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ハナ

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  • 1:

    名無しさん

    ハナが、口の右端だけを上げて笑う。



    何か企んでいる証拠。

    2006-11-27 03:04:00
  • 281:

    名無しさん

    だけど一つだけ、笑った顔が、二人は似ている。
    きれいな顔を、くしゃって歪まして、やんちゃに笑ったその顔が、二人は似ている。


    −…なんて、二人を比べて、あたしは何がしたいんだろう。

    2007-01-16 07:08:00
  • 282:

    名無しさん


    だけど、咲君と過ごしたこの部屋を片付けて、あたしが帰るのは今
    −…准ちゃんの部屋しかない。

    2007-01-16 07:09:00
  • 283:

    名無しさん



    たった一週間前のあの日。 

    ‘枕’と呼ばれる行為をあたしはした。

    2007-01-16 07:10:00
  • 284:

    名無しさん

    相手は、あたしの一番の太客で、彼はあたしをNO1にしてくれた。彼がいなければあたしはNO1にはなれなかった、そんな人だった。本当の名前なのかどうか、真実は知らない。だけどあたしは、宮崎さんと呼んでいた。

    きっかけなんて、些細なことだ。今では思い出せないような小さな理由で、あたしは咲君とケンカをしていた。その日は仲直りしないまま、宮崎さんと同伴するため家を出た。

    2007-01-16 07:11:00
  • 285:

    名無しさん

    待ち合わせ場所は、いつも通りの店の近くにあるBARで、相変わらず出勤前からお酒を飲まされた。
    ただ、宮崎さんがいつもと少し違うことには気付いていて、それが確信に変わる直前に、それ系の言葉を投げ掛けられた。
    笑ってかわせる雰囲気ではなく、断れば切れるんだろうなってことも、なんとなくわかった。

    2007-01-16 07:12:00
  • 286:

    名無しさん

    それでも、あたしは咲君が好きで。そんなこと出来る訳ない。

    断ろうと、カウンター席から立ち上がろうとした、その瞬間−…

    さっきケンカした時の、咲君の冷たい顔が頭に浮かんだ。何故か。

    2007-01-16 07:13:00
  • 287:

    名無しさん


    そして気付けば、頷いていたのだ、あたしは。

    2007-01-16 07:14:00
  • 288:

    名無しさん

    そう、咲君が好きだった。あたしの売り上げが落ちることは、店の売り上げが、彼の成績が落ちることになる。

    いや、そんなことより−…捨てられるのが、恐かったのかもしれない。
    あの、雪のように冷たい表情で。

    2007-01-16 07:14:00
  • 289:

    名無しさん

    長いだけのSEXは、気持ち良くも何ともなくて、ただ、SEXの間中、咲君のあのくしゃってなる笑顔と、あの冷たい表情を、順番に思い出していた。


    あたしが体を売ったのは、金の為なんかじゃない。
    咲君の為だ。

    2007-01-16 07:15:00
  • 290:

    名無しさん

    そんなことを頭の中で繰り返しながら、念入りに体を洗った。

    お風呂から出ると、満足そうに笑う、気持ちの悪い宮崎が、札束を渡そうとしてきたけど、受け取らなかった。ただただ、『死んでしまえ』って、祈りながら、笑って断った。

    だけど祈りは通じず、そしてそれは不覚にも宮崎を喜ばせることになった。じゃぁ今からでも店に行こうと誘われたけど、あたしはそれすらも断り、店に連絡も入れないまま家に帰った。

    2007-01-16 07:16:00
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