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ハナ
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1:
名無しさん
ハナが、口の右端だけを上げて笑う。
何か企んでいる証拠。2006-11-27 03:04:00 -
101:
名無しさん
「あぁ、うん。はい。」
そういって、一本、ハナに手渡す。彼女が口に加えた所で、すかさずライターに火を点けて、口元に持ってった。
『…ありがと。』
また口の右端だけ上げて笑って、そう言った後。
ライターを持った俺の手にそっと彼女も手を置いて、顔を近付け火を点けた。2006-12-26 13:42:00 -
102:
名無しさん
『たまにな。…吸いたくなるねん、セッタ。』
深く煙を吸い込んでから、彼女は一言、そう言った。
「なんで?」聞いてはみたものの、彼女はふっと笑っただけで、案の定はぐらかされた。2006-12-26 13:46:00 -
103:
名無しさん
気になる??
2006-12-26 13:51:00 -
104:
名無しさん
AM6:00−
日が昇る。少しずつ降り積もる雪も、視界を純白に染めていく。同時に、セッタの煙も、白く立ち上り−…同化していく、二人共。
俺等は、黒、夜の中でしか、生きていけないはずなのに。2006-12-26 13:51:00 -
105:
名無しさん
逃げるようにアクセルを踏んで、車を発車させる。
一人暮らしは、半年前に始めた。店から車で5分。
ほら、少しでも多く、寝たいやん?2006-12-26 13:59:00 -
106:
名無しさん
『…てか近ッ!』
「着いたで。」俺がそう言った、瞬間の彼女の一言だった。
『こんな近いんなら車の中で暖房効くの待ってなくてもよかったやんか!』
《だって霜降りてたんやもん…。》2006-12-26 14:04:00 -
107:
名無しさん
『てかまじ汚いやん!』
「だから言ったやん」
『あっ、エロ本見っけ!』
「男の子やもん。」2006-12-26 14:07:00 -
108:
名無しさん
『ゴミくらい出しや〜』
「昨日出すの忘れた」
『インスタントばっかやん。』
「料理なんて出来んもん。
…ておい!おかんか!」
2006-12-26 14:09:00 -
109:
名無しさん
(略)なし
2006-12-26 14:10:00 -
110:
名無しさん
『ちゃうわ!笑 も〜…、えっと…何もないな。』
冷蔵庫を開けてぶつぶつ言うハナを横に、さり気なくまだバレてないAVをベットの下に隠してみたりした。
ほら、一応、ね。笑2006-12-26 14:15:00 -
111:
名無しさん
テレビを付ける。いつものように、ニュースを確認。お客さんとの話題に乗り遅れないようにの習慣。この仕事を始めたお陰で、前とは比べものにならないくらい一般常識が身についた。ほんま、人生どこで何があるかわからんな。
そういえば玲花、どうしよ。今日はなんか色々あったな〜…2006-12-26 14:24:00 -
112:
名無しさん
「…ちょ?店長!」
〈…誰?うるさい。今いいとこやねん。〉
「何が?!」
〈ぃや、そらお前…ふッ〉
−ドンッ。痛ッ…2006-12-26 14:27:00 -
113:
名無しさん
気付けばベット。お腹にはハナの足。
「えッ…?!」
『夢で何してんねん!笑』
ほら、またあの笑顔で笑ってるハナ。あぁ、夢か…。2006-12-26 14:30:00 -
114:
名無しさん
俺のお腹を片足で踏んだままのハナの両手にはお皿が乗ってる。そういえば、いい匂い…−オムライス?
「…っておい。仮にも初対面やぞ!しかも俺店長!」『エロい夢みてにやけてたお前に言われたないわ。一生寝とけ!』
あら、お口の悪いこと。2006-12-26 14:34:00 -
115:
名無しさん
『何もないから具なしや!後で買い物行こな〜?』
「…料理出来たんや。」
二人で具なしのオムライスを食べる。具がないのに、むっちゃ上手かった。今まで食べたどんなんよりも。2006-12-26 14:39:00 -
116:
名無しさん
テレビは付いたままで、天気予報が流れる。
明日も夜から雪らしい…。2006-12-26 14:40:00 -
117:
名無しさん
お腹も満たされて、部屋もあったかくて、また眠くなってきた俺に、ハナが言う。
『ベットで寝や?風邪引くで。あたしはお風呂入るわ。バスタオルどこ?あっ、あった。』
独り言に近い質問を無視して、俺は布団に潜り込んだ。あれ?こういう場合、俺床で寝るべきなんかな?−ん〜…あかん、眠い…2006-12-26 14:44:00 -
118:
名無しさん
2006-12-26 14:45:00 -
119:
名無しさん
なぁハナ。
お前は何でもないことのように、俺の中に入ってきたよな。 それは、すげぇ自然で、ずっと前から一緒におった気がした。
今だに期待してまうわ。
目が覚めた時、あのオムライスが用意されてることとか、俺の腕の中に…−
お前がいてないかなとか。2006-12-26 14:53:00 -
120:
名無しさん
2006-12-26 15:09:00 -
121:
名無しさん
夢か現実か。
『い〜れ〜てッ』
呟くようにそう言われて、俺はベットの端に移動した。と同時に、枕と俺の頭の間に腕が突っ込まれて…あれ?俺、腕枕されてる?そのまま、もう片方の手で髪を撫でられた。目の前に、ハナの胸がある。あ、こいつ胸ちっこい…。
でも…むーっちゃ、あったかい。2006-12-26 15:15:00 -
122:
名無しさん
《そう言えば俺、ハナより年下なんやっけ−…。》
薄れていく意識の中、そんなことを思い出していた。
そのまま顔をハナの胸元にうずめて、両手でギュッと抱き締めた。
すごい、すごい細くて、なんか、このままいなくなってしまいそうで、少し恐かった。2006-12-26 15:21:00 -
123:
名無しさん
2006-12-26 15:22:00 -
124:
名無しさん
『…ん!じゅんちゃん!准ちゃんってば!』
「ん〜…今何時…?」
『八時!夜の!』
八時か…。え?えっ?!2006-12-26 15:24:00 -
125:
名無しさん
ガバッと、布団から起き上がる。遅刻やんけ…!!
ん?2006-12-26 15:25:00 -
126:
名無しさん
口の右端だけを上げて笑うハナ。
カーテンの隙間から、明るく差し込む光。
時計を見ると、まだ昼の2時をまわったばかり。
チッ。なんやねん…。2006-12-26 15:28:00 -
127:
名無しさん
『おはよ!だまされた?』
「はいはい。」
『何それ!おもんなッ!死んでしまえ!』
「…おぃ、それ言い過ぎやろ笑」2006-12-26 15:30:00 -
128:
名無しさん
二人して笑いながら、
昨日と変わらず毒吐くハナを見て、やっぱ夢やったんかなってふと思った。
『なぁ。この家何もないし、食料の買い出しと、あたしの着替えとか生活用品、買いに行きたい!』
「別にえぇけど…。いつまでおる気なん?」2006-12-26 15:33:00 -
129:
名無しさん
《まじで手ぇだしてまうやんけ−…》
『ん〜しばらくは!お世話になります!』
ハナは、笑ってそう答えたけど2006-12-26 15:36:00 -
130:
名無しさん
切れ長つり目のその瞳は
なんていうか、とにかく
からっぽで…−
なんか、びびった。2006-12-26 15:38:00 -
131:
名無しさん
『これも!あ、これも!ん〜どっちの色がいいかな?まぁいいや!どっちも!』
…信じられへんかった、ハナの金使いの荒さ。2006-12-26 15:41:00 -
132:
名無しさん
HEPを後にする頃には、俺もハナも、両手には紙袋でいっぱいで、道行く人は全員が振り替えった。
ひたすら恥ずかしがる俺を尻目に、ハナは相変わらず真っすぐ前を見据えて、気にする様子もなく、ESTに入ろうとする。
《まだ買うんかい!》2006-12-26 15:45:00 -
133:
名無しさん
「ちょ…ハナ!」
思わずでかい声を出してしまって、自分でもちょっと引いた。驚いた顔して振り返ったハナに、
「また来たるから、なんしか今日は帰ろ!」
そう言ってから、返事も聞かずにタクを捕まえた。2006-12-26 15:49:00 -
134:
名無しさん
トボトボ後ろから着いてくるハナを確認してからタクシーに乗り込み、行き先を告げた。二人共が座ると、ショップ袋が多すぎて、めっちゃ狭かった。二人なのに…なんか笑えた。
ハナを見ると、ハナもにやにや。
目が合って、二人して爆笑した。運ちゃんまで笑ってた。2006-12-26 15:53:00 -
135:
名無しさん
多分、確実に30万はいってた。服だけで。お金は全部カードで払ってた。
本間、ハナは謎だらけで不思議やった。
そらあの〔CRUWのNO1〕だったんなら金はあるんだろう。だけど、じゃぁなんでその店を辞めてRAINに体験に来たんか。なんで帰る家がないんか。
なんで−…?2006-12-26 15:59:00 -
136:
名無しさん
2006-12-26 16:00:00 -
137:
名無しさん
『「疲れたぁ〜!」』
声を揃えて、やっと家路に着く。持ちきれない程の荷物達は肩や指がちぎれるかと思うくらい重たかった。2006-12-26 16:08:00 -
138:
名無しさん
おもしろいです?頑張って完結させて下さいね?
2006-12-26 21:56:00 -
139:
名無しさん
応援御感想、ありがとうぞざいます!がんばります
2006-12-26 22:52:00 -
140:
名無しさん
2006-12-26 22:58:00 -
141:
名無しさん
PM6:00
『早速、何か作るけど、何か食べたいもん、ある?』
スーパーの袋から食材を取り出して、手際良く冷蔵庫に入れながら、ハナが俺に聞いた。時計をちらっと横目に見る。
「あ〜、あんま時間ないから、簡単なもんでいいや。いつも食べへんし。」2006-12-26 23:04:00 -
142:
名無しさん
ハナが晩飯を作ってる間に、いつもより少し遅くなった出勤確認の電話をかける。土晩。稼ぎ時、稼ぎ時。
「今日行ける?…うん。うん。わかった。来客予定は?」
いい慣れた言葉と相づちで、次から次へと電話をかける。カチカチ携帯を触る音が響く。
〔RAIN〕グループ分けされた、最後の名前で、指が止まる−…2006-12-26 23:24:00 -
143:
名無しさん
−[玲花]−
【 レイカ 削除しますか?】−少し眺めてから、そのまま、ボタンを押した。
【 レイカ 削除しました】…2006-12-26 23:27:00 -
144:
名無しさん
夜の世界なんて、こんなもんだ。代わりなんていくらでもいる。もちろん、俺の代わりだって。
ナンバー1だろうが、店長だろうが、いなくなった所でたいした支障なんて出ない。ただ、人が、顔が。
変わるだけで−…
〔特別〕なんてない。2006-12-26 23:32:00 -
145:
名無しさん
なぁハナ。
お前が、失ったもんって何やった?
照明や、シャンデリア。ネオンばかりがキラキラ輝くこの世界は、暗やみを照らす。
黒くて汚い、心だけはしっかりと隠して。2006-12-26 23:35:00 -
146:
名無しさん
なぁハナ、俺は−…。
情とか、愛とか。そんなんとっくに失ってた。
【使えるか、使えないか】あの頃、すべてがそれだけだった、価値観。
ハナ。何かある度、お前だったらどうしてるか、そればっか考えてまう。2006-12-26 23:41:00 -
147:
名無しさん
ハナ。ハナ?
だけどお前の、代わりなんていてへん。
ハナ。俺の【特別】。2006-12-26 23:43:00 -
148:
名無しさん
2006-12-26 23:44:00 -
149:
名無しさん
嬢達への出勤確認は、何の問題もなくすぐに終わった。今日は人手も十分足りそうだ。
同時に、今度はボーイにも連絡を入れる。
携帯代?五万で済めば安心するわ−…2006-12-26 23:47:00 -
150:
名無しさん
「おぅ、おはよう。今日は八時でいいわ。あ、リナ九時同伴な。あと酒、多分今日配達来ると思うんやし、金は、金庫の中な。え?あ〜…どうしよ。うん、う
『准ちゃ〜ん!ご飯出来…た…ょ…?』
え?そんなんちゃうって!テレビの音ちゃう?ハハッ。ないない!え?ハハッ。ないって!ば〜か。てか、なんしかお願いやで。おう、おう。ほな、また後で」2006-12-26 23:53:00