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運営運営
【空】
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1:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
明日は前を見よう‥。
そして笑って空を見上げよう。
君と見た空を思いながら‥2006-06-06 22:51:00 -
2:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『何??話って‥』
公園のベンチに腰かけ一口ジュースを飲む。
『俺‥仕事やめてん。。ホストなるから!!』
ブハッ━・・・!!
口に含んだジュースゎ一気に口から飛び出した。
2006-06-06 22:53:00 -
3:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『はぁ?!いきなり何?テレビ見すぎちゃう?ってか無理やって!!飽き性のあんたにホストは向いてない』ちょうど巷ではちょこちょこホストの番組が流行りだした頃だった。ごく【一部】の成功した人間を取り上げた番組‥別の世界の話とばかり見ていた私。影響者がこんな身近にいるとは予想していなかった。
『いや、もう決めたし!!絶対ナンバーワンなって花梨を幸せにしたるから!!』2006-06-06 22:54:00 -
4:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
親指を立てかっこつけて決めポーズを取る悠。悠《はるか》は私と同じ年の19歳。幼なじみの腐れ縁から いつのまにか私は悠の彼女に出世していた。
『いや無理やって‥』
呆れたように答える私。いきなり急用とばかりに夜中に呼び出され その内容がホスト―‥
『悠が思ってる程楽な仕事じゃない。身体壊すし‥』2006-06-06 22:55:00 -
5:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『分かってるわ!!』
口を尖らしながら答える。『そんなん言うけどな‥花梨だってしとるやんけ!!俺が夜働いたら夜同士ちょうどいいやん。水商売カップル〜♪みたいなっ!!』
そう‥私も実は夜の蛾。蝶は程遠くまだまだ蛾程度‥『あんな〜男と女は違うねん。分かる!?女は、やらしい話飲まなくてもいけるし時給やねん!!ホストは完全歩合やろ?!悠が誰にも気に入られんかったら給料ないって事なんやで?!分かってる??』2006-06-06 22:57:00 -
6:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『大丈夫!!!!保証あるし第一俺はいける!』
にっこり笑いピースをしながら 私にタバコを差し出す。取りあえず火をつけ思いっきり吸う‥。フゥーと吐いたのは煙では無く ため息。
『あっそ!!分かった。頑張れば?その代わり絶対頼らないで!!弱音も言わないでね。』2006-06-06 22:59:00 -
7:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『任せなさい!!ってかお前、俺がもてるんが嫌なんやろ?!大丈夫やで!!俺は花梨しか愛してないから!』にやにやしながら顔を近ずけてくる。いつもなら ここで私は目を閉じ唇に意識を集中させる。
『違うゎッ!!』
私は顔を背けて精一杯の抵抗をする。本当は図星。私だけの悠がみんなの悠になるのが嫌。でも余裕がないなんて思われたくない‥。それに頑固な悠には何を言っても無駄な事くらい最初から分かってる。《どうせ すぐに弱音を吐くに違いない。》と私はどこかで余裕を感じていた。ホストという仕事が楽でない事くらい私でも知っている。2006-06-06 23:04:00 -
8:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『何やねん‥!!チューさしてやっ!!!!まぁ、いいけど。取りあえず家行くで?』悠は私の手を取り自分の家の方向へと足を向ける。
『はぃ?!こんな夜中に行ったら迷惑やん。又明日でいいやん。私帰るから‥。』足を止め手を振り払う。
『ええから!!兄貴おらんしおかんも寝とうから!!』
グイグイと手を引っ張られ私は渋々足を動かす‥2006-06-07 00:00:00 -
9:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
音を立てないようにこっそり悠の部屋に向かう。
ギシッ―・・
階段がきしむ音が家中に広がる。悠と二人爪先だけで歩きながら階段を一段ずつ登る。ゆっくりとドアノブを回して部屋に入り 取りあえず音楽をつけた。
『花梨ちょい待っててな』部屋に入るとすぐに悠は又部屋を出ていく。私は意味が分からず取りあえずベットに横になってみた。
《悠がホスト‥ププッ…想像できん。》2006-06-07 00:15:00 -
10:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『なんか言うた?』
何やらお盆に沢山の物を乗せ悠が部屋に戻ってきた。『いいや〜独り言!!』
『独り言とかババアやなっ!!ちょい寝るなって!!起きろ!!』
ベットに横たわる私の身体を無理矢理起こしてテーブルの前に座らせる。
コン―‥
テーブルには先程悠が持ってきたお盆からコップや大きなボールに入った氷やペットボトルに入ったジュースや水、ビール等が並べられていった。2006-06-07 00:35:00 -
11:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『いや酒とかいらんし‥ってか何これ?!』
目の前には グラスが置かれ四角い紙がその下に敷かれる。
『決まってるやん!!練習やろ。お前客なっ!!俺ホスト。ぶっちゃけ全然しらんし教えて?!』
舌を出しおねだりのポーズをする悠。《そーいう事》渋々私は了承し二人きりのホストごっこが始まった。『まずは乾杯は両手で‥お客さまのグラスより絶対下でね!!火をつける時はまずライターをつけてから前まで持っていくの‥』2006-06-07 01:15:00 -
12:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
私は知ってる限りの知識を全て悠に教えた。必死に覚えようとする悠の姿を見てると何だか一生懸命で応援したくなった。結局朝方まで練習は続き結局知らない間に眠ってしまってた。
『うーんッ・・・』
目を擦りながら時計を見ると針はちょうど六時を指していた。慌てて飛び起き悠を起こす。
『悠っ!!私仕事やから帰るわ。また連絡する!!』
頷く悠を見てから急いで階段を降りた。2006-06-07 01:29:00 -
13:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
何とか遅刻ギリギリで店に滑り込み私は淡々と仕事をこなした。
『お疲れさまです』
店を出て携帯を触りながら歩く。私は決して顔を上げては歩かない。しつこいキャッチもスカウトもうざいだけ。ただひたすら下を向き駅えと足を急がせる。。トン―――!!
私の前に人が立ち歩く足を止めさせる。《またか‥》いつもの事。私は顔を上げる事なくその男を交わして足を早める。しつこく付いてくる男。でもいつもと違う‥一言も発しない。2006-06-07 03:12:00 -
14:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
《何なんこいつ‥気持ち悪ッ!!》
どんな気持ち悪いやつなのか気になって私は足を止めて顔をあげた。
『はぁ?!あんた何してんの?今日から?!』
顔を上げて驚いた。気持ち悪いと思ってた奴はこの世で一番好きな人だった。
『いや、いつ気付くかな‥って。花梨いつもそんなにムスっとして歩いてるの?ってか前見て歩けよ!!危ないやろ・・・!!』2006-06-07 03:17:00 -
15:
花梨 ◆fHUDY9dFJs
『だってキャッチうざいし‥一応前気にして歩いてるし大丈夫やもん。』
目の前にいるのは 私の彼氏の悠‥デモ・・・何だか違う人みたい。サラサラの髪の毛は綺麗にセットされ崩れる事のないよう カチカチにスプレーで固められている。カッターはかなりのボタンがあいたままで ピアスにリング、ネックに時計‥装飾品も完璧。まわりから見れば紛れもなくホストに映るに違いない…。2006-06-07 14:31:00 -
16:
『ちゃんと気を付けて歩けよ。ってか今日の俺どない?惚れた?!?!』
カッターの襟を立てながらポーズをきめながら悠が言う。確かに今日はいつもより更に格好良い‥。。
『いや‥まぁいいんじゃない。それなりに見えるし』気持ちとは裏腹に私の口から出たのは素っ気ない真逆の言葉。私は甘えるのが苦手‥特に悠の前では素直になれない。
『可愛くねー奴』
私の頬を軽くつねりながら言う。2006-06-09 15:10:00 -
17:
『どーせ可愛くないよ‥』ぼそぼそと言う私。でも知ってる‥この台詞の後に必ず返ってくる言葉。
『花梨は可愛いよ』
いつもそう‥。悠は必ず同じ言葉を返してくれる。私はそれを聞きたくて毎回同じ台詞を口にする。誰に何て思われてもいい。たった一人‥悠にだけ【可愛い】と思われたら。
『もう帰るんやろ?』
駅は目の前―――。でも悠とも一緒にいたい。デモ…店には行きたくない。【絶対に手助けはしない】そう誓ったのに心は揺らいだ。2006-06-09 15:57:00