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━━Rain-?━━

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  • 1:

    CHIKA

    すれ違う人達は、色とりどりの傘をさし足早に歩いていた。

    今日は雨が降った…

    行き場のない気持ちがまた胸をしめつけ、俺は一人…立ち止まる。

    2006-11-05 15:49:00
  • 40:

    CHIKA

    涼は第一印象どおりの変わり者だった。

    同い年で顔は男前。なんてゆうか…センスがいい。オシャレって言ったほうがしっくりくるかもしれない。

    黙っていたらいい男なのにうっとうしいくらいのうるさいアホさに俺は時々呆れる。でも、このアホさに救われたところもあった。

    2006-11-05 17:31:00
  • 41:

    CHIKA

    涼がなんでこの津軽に来たのかは知らない。

    千葉生まれで東京育ちの涼が仕事の転勤とかでもなく、家族も親戚もいないのにどうして青森の津軽にいるのか不思議に思ったことはあった。

    でも俺から涼に聞いたことはない。涼も俺に何で津軽に来たのかを聞かない。目に見えない抱えたものを俺たちはお互い気付いてたんだろう。

    2006-11-05 17:39:00
  • 42:

    CHIKA

    誰にでも触れられたくないことはある。

    涼といると"過去"という過ぎ去った時間より、"現在"とゆう今在る時間を楽しく過ごせたらいい、そう思えてくる。

    どういう関係であれ、深く知らなくても涼のことは分かる気がした。何やろ…似たようなもの抱えてるような気がしてた。

    2006-11-05 17:56:00
  • 43:

    CHIKA

    「てゆうかなんか面白いことないん」

    「つーか俺ら東京とか大阪育ちじゃん?ここで面白い遊び探すほうが難しいよ」

    涼が笑ってそう言った。それ青森に失礼やろ!!と思ったが、妙に納得するところもあって黙っておいた。

    2006-11-05 18:14:00
  • 44:

    CHIKA

    「あ…!!!!」

    そんなゆったりした空気の中、突然涼がファミレスから窓の外を見て大声を出した。

    「なんやねん涼」

    2006-11-05 18:17:00
  • 45:

    CHIKA

    「ちょっ…!聖夜ごめん!!!待ってて」

    俺のことなんてお構いなしに涼は立ち上がって走りながらファミレスを出て行った。

    なんやねんあいつは…変な奴。

    2006-11-05 18:21:00
  • 46:

    CHIKA

    一人になると考える。俺…この二年ここで何してんねやろ。

    そう思ってため息をつきながら窓の外に目を向けると、雨が降る表の交差点に涼の姿が見えた。

    涼は傘もささずに走りながら、ピンクの傘をさした女に駆け寄っていた。

    2006-11-05 18:29:00
  • 47:

    CHIKA

    なんやあいつ知り合い?ナンパ?まさかな…

    そう思いながら見ていると涼は頭を下げていた。女はそのまま歩いていく。涼は何故かしばらくそのまま立ち止まって動かなかった。

    何してんねんあいつ雨降ってんのに…

    2006-11-05 18:33:00
  • 48:

    CHIKA

    でも俺には外に出て涼のところへ行く勇気はなかった。

    行っちゃいけないような気もした。しばらく待ってるとびしょ濡れになった涼が戻ってきた。

    俺は何も言わずに黙って飯を食った。涼も黙って飯を食ってた。でも涼のいつものあほな笑顔をその日、見ることはなかった。

    2006-11-05 18:59:00
  • 49:

    CHIKA

    「また明日な」

    「おー、じゃあね」

    俺達はファミレスを出てすぐに別れた。涼とは仕事が同じだったせいもあり、ほとんど毎日一緒だった。お互い女もいないし休みの日も自然に一緒にいる。

    2006-11-05 19:06:00
  • 50:

    CHIKA

    ライターを貸した二年位前のあの日、俺は流れで涼と飯を食いに行った。その時に仕事を紹介してくれたのも涼だった。

    なんだかんだで涼には結構世話になっている。

    俺は…涼になにかしてやれてるんやろか。

    2006-11-05 19:11:00
  • 51:

    CHIKA

    「ちょっと聖夜、帰ってきたならただいまぐらい言ってくれる?びっくりするやんか」

    部屋で寝ていると、おかんが洗濯物を持って入ってきた。

    「はいはいただいま」俺はとりあえず言っておいた。

    2006-11-05 19:16:00
  • 52:

    CHIKA

    「ほんっま…こっち来てからあんたちょっとおかしいんちゃう?大阪でなんかあったん?」

    おかんは俺が津軽に来てからずっと口癖のようにいつもこう言う。

    「なんもないわ寝るからはよ出てって」

    2006-11-05 19:20:00
  • 53:

    CHIKA

    俺…おかしいんか?
    いつもと変わらんのじゃないん。大阪にいた時と何が変わったんやろう…?


    ぼーっと考えてると分かってくる。どうして俺がこんなに抜け殻のように空っぽなのか。浮かんでくるあいつの顔が、ずっと心に焼き付いてるから…。

    2006-11-05 19:26:00
  • 54:

    CHIKA

    俺が大阪を離れて津軽に来たのには理由があった。

    早く言えば逃げたという言葉が一番妥当なのかもしれない。

    俺は…あいつを…傷付けた。言葉で…行動で…心で…あいつを…知香を傷付けた。

    2006-11-05 19:32:00
  • 55:

    名無しさん

    ??????????

    2006-11-05 19:41:00
  • 56:

    CHIKA

    自分の気持ちの弱さが情けなかった。誰が大切で何を守らなければならなかったのか…

    あの頃の俺には何も分かっていなかった。

    自分だけで精一杯で…ガキみたいに自由奔放で…結局そんな俺の犠牲になったのは…あいつだった。

    2006-11-05 19:47:00
  • 57:

    CHIKA

    何があっても逃げずに…あいつはいつだってまっすぐ俺を見てた。

    数え切れない裏切りにも目をそむけることなく、俺と向き合っていた。

    俺がどんなに傷つけても…あいつは最後まで俺を好きやって言ってくれてた。

    2006-11-05 19:54:00
  • 58:

    CHIKA

    俺…

    なんで分からんかったんやろな…

    なんであいつのこと…ちゃんと守ったらへんかったんやろ…なんで…今俺こんなとこいてんねやろ。

    2006-11-05 19:56:00
  • 59:

    CHIKA

    大阪から離れてしまえば全部忘れられると思ってた。

    自分のした最低なことも、あいつのことも、全部忘れられると…思ってた。

    でも…二年の間に変わったのは、涼というツレができたことと年齢が2つ変わっただけだった。他は…何一つ変わらない。俺は今も…あの頃のまま。

    2006-11-05 20:19:00
  • 60:

    CHIKA



    でも、きっともう大阪に戻ることはない。

    2006-11-05 20:39:00
  • 61:

    名無しさん

    Rain?

    2006-11-05 23:58:00
  • 62:

    名無しさん

    age

    2006-11-06 03:20:00
  • 63:

    名無しさん

    なんで全部中途にするん?1コ書き終わってからにしたらいぃやん

    2006-11-06 04:28:00
  • 64:

    名無しさん

    主さんも何か意味があって書いたんちゃうかな?続きが気になる

    2006-11-06 05:20:00
  • 65:

    名無しさん

    Rainのつづき

    2006-11-06 12:47:00
  • 66:

    名無しさん

    全部中途でこれも中途になるやろね

    2006-11-06 17:29:00
  • 67:

    知香

    CHIKAです。
    Roadはあそこまで書いたから完結させるつもりです。ただ、友達の実話を混ぜた話なので、展開がまだ未完成で…

    話も完璧に聞けてないからストーリーが難しいところなんで、もう少し待って下さい。
    あと、RingとREDは削除依頼だします。ごめんなさい。

    2006-11-06 19:05:00
  • 68:

    名無しさん

    ??

    2006-11-06 21:22:00
  • 69:

    名無しさん

    主さんのペースで書いてね☆

    2006-11-06 23:15:00
  • 70:

    知香

    「おはー聖夜」

    「おぉ」

    翌朝仕事場で顔を合わせた時の涼は、いつもと変わらない涼だった。内心少しほっとする。昨日の涼はなんちゅうか…変とゆうかそんな感じでからみづらかったから。

    2006-11-07 18:56:00
  • 71:

    知香

    「今日飲みいかねぇ?」

    仕事が終わりかけの頃、決まってこう言ってくるいつもの涼の誘いに俺は軽く頷いた。断る理由なんてない。

    仕事が終わると俺と涼はよく行くいつもの店へ向かった。カウンターだけの古い小料理屋だ。

    2006-11-07 19:40:00
  • 72:

    知香

    「りんちゃんビールふたつ!」

    いつものようにカウンター越しに涼が生ビールを頼む。

    「またうるさいのが来たねぇ。ちゃっちゃと飲んで早く帰りなよ」

    2006-11-07 21:12:00
  • 73:

    知香

    おいおい俺ら客やから!…って突っ込んでいたのは初めてこの店に来た頃だけだった。

    りんちゃんの俺らに対するこの適当な扱いにも、すっかり慣れてしまった。

    りんちゃんはこの店(楓)の女将さんで、名前は赤井鈴子(すずこ)。年は…多分50代後半かもう少しいってるくらいか。

    2006-11-07 21:22:00
  • 74:

    知香

    「毎回毎回男2人でよくもまぁ飽きないねぇ。そんなんだから女できないんだよ、やだやだ」

    りんちゃんは相変わらず減らず口で憎まれ口ばっかり。でも常連さんが言うには俺らが来た時は、りんちゃんはいつもより元気な姿に見えるらしい。

    嫌い嫌いも好きなうちってやつか…

    2006-11-07 21:28:00
  • 75:

    名無しさん

    ?

    2006-11-09 13:54:00
  • 76:

    知香

    「ふぅーっ…」
    「はぁーっ…」

    別にタイミングを合わせていたわけではない。でもビールを軽く飲んだ後、ため息のようなものが俺たち2人から出ていた。

    2006-11-09 17:47:00
  • 77:

    名無しさん

    リあるたいむ?

    2006-11-09 17:51:00
  • 78:

    知香

    「どないしてんテンション低いやん」

    「お前こそため息とかついてんじゃん」

    俺も涼もお互い変なのは分かっていた。それが第三者の目からだと、もっとおかしく映ったんだろう。

    2006-11-09 17:56:00
  • 79:

    知香

    「あんた達2人して暗い顔してんじゃないよ、ひとつため息つくと幸せもひとつ逃げてくんだからね」

    カウンター越しにりんちゃんがそう言った。

    ひとつため息をつくと、ひとつ幸せが逃げる…昔聴いた歌でもそんな言葉があったっけ…。

    2006-11-09 19:58:00
  • 80:

    知香

    「暗くないっす大丈夫っすよ」
    「そうだよりんちゃん心配症なんだからさぁ」

    俺たちは笑ってそう言った。
    いつからなんやろう…。こうして無理して笑うようになったのは。なんでなんやろう…笑うことがこんなにしんどいなんて。

    2006-11-09 20:04:00
  • 81:

    知香

    「まぁどっちでも私には関係ないけどね」

    相変わらずりんちゃんはきつい。でもそう思った直後、カウンターに座る俺たちの前に(北勇)という地酒を瓶ごとぽんっと置いて、りんちゃんは端のほうに座る別のお客さん達と話し始めた。

    「これ何?飲んでいいのかな」

    2006-11-09 20:22:00
  • 82:

    知香

    涼がそう言いながら瓶のラベルを見ていた。

    「いいんちゃう?てゆうかなんかカッコイイ名前の酒やなぁ。北勇…か。飲もや」

    俺がそう言うと、涼は瓶のフタを抜いた。それをお互いのグラスに注ぎ合い、軽く乾杯した。

    2006-11-09 20:28:00
  • 83:

    知香

    「なんだよコレー!!」
    「ほんまそれ!!」

    俺たちは一口飲んだ瞬間、そんな風に騒いでしまっていた。
    正直、日本酒系は苦手であまり期待はしていなかったけど、その北勇という地酒はびっくりするぐらい美味かった。

    2006-11-09 20:32:00
  • 84:

    知香

    「りんちゃんこれめっちゃうまい!!」
    「やっべぇ本当にマジうまいよ」

    そう俺たちがはしゃいでると、りんちゃんはお客さんと喋ったままこっちを見て、にこっと笑っていた。
    ほんま…さりげない優しさを見た気がした。

    2006-11-09 20:44:00
  • 85:

    知香

    それから調子にのって強くもないのに飲み続け、俺も涼も気付けばかなり酒が回っていた。

    「もうあんた達は…限度があるでしょーが、まったくもう…」

    りんちゃんも呆れて笑っていた。俺はすごくその時間があったかく、居心地が良かった。

    2006-11-09 20:52:00
  • 86:

    知香

    「聖夜ぁ…お前なんで女作んないの?」

    酔いが回ってぼーっとしていた俺に、涼は目を覚ます一言をくらわせてきた。

    「え?ちゅーかお前はなんで作らんの?」

    2006-11-09 21:09:00
  • 87:

    知香

    「俺のことはいーんだって。聖夜の話聞かせてよ」

    涼は珍しく酔っ払っていてしつこかった。

    「作らんっちゅうか…作られへんのかもしれんわ。欲しいとも思わんし…」

    2006-11-09 22:46:00
  • 88:

    知香

    「なんだよそれーホモかお前は」

    涼がふざけてからかってくる。

    「あほか。お前はどうなん?なんで作らんの。ゆうたら俺ら知り合ってから二年位たつけどお前も俺も女っ気まったくないやん」

    2006-11-09 22:49:00
  • 89:

    知香

    「そっか…もう二年もたつんだ。早いよな時間がたつのって。そういやさ、大阪帰りてえとか思わねえの?俺は東京帰りたいってこの頃ちょっと思うんだよね」

    話をそらすかのように涼はそう言った。

    大阪…か。

    2006-11-09 22:54:00
  • 90:

    知香

    帰りたいのかって聞かれれば帰りたいのが本心やった。

    大阪に帰ればあいつがいる。同じ街に住んでいれば、初めて会ったあの頃みたいに偶然会えることだってあるかもしれない。

    でも…それはできひん。俺にはそんなこと…できひん。

    2006-11-09 22:58:00
  • 91:

    知香

    「お前が東京帰ってもうたら俺めっちゃ暇になるやんけ」

    俺は涼にそう言うだけでいっぱいいっぱいやった。

    「なんだよそれー暇つぶしか俺は。まぁ…帰んないよ。まだ…」

    2006-11-09 23:02:00
  • 92:

    知香

    涼は小さくそうつぶやいた。

    でも、「まだ…」という言葉がすごく重く、なんだか切ない気持ちを感じさせられた。

    こいつはこの街で一体なにをしてるんやろ…

    2006-11-09 23:05:00
  • 93:

    知香

    「聖夜さぁ、いつから女いねぇの?俺は二年ちょっとなんだけど」

    「あぁ、俺もそんなもんやで。こっち来てからは女おらんし」

    初めて涼とこんな話をした。あえてお互いしなかったのかもしれない。でも、飲み慣れていない日本酒の力もあってか、俺たちは酔った勢いで初めてそんな話をすることができた。

    2006-11-09 23:36:00
  • 94:

    名無しさん

    ????

    2006-11-10 12:37:00
  • 95:

    pink

    好きな人を傷つけた町から出て他の町で暮らしてるって すごく共感出来て一番この小説が好きで楽しみにしてます?何故 傷つけて他の所に行ったのか早く理由がしりたぃです?頑張って書いて下さいネ?実話ですかネ?

    2006-11-11 14:59:00
  • 96:

    名無しさん

    ↑しらんの?この小説読む前にRainよみ!

    2006-11-11 18:07:00
  • 97:

    名無しさん

    ?

    2006-11-12 11:53:00
  • 98:

    pink

    ↑↑了解??ありがとう?

    2006-11-12 12:16:00
  • 99:

    CHIKA

    「女作んないのは前の女が原因なの?」

    「え…?ん?」

    涼の質問に思わず言葉がつまった。俺が女を作らない…作れないのは…罪の意識?みたいなもんかもしれない。償いとゆうか…そんな感じ。

    2006-11-17 00:05:00
  • 100:

    CHIKA

    でも本当は、そんなのただの綺麗ごとで…。

    ただ…俺自身があの頃から歩き出せないだけで…。忘れられないことをあいつのせいにしてるだけなのかもしれない。

    ただ俺が…忘れられへんだけやのに。

    2006-11-17 00:09:00
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