小説掲示板?めぐり会う季節?のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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?めぐり会う季節?

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  • 1:

    ?

    俺はソラ。22歳。
    某店の??。職業ホスト。

    それが、今の俺の肩書き。

    2006-10-20 15:25:00
  • 2:

    ?

    夜の八時。床の上で小さな物体が震えて目が覚めた。「そらチャンおはぁ?今日ご飯行こう??」ディスプレイに表示された文字に軽く賛成の返事を返し、起き上がる。今日は木曜日。「また同伴やな。」煙草に火をつけながら呟く。俺はミナミの有名店でホストをしている。源氏はソラ。本名だ。煙草の火を消し、バスルームへ向かった。

    2006-10-20 15:31:00
  • 3:

    ?

    手を伸ばし、蛇口を捻る。キュッと言う音と共にシャワーの音が止まり、同時に前進から滴る水滴がポタポタと音をたてる。バスルームから出てくる青年。まだ少年と言うべきか、顔には幼さが残る。無理もない、19歳の男の子だ。水分を拭き、髪を乾かす。男にしては珍しい、サラサラの髪になった。何度もカラーリングをしているが、ソラの髪は美しい。髪をセットし、長い手足にヴィトンのスーツを通す。パリッとしたカッターシャツにネクタイをする。「今日こそ食われそうやな俺。」そんなことを考えながら、香水を付け、ホストソラが完成した。歯を磨き、家を出た。

    2006-10-20 15:42:00
  • 4:

    ?

    香織との待ち合わせ時間まで、まだ少し余裕があったためキャッチをしようと思ってはいたが、逆に声をかけられるなんて。。。少し驚いた。2秒でそんなことを考えて「仕事行くとこですよ♪」と笑顔で答えた。「男前やねぇ?連絡先教えてやぁ?」と言われた。名前は幸と言うらしい。少し酔っているのか、幸は喋り続けた。キャバクラで働いていること、今日も出勤したが仕事中に客にセクハラされ、その対応に関して店長に怒られたこと…。

    2006-10-20 15:59:00
  • 5:

    ?

    そして、幸が21だと言う事。年上やったんか。。。そう、俺はまだこの時19歳やった。愛想笑いにソラの顔の筋肉も疲れかけた頃、ポケットの携帯が鳴った。「ちょぉ、ゴメンな?」幸に一言断ってから、電話に出る。「はぃはぃ?」「ソラ君?香織やけど、もうすぐ付くしなぁ?」「わかったよ?」短い会話を済ませ、終話ボタンを押す。幸に目線を移し、再び微笑む。「俺、そろそろ行くわぁ☆」と言うと、店名を教えてくれとのこと。内ポケットから名刺を取り出し、渡した。

    2006-10-20 16:08:00
  • 6:

    ?

    席に戻ると、香織と涼が話していた。涼は店の??で、ソラの幼馴染みだった。同い年で、仲も良い。少し中性的で、綺麗と言う言葉が似合うソラとは違い、涼は男らしい。ゴツゴツした手。ソラより少し筋肉質な体。色も少し黒い。同じ男やのに、何でや?と、頭に答えのあるような、ないような疑問を抱えながら、香織の横に座る。

    2006-10-20 16:39:00
  • 7:

    ?

    珍しく、涼もまだ客が来ていないのでヘルプでいてもらうことにした。最初は三人で会話をしていたが、すぐに涼にも客が来て、香織と二人になった。話の途中「いらっしゃいませぃ!」と何度も声をあげる。OPENから一時間もすると店は満席だった。今日も半分近くはソラの客だった。涼の客も同じくらいいたが。客に無理をさせない。正直、金に執着心がない。毎月の給料も使い道に困るぐらいだ。

    2006-10-20 16:47:00
  • 8:

    ?

    『今日もソラ忙しいなぁ。』アナタも俺を忙しくしてるうちの一人デスヨ?『ソラ君男前?』男前。。。何でやろな?昔からよく男前って言われた。俺からしたら、涼も男前で、この店には男前多いねんけどなぁ?怒りも、悲しみもない、ただ疑問やった。深く考えるのも疲れるので辞めた。溜め息と、店のボーイが自動ドアの動きに気付くのは、おそらく同時だった。

    2006-10-20 16:54:00
  • 9:

    ?

    客に気付いたホストたちが次々と声をあげる。『いらっしゃいやせ〜!』入り口に近い席に案内された、その客がボーイと何やら話している。ボーイが立ち上がり、ソラの元に来て耳打ちする。『新規ですけど、ソラさん指名らしいです。』「わかった。」その席を離れ、新規の元へ。「ご指名ありがとうございます。ソラです。」そう告げて客の顔を見て、思わず言った。「あ」俺が一礼して顔上げた瞬間やったし、俺の体は多分中途半端な角度やったと思う。

    2006-10-20 17:03:00
  • 10:

    ?

    『よぉーっ!』陽気な声をあげる幸。声質からして、やっぱり年上には思えないな。さっきの話の内容と喋り方を思い出したらすでに一気に疲れた気がした。笑顔の裏で溜め息を付きながら横に付いた。すると、幸が『あの…』と言い出した。きたぁっ!と心で叫んだ。苦笑いで答えた。「何?」『さっきはゴメンなさい』「へ?」不意の言葉を聞いて、つい間抜けな返事をしてもうた。

    2006-10-20 18:27:00
  • 11:

    ?

    不意を付かれたために、間抜けな顔をした俺に幸は続けた。『ムカついてたとは言え、悪いことしたなぁって思ったねん』と。俺は自分のドリンクを持ち、言った。「気にしてないで♪それより、来てくれてありがとう。乾杯☆」一口飲む。和んで会話をしていると、ボーイが来た。『14番テーブルでシャンパン入りました』軽く頷き、幸に一言断って席を離れた。勇ましいシャンパンコールが俺と客を囲む。そのテーブルで計三本飲んだ。

    2006-10-20 18:37:00
  • 12:

    ?

    それをスタートに他の客たちもシャンパンを入れる。俺もほどほどに酔って来た。するとまたボーイがやって来た。『香織さんの席でシャンパン入りました』嘘やろ?と思った。なかなか戻って来ない俺に痺れを切らしたらしい。テーブルに戻るとドンペリが来た?俺はびっくりして香織に「大丈夫なん!?」と聞いた。今日はイベントでもない。

    2006-10-20 18:42:00
  • 13:

    ?

    香織は笑顔で頷くだけやった。まだ入れるという香織をなだめていると、ボーイがまたやってきて幸のチェックを告げた。「ちょぉ、送りだけしてくるわ」『戻ってくる?』「戻ってくるで☆」そう残し、幸の送りに向かった。幸に忙しかったことを詫びると、あの笑顔で『また来るわぁ』と言った。ほんま、元気な人や。その後も軽くシャンパンを飲み、ラストの客を送り出した。

    2006-10-20 18:48:00
  • 14:

    ?

    客のいない店内は明るい。トイレで吐く新人。掃除する新人。今日の売り上げを計算する20代中頃の黒髪の男。身長は俺や涼より、少し低い。あつし代表だ。店では代表という肩書きもあり、敬語で話している。でもこの人、俺の地元の先輩で姉の旦那さん。つまり義理の兄やったりする。涼とも仲良く、昔はよく皆で遊んだ。煙草を加えてライターを探す代表に俺がライターを差し出した。

    2006-10-20 18:55:00
  • 15:

    ?

    カチッ。店のロゴのプリントされた電子ライターの音に気付き、代表が煙草を火に近付ける。深く煙草を吸い込み、微笑んで俺に言う。『今日もお疲れやったな、ソラ☆』「いつものことですよ」と、俺も横に座る。店内をボーっと見ていると、アフターに行ったと思っていた涼がまだ店内にいたらしく、グラスに入った水を差し出した。『おちゅ?』まだ酔ってんのかコイツは。若干キモかった。これもいつものこと。そう、これが俺の日常。

    2006-10-20 19:05:00
  • 16:

    ?

    片付けが終わったので、帰る。春の終わりかけのミナミはスーツだと少し暑い。19歳の男にしては贅沢なマンション。俺のマンション。鍵を開け、部屋に入り、眠る。これが俺の日常。―――だったはずだった。次の瞬間までは。

    2006-10-20 19:19:00
  • 17:

    ?

    エントランスの鍵を開け、マンションに入った。そこには、セーラー服の女の子が寝ていた。横目で見て、2、3歩通りすぎて止まった。酔って働かない頭を必死に使う。マンションのエントランスに女の子…。マンションノエントランスニオンナノコ?おかしいやろ!自分にツッコミを入れ、そっと近寄る。息はしていた。酔った客の介護は慣れていたが、今は状況が違う。

    2006-10-20 19:32:00
  • 18:

    名無しさん

    がんばれ?

    2006-10-21 01:24:00
  • 19:

    ?

    21さん、ありがとうございます?初めて書くんですが、よかったらまた覗いてください?

    2006-10-21 03:29:00
  • 20:

    ?

    「なぁ!」「おーい♪」酒の力も手伝ってか、チャラけて声をかける。反応はない。仕方なく体を起こしてやった。やはり息はしているが、反応はない。目立った外傷もないため、部屋に連れて帰ることにした。一般に言う、お姫様だっこ。拉致する時ってこんな気持ちなんかなぁ。とか、いろいろ考えながらエレベーターに乗り、玄関の鍵を開ける。

    2006-10-21 03:35:00
  • 21:

    ?

    殺風景な部屋。広い部屋にはベッドとテレビしかない。本当に人が住んでるのか疑う。でも住んでるねんな。これが。取り合えず、ベッドに少女を寝かせた。不意に頭が回転して、救急車を呼ぼうと思いつき、携帯を手にして、止まった。女の子拾ったって言うんかぁ?信じてもらえるか疑問はあったが、119をダイヤルした。『はい、救急センターです。どうしました?』「あの、女の子拾いました」『はぃ?いたずらは辞めてください!』ガチャッ!プーップーッ…。

    2006-10-21 03:41:00
  • 22:

    ?

    やっぱりな。俺嫌やで、起きたら死体と寝てたとか。と一人でネタを言いながら少女を見た。――この時、人が倒れているとでも言えばよかったかな?

    2006-10-21 03:45:00
  • 23:

    ?

    ふと少女に目をやった。長い金髪。驚くほど色が白い。そして細い。そう言えば、さっきも軽々しく持ち上げた。玄関に入る時なんか、肩にかついだ。「なぁなぁ?」軽く肩を叩いた。長い睫毛が揺れてマブタが持ち上がる。何度かそのマブタは上下に動き、瞳が開いた。その瞳は大きく、くっきりとした幅の広い二重の線が目の大きさを一際引き立てる。

    2006-10-21 03:52:00
  • 24:

    ?

    「俺はソラ。ここは俺ん家。下で倒れてた自分を拾って、連れてきた。あ、でも拉致ちゃうし!自分は?」初対面の女の子でも普通に話せる。仕事のおかげか?『あたし、アイラ。なぁ、荷物は?』少し不安気にアイラと名乗る少女は尋ねた。荷物なんかあったんや?そう思った。二人でエントランスまで行ったがやはりない。少女は落ち込んで、下を見た。

    2006-10-21 04:12:00
  • 25:

    ?

    すると、何かに気付き制服の胸ポケットから紙を取り出した。その紙を見て彼女は焦ったように言った。『なぁ!ここ!!この加藤さんてどこやのん!?』彼女の紙を受取り目を移すと、住所が書かれていた。「俺んちの一つ下や。」『連れてって!』近かったので少女を案内した。―――902号室。玄関には「仲村」と書かれた表札。彼女は『えっ?』と言う。おそるおそる呼び鈴を鳴らした。

    2006-10-21 04:19:00
  • 26:

    ?

    ピンポーン。『はぁい』と女の声と同時にドアが開いた。出てきたのは30代の女性。アイラが訪ねる『あの、加藤さん…ですか?』『いえ、うちは仲村ですけど?』そういうやりとりをして、ドアが閉じられた。その瞬間、アイラがしゃがみ込んだ。「おぃっ!」びっくりした俺は彼女に手をさしのべた。俺の手に助けられながら立ち上がったアイラ。危ないので一旦俺の家に帰る事にした。

    2006-10-21 04:26:00
  • 27:

    ?

    エレベーターの中でもアイラは座り込んだ。立っているのがやっとの様子だった。部屋に入り、ベッドに座らせた。冷蔵庫から水を出してやった。力なく『ありがとう』と言った。「加藤さんて彼氏?」俺は聞いた。アイラが俺を見て首を横に振った。『お父さん』と答えた。

    2006-10-21 04:30:00
  • 28:

    ?

    アイラが言うにはアイラはイギリス人の父と日本人の母の間にできたハーフだった。しかし、両親は仲が悪く、アイラが9歳の時に離婚。アイラは母に引き取られたが、離婚後の母は荒れ、アイラが10歳の時に自殺。その後アイラは施設で育ったが、毎月の顔も知らない父からの施設の利用料の援助が止まったため、施設を追い出されたのだという。なるほどね。俺は納得した。不思議とアイラを疑う気にはならなかった。

    2006-10-21 04:42:00
  • 29:

    ?

    アイラは加藤というイギリス人を探して歩き回ったらしい。なぜイギリス人やのに加藤かと言うと、それは父も養子で名字が漢字らしい。複雑やわ。何がって国籍の制度が。アイラは疲れたらしく眠そうだ。俺も若干眠い。アイラを拾ってから約1時間がたっていた。『お風呂入っておいで?スェット貸したげるし。』「うん」

    2006-10-21 04:50:00
  • 30:

    ?

    バスタオルをアイラに渡して、アイラがあがってから俺もシャワーを浴びた。困ったのは寝る場所だ。ベッドが一つしかない。絶対にお互いが背中を向ける条件で眠った。俺は眠りに入る前、今日の出来事が頭を駆け巡った。

    2006-10-21 04:54:00
  • 31:

    ?

    ――――昔、小学生の低学年の頃かな?猫を拾った。ウチの両親は動物が嫌いだったので、バレへんように、三人の姉と、涼、あつしさんと育てていた。しかし、子供の浅知恵はすぐバレる。両親にひどく怒られた後、たまたま父の同僚に飼ってもらえることになり、父と一緒にその人に渡しに行った。俺にも父がいた。離婚した。父か…。お父さん。。。ふと目が開いた。久々に父の夢を見た。どうしても猫の名前は思い出せなかった。横には寝息をたてる少女。

    2006-10-21 05:04:00
  • 32:

    ?

    煙草に火を付け、携帯を見て驚いた。寝坊した。今日は仕事になりそうにもないので休むことにした。あつし代表に連絡をした。メールを見ると香織、幸、他にも何件かメールが来ていた。返信してもう一度ベッドに戻った。振動が伝わったのか、アイラが起きてしまった。

    2006-10-21 05:10:00
  • 33:

    チコ

    頑張れ〜(*'ω'*)

    2006-10-21 09:12:00
  • 34:

    ?

    チコさんありがとうございます?

    2006-10-22 02:22:00
  • 35:

    ?

    『んぅ…。』と眉間にシワを寄せ、少女の瞳が開く。結局、寝ている間に俺たちは向き合っていた。『だから肉まん言うたやん。』こいつ寝起き悪いんか?「今日仕事休むことにしたし」と俺が言うと、アイラは『仕事て何してるン?』と聞いた。「ホスト」と答えると。『えぇ?!』と飛び起きた。

    2006-10-22 02:26:00
  • 36:

    ?

    ナイトワークの存在は知っていたが、やっている人間は見たことがないらしい。とは言うものの、アイラも十分キャバクラでやっていけそうな美しい顔だ。話しているうちに、空腹を感じた。コンビニに行こうと誘った。二人でスェットに、大きなサングラス。一人の時の俺には考えれんかった。コンビニに着いて食べ物を選ぶ。何も買おうとしないアイラを不思議に思い尋ねた。「何もいらんの?」

    2006-10-22 02:34:00
  • 37:

    ?

    小さな顔をうつむかせると、細いブロンドの髪がサラサラと肩から落ちた。そしてアイラが言った。『お金、ないから。いらん。』俺は微笑んだ。「そんなん、買ったるし、何でも買いや♪」アイラは遠慮がちにオニギリを一つカゴに入れた。絶対足りひんと思ったが、他にもお菓子を買い、家に帰った。家で二人てお菓子を食べながら話した。

    2006-10-22 02:42:00
  • 38:

    ?

    家だからか、久々に力を抜いて会話をした気がした。俺はふと思った。「アイラちゃん、施設出たんやったら家どうするん?」悪気はなかった。アイラの顔は曇った。『…家、借りる』純粋なアイラの、必死の嘘。子供のソラにもわかった。アイラには身分証明書なんかない。そんなの無理だった。「家ないんやったら、見つかるまでココおったら?」『そんなこと、できひんよ!』「彼氏に怒られる?」『ちがっ…!』アイラは一瞬、泣きそうになり、うつむいた。

    2006-10-22 02:51:00
  • 39:

    ?

    『これ以上、迷惑はかけられへん。』行く所なんかないくせに、強がるアイラが健気だった。「何人で住んでも家賃変わらんし、後で金請求する気もないで♪俺は迷惑とか思わんし」アイラはゆっくり顔を上げ、『いいの?』と尋ねた。この日から、同居が始まった。付き合ってもいない男女が、一つの部屋で暮らすことになった。

    2006-10-22 02:57:00
  • 40:

    ?

    その日は朝に眠ることにした。夕方の7時。よく眠ったせいか、自分から目が覚めた。客の昨日の休みを心配するメールに返事をして、幸と同伴の約束をした。シャワーを浴び、バスルームから出るとアイラも起きていた。ボーっとしている。やっぱり彼女は寝起きが悪い。「俺今日、同伴で早く出るし、適当に過ごしといて♪」『うん』準備をして家を出た。

    2006-10-22 03:04:00
  • 41:

    名無しさん

    おもしろそう?実話ですか?

    2006-10-22 05:18:00
  • 42:

    ?

    45さん、ありがとうございます?
    半分実話です?

    2006-10-22 20:04:00
  • 43:

    ?

    待ち合わせ場所に着くと、幸に連絡を取ろうと思い携帯を取り出す。すると後ろから『ソラくぅん?』と声が聞こえた。と同時に背中に衝撃が走る。幸に後ろから抱きつかれたのだ。重い。。相変わらず元気な幸に軽く交しながら食事をし、店へ向かった。

    2006-10-22 20:18:00
  • 44:

    ?

    店に入る時に同伴だった涼と一緒になった。店に入りロッカーで涼と話す。『あの子、昨日の新規やろ?早速同伴か?』「うん。」『今日も頑張ろや☆明日は休みやし。』「せやな。」そんな会話をして幸の元へ。すると幸がいきなり話だした。『あんなぁ、ソラのエースって誰?』「は?」『幸気になってん。』「俺はみんなに平等やで?」そう言うと幸が真顔になった。

    2006-10-22 20:27:00
  • 45:

    ?

    幸は語り出す。キャバクラを辞めたこと。ヘルスで働くことが決まったこと。そして黒目がちな綺麗な瞳の先を真っ直ぐソラに向けて言った。『私がソラのエースになる。??の??になる。』と。ソラは止めなかった。幸がそうしたいなら、そうすればいい。『だから、今日は就職祝いや!』そう言ってカフェパリをオーダーした。

    2006-10-22 20:34:00
  • 46:

    ?

    幸はシャンパンを次々にオーダーした。何本めかを飲み終えた時、幸が『今日アフターしよ?』と言った。ソラは酔っていたが、やんわり断り、次の同伴の約束をした。幸は結局30万ほどの料金を支払って帰った。土曜の夜ともなれば、店は忙しい。この日は若干酔った。新人たちも営業が終わる頃にはみんなトイレに顔を向けていた。

    2006-10-23 02:22:00
  • 47:

    ?

    明るくなった店内をボーっと見ていた。新人の頃はソラも毎日のように吐いた。酔い過ぎてまともな接客などできないこともあった。元々、酒は強かったのだが。ナンバーが上がるにつれ、掃除や面倒な雑用もすることはなくなった。年上の人間ですら敬語だ。そんな事を考えていると涼がやってきて横に座った。『お疲れ☆』無邪気な顔で笑う。昔から見慣れた笑顔。

    2006-10-23 02:28:00
  • 48:

    ?

    無邪気に笑った涼が、いきなり真顔になる。『ソラ、何を焦ってるん?』ソラは不思議に思い「何が?」と逆に尋ねた。『それとそれ。』涼が指指した先には、普段は見れないソラの貧乏揺すり、イライラして何度も火を付けては消し、また付けた煙草の吸い殻があった。

    2006-10-23 02:32:00
  • 49:

    ?

    『冷静なソラにしては珍しいな。』と涼が言った。「焦ってないって!俺、帰るわ。お疲れさん!」と言って店を後にした。広い店内。ソラとは別のホストが煙草に火を付ける。深く吸い込み、笑う。『焦ってない人間が仕事道具忘れるかアホぅ。』そう言って涼はテーブルの上にあるソラの携帯とライターを手にした。

    2006-10-23 02:37:00
  • 50:

    ?

    『しゃーなしやで?』と言い、涼もまた店を後にした。ソラはその頃、息を切らして玄関の前にいた。何故?酔いも覚めてきたのにタクシーに乗った。マンションのエレベーターが妙に遅く感じた。店から玄関までの行動を思い出すと、涼の言葉が頭に浮かぶ。『何焦ってるん?』首を左右に振り、玄関を開けた。広い部屋に、ちょこんと女の子が座りテレビを見ていた。ソラに気付き、近寄ってくる。ピンクの唇が動き、言った。『おかえり』

    2006-10-23 02:44:00
  • 51:

    ?

    「ただいま」少し照れる会話。スェットのだぶり具合が、アイラの体の細さを強調する。『アイラなぁ、今日から学校行こう思うねん♪』「今日土曜日やろ?」『え!?』ソラは素直に笑った。そんな会話とドアを一枚隔てた向こうに、一人の男が立っていた。

    2006-10-23 04:36:00
  • 52:

    ?

    そら、最初のうちは死ぬかとおもったし!毎日毎日、自分の売り上げにもならん酒飲んでなぁ。でもなぁ、俺やっぱ金欲しかったねんな。俺は両親にいっぱい迷惑かけたから、貯金いっぱいして旅行でもプレゼントしたいわけ♪今の店もソラとアツシさんが支えてくれるし頑張れる!

    2006-10-23 04:44:00
  • 53:

    ?

    でもなぁ、昨日からソラの様子が変やねん。昨日は当欠やし、今日も今日で客のアフター断りよった。ほんで携帯とライターを店に忘れる始末。だから親切な俺が届けに来たわけょ♪――――――ピンポーン。ソラがインターホンに出る。「はぃ?」『ソラちぁん?涼ちゃんよ?』無言で扉が開いた。

    2006-10-23 04:49:00
  • 54:

    ?

    「どうしたん?」『どうしたん?じゃな…』言いかけて涼は止まった。何度も来たことがあるソラの部屋。相変わらず殺風景で何もない。そんな部屋に女の子がいる。『お前、忘れもんや!んなぁ、お幸せに♪』そう言って携帯とライターを渡した。涼もまた、店でソラと変わらない人気を誇る男だ。アイラのことを育てだと思ったのだろう。

    2006-10-23 13:33:00
  • 55:

    ?

    涼が帰ってしばらくして、ソラは客に営業メールを送った。どうやら、アイラが学校に行けば身分証明書がもらえるらしく、それを手に入れたら働くとのことだった。『〜♪』ソラの携帯が鳴る。涼からだった。明日、話があるので起きたら連絡してこいとのこと。やっぱりな。ソラは承諾のメールを返し、眠りについた。その日はなかなか眠れなかった。妙にアイラが気になった。横に少女が眠っている。必死に抑えた。「俺も男やな」と呟いた。

    2006-10-23 21:12:00
  • 56:

    ?

    欲情と言うのだろうか。今までは、枕営業や疲れのせいもあり、性欲なんかなかった。そんなことを考えていると眠りに落ちた。―――目の前にはたくさんの美女。しかも全員ビキニだ。よく見ればみんな以前付き合った彼女たちだ。しかし、よく見ると中にセーラー服の女がいる。アイラだ。アイラは一言『けだもの』と言った。待ってや!―――また夢。どうも同居してからおかしい。

    2006-10-24 02:44:00
  • 57:

    ?

    「どんなんやねん。」アイラほどではないが、寝起きに弱いソラが呟きバスルームへ向かう。シャワーで目を冷まし出る。髪を乾かし、軽くセットする。今日は仕事ではないので私服だ。夏も近いせいか、少し暑い。細身のダメージジーンズにティーシャツ。アイラに手紙を書き家を出た。“すぐ帰るからね”何年ぶりかに手紙を書いた。手紙やと、何で標準語になってしまうのか?そのことをずっと考えながら待ち合わせ場所に向かった。

    2006-10-24 02:52:00
  • 58:

    チコ

    半分本間で半分フィクションですか(*o´∀`pq☆*゜
    続きが気になるぅ

    2006-10-24 06:24:00
  • 59:

    ?

    チコさんありがとうございます?表現下手ですが、読んでくださって嬉しいです♪

    2006-10-25 02:57:00
  • 60:

    ?

    説明し終えるとオーダーしたものが来た。軽く乾杯を交し、涼が口を開く。『やった?』「いんや」アイラに対する気持ちはそんなものではなかった。付き合ってもいない。部屋に置いているのも、良かれと思った末の行動だ。涼が箸を止め、しばらく考えた。『そら?』「ン?」『お前は猫を拾った。あつし君にも一応機会があったら彼女のことは話しとき。でも他の従業員と客には言うな。』この世で一番真剣な顔の似合わない涼が真剣な顔で言う。もちろん、ソラを思って言っているのだが。「わかってる。」とソラが答えた。

    2006-10-25 03:12:00
  • 61:

    ?

    涼の提案で酒を買い、ソラの家で飲むことにした。ソラはアイラがお腹が空いているだろうと思い、お菓子やパンを買った。マンションに戻り、部屋に入るとアイラが起きていた。アイラが『おかえり〜♪』と言った。するとソラの後ろから涼が『ただいまぁ♪』と言ったのでアイラが『あ!携帯の人や♪』と微笑んだ。ソラが「ほったらかしてゴメンやで」と食べ物を渡すと『えーのん?!』と子供の様に喜んだ。

    2006-10-25 03:18:00
  • 62:

    名無しさん

    次楽しみしてます?

    2006-10-25 14:28:00
  • 63:

    ?

    69さんありがとうございます?
    不定期な更新ですが、また見て下さい☆

    2006-10-26 10:31:00
  • 64:

    ?

    アイラと涼は簡単に打ち解けた様子で、その日は朝まで騒ぎ、三人で寝た。お昼過ぎにアイラは起きて身支度をする。ソラと出会った時の服装。セーラー服で家を出た。学校へ向かったのだ。学校で身分証明書の発行を受けると再びソラの家へ。途中でコンビニに寄り、求人情報誌を持って帰った。

    2006-10-26 10:36:00
  • 65:

    ?

    家に帰ると涼はもういなかった。眠りについているソラの隣で求人情報誌を見る。するとソラが起きた。無言で起き上がり、バスルームへ。『そら寝起き悪ぅ。。』アイラが呟いた。決して他人のことは言えないのだが。バスルームから出て髪を乾かすソラに話しかけた。『やっぱり風俗って給料いーよなぁ?』するとソラが「本気で言ってるん?」と言った。驚いた様な怒った様な表情。

    2006-10-26 15:24:00
  • 66:

    ?

    ソラが冷たく呟く。「風俗てどんな仕事か知ってるん?」『う…うん』「アイラちゃん平気なん?」『何が?』とアイラが聞き返した瞬間だった。――――ドサッ。アイラは一瞬のことで状況が掴めない。さっきまで50センチほど離れて視界に入っていたソラの顔が10センチほどの距離にある。大きな瞳がさらに大きさを増す。そう、俗に言う“押し倒された状態”だ。ソラの顔は相変わらず冷たく。薄い唇が動く。

    2006-10-26 20:11:00
  • 67:

    ?

    「こんなことされて、金もらうんが嬉しいん?」冷たい目。淡々と語る口。『う…うん』アイラの心臓は大きく、早く鼓動して、喉の位置に心臓があるのかと勘違いするぐらいだ。アイラが返事をすると、ソラの顔がさらに近くなった。そう感じた時にはすでに遅かった。『―――クチュッ。チュパッ。ヌルッ。ハァ。。。』いつものソラからは想像のできない、激しいキスをされた。

    2006-10-27 04:28:00
  • 68:

    ?

    『ハッ。ハァ。ん…。クチュッ。』その激しさから逃れることはできなかった。アイラの細い両手首はソラの片手で簡単に抑えられていた。ソラの長く綺麗な形の片手で持たれた、アイラの頬。長く、激しいキスの後、ソラが言う「こんなんされて、大丈夫なん?」睨むような目。『う…ん』アイラのあまり言葉にならない回答を聞くと、ソラは仕事に必要な荷物を持ち、足早に玄関へ。後ろも振り返らず「勝手にしたら?」と冷たく放った。

    2006-10-27 04:36:00
  • 69:

    チコ

    全然下手とか思わんカラ頑張ってなぁ★☆

    2006-10-27 05:57:00
  • 70:

    ?

    チコさんありがとうございます☆読んでくれて嬉しいです(^-^)

    2006-10-27 10:28:00
  • 71:

    ?

    広いマンションの一室。片付いてると言うよりも、何もない殺風景な部屋。少女が一人佇む。ベットの上に寝転ぶ少女。さっきまでの目の前の状況が脳裏に蘇る。自分の唇を手で触れ、呆然とする。『何で?』と誰に問掛けたかもわからない部屋に答えのない質問が寂しく響いた。

    2006-10-27 10:33:00
  • 72:

    ?

    静かな店内。他の店の様にうるさいBGMは流さない。理由は1つ。音響で誤魔化さなくても店内はいつも万卓で騒然としているからだ。まだOPENから間もなく、客も少ない店内に幸がいる。『なぁ、ソラ今日機嫌悪くなぁい?』「そんなことないでぇ♪」平然を装うが、イライラが止まらない。若干19歳の彼はまだ気付いていなかった。自分の気持ちに。今日もシャンパンコールが連続で鳴り響く。ただ、いつもと違ったのは、幸もソラも酔ってしまったこと。そして、ソラの機嫌が悪かったこと。

    2006-10-27 10:39:00
  • 73:

    ?

    ミナミのホテルの一室。『アッ。アアッ!ん。。。ソラぁ。』外は梅雨なのに珍しく晴れているが、天気に似合わない艶やかな女の声が響く。幸はソラをアフターに誘った。酔っていた幸はソラに抱かれたかった。繁華街にあるホテルでソラは感情に任せて幸を抱く。もちろん、感情はない。心のない、ただイライラをぶつけるセックス。だが、ソラに惚れる幸を喜ばせるには十分だった。ヘルスで働き始めた幸は、今までのソラのエースよりハイペースでソラに貢いでいた。ソラの売り上げが上がる度、幸のエースの座は明確になっていく。

    2006-10-27 10:45:00
  • 74:

    ?

    「イク」と小さく呟いてソラが果てた。ぐったりとした幸をそのままにしてバスルームへ行く。出てくると煙草に火を付け。服を着た。甘えてくる幸に「帰るわ」と言った。家に帰るとアイラはいなかった。学校へ行ったのだ。ベットに入り、疲れたソラはすぐに眠りに入る。―――ガチャッ。玄関の開く音で覚醒する。起き上がると、アイラがいた。アイラに近付く。

    2006-10-27 15:08:00
  • 75:

    ?

    ソラとの距離が近付くにつれ、アイラは体がこわばった。アイラの手を持ち、「昨日は、ゴメン。」と頭を下げた。『気に…してない。アイラはソープでは働かへんから。』とアイラが答えた。するとソラは携帯を取りだし、どこかへ電話をかける。「あ、もしもし麗子ちゃん?うん。女の子雇ってあげてほしいねん。ホンマ?助かるわ。今日な。わかった☆」電話を切る。「アイラちゃん、クラブは?」アイラは二つ返事で承諾した。何よりソラが気を使ってくれたのが嬉しかった。

    2006-10-27 15:16:00
  • 76:

    ?

    スターバックスで煙草を吸う20代の女性。ウェーブの黒髪。長い睫毛。通った鼻筋。真っ赤な口紅が似合う。そこに、金髪の男女が表れる。「麗子ちゃん、忙しいのにゴメンなぁ?」『いーよ☆あら、綺麗な子やん!』と黒髪の女性。クラブのママらしく、アイラに簡単に自己紹介、仕事内容を伝えた。その後、同伴のソラを見送り、麗子とアイラは店へ向かう。大きなクラブだった。初めてのことばかりで緊張するアイラに麗子が言った。『わからんことあったら、聞いてな♪』アイラは元気良く『ありがとうございます!』と答えた。この日クラブ嬢アイラが誕生した。

    2006-10-27 15:25:00
  • 77:

    名無しさん

    気になる?

    2006-10-27 18:49:00
  • 78:

    ?

    84さん、ありがとうございます?

    2006-10-28 03:03:00
  • 79:

    ?

    『誕生日、楽しみにしといてや!』そう言い残し、幸が店を後にしたのは珍しく明け方だった。そんな幸を笑顔で見送るソラ。初夏のミナミは夜明けが早い。アイラがクラブで働き始め、二週間が過ぎようとしていた。容姿端麗、話も上手く、仕事熱心なアイラは急速に人気者になっていた。この頃、アイラは朝に学校へ顔を出しつつ、クラブで働くのが普通になっていた。ソラも相変わらず売り上げを維持していた。

    2006-10-28 03:17:00
  • 80:

    ?

    『ん〜、あ☆付い…』最後の言葉をアイラが発する直前だった。ソラの細く、長い腕がアイラを抱き締める。暖かい。「ありがとう」ソラが耳元で呟く。『うん…』ソラの手が緩んだ。ずっと背伸びをしていた。アイラのカカトが床に着いた瞬間。目が合った。顔が近い。そう思った時には自然とお互いに唇を重ねていた。

    2006-10-28 03:38:00
  • 81:

    ?

    バースデーで酔ったソラは気が付くと店で寝ていた。まだはっきりしない頭を起こし、家へ帰る。アイラは仕事に行っていた。そしてまたこの日から、幸のソラに対する束縛はきつくなった。しかし、ソラは上手く幸に接していた。家に帰るとアイラがいたから。店の人間にも客にも猫だと説明していた。帰るとアイラの作ったご飯を食べ、仲良く眠る。付き合ってはいなかったが、ソラには幸せだった。アイラも順調に仕事をしており、ナンバーにも入るようになっていた。麗子とも涼とも仲がよかった。だから、誰もがこのまま幸せな日々が続くだろうと思っていた。富や名声、権力なんて誰も望んでなかったから。ただ、笑っていたかっただけだった。

    2006-10-28 04:12:00
  • 82:

    名無しさん

    気になるぅ?

    2006-10-28 10:55:00
  • 83:

    ?

    91さんありがとうございます?

    2006-10-28 22:05:00
  • 84:

    ?

    楽しかった日々は過ぎ、季節はいつしか冬の香りを漂わせていた。アイラは相変わらずの仕事の熱心さと、素直さで客に受け、いつしかミナミのクラブでナンバーワンになっていた。ソラも毎日大きな売り上げを更新していた。ただ、ソラの売り上げが伸びれば伸びるほと、幸の束縛はきつくなっていた。それでもソラは気に病んでいなかった。アイラがいたから。

    2006-10-28 22:20:00
  • 85:

    ?

    『なぁ、何でもっと私にかまってくれへんのん?ソラの為にヘルスで働いてんねんで私!』幸は常にそんなことを言っていた。もちろん、ソラは毎日頻繁に連絡を取り、休みの日には遊んだりしていた。朝と夜も寒くなり始めたその日、ソラとアイラの休日が珍しく重なった。どちらからでもなく、ご飯を食べに誘った。不思議にも二人で出かけたのは初めてだった。どちらもお互い忙しく、時間が合わなかった。

    2006-10-29 06:58:00
  • 86:

    ?

    アイラが小さくクシャミをしたので帰ることにした。ミナミでは顔と名前がバレている二人。歩く時は、少し離れて、他人のフリをして歩いた。「アイラ」と「ソラ」というブランドだけが、ミナミで先走っていた頃だった。

    2006-10-29 07:06:00
  • 87:

    ?

    家に帰ると少し暖かかった。次の瞬間―――アイラの携帯が鳴る。クラブで働き始めて買った携帯。知らない番号からだったが、客だと思ったアイラは迷わず通話ボタンを押す。『はいはい♪うん。え?嘘やん…』先に部屋に入ったソラが不思議そうにアイラを見つめる。

    2006-10-29 07:11:00
  • 88:

    名無しさん

    ばり気になる??

    2006-10-29 10:16:00
  • 89:

    ?

    98さんありがとうございます?

    2006-10-29 22:45:00
  • 90:

    ?

    ソラの声が響く。「どうしたん?」『お父さん、見付かったって…』「よかったやん!」ソラが笑顔でそう言った。しかし、そう発言して気付いた。父親が見付かったら一緒いれなくなるのではないだろうか…と。アイラが薄い口を開く。『それでな、お父さん神戸におって、入院してるねんて…』アイラとソラは言葉を選びながら話し合った。

    2006-10-29 22:51:00
  • 91:

    ?

    結果、アイラの学校のこともあり、別々に暮らすことにした。父親の容態があまりよくないと言うことで、明日にもアイラは出ることになった。―――早朝。もう冬の寒さだった。アイラはテーブルに行くとペンを手に取り、手紙を書いた。少し長めの文を書き、眠っているソラに優しくキスをした。そして小さな手で少ない荷物を持ち、部屋を出た。

    2006-10-29 22:59:00
  • 92:

    名無しさん

    書いて??

    2006-10-30 00:24:00
  • 93:

    チコ

    エースの幸さんはさちさん?ゆきさん?

    2006-10-30 00:49:00
  • 94:

    ?

    102さんありがとうございます?

    2006-10-30 01:46:00
  • 95:

    ?

    チコさん、いつもありがとうございます☆幸はサチです。

    2006-10-30 01:47:00
  • 96:

    ?

    寒い部屋の一室で、長い睫毛が揺れ、綺麗な瞳が現れる。起き上がるとアイラはいなかった。シャワーを浴びようとベッドから出ると、テーブルの上に綺麗な文字が並んだ紙が目に入った。手に取り、読む。

    2006-10-30 01:50:00
  • 97:

    ?

    『ソラくんへ。ごめんな。本当は、ちゃんと起きるのを待ってお礼を言いたかったねん。でもな、私はホンマにこの部屋を出ていきたくなかったから、ワガママを言ってしまいそうで、勝手に出ていくことにします。赤の他人の私に優しくしてくれてありがとう。拾ってくれた日、仕事紹介してくれた日、私は今までそんなに優しくされたことがなかったから、ホンマは泣きそうでした。なぁ、何でかなぁ?どうしても「さよなら」って意地でも言いたくないねん。だから代わりに「ありがとう」って言うことにするね。体に気を付けて仕事頑張ってな☆本当にありがとう。アイラより。』手紙を読み終わったソラは慌てて携帯を手にした。そして気付いた。アイラの連絡先を知らなかった。毎日会っていたから、聞いていなかった。もしかしたら、聞けなかったのかもしれない。

    2006-10-30 01:57:00
  • 98:

    ?

    ソラは不思議な気持ちになった。付き合っていたわけではないのに。とても胸が苦しかった。バスルームへ向かう。鏡に写った空の首には光る金属。アイラからもらった誕生日プレゼントだ。ソラはずっと付けていた。シャワーを浴び、髪をセットし、スーツに身を包む。幸との待ち合わせ場所に向かう。これが本当の日常なのだと、自分に言い聞かせる。いつもの待ち合わせ場所には幸がいる。ご飯を食べている時に幸が口を開いた。『ソラ、昨日一緒におった子は誰?』ソラは一瞬止まった。よりによって、幸に見られていた。

    2006-10-30 02:05:00
  • 99:

    ?

    「姉ちゃんやて♪」平然を装って答えた。『ふぅん』不に落ちないと言う顔で幸が答えた。幸と食事を終え、店に向かった。エレベーターで涼と出会った。涼はアイラの連絡先を知っていた。今朝もアイラからメールが来ていたのを思い出したが、わざわざソラの機嫌を損ねることは言うまいと、黙っておくことにした。この日も幸は調子よく酒を飲む。毎日、ソラに20万近く使うのが当たり前になっていた。酔った幸が『クリスマスにはピンドン10本用意しといて!』と言い残し、今日もラストまで飲み、帰った。

    2006-10-30 02:15:00
  • 100:

    ?

    明かりの付いた店内。電卓を叩く男。あつしだ。横には涼がいる。『今日もソラのエース凄かったですね〜』と涼が言う。―――――とあるホテルの一室。『アッ!アァッ。ン…アン!』ソラはそのエースとアフター中だった。『ソラ今日機嫌悪いなぁ』事の後に幸が言う。「そんなことないで」冷たく放つ。『でもその不思議なオーラと、綺麗な顔も、無茶なHも私をハマらせたねんで?』真っ赤なマネキュアを塗った指で幸はソラの綺麗な頬になぞる。

    2006-10-30 02:22:00
  • 101:

    ?

    どうしてホテルに行ったのかは、ソラにもわからなかった。もう、アイラはいないのに。ただ、あの部屋だけはアイラ以外の女を入れたくなかった。アイラがいなくなってから、何日かがたった。幸からはいつも電話があり、病んでいた幸は電話越しに泣きながら言った『何でこんな好きやのに解ってくれへんのん!?』「わかってるよ」疲れていたソラはそうとしか答えなかった。ホストブームの波が来ていた頃で、ソラや涼を始め、店の売り上げも鰻上りだった。

    2006-10-30 08:48:00
  • 102:

    ?

    久々に香織から連絡があった。この一ヶ月ほど、店には来ていなかった。営業はしていたが、メールだけのやりとりだった。幸のことばかりで、香織にあまり構ってやれなかったので、久々に香織と同伴することにした。会ってご飯を食べる。すると香織が口を開いた。『ソラくん、ナンバー落ちたことある?』「何回かはあるかなぁ。」『香織な、頑張ってナンバーワンになってんかぁ。でもな、夏ぐらいに入った子が一ヶ月ぐらいでナンバーワンなりよってん。どう思う!?』香織にしては珍しい激しい口調。香織はよほど努力したのだろう。

    2006-10-30 08:53:00
  • 103:

    ?

    ソラと涼は同時に店に入店した。それからはナンバーワンはソラか涼がとっていた。回数はソラの方が多かったが。元から店にいた人間は今の香織と同じ様な気持ちだったのだろう。だが、ソラとて努力をしてナンバーを上っていった。それは涼も同じだった。「またナンバーワンになれるわ。実際、ナンバーワンやってんから」と香織に言った。香織はソラの優しさが嬉しかったのか、綺麗な唇の口角を思いっ切り上げ、微笑み、言った。『お店、行こうか♪』

    2006-10-30 08:59:00
  • 104:

    ?

    ミナミの町はゆっくりクリスマスのネオンがともっている。すると店の前で香織が『クリスマスもお店来るから♪』と言った。「ありがと☆」とソラが笑顔で答えた。毎日店は忙しい。メディアの影響。この頃、ホストは芸能人扱いだった。ソラも涼も、他のホストも自分の客と新規の客との接客に大忙しだった。今日も酒を飲み、途中から幸が来て、合間に新規を接客する。ソラは店にいる時だけはアイラがいない寂しさを忘れられる気がした。家に帰ってもアイラのいない寂しさが嫌で、幸とアフターをしたのかもしれない。

    2006-10-30 09:06:00
  • 105:

    ?

    潰れるのを予想していたソラは香織を休憩の席にしようと思っていた。が、この日の香織は機嫌が悪く、シャンパンを卸しまくった。ソラのバースデーほどでもなかったが、この日また店は驚異的な売り上げをあげた。この調子で年末を迎え、元旦も迎えた。バレンタインがあり、涼のバースデーがあり、季節はまた、春を迎えた。寒さは緩み、桜が見えた。この間も幸の束縛は激しかった。幸とソラは何度もアフターに行き、セックスをした。体を重ねる度に、幸はソラに惚れた。20のソラには辛かった。涼のバースデーの月、ナンバーワンの座は涼に渡された。翌月にはソラに戻ったが。それを見た涼がソラに言った。『さすがやな☆』と。しかしソラは仕方なさそうに笑い、首を横に降り「でもな、アイラチャンはおらんねん」と答えた。首に光るネックレスが涼の瞳に残っている。

    2006-10-30 09:36:00
  • 106:

    ?

    ソラの顔が瞬時に笑顔から真顔になり、大きな瞳を開く。目の前には、思い続けたアイラがいる。二人の間を五月の乾いた風が吹き抜けた。次の瞬間、ソラはアイラの手を取り歩き始めた。『えっ!?』とアイラは驚いた。歩きながらソラは涼に電話する「涼?オレ今、風邪ひいたから。あつし君に伝えて!」『はぁ!?今ってお前、本気?』「また話すから!」と一方的に電話を切った。『ほんま、アイツわ。。。』とミナミで涼が呟く。その頃にはソラとアイラは家の玄関にいた。アイラをきつく抱き締めるソラ。何分経っただろうか。アイラの泣き声が聞こえる。「アイラチャン?」『っく。ひっ。。んね。ソラ君、ゴメンね。』泣きながら必死に謝るアイラ。リビングのベッドに二人で座る。アイラは今日、ソラに家賃を払いに来たのだと言う。ソラの細い指がアイラの美しい金髪を撫でる。「これはいらんよ。その代わり、ずっとこの部屋におってほしい。あかん?」涙を拭いたアイラがまた泣き出す。『私なんかでいいん?』「アイラチャンがいーねん。オレと付き合って?」『うん』そして、キスをする。ずっと伝えられなかった気持ちを伝える様に。会えなかった間の寂しさを埋める様に。優しいキスを。

    2006-10-30 10:11:00
  • 107:

    ?

    しかし、それ以上は進まない。進めなかった。「ゴメン、オレ枕もやっとるし、こんな汚い体じゃアイラを抱けへんわ。俺ホストやめるし、それまでH待って?もう枕しやんから。」『わかった。』その日は二人でゆっくり過ごし、明け方にソラはアイラを抱き締めて眠った。夕方にアイラが目を覚ます。目の前にはソラがいる。久々に安らかに目が覚めた。ソラの胸に顔を埋める。するとソラが「ん。。。どしたぁ?」と半分寝惚けて起きた。『これから毎日こうやって暮らすんやね』「せやで。あ、アイラもう働く必要ないし☆麗子チャンにも言っといたしねぇ〜」とソラが言う。『えぇっ!?』とアイラ。

    2006-10-30 14:03:00
  • 108:

    ?

    寝起きの悪いアイラがソラの言葉で目を冷ましたすぐ後だった。玄関の呼び鈴が鳴る。「多分、麗子ちゃんやし♪」玄関を開けると麗子が入って来ながら口を開く。『ちょっとソラぁ!あんたホンマに言うてるん!?アイラはうちのナンバーワンやで!』驚くアイラを横目に声を荒げる麗子と、それをひらりとかわすソラ。『子供が何言うてんの?!あんた、結婚がどんだけのもんか解るんか!お互い子供やないの!甘ったれんな!』そこまで言われてアイラが口を出す。『麗子さん、言い過ぎじゃないですか?言うたら、他人やのに…』言い終らないうちに麗子が言い返す。『他人ちゃうわ!うちの店の大事な子と弟の結婚や!』『え…?弟?』アイラが驚く。

    2006-10-31 03:12:00
  • 109:

    ?

    ソラが呑気に発する。「あ〜、アイラちゃん知らんかったっけぇ?うちの姉の斎藤麗子ちゃんでぇす♪あつし君の奥さん☆」『…っ!#@¥※?』アイラが声にならない声をあげる。ソラのバースデープレゼントを買った時も麗子はソラの好みをやたら知っていた。不思議には思ったが、長い付き合いなんだろうと気には止めなかった。すると麗子が『アンタ、一生ホストやっていくんか?』と尋ねる。煙草を加え、ライターを探しながらソラは引き出しから銀行通帳を麗子に渡し、「これあるし♪」と笑った。

    2006-10-31 03:18:00
  • 110:

    チコ

    さちさんでしたかぁ了解です(^o^)
    アイラちゃんと再会できてょかった?(≧д≦)

    2006-10-31 04:02:00
  • 111:

    名無しさん

    続き読みたい??

    2006-10-31 13:40:00
  • 112:

    ?

    チコさんありがとうございます♪

    2006-10-31 18:06:00
  • 113:

    ?

    124さん、ありがとうございます☆少しずつですが、書いていきますんで、よかったらまた見てくださいね?

    2006-10-31 18:08:00
  • 114:

    ?

    通帳を開いた麗子は、正直驚いた。20歳の少年が持ち歩く額ではなかったからだ。麗子は通帳を閉じながら、『アイラを泣かしたらどつくからな!?』と言い、部屋を後にした。麗子がいなくなった部屋でソラとアイラが顔を見合わせて笑った。ソラはスーツのポケットの携帯が幾度も光っていることに気付くことなく。

    2006-10-31 18:13:00
  • 115:

    ?

    着信。幸。携帯の着信履歴が幸で埋められる。電話を切ってはメール送信という行動を、幸はくり返す。ソラはやっと携帯の存在に気付き、取り出す。「はいはい?」

    2006-11-02 00:15:00
  • 116:

    頑張って下さいね?

    2006-11-02 00:39:00
  • 117:

    ?

    英さんありがとうございます☆

    2006-11-02 21:26:00
  • 118:

    ?

    『ソラぁ?何で電話無視なん?嫌がらせ?なぁ、何で!?』詰める幸。「い、いや。」正直、少し引いた。

    2006-11-02 21:42:00
  • 119:

    ?

    「ちょっと忙しかってん☆」ソラが細い手でアイラの手を握り締めながら会話する。『今日店行ってもおらんかったし!ソラ私がこんな好きなんわかってないやろ?』幸はそんな言葉を繰り返す。だんだん眠くなってきたソラは幸の電話を切り、心配そうに見つめるアイラの髪を撫で、抱き締めた。その日は仕事に言った。

    2006-11-03 01:28:00
  • 120:

    いつもチェック∪τますよ??頑張って下さいね???

    2006-11-04 01:14:00
  • 121:

    チコ

    辛いなぁ幸ちゃん(>д

    2006-11-04 02:30:00
  • 122:

    ?

    英さん、文章力なくてわかりづらいですが、頑張ります?ありがとうございます☆

    2006-11-04 16:09:00
  • 123:

    ?

    チコさん、いつもありがとうございます☆

    2006-11-04 16:10:00
  • 124:

    ?

    幸はいつも、酔い暴れるようになっていた。ソラのエースでなければ出入り禁止になっているほどだ。いつもソラは同伴、アフターを繰り返していた。アイラはいつも『仕方ないやん』と微笑んだ。アイラと付き合ってからのソラはアフターでも幸を抱かなかった。アイラ以外の女は全てがお金に見えて仕方なかった。それに気付いてか、幸がある日、ソラのキメ細かい頬を両手で包み、泣きそうな顔をして言った。

    2006-11-04 16:15:00
  • 125:

    ?

    『ソラぁ、わかって?幸はこんなアンタのこと好きやねん。』「わかってるで」『なぁ、何で最近抱いてくれへんのん?何で瞳に私を写さへんのん?私はお金?客?私がどんだけ頑張ってるんかわかってるん!?』声はだんだん荒くなる。ソラは今までずっと我慢してきた。エースだから。ナンバーワンだから。権力なんていらない。アイラがいる。何も怖くない。「いい加減にしてくれへん?」ソラが口を開く。から梅雨のせいで、六月だというのに晴れたミナミの空の下で、ソラが珍しく冷たい目をしていた。

    2006-11-04 16:22:00
  • 126:

    ?

    「頑張ってんの知ってるで。それが俺のためやっていうのもな。でもな、幸が初めて店に来た日もヘルスで働くって言った日も俺が薦めたか?俺は反対もしやんかったけど、ヘルスに行けって言った覚えはない。俺は来月いっぱいでホスあがるから。」幸は何も言えなかった。『ソラがホスあがるんやったら、私がヘルスやる理由はない。』と呟いて微笑んだ。『好きやってん』それは、最初に幸とソラが出会った時の笑顔だった。『ソラがホストの間は私がエースやから』そう行って幸は家路につく。ソラも反対方向へ向かったそれは店の方向。

    2006-11-04 18:46:00
  • 127:

    ?

    アフター終わりの麗子と合流し、麗子の愚痴を軽く聞き流しながらソラの家に着いた。玄関を開けるとアイラがソラに抱きついた。『おかえり♪』アイラはソラに甘えながら、視界に麗子と口をパクパクするあつしが入る。『アイラ元気そうやん♪』と麗子が微笑む。『はい!久しぶりですぅ♪』

    2006-11-04 19:21:00
  • 128:

    ?

    ソラにじゃれるアイラと、それを見慣れた様子の麗子、テンパったまんまのあつしは部屋に入り、座る。するとソラが口を開く「そうゆうことやから、あつし君♪」『どうゆうこっちゃ!』すかさずツッコミを入れたあつしが面白くてアイラと麗子が笑う。「俺、アイラと結婚するから、店を来月で辞める。」最初は驚いた様子のあつしだったが、溜め息をつき、『好きにしぃ』と言った。その後四人で軽く話し、あつしと麗子は帰った。

    2006-11-05 08:35:00
  • 129:

    ?

    季節は巡り、七月になった。ソラのバースデーが再びやって来る。広いマンションの一室で長い睫毛が揺れ、瞳が現れる。整った顔立ち。目の前には、自分の胸に顔を埋めて眠る少女。少女を起こさぬ様に、バスルームへ向かう。鏡に写った自分と、首元に輝くネックレスを見て呟く。「一年…か。」バスルームから出るとアイラが起きていた。髪を乾かし、セットする。白いスーツを纏う。煙草に火を付けると携帯が鳴る。幸から同伴の誘い。あの日から幸はソラに依存しなくなった。しかし、エースの座は守り抜く。割り切った付き合いになっていた。

    2006-11-05 08:45:00
  • 130:

    ?

    煙草を消すとアイラを抱き締めた。『ソラぁ?』腕から解放してやると、アイラが微笑む。『帰ったらお祝いしよか♪』「せやな♪」とソラも微笑み、アイラの小さな唇に自分の唇を重ねる。長い様な、短い様なキスの後、「行ってきます」とソラは家を出た。幸との待ち合わせ場所に向かう。いつものように、ご飯を食べ店へ向かう。今日も店は忙しい。シャンパンコールが鳴り止むことはない。去年の二倍用意しておいた酒は見事になくなった。

    2006-11-05 08:53:00
  • 131:

    アゲアゲ???

    2006-11-05 23:48:00
  • 132:

    ?

    英さん、あげてくれてありがとうございます?

    2006-11-06 00:34:00
  • 133:

    ?

    その日からソラは携帯に入っている全ての客と毎日一人ずつ同伴、一人ずつアフターの予定を組んだ。今月いっぱいで辞めることはバースデーの時の営業で告げた。今まで以上にその月は忙しかった。家に帰るとアイラを抱き締めてやることしかできなかった。それでもアイラは文句を言わなかった。ミナミの??の引退は瞬く間にミナミと夜遊びに広まった。

    2006-11-06 00:41:00
  • 134:

    ?

    「いらっしゃいませ!」扉を開きながら声を張る。幸を席に案内し、仕事が始まる。次第に多くなる客。ソラの客、他店のホストたち。ラスト近くには麗子も駆け付けた。シャンパンコールは鳴り止まず、ラストの客となった幸を送り出す。ソラは本当に心から感謝を込めて幸に頭を下げる。「ありがとうございました!」

    2006-11-06 00:56:00
  • 135:

    ?

    俺、ソラ。22歳。職業ホスト。それが、今の俺の肩書き。「今」のな。今っていつか知ってる?もう一秒先は未来やねんで。そう、俺は今ホストやなくなった。今の肩書き?人間!(笑)―――ソラは営業後、少し酔った状態で市役所へ行く。窓口で堂々と言う。「婚姻届ください!」窓口のお姉さんが笑顔で渡してくれた。市役所を出てタクシーを拾い、家路に着く。

    2006-11-06 01:08:00
  • 136:

    ?

    玄関を開く男に気付いたアイラがパタパタと寄ってくる。『おかえりぃ♪』「アイラ、これ受け取って?」ソラから差し出された髪を見た瞬間、アイラは綺麗な瞳から涙をこぼす。「俺と結婚してください。」『私でよかったら』ソラの長い腕がアイラを包む。―――半年後。『もぅっ!何でソラ起こしてくれへんのよ!?』「起こしたし。。。アイラ寝起き悪すぎ。」『ソラもやんかぁ〜。結婚式に寝坊とかありえへん!』愚痴を言いながら急いで準備するアイラを優しい目でソラが見る。

    2006-11-06 01:16:00
  • 137:

    ?

    なぁ、アイラ。何でかな?アイラが手紙を置いて出ていった日、またどこかで会える気がしたねん。あの夏の始まりから、少し遠くまで来たな。空白の時間はこれから埋めていこか☆そう、ソラが心の中で呟く。―――鐘の音がなり響く協会。純白のドレスを纏ったアイラと白いスーツに身を包んだソラの左手の薬指には、美しく輝くダイヤの指輪が二人の未来を告げる様に、優しく光を放っていた。

    2006-11-06 01:23:00
  • 138:

    みう

    完結ぉめでと-?なんか最後きれぃにまとまってたし微笑ましぃ感じが想像できてよかったです??

    2006-11-06 04:00:00
  • 139:

    名無しさん

    ?{キョウカイ違い…? 残念??

    イヤ、でもよかったデス〜?完結オメデト〜?

    2006-11-06 16:29:00
  • 140:

    ?

    155さん、ありがとうございました?最後の最後で漢字ミスってすいません?(笑)

    2006-11-06 19:09:00
  • 141:

    ?

    授業の終了を告げるチャイムが鳴ると同時に尚子とサチは顔を見合わせ、笑顔で校門を出た。そして、平日でも人が混雑するミナミの町へ。春だというのに、夕方になると少し寒かった。尚子とサチは買い物をする。近くのファミレスでご飯を食べていた。『お金って、なんぼあっても足りんよなぁ』と唇を尖らして尚子が言う。「ホンマにぃ」溜め息をつきながらサチも答える。

    2006-12-09 04:03:00
  • 142:

    ?

    すると、今まで携帯を触っていた尚子が『帰ろうか☆』と言った。サチも頷き、二人は途中で別れサチは家に着いた。玄関に入ると聞こえる母親の声。『どこ行ってたん?何時やと思ってるの?誰とおったの?』サチは全てを遮る様に部屋のドアを閉めた。いわゆる、箱入り娘。サチは携帯を開いた。最近ちょくちょく見る出会い系サイトだ。

    2006-12-10 02:36:00
  • 143:

    名無しさん

    一気に読みました?これ書いてる人はソラさんなん??

    2006-12-10 05:57:00
  • 144:

    ?

    162さん、ありがとうございます?書いてる人物はソラじゃありません?誰かは内緒です?

    2006-12-10 20:06:00
  • 145:

    ?

    『円希望☆』『お金あげるよ〜』サイトの掲示板にはそんなことばかり書いてある。正直、くだらない。溜め息を軽くつき、携帯を閉じたとほぼ同時に、瞳を閉じた。すぐに眠りに落ちた。朝、起きると10時を回っていた。何だか学校へ行く気がせず、シャワーを浴び、出かける準備をしてミナミの町へ出た。

    2006-12-10 20:12:00
  • 146:

    ?

    平日の昼間のミナミは心なしか人が少ない。ボーっと歩く人を見ていた。『お姉さん♪』後ろから声をかけられて振り返った。今風の格好をした男の子。ジャラジャラと付けたシルバーのアクセが、鈍く光を反射して、細い体にそんなに付けて重くないのかと思ってしまう。『今暇してんの?』軽快な口調が不思議と心を開かせる。

    2006-12-11 15:12:00
  • 147:

    ?

    年齢は、19〜21歳ぐらいだろうか。そんな事を考えながら会話を交す。『俺、翔平って言うねんかぁ♪今、仕事紹介してて、可愛かったから声かけさしてもらってん(^-^)』今まで声をかけてくるのが、オヤジかモテない系だったので、正直ドキドキした。

    2006-12-11 15:33:00
  • 148:

    ?

    まだまだ昼間だったので、夜にひっかけ橋で待ち合わせの約束をして翔平と別れた。サチはミナミで時間を潰すことにした。家には帰りたくない。「どんなお店かな?みんなと仲良くやっていけるかな?」そんな期待と不安とが混ざった感情が渦巻きながら、サチは時間を潰した。暖かい太陽はゆっくり沈んでゆく。代わりに、美しい月が顔を出す。繊細な三日月だったのを、覚えている。

    2006-12-12 20:08:00
  • 149:

    ?

    すっかり日の落ちたミナミの町を歩く少女。小さな体に栗色のロングヘア。黒く、丸い瞳が愛嬌を感じさせる。少女はひっかけ橋で止まり、大きな黒目をキョロキョロさせ、周りを見渡した。やがてその瞳の先にある人物を捕えた。「翔平!」軽く叫んでその人物の元へ向かう。翔平も微笑み、『お〜、サチ♪行こか(^-^)』と言った。―――なぁ、翔平?もし、この時に私が行かんかったら、私の人生は変わることなかったかな?

    2006-12-12 20:20:00
  • 150:

    ?

    今みたいに年齢確認が厳しくなかった時代。サチは簡単に18歳で通った。あれよあれよという間に話が進み、気が付けばサチは店のドレスに身を包んでいた。着替えた時、翔平も『俺も着替えてくる♪』と行って立ち去った。再び顔を会わせた時はスーツになっていた。店のボーイだった。細身のスーツに立てた金髪。サチはドキドキした。その時、店に客が入ったらしく、翔平は広い店内に消えていった。サチも店長に呼ばれて奥で簡単な接客マナーを学んだ。

    2006-12-18 01:47:00
  • 151:

    ?

    時間はすぐに過ぎ、着替えたサチに封筒が渡された。ドキドキしながら封筒を受取ると、店長が『どうやった?初めての水商売は』と聞いた答えに困り、サチはとりあえず「え、あっ。楽しかったと思います」とぎこちなく答えた。『ほんじゃぁ、入店しよ♪』店長が満面の笑顔で提案する。サチが再び回答に困っていると、店長が『翔平と相談して決めてくれていーで(^-^)』と言ったので、思わず翔平を見た。セットされたままの金髪は、後頭部をサチに向けて電卓で売り上げを計算していた。

    2006-12-20 10:23:00
  • 152:

    ?

    『おーい、翔平!サチちゃんを送ったってくれ♪』店長の声でサチに背を向けていた金髪が頭を上げ『了解で〜す』と答えた。翔平がやって来て、優しい笑顔で『お疲れサン♪』とサチの髪をクシャッとした。昼間に話した時、何故か親近感がわいたのは、翔平が笑うと見える八重歯のせいだと、サチはこの時気付いた。外に出ると少し肌寒かった。翔平の車にのると、翔平が『ゴメンなぁ〜。すぐ暖房きく思うしな(^-^)今日、送りみんな出てるし…』と言い訳のような謝罪をした。

    2006-12-24 05:29:00
  • 153:

    名無しさん

    ん!?中途に終わってる?あげときます?

    2006-12-25 08:55:00
  • 154:

    ?

    175さん、ありがとうございます?ちょっとずつですが書きますねぇ?

    2006-12-26 04:31:00
  • 155:

    ?

    翔平の運転する車はサチの誘導のもと、少しぎこちなく住宅地を抜けていく。二人のぎこちない沈黙を翔平が切り裂く。『なぁ、サチは今日で終わりなん?』独り言のように放たれた言葉に幸は少しの沈黙を置いて答える。「ん〜、ちょっと考える(((^_^;)」だって最初はキャバって聞いてなかったし。大変やったし。私、ドレス似合ってなかったし。そう心の中で言い訳をしていると家に着いた。別れ際に翔平がサチの腕を掴んで言った。『どっちゃにしろ、連絡してくれへんか?俺は、サチのこと、もっと知りたい。』一瞬。ほんの5秒ぐらい、時間が止まった気がした。

    2006-12-26 04:39:00
  • 156:

    ?

    『ホンマに!?助かるわぁ☆』嬉しそうな翔平の声を聞いて、サチも嬉しくなった。翔平と一緒にいれて、お金も手に入る。サチには一石二鳥だった。翔平とその日は少し話してサチは眠りについた。今日の出来事が頭の中で駆け巡った。ミナミの町、翔平、初めての水商売、店長、広い店内、麗子と呼ばれていた女性――悲しい目、綺麗なドレス。考えているうちに眠りに落ちていた。

    2007-01-03 20:44:00
  • 157:

    名無しさん

    あげ?

    2007-01-05 13:49:00
  • 158:

    ?

    180さんありがとうございましす?

    2007-01-06 03:18:00
  • 159:

    ?

    目が覚めると夕方で、シャワーを浴びて、準備をして家を出た。眠る前に翔平と電話で入店説明を受ける約束をした。店ではなく、町で普通に会えるのが嬉しかった。梅雨を目の前にした湿った風がうっとおしかった。スタバで翔平から簡単に入店説明を受けた。思ったより話が短くて、もう終わりかとサチは肩を落とした。書類をまとめながら、翔平が口を開いた『さち、この後予定ある?』「え?ないけど…」これってもしかして。。。『飯行こか♪』多分、誰でも予想できた展開。何気無く誘っただけかもしれなかったが、サチは笑顔で答える。「行く!!」丸い瞳をいつもより丸くさせて。

    2007-01-06 03:31:00
  • 160:

    ?

    二人で日の落ちかけたミナミの町を歩く。真夏を間近にした太陽は長い間顔を出す。近くの居酒屋に入った。適当にオーダーを済ませた翔平が口を開く。『さちぃ、店長誉めてたで♪おもろい子や!ゆうて(^-^)』「え〜?ホンマぁ?!嬉しいわぁ♪」お世辞でも、まんざら悪い気はしない。食事を終えると、出勤時間になっていた。『何や、さちと同伴みたいやな(笑)』居酒屋を出た時に翔平が口にした。さちはこの時、同伴の意味も知らなかったが、翔平に笑顔を向けた。

    2007-01-17 13:22:00
  • 161:

    ?

    店に着き、更衣室に入る。何人か女の子がいた。『ちょぉ、ホンマこいつだるいわぁ〜』『あ〜、わかるぅ☆指名取れんくない?店長に怒られるしぃ↓↓』『大丈夫!店長は麗子チャンおるし♪』『ギャハハハ!それな!!』そんな会話を繰り返している。麗子――。ふとサチが壁を見ると指名がグラフに表されていた。ダントツで麗子が多かった。そんなグラフを横目に更衣室を後にする。ほぼ同時に、翔平と目が合った。私服からスーツに着替えた翔平はサチに笑顔を見せた。ドキン――サチの心臓が大きく鼓動した気がした。

    2007-01-17 13:30:00
  • 162:

    ?

    今日も営業時間が過ぎ、客が全員帰った。静かで、明るい店内。ボーっと座っているサチの頬に冷たい感触が走る。「キャッ!」『あは♪ゴメン、びっくりした?』悲鳴と同時に振り返ると、冷たいジュースを二人分持った翔平が笑ってた。ドキン―――。また、サチの心臓が鳴った。サチにジュースを一つ渡す翔平。『お疲れ(^-^)』優しい笑顔と共に。サチの横に座るとタバコに火を付ける。カシャン――。デュポンの心地いい音。サチはずっとドキドキして、夢の中にいる様だった。

    2007-01-18 14:50:00
  • 163:

    ?

    心地良い感情に酔いしれていると、店長が、翔平の前にドサッと今日の売り上げ伝票を置き、言った。『翔平チァン♪まだ仕事あるやろぉ?それ終わったらサチ送りや!?』サチの心地良さは、このヤクザのような人相の男に見事に消された。横で唇を尖らす翔平に笑顔を向けながらも、サチは店長に少し感謝した。あのまま、時間が流れてたら、きっと会話がない。

    2007-01-18 14:56:00
  • 164:

    ?

    ボーっとしていた。カチッ。と音をたてた翔平のボールペンの音すら気付かずに。『っしゃぁ!終わり♪』その声でサチは我に帰る。『さちぃ、帰んでぇ(^-^)待たせて悪かったなぁ↓』「えーよ(^-^)」そう言って笑顔を向ける。翔平もまた笑顔で帰る準備を始めた。外に出ると雨だった。梅雨の雨。夏はもうすぐだった。今日も翔平と二人で帰る。車を降りて挨拶をして、別れた。玄関に入ると、また母親が怒鳴ってきて。父にも冷たい視線を向けられる。全てを無視して部屋でベッドに入ると、すぐ眠りに落ちた。バッグの中で携帯が、規則正しい光を放っていた。

    2007-01-21 16:15:00
  • 165:

    名無しさん

    がんばれ

    2007-01-21 21:40:00
  • 166:

    名無しさん

    かいてくれ????続きが気になりすぎるやないか?????????

    2007-03-16 04:41:00
  • 167:

    ?

    久々に更新します?

    2007-03-31 16:48:00
  • 168:

    ?

    雨の音で目を覚ます。今日も起きたのは夕方だった。サチはお風呂に入り、準備をした。歩いている途中で携帯を見ると、着信があるのに気付いた。着信:尚子。履歴には、いくつかの着信が残っていた。メールもあった。『受信:尚子』そんな表示が並んでいた。内容は、全てサチを心配した内容。電話をかける。『プルルル…。サチ!?』慌てた様子で電話に出た尚子は、やはりサチの心配をしていた。だって、学校を休んで三日目だったから。

    2007-03-31 16:54:00
  • 169:

    ?

    三日目ともなると、少しずつ慣れた気がした。そんな生活が、一週間、二週間と続いた。夕方に起きて、出勤して、働いて、翔平と帰る。学校へは行かなかった。親とも仲が悪いばかりで、尚子とは、たまに会ったが、世界が違う気がして、だんだん連絡も取らなくなっていった。学校は退学になった。母親は泣き叫んでサチを責めた。父親には殴られた。サチは限界を感じて荷物をまとめて、出勤した。その日は、出勤した時に翔平が『おまえ、ほっぺたどうしたん?』と心配してくれたが、「何でもない(^-^)」と答えた。

    2007-03-31 17:03:00
  • 170:

    ?

    営業が終わると、この日の仕事を終わらせた翔平が「帰ろうか(^-^)」と車のキーを回した。しかし、サチの荷物を見て、『どこに帰る気や?(笑)』と尋ねた。帰る所はない。お酒も入って、少しヤケになったサチは翔平に言った。「泊めてや。」この何週間か、気付けば翔平を目で追っていた。翔平と話すだけで緊張していた。他の女の子と話す翔平が嫌いだった。この、金髪で、愛嬌のある八重歯を出して笑う男に、サチは惚れてしまっていた。

    2007-03-31 17:11:00
  • 171:

    ?

    『着いたで?』翔平の声で我に返る。案内されたのは、店から遠くないマンション。急に申し訳なくなって、一言「ゴメンね」とサチが発した。しかし、その言葉は宙に舞うだけだった。何もない、殺風景な男の部屋。部屋に入った瞬間、翔平が服を脱ぎベッドに倒れこんだ。『疲れたぁー!』間もなく寝息が聞こえる。翔平のそんな言動で、サチの緊張が溶けた。軽く着替えて、サチも横になった。これから、どうなっていくのか、見えない未来に軽い不安を抱きながら。

    2007-06-19 02:19:00
  • 172:

    名無しさん

    気になる???

    2007-06-19 09:21:00
  • 173:

    名無しさん

    .

    2007-06-19 10:06:00
  • 174:

    ?

    195サン196サンありがとうございます?よかったら、また見てくださいねぇ?

    2007-06-19 13:37:00
  • 175:

    ?

    誰かの声が聞こえる。心地の良い、聞き慣れた声。サチが目を開けると、隣で翔平が電話をしていた。相談を受けている様子。『うーん、だから泣かんとって麗子チャン(*_*)』麗子。。。その名前を聞いてサチはあの女の子が浮かんだ。寂しそうな笑顔の女性。音をたてまいと起き上がり、シャワーをあびた。サチの後すぐに翔平もシャワーをあび、軽く準備をして家を出ていった。ボーイの出勤は早い。

    2007-06-19 13:43:00
  • 176:

    ?

    仕事も慣れてきたサチは客に適当に連絡をして、準備にかかる。途中で携帯が鳴った。客の着信音ではない。個別に設定した、大好きな歌。『新着mail  1件』翔平だった。『ライター忘れたぁ↓↓↓』そんなメールでさえ、嬉しかった。「持って行くね♪」返事をして、思わず見つけた翔平のライターとタバコに手を伸ばす。カシャン―――。サチの好きな音。一人で微笑んで、家を後にした。

    2007-06-19 13:51:00
  • 177:

    ?

    同伴を組めなかったサチはそのまま店に向かった。入り口に立つ、金髪の後ろ姿。真っ直ぐに伸びた背筋が気持ちいい。「翔平♪」振り向いた金髪は、サチを視界に捕えた瞬間に八重歯を見せる。『さっちぃ〜♪まぢサンキュ!』サチからライターを受取りながら、インカムに注意を向ける翔平。サチはその姿にさえドキドキしながら店内に向かった。

    2007-06-19 13:56:00
  • 178:

    ?

    「愛里チャンどうしたぁん?」脳天気に尋ねるサチに愛里は口を開いた。『あの人はなぁ、岩倉サン。麗子サン指名やねんけど、年に何回かしか来やんクセに来たらボーイまで酔うぐらいに飲ませはんねん。。。』真剣に語る愛里が珍しかった。どうりで、さっきからボーイまでもが席に付いてるはずや。横目で確認した。麗子と最近入ったボーイは笑顔で岩倉がいきなりオーダーしたシャンパンを飲んでいた。すぐにボーイたちが動きだす。大量のシャンパン。ワイン。焼酎。ブランデー…。サチも席に着いたが、すぐに一気で何杯も飲まされて酔っ払った。

    2007-06-19 14:15:00
  • 179:

    名無しさん

    またかくんやめたん?

    2007-06-25 21:03:00
  • 180:

    ?

    すいません?不定期になりますが更新します?

    2007-06-27 09:30:00
  • 181:

    ?

    気が付くとサチは控室でジャケットを掛けられて眠っていた。慣れた香りがした。きっと翔平のだろう。隣では女の子が何人か潰れていた。まだ営業時間だったのと、翔平にジャケットを返す為、店内に戻った。フラついた翔平がやって来た。『サチぃ〜↓悪いけど、女の子殆ど潰れてるから、席着いてくれ(*_*)』「いいよ(^_^)」比較的早くに潰れていたので、サチは岩倉の席に戻る。

    2007-06-27 09:37:00
  • 182:

    ?

    麗子の酔った姿を初めて見た気がした。それからは、よく覚えていない。断片的に記憶を辿ると、タクシーで翔平の家に向かったこと。そして玄関で翔平に唇を重ねていた。『ンッ…!ハァ。。。ちょっ…サチ!?』酒臭いのは、恐らくサチだろう。驚いた翔平に肩を捕まれる。サチは頭がグチャグチャになって、その場に泣き崩れた。「…っきやねん」精一杯吐かれた言葉が宙を舞い、翔平に届く。『え?』「だから、翔平が好きや言うてるやんかぁぁ〜!」

    2007-06-27 09:47:00
  • 183:

    名無しさん

    やった?毎日のぞくから?

    2007-06-27 13:59:00
  • 184:

    名無しさん

    ぉい

    2007-06-28 20:38:00
  • 185:

    ?

    「せやねん!好きやねんもん、意味わからんわぁ〜!」そんな言葉を吐いて、声をあげて泣いた。一通り泣き終わると、翔平がサチの頭の上から声を発する。『俺が好きか?サチ。』「うん。」『おいで?』差し伸べられた手をサチが見ていると、愛嬌のある八重歯が、上がった口角から見えた。その瞬間、サチは翔平の首筋に飛び付いた。

    2007-06-29 03:38:00
  • 186:

    名無しさん

    ない

    2007-06-29 09:01:00
  • 187:

    ?

    それから、記憶にあるのは、翔平の激しい息遣いと、溢れてしまいそうな翔平への気持ち。―――翔平、サチは翔平の事真剣やったんやで?

    久々に休みの優しい時間がゆっくり流れる。睫が揺れて、大きな黒い瞳が顔を出す。シラフに戻り、サチは自分の行動を振り返って溜め息をつく。記憶にあるのは、耳元で囁かれた翔平の愛の言葉。シャワーを浴びに向かう。

    2007-06-29 10:43:00
  • 188:

    ?

    シャワーを浴びた二人はずっとベッドでじゃれ合う。胸の奥を針で疲れた様に、サチはキュンとなる。翔平は、時折八重歯を見せながらサチにキスという形で愛を与える。夏だというのに、優しい日差しが窓から降り注いでいた。

    出勤して、仕事が終わると翔平と帰り、愛し合い、翔平の胸に顔を埋めて眠る。そんな穏やかな日々がしばらく続く。

    2007-07-01 17:47:00
  • 189:

    名無しさん

    おーい\(^O^)/

    2007-10-05 21:53:00
  • 190:

    ?

    主です?


    久々に書きます。

    2008-08-08 04:48:00
  • 191:

    ?

    ねぇ、翔平?
    サチたちは幸せやったけど、やっぱり幸せって長くは続かんもんやね?
    あの頃は、本当に、この関係は永遠やと思ってた。世の中に、永遠なんてあるわけないのにね。

    歯車は、いつだって狂い出す。
    それは、予告もなかった。

    2008-08-08 05:00:00
  • 192:

    ?

    サチには、翔平に愛され、自らも愛を与えることが当たり前になっていた。
    しかし、サチが働いているのは、女が夢を売る世界。ボーイと、女の子キャストとの恋愛は御法度だった。
    サチもすっかり仕事に慣れ、指名客も付き始めた頃。ある新規の客が現れた。

    2008-08-08 05:04:00
  • 193:

    ?

    吉井と名乗る男は、たいそうサチを気に入った。指名を入れ、新規客だと言うのに大量の酒を下ろした。
    サチを口説き続け、キスをねだった。サチは言い訳を付けて、かわし続けたが一瞬。本当に一瞬、スキを見せてしまった。気がつけば、吉井と唇を重ねていた。吉井は、ボーイの死角に入り、サチの体を触りだした。「っ…!嫌っ!!」

    2008-08-08 05:10:00
  • 194:

    名無しさん

    がんばれ?

    2008-08-09 02:21:00
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