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それでも・・・

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  • 1:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    生きる意味って何?
    泣く意味って何?
    あたしは生きる意味が分からなくなっていた。ううん、あたしだけじゃない。みんなわからないんでしょ?ねぇ?あたしだけじゃないよね。。

    2006-05-15 00:27:00
  • 2:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    物語の始まりはあたしが生まれる所から。あたしの名前はココロ。
    物心付いた時から世界は暴力に支配されていた。
    父親は最低人間だった。

    2006-05-15 00:33:00
  • 3:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしの家族は6人。1人の父親と1人の母親。2人の兄に弟が一人いた。
    男ばっかり。女の立場は弱くゴミのようだった。
    いや、父親から見れば自分以外は全員ゴミだったのかも知れない・・・

    2006-05-15 00:35:00
  • 4:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親はバカだった。4人兄弟の末っ子に生まれて親(ココロの祖父母)に一番甘やかされて育ち有名大学を卒業した。
    そしてバブルの真っ盛りに世界の絶頂にいた人だった。
    職業は日本3大証券会社のエリート社員。今でも家の至る所には父親が政治家や世間のお偉いさんと写った写真がいたる所にある。

    2006-05-15 00:42:00
  • 5:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    母親と結婚したと同時にマイホームを購入。新婚旅行はハワイ。
    仕事は常に順調で母親が妊娠中でも仕事で海外へ飛び回っていた。
    ローンは何ヶ月も繰り上げ返済。ココロは小さくて覚えてないが子育てに不慣れな母親の為にお手伝いさんまで雇っていたらしい。

    2006-05-15 00:51:00
  • 6:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    一番上の兄貴が生まれた年には何十万もする大型犬を衝動買いしたし自分の兄弟(ココロのおじさん)達のそそのかされて家をもう一軒買った。
    そしてその家はポンっと兄弟にプレゼントしてしまったのだ。
    そんな豪遊生活はすぐに終わりを告げる。バブルの崩壊。

    2006-05-15 00:54:00
  • 7:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    家計は火の車だった。
    父親はバブル崩壊後上司と口論になり突発的に会社を辞めた。
    車と家二軒分のローン、常に豪遊生活をしていた父親に貯金はなかった。

    2006-05-15 00:57:00
  • 8:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そしてそれから父親は最低男になってゆく。

    叫び声が聞こえる。兄貴達が泣いてる。あたしは怖くて怖くて、それでも殴られている兄貴を守ろうと必死に父親の腕にしがみ付いた。
    母親は見て見ぬフリをしてた・・・

    2006-05-15 01:00:00
  • 9:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    「やめて!!やめてー!」あたしは必死に父親の腕にしがみ付きながら声の限り叫ぶ。その瞬間今度はあたしに拳が飛んで来た。
    あたしは吹っ飛んで畳に叩きつけられた。そしてそのままお腹をメッタ蹴りにされ髪の毛をつかまれる。
    でもその瞬間また兄貴達があたしを助けに来てくれた。長男でココロの2つ上のカイ兄は泣きながら父親にしがみ付いた。次男のターくん(ココロはそう呼んでいる)は葉を食いしばってココロの髪をつかむ父親の手を離そうとしている。

    2006-05-15 01:07:00
  • 10:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ↑「葉」じゃなくて「歯」の間違いです。誤字スミマセン(>_

    2006-05-15 01:08:00
  • 11:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    するとまた父親の標的は2人の兄貴に向けられココロを助けてくれた兄貴達はボコボコに殴られた。
    弟のショウは散々殴られた後でうずくまってキーキーする声で泣いている・・・。
    何度も何度も殴られては他の兄弟が助け、また違う子が標的となり他の兄弟が助ける。毎日そんな繰り返し。父親は絶えず子供を殴り続けた。

    2006-05-15 01:12:00
  • 12:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    食事も酷いものだった。食べる物がない。その一言に尽きる。
    我が家の一番貧乏だった時期。そして父親の暴力が日に日に酷くなっていった時期。ココロはちょうど幼稚園〜小学生ぐらいだった。
    当時父親は他の株の仕事についていたけどバブル崩壊後稼ぎはなくて一家6人、とてもじゃないけど食べていけなかった。

    2006-05-15 01:15:00
  • 13:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    朝ごはんが何だったか当時のココロは小さすぎて覚えてないけど悲惨な夕食の事なら今も記憶にこびり付いている。
    白いご飯にたくあん。白いご飯に削り節。白いご飯に梅干。これだけ。お米がある日ままだ良い。お米がなくなると次は麺類になった。
    お金がある時に買いだめしておいた乾麺系が毎日続き、酷い日はスパゲティがうどんんスープの素で煮込まれて鍋ごと出て来た。

    2006-05-15 01:20:00
  • 14:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それでも兄弟の中の誰一人文句を言うヤツはいなかった。って言う以前に「文句を言う」事を知らなかった。これが普通だったから。
    唯一そのご飯にツバをはいたのは父親。
    「こんなもん食えるか!!」そう言ってはそれを食べているココロ達を罵った。まるでブタのエサを食べてる気違いを見るような目は今も忘れられない。

    2006-05-15 01:23:00
  • 15:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    以前の10分の1程の給料が入るとまるで世界が変わったように家計は潤った。
    給料日は毎月10日。今でもそれだけは鮮明に覚えてられる程家族みんなで10日を待ち焦がれた。
    10日は毎月「すき焼き」だった。その給料も堅実は母親が使えば一家6人普通の生活が送れただろうに。バブルの世界から抜け出せない金銭感覚の狂った父親には到底満足出来る金額じゃなかった。

    2006-05-15 01:29:00
  • 16:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    「金かせ!!」父親がいつものように玄関で怒鳴った。
    「お父さん!!そのお金がなかったら明日からどーやって生活すんの!!」母親も怒鳴る。あたし達兄弟はいつもその会話を無視していた。無駄に殴られたくない。父親が家からいない時がココロ達にとって何より幸せな時間なのだ。

    2006-05-15 01:31:00
  • 17:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親はいつも数万の金を母親から奪いパチンコに出かけた。もちろん時には競馬だったりその内の数千円はエロ本につぎ込まれた。
    母親はいつもため息ばかりついていた。だけど父親は何故か母親にだけは手を上げなかった。
    母親は人に殴られる痛さを知らない・・・。だからあたし達の叫び声の深刻さが分からない。だから普段優しい母親は殴られている子供達を見ても何の感情も湧かなかったのかも知れない・・・。

    2006-05-15 01:35:00
  • 18:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    「お父さんがパチンコで勝って来ないと今日のご飯はない」
    それが母親の口癖だった。あたし達兄弟はただ頷くしか出来なかった。
    父親が早く帰って来た日は負け。遅く帰って来た日も引き際を見極められず結局負け。父親が勝つ確立なんて水不足の時の降水確率より低い。

    2006-05-15 01:38:00
  • 19:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それでもたまにパチンコで儲けて来ると父親に機嫌はこれまでにないぐらい良かった。
    お米はいつも父親がパチンコの景品で持って帰って来る真空パックのヤツだった。もちろんお菓子やおもちゃも。
    物心ついた時からそんな生活だったからあたしはとてもパチンコが好きだった。勝った日の沢山のお菓子の入った袋に勝る物なんてもちろんないけれど、たとえ負けても日曜日の数時間父親が家にいない時間を作ってくれたから。

    2006-05-15 01:43:00
  • 20:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親が教えてくれたものはもう1つ。それは賭け。賭博だ。
    父親はパチンコで儲けた金を家計にではなくココロ達子供にバラ撒いた。なもんであたし達兄弟は小さい頃から万札を山程持っていた。
    もちろんもらった金は取られないようにスグさま隠す。まるで何かの動物みたいに。エサを隠すように。その万札も金がなくなるとまたパチンコの為に「出せ!」と言われそれが元でまた殴られるのだけど。

    2006-05-15 01:48:00
  • 21:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親が幼いココロ達兄弟に教えたのは花札にポーカー、将棋にトランプ。
    どれも金を賭けて勝負する。
    勝てば金はドンドン奪える。けど、負ければ一文無し。

    2006-05-15 01:50:00
  • 22:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロと弟のショウは幼かったので花札とトランプ、簡単な積み将棋崩しぐらいしか出来なかったけど、小学生だったカイ兄とターくんはポーカーのルールも覚えていた。
    でも所詮子供。ココロ達が勝つ事は滅多になくていつも父親に金を巻き上げられていた。
    父親は金を与えてそれを奪う事を何より楽しんでいた。時にはゲームで、時には暴力で。

    2006-05-15 01:55:00
  • 23:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロが小学校に上がる時には父親の仕事ま益々うまくいかなくなっていた。
    それと同時に米不足。ちょうど今から14,5年前の事だけど。
    当時は代わりに安いタイ米が出回っていたけれどそれでもお米の値段は上がって家計はどんどん赤字になっていった。

    2006-05-15 01:58:00
  • 24:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そんな時母親が妊娠。ココロが小学校1年の時だった。
    父親は稼ぐ為に会社をやめ違う職場に移った。もう1人家族が出来る事で暴力も少なくなっていった。
    初めて見る大きなお腹。あたしはなんだか妙に嬉しくてまだ見ぬ弟か妹が愛しくてしかたなかった。

    2006-05-15 02:01:00
  • 25:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    母親は10月に無事出産。元気な女の子だった。名前はユキ。
    でもユキが生まれて2ヶ月後の12月。ココロ達は住み慣れた我が家を出る事になった。
    ローンの返済が限界だったのだ。

    2006-05-15 02:04:00
  • 26:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    その頃になると父親は仕事を掛け持ちしていた。朝から1つ目の仕事に行って夕方5時に帰宅、仮眠を取って夜中の11時から朝の5時まで工場で夜勤のバイトをしていた。
    それでもバブルに時代に買った大きな家ともう1つ、おじさん達にそそのかされてプレゼントしてしまった家の二重ローンに子供が1人増えた出産費や入院費はまかなえなかったのだ。
    父親は持ち家とおじさんにプレゼントした家の両方を手放した。

    2006-05-15 02:08:00
  • 27:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    新しい家・・・っとは言えなかった。
    築50年行きそうなオンボロ家で父親のお兄さん家族が住んでいた。もちろん家をプレゼントした人とは違う父親の兄弟だけど。
    前にも書いたけど父親は4人兄弟で末っ子、ココロ達家族は父親の兄弟で3番目のおじさんの家にしばらく住む事になった。

    2006-05-15 02:13:00
  • 28:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親が言えをプレゼントしたのは2番目のお兄さん。2番目のお兄さんは父親が自分の家を売った事に相当キレていた。
    自分の金で買った訳でもない家を、しかもローンまで弟に払わせたクセに。
    そんな2番目のお兄さんは1番上のお兄さんの家の離れに家族で移った。

    2006-05-15 02:16:00
  • 29:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    『言え』じゃなくて「家」ですね(>_

    2006-05-15 02:18:00
  • 30:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロ達が住む事になった3番目のお兄さんの家はとてつもなく広くて庭に家庭菜園が出来るぐらいの小さな畑まであった。
    その家で2階部分を2番目のお兄さん一家、1階部分をココロ達一家の二世帯住宅のように分けられた。
    それでも古い家なのでお風呂もトイレも1階に1つ。キッチンも1階にしかなかった。

    2006-05-15 02:22:00
  • 31:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    とてつもなく奇妙な共同生活が始まった。
    1つの家に2つの家族。2組の夫婦。キッチンには2人の主婦。
    2番目のお兄さんの子供、つまりココロ達兄弟のいとこも合わせて総勢12人。

    2006-05-15 02:24:00
  • 32:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    2番目のお兄さんの子供は中学生のタツミ君が一番年上で次にカイ兄と同級生の女の子のアケミちゃん、ショウと同い年のヒロミちゃんの3人。
    みんなとても仲良かったけれど我慢出来なかったのは大人の方だった。

    2006-05-15 02:28:00
  • 33:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親はこの共同生活で頻繁に暴力を振るう事が出来なくなっていた。なんせ自分の兄とその家族がすぐ側にいるんだから。
    ユキが生まれた事で減り始めていた暴力やギャンブル。まして今は自分の実の兄が側にいる。
    父親もハデな行動は出来なくなっていたけれど、それでも仕事、生活、金、共同生活。父親は次のストレス解消法を見つけ出した。

    2006-05-15 02:32:00
  • 34:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親は以前にも増して暴力が酷くなった。それは過度のストレスからなのかもしれないし、今まで抑えていたものがいっきに溢れて来ただけかも知れない。
    それは殴る、蹴るではなく「言葉」と「制限」、そして「命令」の暴力。
    ココロにとって本当の地獄はココからだった。

    2006-05-15 02:35:00
  • 35:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親は一度キレたら止まらなかった。
    殴る蹴るの次に怖かったのは「命令」の暴力だった。
    ある日父親はパチンコで勝った金で大量にチーズを買って来た。「食え」それだけ言われてココロ達兄弟は命令されるままそのチーズを思い思いに食べ始めた。

    2006-05-15 02:38:00
  • 36:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そのうちテレビを見る事を禁じられ、話す事もダメだと言われただただ訳も分からず大量のチーズを口に詰め込む。
    だんだん食べるペースは落ちて「・・・もういらん」と他の兄弟が言った。
    「食え」父親はそれを却下した。それは『食べる』と言う虐待だった。

    2006-05-15 02:42:00
  • 37:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロ達は食べる以外の動作を許されなかった。父親は一人一人の目の前に四角くて細長い延棒のようなチーズを置いて言った。
    「お前らコレ全部食うまで他の事すんなよ。何も食うな、何も飲むな、何も見るな。ずっと食っとけ」そうとだけ言った。
    反論すると声が出なくなるまで殴られた。

    2006-05-15 02:45:00
  • 38:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    無言。無言。ただ無言。ココロ達兄弟は恐怖でひたすら食べ続けた。
    弟のショウは途中で「グエッ!グエッッ」っと喉を詰らせた。でも誰も助ける事は出来ない。母親は何をしているだろう?母親の姿さえ探す事が出来なかった。
    延々と口にチーズを詰め込む。手が止まると「食え!!!!」と父親が怒鳴り無理やり詰め込んだ。

    2006-05-15 02:49:00
  • 39:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    1時間、2時間。夕方になると父親はビール片手にテレビをつけて一人笑いながら楽しそうにバラエティを見ていた。
    その横で子供は泣き、ひたすら口に詰め込んで飲み込む。それを横目で父親は楽しんでいた。テレビに笑ってたんじゃない。ココロには分かっていた。ココロ達を見て笑っているのだ・・・それが楽しいの、この男は。
    3時間経とうとした時父親が立ち上がった。またココロ達の前にチーズを追加して「全部食えよ」と楽しそうに笑う。

    2006-05-15 02:53:00
  • 40:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    だけど父親は元の位置に座りはしなかった。
    「おい!!金ッ!!!!」と叫ぶと母親がやって来た。「お金なんかないよ!」「うるさい、えーから出せ!!」父親はそう言うと母親のカバンを見つけ出し無理やり中を漁る。
    『やった!』ココロは心の中で叫んだ。きっと他の兄弟達も。母親は必死に抵抗する。そりゃそうだ、生活費がかかっているのだから。だけど子供達は誰一人その抵抗を望んでいなかった。父親がパチンコに行く為に金をせびっているのをみんな分かっていたのだ。『早くそいつを家から出せ!!早く金を取って出て行けクソ父親!!』ココロは心の中で願った。

    2006-05-15 02:58:00
  • 41:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    母親の抵抗の甲斐もなく父親は母親の財布から札を何枚か抜き取ると逃げるように靴を履いた。ソレを母親が必死で捕まえる。
    『早く出ろ、帰って来るな』心の中の声はもう口から出てしまいそうなぐらい大きくなっていた。それでも最後の最後まで、完全に父親が母親の手を逃れ家の外に逃げるまでココロ達は口にチーズを詰め込む。もう唾液もなく喉はカラカラ、胃の中の不快感とで本当に死んでしまいそうだった。
    ガラッ・・・バシッ!!父親が母親の制止を振り切って外に出た!!

    2006-05-15 03:03:00
  • 42:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ドアが閉まった瞬間ココロはキッチンに走り出した。横にいたショウも。
    そして2人で泣きながら胃の中の物を全て吐いた。吐ききれず何度も「グエッ・・・グエッ」と嘔吐してショウはまだ背伸びをしないとシンクに届かず途中から床に吐いていた。2人で大泣きながら吐いた。
    そしてスグ水を飲んだ。横にいたカイ兄は吐く事なく真っ先に水を飲んでたけれど飲んだ後すぐトイレで吐いた。ターくんは洗面所で。

    2006-05-15 03:07:00
  • 43:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    家中吐いたチーズだらけだった。母親は父親がいない時はとても優しい。背中をさすってくれた。そして吐いた物の処理も。
    吐いて、水を飲んでやっと落ち着いたココロ達はまたチーズの前にしゃがみ込んだ。せっかく開放されたのに、父親はすぐ帰って来るのだ。
    全部食べなきゃいけない。父親が帰って来る前に。じゃなきゃまた地獄だ。

    2006-05-15 03:11:00
  • 44:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    冷蔵庫からショウがケチャップを持って来た。そうだ、味を変えればいい!思いついてみんなでありとあらゆる調味料を集めた。
    マヨネーズ、ソース、ケチャップ、ジャム、ノリや塩にコショウ、醤油、味噌。チーズが飲み込めるようになるなら何でもよかった。中にはワサビやカラシ、梅干まで集めて少しずつチーズにつけて飲み込む。どうやってもチーズ以外にはならなかった・・・

    2006-05-15 03:18:00
  • 45:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それでもさっきよりずっと楽だった。胃はもう食べ物を受け付けなかってけど、ちょっとずつなら飲み込めた。口に入れて、噛んで、吐きそうになるのを我慢して自分に言い聞かせる。『飲み込め。コレだけ、コレだれやから』ゴクッ。一口。そしてまた『コレだけやから・・・飲み込んめ・・』と何度も「コレだけ」と念じながら繰り返し飲み込んだ。
    母親は「もう食べなくていいよ、やめなさい」と言ってくれたけどそれでもココロ達は食べ続けた。
    「お母さんは殴られへんから言えるねん」ボソッと誰かが言った・・

    2006-05-15 03:22:00
  • 46:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    その言葉にココロは心から共感した。『お母さんは何しても殴られない。だから他人事のように「やめなさい」なんて言えるねん』心の中で呟いた。
    父親はなかなか帰って来ずそのうちショウがチーズをゴミ箱の奥に隠すように捨て始めた。
    『アホ!そんなんバレたら殺されるでッ』ココロはびっくりして止めさせようとしたけどもうみんな食べるのが限界だった。

    2006-05-15 03:26:00
  • 47:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    兄弟の心はつだった。それから急いでみんなで手分けしてチーズを捨てた。分からないように、奥の方に。
    ター君はトイレにも流したしココロは三角コーナーの生ゴミの奥深くにチーズを埋めた。一番大食いのカイ兄だけはそれでも食べ続けた。

    2006-05-15 03:29:00
  • 48:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    2時間程して遂に父親が帰って来た。ココロ達はもうほとんど全部のチーズを捨てるか食べるかでなくならせて残りのカイ兄の分をみんなで少しずつ胃の中に押し込めている所だった。もちろん父親がいつ帰って来てもいいように調味料は全て片付けた後だったけど。
    父親は珍しくパチンコで勝ったらしく上機嫌でチーズの事なんてすっかり忘れてすぐ寝てしまった。ココロ達は拍子抜けしてポカーンとしていると母親がさっと残りのチーズを取って冷蔵庫に隠した。
    「忘れさせときなさい」母親の言葉をみんな無言で聞いていた。

    2006-05-15 03:36:00
  • 49:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    だがそれからも父親の食べる暴力は続いた。ある時は牛乳の一番大きなパックを一人3本ずつ飲ませたし自分が買って来た物は全て食べなければ激怒した。もちろん後にココロが命名したこの『チーズ地獄』も何回も訪れた。
    そして他にも父親は様々な虐待を思いつく。
    まず始めに『正座』だ。その名の通り、正座。

    2006-05-15 03:41:00
  • 50:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    一人選び自分の前に正座させる。目をつぶらせ手は膝の上。そしてそれを他の兄弟に命令して殴らせる。
    父親はこの『遊び』もとても好きだった。今までお互いがお互いをかばい合って来たココロ達兄弟を良く思わない父親が考えた虐待方法だ。
    ココロは兄弟の中で一番ん父親に反抗的だった為かよくこの虐待のターゲットにされた。

    2006-05-15 03:48:00
  • 51:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    「カイ、こっから殴れ」父親は楽しそうにカイ兄に命令する。ドガッ!!ココロは背中を凄い力で殴られた。「もっと本気で殴らんかい!!」カイ兄の泣き声がする。そして殴られる音。
    本気でココロを殴らないと逆にカイ兄が父親に殴られるのだ。「次!タカト!!お前ここから思いっきり蹴れ!えーか?思いっきりやぞ?手ぇ抜きやがってみぃドツキ回すぞ!」そしてココロはお腹を何度も蹴り上げられた。
    うずくまるように倒れると父親に髪をつかまれる。「ちゃんと座れ!!」延々と繰り返される暴力。

    2006-05-15 03:55:00
  • 52:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    これが父親がもっとも楽しむ『正座』と言う名の虐待。
    まだまだある。次は『片付け』。

    2006-05-15 03:57:00
  • 53:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    家に帰ると部屋がぐちゃぐちゃになっている。学習机は倒れ、引き出の中身も全てばら撒かれ、教科書の上にはビールをかけられ、CDは割られて本は破られ部屋はもう部屋ではなくなってしまっている。
    これが『片付け』だ。

    2006-05-15 04:02:00
  • 54:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親はむしゃくしゃするとスグに子供の机を崩壊させる。物という物を全てぐちゃぐちゃにしてしまうのだ。それが父親のストレス発散だった。
    その部屋を片付けるまで食事はおろか休む事も許されず延々と片付けを強制させられる。
    そしてあらかた片付くとまたぐちゃぐちゃに破壊しに来る。それの繰り返し。

    2006-05-15 04:07:00
  • 55:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    学校から帰って来て夜中の3時まで片付けた事もある。
    次に『筋トレ』も虐待の一つ。まだ小学生の子供に「腕立て1000回!!」と行き成り叫び出来ないと息が出来なくなるまで殴ったし『無言』と言う虐待は喋る事を一切禁じた。

    2006-05-15 04:10:00
  • 56:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    本当に父親はありとあらゆる虐待を思いついた。
    コンロやライターで体を焼かれた事もあったしターくんに限っては血だらけになった事もある。
    大量の5円玉を麻糸で繋げそれで殴られた事もある。

    2006-05-15 04:12:00
  • 57:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    中でも一番生命の危機を感じたのは『窒息』。父親はよくココロ達を布団で何重にも包んでその上から80キロの巨体でのしかかりドコでもいいから締め付けた。
    コレでココロは記憶を失くした事もあるくらいだ。首をつかまれお風呂に沈められた事も何度もある。
    引き上げてはまた沈め、水の中に沈めて暴れなくなったら引き上げ息をしたならまた沈めた。

    2006-05-15 04:16:00
  • 58:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そんな日々が日常なココロ達家族に嫌悪感を覚えたのか2番目のお兄さん一家は半年程で家を出て行ってしまった。
    2番目のおにいさんの奥さんはココロ達の鳴き声や叫び声を聞いて何度か仲裁に入ったりしてくれたがその度父親に言いくるめられた。
    同居家族がいなくなった家は父親にとってまさに天国だった。

    2006-05-15 04:20:00
  • 59:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親の暴力はエスカレートし、ショウやココロの鳴き声が煩いと近所から苦情が来るようになっていた。
    その頃になるとココロは学校に行かなくなっていた。
    それを父親は良く思わず毎日ココロは殴られた。

    2006-05-15 04:22:00
  • 60:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    途中から2番目と3番目逆になってますね(>_>33からの2番目は3番目です

    2006-05-15 04:37:00
  • 61:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    学校に行きたくなかった。体中アザだらけ。あたしはいつも泣いていた。
    綺麗な体なんか死んでも望めないのは分かってる・・・・
    先生や母親には『いじめられている』と言った。それも間違いじゃない。

    2006-05-15 04:39:00
  • 62:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    体中アザだらけ。貧乏だから服も買えない。ココロの服はいつも母親がもらって来る誰かのお下がりでどれもデザインが古かった。
    たまに新品を着ると「それ新しく買ったやろ?いつもとちゃうからすぐ分かるわワラ」っと笑われた。
    それが何より嫌だった。

    2006-05-15 04:42:00
  • 63:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    毎日虐待が続くこの地獄のような日々。そんな生活から抜け出せないままココロは4年生になっていた。
    その頃から体に異変を感じた。ギー・・・ギー・・・っと音がする。体のあちこちから、関節を動かす度に。
    あたしは怖くなった。どこか変な所を殴られたんかな??

    2006-05-15 04:46:00
  • 64:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    思い出してみる。。。昨日の夜は・・・
    あたしは唖然とした。分からない!!昨日の事が分からない!
    本当にパニックになった。昨日はちゃんと学校に行って、ちゃんと家に帰って、で・・・で・・・

    2006-05-15 04:48:00
  • 65:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    本当に分からなかった。記憶は学校から帰ってテレビを見ていた所からいきなり今日の朝に繋がった。
    あたしはあたしが怖くなった。『なんで?なんで分からんの??』頭の中は真っ白だった。

    2006-05-15 04:49:00
  • 66:

    名無しさん

    頑張れ?

    2006-05-15 04:51:00
  • 67:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    何度思い出しても昨日の夜の記憶がない。
    そこからだ。あたしがノートに日記をつけるようになったのは。
    自分の記憶が飛んでいると気付いたその瞬間から、ココロの虐待ノートは始まった。

    2006-05-15 04:51:00
  • 68:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    小学校4年生から始まったこの虐待ノート。最初は当時たまに母親が買ってくれてた「りぼん」の付録の可愛い漫画の女の子のノートだった。
    書き出しはこう。
    『今日始めて気付いた。体がギーギー言う・・・。まるで自分がロボットになったみたい。いっそロボットになりたいな・・・痛みも感情も捨てられるなら喜んでロボットになるのに。』

    2006-05-15 04:56:00
  • 69:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そして記憶が飛んでる事、今日父親に殴られた事。事細かに書いた。
    そしてこの毎日書いた日記を兼ねたノートはあたしに以外な事実を教えてくれた。
    あたしの記憶のもろさをあたしは始めて知ったの。

    2006-05-15 05:00:00
  • 70:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    >>67さんありがとう(о^∀^о)誰か読んでくれてるなんてめっちゃ嬉しい☆
    誤字多いけどスミマセン(>_

    2006-05-15 05:02:00
  • 71:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしの体はバカじゃなかった。あたしはずっとバカだと思ってたのに。
    自己防衛本能?って言うのかな?あたしの体は忘れる事に凄まじく長けていた。
    いや、無理やりそうやって自分を守ろうとしてるんだと思う。体が勝手に。虐待ノートを付け出してからその『忘れる』という防衛本能はみるみるあたしの体を支配して行った。

    2006-05-15 05:06:00
  • 72:

    67

    多分みんな見てるケド邪魔になると思ってレスせんだけゃと思うょ☆これ実話かな??ぁたしもこれで最後にするケド最後まで応援してるカラ完結目指して頑張って(*^_^*)

    2006-05-15 05:07:00
  • 73:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    毎朝虐待ノートを見るのが日課になっていたあたしが異変に気付いたのはノートをつけだして1ヶ月した頃だった。
    その頃母親はまた妊娠中しココロが4年生の1月に女の子を産んだ。名前はサキ。
    母親がサキを産んで入院してる間父親の暴力は更にエスカレートしていたのだ。

    2006-05-15 05:11:00
  • 74:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ○月○日
    今日はお母さんがいない。朝から父親に殴られて体のギーギーが前より酷くなっている気がする。病院に行きたいけど、行けないのは分かってる。こんな体を見て虐待がバレたら大変だからきっと連れて行ってもらえない。大切な本と教科書を庭に捨てられた。もうすぐ学校始まるのに・・・。冬休みは家にいなきゃいけないから嫌い。夏休みも春休みも。でも今日で学校に行くのも嫌になった・・・こんな教科書で行ったら笑われる・・・
    あたしは目を見開いた。知らない!!

    2006-05-15 05:16:00
  • 75:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    背中に寒気がした。それと同時にノートから目が離せなかった。だって、そのページには涙の後があったから・・・
    そして見たくなかった。どうして目に入らなかったの?ノートのすぐ横にはドロだらけの国語のドリルと教科書と、お金貯めて買った物語の本があったのに。
    あたしは気持ち悪くなった。と同時に涙が流れた。それはどろだらけの教科書達のせい?ううん、違う。死ぬ程悲しかったはずの思い出せない昨日の自分自身に。

    2006-05-15 05:24:00
  • 76:

    名無しさん

    2006-05-15 05:24:00
  • 77:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしは冷静になって考えた。昨日の事を。
    日記は『朝から父親に殴られて』と書いてある。昨日の朝の事を思い出せ、何でもいいから思い出せ!!心に命令してみる。
    だけどおかしい。まるでここ何日かの記憶がくっついたようにモヤモヤしてて実態が見えて来ない。つまり、思い出せない。

    2006-05-15 05:28:00
  • 78:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    おかしい。こんな事ある訳ない。おい頭!ちゃんと働け!あたしはノートを1ページめくりそのまた昨日の日記を読み返した。つまり昨日の昨日、2日前。そしてまたゾッとする。
    違和感がある。あたしは漫画のように手のひらで頭をコツンと叩いた。日記を書いたのは覚えてる。確かにあたしは書いたしあたしが書いた。なのに実感がない。
    自分自身の事は自分が一番分かるもので、あたしは直感した。

    2006-05-15 05:35:00
  • 79:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    もしかして今まで覚えてた事も忘れていってるんじゃ・・・・
    嫌な予感がした。まるで自分が痴呆の老人みたいになっているのがとんでもなく怖かった。さっきとは違う涙だ出て来そうで、目の奥で必死に堪える。
    あたしはいっきにノートの最初のページまで戻った。

    2006-05-15 05:39:00
  • 80:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    『今日始めて気付いた。体がギーギー言う・』この書き出しは覚えてる。あたしが1ヶ月前、この虐待ノートの1ページ目に書いた事。
    『・・・喜んでロボットになるのに。今日はショウが大きな声で叫んだから隣のオバサンが文句を言いに来たらしい。いつもなら「ココロ!追い返して来い!」って叫ぶ父親が今日は自分で対応に行った。今日父親に抵抗してる時についた傷があたしの眉間にあるからだ。父親は頭が良い。顔に怪我したあたしを人前に出す事なんてしない、あいつは。これが学校のある日だったらいつもは休むと殴るクセに無理やり休ませるんだろう・・・』

    2006-05-15 05:47:00
  • 81:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしは泣いていた。涙が溢れて来た。まだ寝ている父親と他の兄弟達を起こさないように、声を殺して。大丈夫、声の殺し方なら誰よりもウマイから・・・
    ・・・眉間に傷?そんなの、そんなの・・・覚えてないんじゃない。忘れていってるんだ・・・あたしは確信した。自分の虐待されてる記憶だけ、あたしの体は忘れさせようとしてる。
    だんだん、だんだん。ゆっくり、ゆっくり。あたしに気付かれないようにあたしの体は忘れて行く・・・

    2006-05-15 05:54:00
  • 82:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    不思議な事にあたしのその何とも都合の良い『防衛本能』は虐待以外の事には何の興味も示さなかった。
    なのに父親絡みの事、自分が辛かった事、悲しかった事にはとても敏感でノートに書いていないと1日ごっそり記憶がなくなっている事もにあった。
    あたしはあたしが気持ち悪くて仕方なかった。そしてこう考えるようになった。それはとても自然な流れなんじゃないかと思う。もしかしてあたしの中にもう1人の人格があるんじゃないだろうか?

    2006-05-15 06:00:00
  • 83:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしは決め付けてみた。自分の中にはもう1人の人格がいるんだと。実際以前あたしが覚えてた事も忘れて行くって所で別の人格だなんてありえないのだけど。
    それでも気が楽になった。それがたとえ単なる妄想だとしても・・・。
    名前もないそのあたしの中のもう1人のあたしが、嫌な事が起きた時は変わってくれてるのだと。あたしの代わりに殴られてくれてるのだと思うようにした。

    2006-05-15 06:06:00
  • 84:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    当時の虐待ノートにはこんなメッセージがある。『あたしの中のあたしじゃないあたしへ』
    それはきっとあたしがもう1人の人格を信じてた証拠。

    2006-05-15 06:10:00
  • 85:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そしてあたしと『あたしの中のあたしじゃないあたし』、もう一人のココロと虐待ノートの関係は続いていく。
    あたしが5年生になる頃にはもう生理が始まっていてあたしの体はだんだん大人に近づいていた。
    胸も膨んで来た。そして父親は新たな虐待を思いつく。

    2006-05-15 06:14:00
  • 86:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしは生理痛が酷く、生理の時はよく学校を休んでいた。
    この頃になるとあらしは家にいるより学校の方が安全だと思いなるべく家にいる時間を短くしようとしていた。
    嬉しい事に友達も出来た。少し日々が楽しくなっていた。放課後は暗くなるまで友達と遊び、帰れば父親が帰って来る前に寝た。

    2006-05-15 06:16:00
  • 87:

    ぴめ?

    ココロさん?めっちゃ読んでます?頑張って下さい?応援してます?
    あの、聞いてぃぃのかわからないけど、実話ですか??

    2006-05-15 06:20:00
  • 88:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    だけど生理痛はどうしようもない。当時5年生のあたしは生理痛の薬なんて持ってなくて、母親に「買って」とも言い出せなかった。
    大抵は2日目あたりまで学校を休むのだけどその月は1日目が金曜だったのかとりあえず土曜日に量の多い日があたってしまった。
    土曜日は父親が家にいる・・・・

    2006-05-15 06:21:00
  • 89:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    今日の分全部書き終わってから67さんとあげてくれた方にお礼言おうと思ってたんですがお答えしますね。
    正直に実話です。生まれる前の父親の話しは今まで母や親戚から聞いた話しだし書いてる通り当時の記憶が曖昧で記憶がない部分が多いんです。
    だから『実話を元に書いている』ぐらいな感じで読んで頂けたら嬉しいです☆☆何度も言いますが誤字脱字多くてスミマセン(>_

    2006-05-15 06:29:00
  • 90:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親は学校を休んでいるあたしが気にくわないような顔だった。「何やお前3連休か?ええ御身分やなぁ」そうネチネチ言うとあたしに正座で座るように命令した。
    ヤバイ。正直そう思った。それから数時間あたしはそこから動く事を許されなかった。
    父親はあたしが生理な事に気付いているのだろうか?いや、絶対に知ってる。じゃなきゃ殴りもせずたば座らせておくハズがない・・・

    2006-05-15 06:34:00
  • 91:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    波のような生理痛。血が流れ出る感じ。気持ち悪い・・・気持ち悪い・・・・
    トイレに行けずナプキンはきっと限界だ。もういつ漏れてもおかしくない。本気でヤバイ・・いったいあと何時間こうしているのだろう。。
    「お父さん!!何やってるの!!!」必死に絶えていたあたしの後ろで母親が叫んだ。買い物から帰って来たのだ

    2006-05-15 06:38:00
  • 92:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    母親はあたしに「ココロちゃんもういいよ、向こう行っておいで」と言った。生まれて初めて母親に助けてもらった。
    あたしはダッシュでトイレに・・・・とは行かなかった。あくまで平静を装う。生理だとバレたくなかった。
    その日は母親のお陰で何とか危機を免れたけど、あたしの下半身の服の中はもう血だらけだった。

    2006-05-15 06:42:00
  • 93:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親は知っていたのだ。あたしが生理だった事を。学校を休む為に生理だと伝えてある母親から聞いたのかはたまた使用済みのナプキンからかは分からない。
    とにかく父親はそれからも生理の日を狙ってあたしに暴力を振るうようになった。

    2006-05-15 06:46:00
  • 94:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    今日はこのへんで終わります。
    また更新しますね☆

    2006-05-15 06:47:00
  • 95:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    読み返してみたらウザィぐらい誤字脱字ありますね??読みにくくてスミマセン(>_

    2006-05-19 09:15:00
  • 96:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親はココロに対して暴力を振るう事をとても楽しがった。小さい妹をのぞく兄弟で唯一の「女」であるあたしを散々いたぶり、痛がる姿を見ては楽しそうに笑っていた。
    それはとてつもなく卑劣で毎日が地獄。あたしはもうボロボロだった。

    2006-05-19 09:19:00
  • 97:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロの胸がふくらみ下の毛が生えてくる頃になるとキレて怒鳴り込むフリをしてぉ風呂に乗り込んで来た事もあった。
    着替え中にはだかを見られる事も1度や2度じゃなかったし、父親がココロが脱いだ下着を盗み取り隠れて何かしてる所も何度か見た。

    2006-05-19 09:39:00
  • 98:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    朝起きて父親がココロの布団の中に入り込み横にぴったりとくっついて寝ていた時は恐怖と嫌悪感で叫びそうだった。
    それに加え毎月の生理の時の暴力。トイレに行く事やぉ風呂の回数も制限されるようになりもう限界だった…

    2006-05-19 09:44:00
  • 99:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    そこであたしは決意した。中学生になったら家出をしよう。もう耐えられない。
    何でもする気だった。ココより苦しい所なんてもうどこにもない。どこに行ったってココよりマシだ。
    だから耐えられた。毎日の暴力にも。

    2006-05-19 09:47:00
  • 100:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    世界中の人々の一体何人が自分の肌が焼ける匂いを知っているのだろう?
    世界中の人々の一体何人が水の中に沈められる恐怖を知っているんだろう?
    世界中の人々の一体何人があざだらけの醜い体に涙を流しているんだろう…あたしと同じように…

    2006-05-19 09:55:00
  • 101:

    名無しさん

    http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/cosp/1136105081/l5

    2006-05-19 10:01:00
  • 102:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    死にたい。
    死にたい。
    誰か変わりに生きて欲しい。あたしの命をあげるから。生きたくても生きれなかった人もいるんだと言うのなら、神様どうかあたしの命をその人にあげて下さい。
    あたしはもう生きたくないよ…。あたしはもう生きたくない・・・

    2006-05-19 10:02:00
  • 103:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    当時の虐待ノートにはいつもこんな詩が書かれていた。
    あたしはもうその頃包丁を持ち出してはよく手首を切っていた。でも傷は浅くて、救急車で運ばれるなんて事はなかった。バンソーコーを何枚か張って血を止める。そして傷が消えるとまた浅く切った。
    死ぬ勇気がなかった。殴られる事、虐待される事であたしは誰よりも死ぬ事を怖がった。だから神様に何度も殺して欲しいと願ったの。

    2006-05-19 10:08:00
  • 104:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    あたしは醜かった。そんな自分だ大嫌いだった…。
    体中が元の肌の色を忘れたみたいにアザだらけ。それも全部服で隠れる所ばかり。
    たまにスカートなんかで足のアザが見えると友達に「どうしたん?」と心配されたが「転んだ」と笑ってごまかした。
    家でも学校でも父親の前以外であたしはとても明るい子だった。それは演技かもしれないけれど…それでもあたしが笑うとみんな「なーんだ(笑)大丈夫?」なんて言ってこの嘘を信用してくれた。

    2006-05-19 10:15:00
  • 105:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    ココロも小学校も6年になり秋にはもう一人妹が生まれた。名前はミキ。ココロとちょうど12才違いだ。
    これで家族は子供7人、大人2人の9人家族になった。
    性欲を抑えきれない無計画の父親はどんどん子供を作るけど、家計はそれについて行けなかった。

    2006-05-19 10:19:00
  • 106:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    父親の職種はコロコロ変わり、あたし達兄弟はもう何で我が家の生計が成り立っているのかさえ判らなかった。
    ただ常時金と食べるモノがなく夕方になると父親は無理矢理カイ兄とター君を連れてどこでみつけたのか「畑で取って来た」と泥つきの野菜を持って帰って来ていた。
    明らかに『盗んで来た』その野菜が唯一の食料だった。

    2006-05-19 10:23:00
  • 107:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    まさにその日暮らし。父親は働いているのかいないのか朝から夜まで家にいなかった。帰って来たかと思うとまたカイ兄とター君を連れて野菜を取って来た。
    そしてしきりにイライラして突発的に子供相手に殴る蹴るを連発。
    この頃になると6才になるユキやまだ小さいサキも日常的に殴られはじめていた。

    2006-05-19 10:29:00
  • 108:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    『中学生になったら家を出る』
    この決意を胸にあたしはひたすら殴られる事に耐えた。妹や弟が殴られていれば自分が身代わりになったし兄貴達がターゲットになっている時は助けに入った。
    毎日誰よりも殴られたし誰よりも傷だらけになった。そしてそれはあたしの体に新たな防衛本能を作り出した。

    2006-05-19 10:36:00
  • 109:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それは感覚。あたしはだんだん感覚を失ってしまったのだ…。
    それは突然に、フッと降りるようにやって来た。ある日突然、それもある一瞬から殴られても痛くなくなった。
    なんだか一線を越えてしまった気がした。不思議と驚きはしなかったけれど…

    2006-05-19 10:40:00
  • 110:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それからのあたしは最強だった。だんだんこの防衛本能を使い慣れて来ると便利なモノで、毎日最初の何発かはいつもどうり痛いのだけどしばらくすると痛みはまったく感じなくなっ。
    ただ、殴られている場所には熱が篭ったように熱くなっているのがわかった。
    それでも痛みを感じないなんてこんな素晴らしい事は他にはない。痛みがなくなるようになってからは記憶が飛ぶ回数も半分程に減った。

    2006-05-19 10:44:00
  • 111:

    ココロ ◆a0UKkSwiyo

    それからココロは殴られても声を上げなくなった。なんせ痛みを感じないんだから当たり前だ。
    だけど父親は人の「怖がる顔」、「痛がる顔」、「泣き叫ぶ声」を何より求めるヤツだった。父親はココロが明らかに平気そうにしているのが気に入らないらしく意地になり何度も拳を振り上げた。

    2006-05-19 10:49:00
  • 112:

    名無しさん

    頑張れ

    2006-05-29 11:20:00
  • 113:

    名無しさん

    2006-05-29 21:33:00
  • 114:

    名無しさん

    どないしたん?

    2006-05-31 00:04:00
  • 115:

    名無しさん

    書いてぇ?

    2006-06-01 01:21:00
  • 116:

    名無しさん

    書いてぇ?

    2006-06-07 05:52:00
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