09-24 09:25:00 -
594:
杏奈
光輝はしばらく黙ったあと静かにお母さんに向けて話し始めた。
「何しにきたん?わざわざこんなとこまで」
「あ…ごめんね…三年前から毎月来てたから…もう帰るから…ごめん」
お母さんは小さな声でそう言った。2006-09-24 09:27:00 -
595:
杏奈
「あーー!もーいらいらすんねん!何やねん!何がしたいねん!」
「ごめ…ただ…謝りたくて…。お父さんを一人にしてしまったこと…後悔してる。許してもらえるわけないけど…一人で苦しんで死んでいったこと思うと…辛く…」
最後のほうの言葉は聞き取れなかった。涙で枯れてしまってた。2006-09-24 09:29:00 -
596:
杏奈
「俺だって辛いわ。もうちょっと大きかったら助けてやれたかもしれんのに足手まといなことばっかして…ちゅーか後悔するなら初めっからすんなや。親父の気持ち…もっと考えたってほしかったわ。もういいけど。過ぎたことは何ゆうても戻らんねんから。でも償いの気持ちあるならこれからも来たってくれよ。こんな山奥で一人かわいそうやから」
2006-09-24 09:30:00 -
597:
杏奈
「光輝…ごめ…ありが…う…ほ…まに…」
お母さんは声が震えてた。光輝…あんたは偉い。自分自身に厳しいあんたが初めて自分の殻を破った。
心の奥底にあった闇も、やっとこれでもうなくなったやんな…。
「これ、俺の名刺やから。また大阪来たら連絡して。杏奈行こ」2006-09-24 09:31:00 -
598:
杏奈
光輝はそう言うとまた一人で歩いて行った。
私はお母さんにペコッとお辞儀をして光輝の後を追いかけようとした。その時、「あのっ…」とお母さんに呼び止められた。
「杏奈さんでしたっけ?」「あ、はい」
「ありがとうございました。光輝…変わりましたね。前に富山に来た時はあんなに穏やかな顔してなかった。変わったのは多分杏奈さんのおかげです…。光輝を支えてくれてありがとう。これからも仲良く頑張ってね」2006-09-24 09:33:00 -
599:
杏奈
「はいっ。お母さんも。また大阪に来た時は光輝に連絡してあげて下さい。少しずつかもしれないけど親子に戻れると思うんで。じゃあ行きますね」
私はそう言って光輝のもとへ走って追い付いた。2006-09-24 09:35:00 -
600:
杏奈
「ごめんな」
私が言うと光輝は笑いながら「おせっかいやなぁ」って言ってきた。
「ごめん…」
「でも…ありがとう」2006-09-24 09:36:00