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包帯人形

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  • 1:

    岬 ◆rYagzMs.go

    久しぶりに書きます。よろしくお願い致します。

    2006-05-24 02:09:00
  • 47:

    岬 ◆rYagzMs.go

    アヤの唇は半開きだった。ボクがタコのように唇を突き出しているのに。舌を入れてみた。・・・反応なし。優しくオッパイに手をかけた。反応なし。軽く揉んでみた。やわらかい。オッパイを揉んだのは何年ぶりだろう?右をモミモミ、左をモミモミ、モミモミモミモミ・・・・・・・・

    2006-05-24 03:23:00
  • 48:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「コウちゃん」
    いきなりアヤが喋り出したので、急いでオッパイから手をはなした。
    「・ぇ?だ、なに?」アヤはボクの顔を無表情で覗き込みながら、
    「アヤとセックスしたい?」そう言ってキョトンとボクの顔を見ている。

    2006-05-24 03:23:00
  • 49:

    岬 ◆rYagzMs.go

    ボクは何故か腹がたった。したいからオッパイ揉んだんだ。なのに何の反応もしないで知らん顔。そのうえ『セックスしたい?』だなんて人を馬鹿にしている!本当にアヤの事が好きだから愛し合いたいんじゃないか。『嫌なら別にいいよ!』と怒鳴ってやりたかったがやめた。別によくはないからである。オッパイをモミモミした時点でボクのチンポは鋼鉄の形相を呈していた。ここで怒ったら全てが水の泡だ。
    「したいよ。アヤのこと・・・好きなんだ」正直にそう言うと、
    「じゃあ、電気消して・・・」と、布団の中に潜ってしまった。

    2006-05-24 03:37:00
  • 50:

    岬 ◆rYagzMs.go

    電気消してって豆電球だけなのに・・・そんなに恥ずかしいのかな?カチリと豆電球を消すとカーテンの隙間から漏れる、わずかな月明りだけになった。
    「これでいいかい?」ボクは布団に入るなり、アヤにキスをした。さっきとは違い、アヤの唇はボクの唇に吸い付いてきた。

    2006-05-24 03:37:00
  • 51:

    岬 ◆rYagzMs.go

    パジャマを脱がして、やっとわかった。豆電球の明りさえも嫌がった理由が。アヤの肌はガサガサだった。きっと、ここ数ヵ月の不規則な生活で荒れてしまったのだろう。それを見せたくないんだ。ボクはアヤのことを、ますます愛しく思った。パンティの中に手を滑り込ませ、優しくヒダをめくると濡れていた。しかし、不思議な感触も発見した。陰毛が短いのである。手触りから長さを判断すると、1、2センチといったところか。何故だろう?しかし、そんなこと聞けやしないし、今はどうだっていい。ボクは優しくアヤを愛撫した。

    2006-05-24 03:57:00
  • 52:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第6章:謎

    凍てつく朝靄の中ボクは100円シャワーに向かった。もちろんアヤも一緒である。アヤがボクの部屋に来てから1週間がたった。2人で毎朝シャワーを浴びに行こうと決めていた。

    2006-05-24 03:58:00
  • 53:

    岬 ◆rYagzMs.go

    そしてボクはまた今日も、
    「なぁ、一緒に入ろうよ」
    とダダをこねる。すると決まって
    「やぁだ。1人でゆっくり入るのー」とうまくかわされてしまう。1週間前の夜から、ボク達は毎晩愛し合った。しかしアヤは依然、裸を見せようとしない。セックスも真っ暗闇の中、布団を剥ぐことも嫌がる。シャワーも別々。もっとも、この狭い100円シャワーに2人で入るのは少々無理があるのだが・・・。

    2006-05-24 03:59:00
  • 54:

    岬 ◆rYagzMs.go

    1週間たっても解明しないアヤの謎は2つ。1つは『アヤの裸体』。どうして直隠しにするのか?肌荒れはそんなにひどいのか?ボクには理解しがたいが、それが女性なのだろうか?もう1つは『狂劇団パンドラハウス』。何故、『京劇団サントラハウス』などと嘘を付くのか?サントラだろうがパンドラだろうがマントラだろうが、そんな事はどうでも良いが『狂劇団』には少々引っかかる。劇団の名前に関してはアヤのカバンを盗み見た時の情報なので突っ込んで聞くことが出来ない。ビデオを見れないとなると、唯一の手がかりといえば手帳に記されていた住所だろう。そこに行けば2つの謎を解くヒントがあるかもしれない。

    2006-05-24 04:00:00
  • 55:

    岬 ◆rYagzMs.go

    毎朝の100円シャワーのあと、アヤの作った朝食を食べる。正直に言って美味しくはない。御飯はその日によって固かったりベチャベチャだったり。目玉焼きは必ず潰れている。

    2006-05-24 04:01:00
  • 56:

    岬 ◆rYagzMs.go

    味噌汁は甘いし、アジの干物は焼かずに出てくる。
    「おいおい、焼かないと・・・コレ」
    「え?それって焼いてあるんじゃないの?」それでも一生懸命作ってくれる。自分の作った料理を食べて、
    「まずーいっ。アヤ、あんまり料理とかしたことないから・・・ゴメンね」本当に申し訳なさそうな顔をするので、困ってしまう。
    「いやあ、美味しいよ。それにずいぶん上達してるよ。これが『まずい』ってわかるだけ、見込みがあるってモンだ」
    「ひどーい!やっぱりまずいんだー!」2人はうまくいっていた。

    2006-05-24 04:02:00
  • 57:

    岬 ◆rYagzMs.go

    前から気になっていた手帳の住所に行ってみようと思った。2つの謎が、どうしても気になってしまう。アヤの持っている2本のビデオテープも謎を解く手がかりになるのだろうが、アヤは肌身離さず持ち歩いていた。やはり見られたくない、『何か』が映っているのだろう。ここはあの住所に行ったほうが早い。謎の結果はどうでも良い(と言えば嘘になるが)。その結果でアヤへの気持ちが変ることはないと思う。しかし『何故隠しているのか?』これだけは知っておきたい。

    2006-05-24 04:04:00
  • 58:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「えー、コウちゃんいないんじゃつまんないなぁ。1人で何してよう・・・」
    「たまには1人でゆっくりするのも悪くないよ。いつも一緒じゃ息がつまるだろ?」
    「コウちゃん、アヤとずっと一緒にいると息がつまるの?アヤは全然平気だけど・・・」悲しそうな顔この上ない表情だ。

    2006-05-24 04:04:00
  • 59:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「い、いや、そーゆう意味じゃなくて・・・あ!そうだ、この本面白いぞ!」本棚から適当に抜いた本をアヤに手渡すと、
    「ふーん・・・」さっそく1ページ目を読み出し、ボクの存在を忘れた。
    「じゃあ、行ってくるね・・・」反応なし。本に夢中。

    2006-05-24 04:05:00
  • 60:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第7章:口臭大男

    「グロールビル・・・ここだ!」駅から10分ほど歩いた所に、そのビルはあった。見たところ普通のマンションだった。『こんな所に劇団の練習場所が?』と、少々違和感を感じた。

    2006-05-24 04:07:00
  • 61:

    岬 ◆rYagzMs.go

    メールボックスが並ぶロビー。
    「502、502・・・あった!」『金森インターナショナル・狂劇団パンドラハウス』間違いない。金森という名前もアヤの手帳に記されていた。
    「アヤはここに居たんだ・・・」

    2006-05-24 04:08:00
  • 62:

    岬 ◆rYagzMs.go

    エレベーターで5階へ。502号室にもメールボックスと同じプレートが貼られていた。インターフォンを押す前に、作戦のセリフを確認。『ボクは狂劇団パンドラハウスの団員、藤沢綾子の大ファンなのですが、劇団解散後、彼女の活動について聞きにきました』アヤが劇団にいたのは確かだし、これで大丈夫だろう。最悪、頭のおかしいミーハーのフリでもすればいい。アヤが秘密にする、劇団の事が少しでもわかればそれでいいんだ。

    2006-05-24 04:09:00
  • 63:

    岬 ◆rYagzMs.go

    『よし、いくぞ』震える指でインターフォンを押す。・・・応答なし。留守か?もう1度・・・人の居る気配がない。劇団解散で、ここも閉めてしまったのだろうか?『せっかくここまで来たのに・・・』くやしさも混じって、インターフォンを押しまくる。
    「おう!ちょっとまてまて・・・」いきなり背後から怒鳴られて心臓が潰れそうになった。

    2006-05-24 04:10:00
  • 64:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「そんなに押したら壊れんだろう!ったく、今開けるから・・・」お相撲さんの声だった。『どうして太るとこんな声になるのだろう?』その大男はポケットからジャラジャラと大量のカギを取り出すとドアを開けた。
    「あいよ、どうぞ」その男はデップリと太った大男である。油ギッシュな顔にナイフで切り込んだような目。髪の毛は油でギラギラと後ろに撫で付けてある。どう見ても普通じゃない・・・。

    2006-05-24 04:11:00
  • 65:

    岬 ◆rYagzMs.go

    このお相撲さんが金森か???
    「面接か?もうすぐ担当が来るから、そこ座ってまってな・・・」面接?何の面接だろう?まぁ、中に入れるのなら何でもいいや・・・。

    2006-05-24 04:12:00
  • 66:

    岬 ◆rYagzMs.go

    部屋は結構広い1ルームだった。書類やら衣装らしき物が散乱している。窓際に薄汚れたソファ。そこに座らされた。『汚ねえ部屋』が感想だった。練習場所には見えない。ここは事務所なのだろう。

    2006-05-24 04:17:00
  • 67:

    岬 ◆rYagzMs.go

    狂劇団パンドラハウス    Bloody Party.Vo27 六本木BooBeeTRAP◆◆◆ 20xx'2/18◆         OPEN:Pm9:00 START:Pm10:00  -Price- MEN:\40.000 WOMAN:\20.000

    2006-05-24 04:21:00
  • 68:

    岬 ◆rYagzMs.go

    『ブラッディパーティー』・・・『血まみれパーティー』なんかヤバイな。それにこの値段、間違いなく普通じゃないぞ。しかも2月18日って来週じゃないか。そうか、『狂劇団パンドラハウスは解散などしていない・・・』

    2006-05-24 04:22:00
  • 69:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「おう、わりぃなぁ。今担当から連絡あってよお、ちょっと遅れるそうだ」大男はチラシを見ているボクを、ジロリと睨み、
    「お前、それ、見たことあんのか?」『それ』っていうのは、ブラッディーパーティーのことだろうか?
    「え、は、はい。い、1度だけ・・・チラッと・・・だけ・・・」ヤバイ。冷や汗が背中を伝う。
    「はぁ?そんなんでやろうってのか?大丈夫かよ」何をやろうとしているんだボクは?

    2006-05-24 04:23:00
  • 70:

    岬 ◆rYagzMs.go

    マズイ、何とかしないと・・・
    「え、えぇ・・・。じ、実はボク、藤沢綾子さんのファンで・・・」大男の細い目が少しだけ太くなった。グッと身を乗り出して、
    「お前、ミイラの事知ってんのか?!」ミイラ・・・僕は確かに『藤沢綾子』と言った。

    2006-05-24 04:24:00
  • 71:

    岬 ◆rYagzMs.go

    ミイラ???
    「なるほどぉ、ミイラ目当てか・・・ブフフ、けど残念だなぁ」大男は『グヒヒ、ブヒヒ』と不気味な笑いを混ぜながら、
    「残念だけどミイラはもう居ねえぞ・・・」ニタニタ、グヒヒブヒヒ、気持ちの悪い男だ。おまけに近寄ると汗臭いし、足は納豆の臭いだし、口臭の凄さときたら、目眩がするほどだ・・・。

    2006-05-24 04:25:00
  • 72:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「居ないって、辞めてしまったんですか?」白々しく聞いた。
    「逃げたんだよ」
    「逃げた?」
    「あぁ、グフフ、ブフフフ・・・」大男は不気味にほくそ笑みながらこう言った、
    「ミイラ・・・藤沢綾子はなぁ、俺のムスメなんだよ。」

    2006-05-24 04:26:00
  • 73:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第8章:ノックダウン

    『この醜いお相撲さんが、アヤの父親??』ボクが当惑していると、
    「血はつながっちゃいないけどな、グヒュヒュ・・・」あたりまえだ。アヤも「美人」ってほどじゃあないけど、この醜くて臭いお相撲さんのムスメとは思えない。

    2006-05-24 04:27:00
  • 74:

    岬 ◆rYagzMs.go

    しかし・・・
    「まあ、よくある話しだけどよ、買ったんだよ。ミイラの本当の親からな」なにを言っているのだろう?『買った?』どこがよくある話しだというのだ?

    2006-05-24 04:28:00
  • 75:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「なんで逃げてしまったのですか?」ボクが聞くと、大男は突然不機嫌そうな顔をして、
    「さあな、嫌んなったんじゃねえか?」そしてまたほくそ笑み、
    「たった200で買ったんだけどよお、その10倍くれえは稼がせたしなあ。グフフ、それにアリャもうダメだ。あんな汚ねえんじゃあ、もうダメだ」『汚い』そう聞いて、アヤの裸を思い出した。あのガサガサの肌を・・・。いったいアヤは何をされていたのだろう??
    「あのお、ボクそろそろ・・・」時計をチラリと見て言った。面接の担当者が来る前に帰ったほうがよさそうだと思った。

    2006-05-24 04:29:00
  • 76:

    岬 ◆rYagzMs.go

    何の面接だか解らないし、ヘタにボロを出すのもまずい。
    「また出直します。今日はちょっと約束が・・・」
    「なんだ?ミイラが居ないと解ったら、豚なんかやってらんねえってか?グヒヒ、グヒブヒ・・・」大男はブヒブヒ笑った。『豚ってなんだ?』
    「いえ、また来ます。明日にでも・・・」
    「おう、来る前に電話くれや」大男はサイフから名詞を取り出した。そこには『金森茂樹』と書かれていた。

    2006-05-24 04:30:00
  • 77:

    岬 ◆rYagzMs.go

    部屋に戻ると、アヤは晩御飯の仕度の最中。
    「ただいまー」アヤのホッペに軽くキスをした。
    「おかえり!もうすぐ出来るよー」鼻唄まじりでとても楽しそうだ。アヤに暗い過去があるのは間違いない。でも今はとても幸せそうだ。『この幸せをずっと保っていたいな』そう思う。アヤの幸せそうな顔を見ていると、今日、自分のとった行動が恥ずかしく思えてきた。アヤの暗い、隠していたい過去を、わざわざ掘じくり返している自分が嫌になった。『過去は過去だ。アヤは今幸せなんだ。時が解決してくれるさ。アヤが自分から話してくれるのを、待てばいいんだ・・・・』

    2006-05-24 04:31:00
  • 78:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「お、今日は凝っているいねえ」テーブルに並べられたお皿の上には、ハンバーグとサラダ。それに餃子にコロッケ。ワインまでが並んでいた。
    「いやあ、うまそうだ。しかし、凄い組み合わせだなあ」笑いながらそう言うと、
    「だって、コウちゃん居ないし、ヒマだったんだもん」と、答えになっていない答え。思わず吹き出してしまうと、
    「なーに?」笑い顔で睨まれた・・・。

    2006-05-24 04:32:00
  • 79:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「フンッ!やっぱりなあ・・・」突然、ボクの部屋の中にお相撲さんの声が響いた。
    「か、金森・・・??」何故だ?何故、金森がボクの部屋にいるのだ??バレていたのか??つけられたのか???完全にパニックに陥った。全身の力が抜け、ただただ唖然としていた。

    2006-05-24 04:33:00
  • 80:

    岬 ◆rYagzMs.go

    「コウちゃん・・・・な、なんで・・・・???」アヤは怯え震えていた。この状況を把握できないらしい。あたりまえだ。いきなり金森が現われるは、知るハズのないボクが金森の名前を口にするは・・・。
    「ふざけやがって・・・」金森はニヤニヤ、グフグフとボクに近づいてきた・・・。重たい革靴がボクの顔面を蹴り飛ばす。

    2006-05-24 04:34:00
  • 81:

    岬 ◆rYagzMs.go

    お腹にも、背中にも・・・い、息ができない・・・
    「やめてぇーー!!!!!」アヤの叫び声。『チキショウ・・・・』怒りと悔しさの中、何も聞こえなく、見えなくなった・・・・・・

    2006-05-24 04:35:00
  • 82:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第9章:BOX

    ボンヤリと目をさますと、そこは荒れ果てたボクの部屋だった。アヤの作ってくれたハンバーグも、サラダも餃子もコロッケも、全てグチャグチャに散乱していた。まだ、ボーッとする頭。そこいらじゅう痛む身体。しかし、重要な事に気が付き、愕然とする。
    「アヤ・・・・・」ボクが気を失っている間に、連れ去られてしまったのだろう・・・。アヤのカバンも無い。放心状態、ボーッと部屋の中を見渡していると、ある物に気付いた。玄関の所に大量のティッシュペーパーが無造作に捨ててある。『???』ソレを手に取り、広げて見る。所どころ湿っている・・・。直ぐに解った。

    2006-05-24 04:36:00
  • 83:

    岬 ◆rYagzMs.go

    それは精子の匂い・・・。
    「あの野郎・・・」ボクの部屋で、しかもボクが気を失っているすぐ横で、『アヤをヤったんだ・・・チキショウ・・・チキショウ・・・チキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウチキショウ・・・・・・・・』怒りで涙が止らない・・・。『今すぐ、あのビルまで行って金森をブッ殺してやる!!』しかし、それが無理なことはボク自身が1番良く解っていた。こんなガタガタな身体では、何も出来やしない・・・。しかし、居ても立っても居られない。

    2006-05-24 04:37:00
  • 84:

    岬 ◆rYagzMs.go

    悔しさに息を荒だてていると、またある物に気付いた。『ビデオテープ!!』ボクが気を失ってブッ倒れていた所に、1本のビデオテープがあった。ラベルには何も書かれていない。『このビデオは???』アヤの持っていたビデオだろうか?それとも金森が持ってきたビデオなのか?どちらにせよ、何かの手がかりになるかもしれない。アヤからのメッセージか?金森からの脅迫か???

    2006-05-24 04:38:00
  • 85:

    岬 ◆rYagzMs.go

    『個室鑑賞。アダルト3千タイトル!毎日新作入荷!!』俗に言う『ビデオBOX』だ。ビデオデッキを買う金が無い。知人の家で見せてもらうのもマズイ(何が映っているか見当もつかないからだ)。そこで、思い付いたのが、このビデオBOXだった。店は雑居ビルの1室にあり、店内は普通のレンタルビデオのお店と変りがない。ただ、扱っているビデオがほとんどアダルトだというところが違っていた。客はここで、好きなアダルトビデオを選び、奥にある個室(中は1畳ほどで、テレビとビデオデッキがある)で、1発ヌク、という極単純な風俗の店である。『ここならば、誰にも気付かれず、このビデオを見ることができる・・・』店に入ると、適当にビデオを選び、カウンターでお金を払った。
    「19号室をお使い下さい」ビデオテープとリモコンの入ったカゴを手渡され、急いで個室に入る。ヘッドフォンをして、例のビデオテープをデッキへ押し込んだ。『ガシャコン・・・・・』

    2006-05-24 04:39:00
  • 86:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第10章:ビデオ鑑賞

    部屋。あの「金森インターナショナル」の事務所だった。部屋には2人の男が映っている。両方とも知らない奴。ビデオを撮っている男を含めて3人。3人は酒を飲みながら楽しそうに話しをしている。かなり画像が悪い。音声も聞き取りにくい。しばらくすると、アヤが部屋に入ってきた。

    2006-05-24 04:40:00
  • 87:

    岬 ◆rYagzMs.go

    下品な笑い声がする。男達はアヤをソファに座らせると、挟むように両隣へと腰をおろした。アヤは無表情のように見える。アヤも酒を飲んでる。隣の男達はアヤの身体を撫で回したり、時には頭を叩いたりしながら笑っている。そこにもう1人の女性が入ってきた。なにやら紙袋を持っていて、とても楽しそう。紙袋の中からは小ビンとストローが出てきた。

    2006-05-24 04:42:00
  • 88:

    岬 ◆rYagzMs.go

    両手両足を縛られたアヤはイモムシのようにモゾモゾうごめいている。金森は靴と靴下を脱ぎ、アヤの顔を踏みつける。その足をアヤの口の中にネジ込む。「ゲホッゲホッ」アヤはむせ返るが金森はお構い無しに足先を突っ込む。そこでカメラは別の2人を映した。アヤを縛っていた男と、紙袋を持っていた女だ。2人共、既に裸。女はソファに座り、タバコを吸いながら大きく股を開いている。その下に男が膝まづき、女の股間に顔を埋めている。女は男の髪の毛を掴み、笑っていた。

    2006-05-24 04:44:00
  • 89:

    岬 ◆rYagzMs.go

    再びアヤと金森が映し出される。アヤは金森の足をベロベロと舐めていた。金森も全裸。醜い、不潔そうな金森の裸体。金森は舐めさせている足でアヤの顔を蹴る。うずくまるアヤ。金森は足でアヤを仰向けにさせ顔をまたぐ。そのまま腰を下ろし、アヤに肛門を舐めさせた。アヤは当り前のように舌を伸ばし舐める。ウンコ座りの態勢で肛門を舐めさせながら、アヤの乳首を弄ぶ。左右の乳首にはピアスがあった。それを千切れる程引っぱり、ネジり、摘み上げるたび、アヤはモゾモゾとのたうち、悲鳴を上げる。それを聞き、楽しそうにニヤニヤする金森。

    2006-05-24 04:46:00
  • 90:

    岬 ◆rYagzMs.go

    画面はアヤのオマンコのアップになった。初めて見るアヤのオマンコ。陰毛は綺麗に剃られている。しかし『少女のような〜』ではない。黒ずみ、ヒダが醜く伸びきってグロテスクだった。ここにもピアスがされていた。左右のヒダに1つづつ。クリトリスの所に1つ。計3つのリング状のピアスだ。そして剃られた恥丘に入れ墨があった。赤い花に蝶々の模様。金森は両手で裂けるほどに広げる。リングをつまみ、グリグリと引っぱる。奇妙に変形するアヤのオマンコ。そしてそのたびに上がる悲鳴。ビデオを撮っている男の指がアヤのオマンコにネジ込まれる。

    2006-05-24 04:47:00
  • 91:

    岬 ◆rYagzMs.go

    ゴツイ指が3本、アヤの膣内をかき回す。『ヌチャッヌチャッ』と音が聞こえる。引き抜かれた3本の指はアヤの愛液でぬめり光っていた。その指はおもむろにアヤの肛門にネジ込まれた。力づくでグリグリとネジ込む。アヤの悲鳴は金森の肛門で塞がれて「ヴガァヴガァ」と野ブタの鳴き声のようだった。金森やほかの男の笑い声。女は「うるさいよ!黙れ!」と言いながらアヤの横腹を蹴っていた。カメラが固定され、アヤを含めた5人全員が映し出された。四つん這いのアヤは金森に髪の毛を掴まれて、フェラチオさせられていた。強引に喉の奥まで突っ込まれるたびに「グベェ、グベェエ」と胃液を吐いた。

    2006-05-24 04:49:00
  • 92:

    岬 ◆rYagzMs.go

    後ろから男がパツンパツンと音がするほど激しく、アヤを犯している。かわるがわる、口とオマンコ、そして肛門を犯されるアヤ。最後に金森がアヤの顔の上に射精。精液だらけのアヤの顔を足の裏でコネくり回す。そしてカメラに向かって「イエーイ」とピースしながら、うずくまるアヤに小便をかける金森。大爆笑する男達。調子に乗ってアヤを蹴りまくる女。アヤはピクリとも動かない。男達の笑い声の中、ビデオは終った。

    2006-05-24 04:50:00
  • 93:

    岬 ◆rYagzMs.go

    部屋に戻ったボクは、布団を敷いて電気を消して眠りについた。
    その夜、ボクは生まれて初めて夢精した。

    2006-05-24 04:56:00
  • 94:

    名無しさん

    ・゚・(>_

    2006-05-24 06:55:00
  • 95:

    岬 ◆rYagzMs.go

    97サン、ありがとうございます。今から更新しますね。

    2006-05-24 07:13:00
  • 96:

    岬 ◆rYagzMs.go

    第11章:ブラッディパーティ

    次の日も、次の日も、布団の中で考えていた。アヤの作った料理が部屋のあちらこちらで腐って悪臭を放っていた。あのビデオを見てから食べ物を食べていなかった。お腹はすいているのだが、食べ物が喉を通らない。頭の中はアヤが残虐なリンチをうけている場面が占領している。近づくだけで臭う、金森の臭い足をベロベロ舐めるアヤ。金森のケツの穴に舌を伸ばすアヤ。醜いグロテスクなオマンコのアヤ。イモムシのようにモゾモゾうごめくアヤ。ブタのような悲鳴を上げるアヤ。胃液を吐くアヤ。精液まみれの顔のアヤ・・・・・。そんなアヤの事だけ、何度も何度も繰り返し考えていた。そして2月18日(『ブラッディパーティー』の日)をジッと耐え待っていた。

    2006-05-24 07:14:00
  • 97:

    岬 ◆rYagzMs.go

    『六本木BOO BEE TRAP』
    オープン30分前だと言うのに店の前には10人ほどの列が出来ていた。ケバイ化粧の水商売風の女性とハゲた中年オヤジとのカップル。鋲付き皮ジャンパーのパンキッシュな女性。ロングコートに帽子を深くかぶり、皮の手袋をしている人殺し風の男。家出してきたような少女風な女性など、ちょっと変った人たちの列だった。

    2006-05-24 07:15:00
  • 98:

    岬 ◆rYagzMs.go

    ボクは列の一番後ろに並んだ。ボクの前にはサイケ風ファッションの女性2人組みが並んでいる。2人共あわせて10個以上のピアスが耳を飾っている。
    「今日ミイラちゃんでないのかなぁ」
    「逃げちゃったんでしょ?」などと話しているのが聞こえる。行列はどんどん伸びて、オープン時間になる頃には30人をこえていた。

    2006-05-24 07:16:00
  • 99:

    岬 ◆rYagzMs.go

    地下に降りる、細くて薄暗い曲がりくねった階段。階段の下には小さなカウンター。そこでお金を払い、店の中へ。どこにでもある、小さなライブハウスといったかんじ。ステージは真っ白い布が敷き詰められ、所どころローソクが灯してあった。暗い青い照明。賛美歌がゆったりと流れていた。直ぐに店内は満員になった。50人ほどの男女が、並べられた椅子を埋めている。ボクは後ろの方に隠れるように座った。

    2006-05-24 07:17:00
  • 100:

    岬 ◆rYagzMs.go

    いきなり照明が落とされ、同時にけたたましいピアノの不協和音が大音量で鳴り響いた。一斉に観客達は悲鳴や怒鳴り声を上げ出した。滅茶苦茶なピアノの音と断末魔のような叫び声の中、ステージの照明は青から赤に変り、真っ白いカーテンの裏から一人の女性が現われた。その女もまた真っ白いレースのネグリジェの様なものを来ていた。男も女も気がちがったかのように、『ミイラ!ミイラ!ミイラ!』と叫ぶ。

    2006-05-24 07:18:00
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