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夜のポチ。
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1:
名無しさん
ポチは、お日様をあまり浴びないので、真っ白だ。
そして、ポチの体はいつだって冷たい。
雪の様なポチ。
2006-09-22 21:27:00 -
597:
◆r11LF9gUco
それから数日間は暴力もなく、薫は毎日優しくて、まるで昔に戻ったような、平和な日々が続いた。2006-11-17 07:44:00 -
598:
◆r11LF9gUco
朝、薫を送り出せば、あたしは夕方までずっとポチと一緒。
ごはんを一緒に食べたり、遠くまで散歩しに行ったり、お昼寝したり...
ずっとひとりで寂しかった気持ちを解っているかのように、ポチはずっとあたしの側にいた。
だから、あたしはずっと笑っていられた。2006-11-17 09:57:00 -
599:
◆r11LF9gUco
嬉しくて楽しくて、薫の微妙な変化に、あたしは気付かなかった。
あたしは懲りもせず、目の前に広がった自分に都合のいい世界にだけ浸り、危機を感じ取ることに疎くなって、また、大事なものを失おうとしていた。2006-11-17 10:02:00 -
600:
◆r11LF9gUco
――――その日は、静かにやってきた。
2006-11-17 10:03:00 -
601:
◆r11LF9gUco
ポチの滞在時間が残り2日に迫っていたが、あたしは一週間で実家に返すなんて考えておらず、ポチをこっちに引き取るつもりだった。
もともとペット可のマンションであったし、薫もポチに優しかった。
あたしは別に殴られても良い。
それに、今は小さな勇気が生まれつつある。
[ここから逃げ出す]という勇気が。2006-11-17 10:07:00 -
602:
◆r11LF9gUco
ポチがくれた勇気。
気付かせてくれた。
その可愛い目にみつめられると、
[もう我慢しなくてもいいよ]
そう言われているような気がした。2006-11-17 10:09:00 -
603:
◆r11LF9gUco
いざとなったら、ポチと家を出よう。
遠くの、誰も知らない街で暮らす。
ポチと二人でなら、大丈夫。
そう思っていた。2006-11-17 10:15:00 -
604:
◆r11LF9gUco
その日、薫はあたしに外でご飯でも食べないかと言った。
別に断る理由もないのだが、気乗りしないのは、ポチを一人で留守番させなければならいから。
[犬も大事じゃあ思うけど、たまには二人の時間が欲しい]
そう念を押す薫に負け、夕方には戻ることを条件に、あたしは了解した。
それが間違いだった。2006-11-17 10:21:00 -
605:
◆r11LF9gUco
欲しい物なんかない。
ただ、自由にしてほしいだけだ。
あたしは、なにかあるごとに時計をみた。
ポチが待ってる。早く帰りたい。2006-11-17 11:21:00 -
606:
◆r11LF9gUco
『...ポチが気になるんか?』
薫が、じっとこちらを見ている。
『...』
何も言わない。
ポチのことは、何も言いたくない。2006-11-17 12:04:00