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ハナ
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1:
名無しさん
ハナが、口の右端だけを上げて笑う。
何か企んでいる証拠。2006-11-27 03:04:00 -
801:
公園の入り口に、玲花の連れの男らしき人が見えた。
『けど、失ったもんがあるから、手に入るもんがある。そう思わへん?』
そっと、だけどしっかりと彼女はそう言うと、あたし今、幸せやもん、と付け足した。2007-02-05 13:16:00 -
802:
『会えてよかった。ハナはあたしの想像どおりやったわ!あんたになら、准を譲ってもいいよ。笑』
彼女は立ち上がりながら最後にまた笑って、あたしに手を振り、彼氏の元へ走って行った。
2007-02-05 13:18:00 -
812:
−カランカラン。
『あっ!店長〜!』 変わらない、入り口にある鈴の音と同時に、のりちゃんが入ってくる。
「いや店長はお前やろ!」
そう突っ込むと、そうでしたと笑った。
俺は、先輩の先輩にとうとうclub RAINを任され、オーナーになっていた。2007-02-05 13:26:00 -
813:
今日は、開店前の店のソファーで、今度出す新店の打ち合せを啓太としている。
『ちょっと准君聞いてくださいよ!最近入った新人の嬢が本間わがままで困ってて!』
「新人入ったんや、よかったやん。笑」
『いや、そこじゃなくって〜!笑』
あれから三年、経営に回った俺は、店の嬢達に関してはほとんど知らなくて、そんなことしか言えない。 のりちゃんはいつまでたってもこんな感じやけど、店の売り上げは結構、良かったりする。店の2トップになった、あの2個1達のお陰か。2007-02-05 13:27:00 -
814:
『え、てか今何時?』
そう言って、啓太が開いた携帯の待ち受けは、もうすぐ二歳になる男の子。啓太は、リナとちゃっかり“出来ちゃった結婚”をして、今じゃ立派に一児のパパをしている。結婚と同時に夜を上がったリナも、しっかりと啓太を尻に敷いた‘お母さん’に成長した。
色々あった。
でもこうして、俺は毎日笑って過ごしている。2007-02-05 13:29:00 -
815:
『あっ店長!新店の名前聞きましたよ!いいじゃないっすか!笑』
にやにや笑いながら、またのりちゃんは俺を店長と呼んだ。
「うっさい黙れ。」
《ええやんけ、別に。》2007-02-05 13:30:00 -
816:
のりちゃんも参加し、三人で店の内装をあれやこれやと考える。それから一時間も経つと女の子達が出勤しだし、騒がしくなり始めたため店を出た。
啓太ともう一度、近くの喫茶店に一緒に入る。仕切り直した打ち合せが一区切り着いた頃には、しっかりと日付は、クリスマスになろうとしていた。
リナにまた怒られると、焦って帰る啓太と別れ、いつもの店の下にある駐車場まで少しだけ歩く。2007-02-05 13:32:00 -
817:
《あっ…っていらんか。》
一歩だけ踏み出した足を止め、引き返す。
今だに、店の前を歩く微酔いの男達がいれば、声をかけそうになる。もうある意味病気。
駐車場に着き、エンジンを回す。寒さのせいで霜が降りていて、溶けるまで待つことにした。2007-02-05 13:33:00 -
818:
PM11:00
『みなさんが、幸せなクリスマスを送れますように。ちょうど3年前の今頃に大ヒットした懐かしのこのナンバーをお送りします。
〈SNOW RAIN〉…』
付きっぱなしだったラジオから、あの歌が流れた。 やっぱりいい曲やと、俺は思う。
勢い良くアクセルを踏んで、家へ帰った。2007-02-05 13:34:00 -
821:
三年前と同じ笑顔のハナが、おかえり、と俺を出迎える。ハナが、ここにいる。
数日前の、雪が振った日。ひょっこりと突然帰ってきたハナは、やっぱり、最初から最後まで猫みたいで。
今日はクリスマスやからか、ハナはケーキを焼いていた。2007-02-05 13:38:00 -
822:
『准ちゃ〜ん!料理運ぶの手伝って!』
「准ちゃん言うな!笑」
全部、変わらない。
俺も、ハナも、オムライスも、何一つ。この3年間が、嘘だったみたいに。2007-02-05 13:39:00 -
823:
「てかマジで!年下扱いすんなって。俺もう23やで?同い年やしな!」
『え?なんで?』
テーブルには、ケーキとオムライスが並んでいる。2007-02-05 13:40:00 -
824:
「…だって俺、今日誕生日やもん。笑」
俺は笑ってそう言ったのに、突然、ハナは真顔で黙りこくった。言ってなかったから、驚いたんかな。だけどすぐにまた笑って、彼女は口を開いた。2007-02-05 13:41:00 -
825:
『…なんでもっと早く言ってくれへんかったん?!何も用意してないしな!死んでしまえ!笑』
「おい、だからそれ言い過ぎやろ笑」
ハナが、口の右端だけを上げて笑った。2007-02-05 13:41:00 -
826:
『…でも残念。うちも今日で24歳やわ!笑』
准ちゃん、と、ハナはまたそう俺を呼んだ。
むっちゃ驚いたけど、
俺は笑った。2007-02-05 13:42:00 -
828:
あの日のクリスマスを、今日やり直そうと思った。
三年もかかったけど、時間がかかったけど、俺等ならきっと大丈夫。
…−永遠を、信じられる。2007-02-05 13:46:00 -
831:
そう言って、ハナを、壊れるくらい抱き締めた。
彼女は、目に涙を溜めて、うれしそうにまた、あの癖のある笑顔を見せた。
『来年のクリスマスは、ケーキ三つも焼かなあかんなっ?笑』
そう言って。2007-02-05 13:50:00 -
839:
紅音◆LTrx1cGfeo
やっと完結することが出来ました??途中からグダグタになってしまい、読者の皆様、すみませんでした?皆さんの暖かい応援のお陰で励まされて、ここまで書けたと思っています。
本当に、ありがとうございました???2007-02-05 13:59:00 -
840:
環奈◆oVrZ2DvcM.
曲の歌詞が何回も出てくるでしょ?何の曲???
はじめの頃からずっと読ませてもらってたケド、すごくよかったぁ?紅音サンお疲れさま?2007-02-05 14:26:00 -
841:
名無しさん
なみだ止まらへん
ほんまにいい話です!!2007-02-05 16:21:00 -
842:
名無しさん
めっちゃよかった 泣きまくり
2007-02-05 18:29:00 -
843:
名無しさん
紅音さんダイスキです♪
すっごくよかったぁー!!
実話ですか?2007-02-05 22:35:00 -
844:
名無しさん
フィクションやーゆうねん
2007-02-05 22:51:00 -
845:
名無しさん
名作あげ??
2007-02-06 04:54:00 -
846:
ハナ
ハナ。最初は同じ名前の小説やわ〜程度で読み始めました。一気に読みました。
惹き込まれました。分かりやすくて、読みやすくて、時には准になり、時にはハナの気持ちになって色々考えさせられました。 表現力がないので上手く言えませんが、すごく良かったです。 本当に感動しました! 私の中でNo.1の作品です?2007-02-06 11:22:00 -
847:
名無しさん
よかったよ?
お疲れ様?
次回作はありますか?2007-02-07 00:53:00 -
848:
ゆいこ
お疲れさまでした?紅音さんの文章読みやすくて好きでした?次回また書かれるなら応援しています??
2007-02-07 02:58:00 -
849:
名無しさん
↑【ミントガム】ッてタイトルの小説書いてはるよ?
2007-02-07 06:31:00 -
850:
名無しさん
あげ
2007-02-07 19:27:00