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ハナ
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1:
名無しさん
ハナが、口の右端だけを上げて笑う。
何か企んでいる証拠。2006-11-27 03:04:00 -
461:
名無しさん
あたしにはやっぱり、あの女の血が流れていて、どんなに違うと、違いたいと思っていても、結局は…− 一緒なんだろう。
寂しくて、可哀相な女。
だってこうして、突然抱き締められただけで、あたしは何も話せなくなってしまう。寂しくて、可哀相で。弱い女だ、あたしも。
ただただ、最愛だった人の腕の中で、涙だけは流すまいと、必死に堪えるだけが精一杯だった。2007-01-22 22:34:00 -
462:
名無しさん
たった数秒。あたしの顔には丁度咲君の胸元があって、セッタの香りが香水にまじって鼻に付いた。
『あの…』
自分達に向けられただろうその言葉に、二人同時にパッと離れた。2007-01-22 22:34:00 -
463:
名無しさん
『すいません…』
気まずそうにそこに立っていたのは、引っ越し業者の作業服を着た若い男。
『これ…。忘れてたみたいだったんで…』
そう言って、差し出された手にあったのは、携帯だった。今目の前にいる、咲君とおそろいの、あの携帯。2007-01-22 22:36:00 -
464:
名無しさん
「あ、いらないんです。それも…『貸してください、ありがとう』」
言い終わる前に、また咲君があたしの言葉を遮る。
男から携帯を受け取ると、咲君はあたしの腕をつかんで、そのまま歩きだした。
向かった先はマンションからすぐ近くの喫茶店。2007-01-22 22:36:00 -
465:
名無しさん
今更引き返したってもう遅い。咲君の手を、振りほどけなかったあの瞬間に、あたしの負けは決まっていたのだ。
『ホット二つ。』
店員の会話すらも聞かず、店の一番奥のテーブルにあたし達は座った。咲君が口早に頼んだ、それが来るまで、二人とも何も話さなかった。2007-01-22 22:37:00 -
466:
名無しさん
『お待たせしました〜』
店員の、強弱のない声と同時に、テーブルの上にホットコーヒーが二つ並ぶ。それを手に取り、店内とは真反対に冷えきった手を暖めた。
『心?辞めたことはもうとやかく言わん。俺はそういうつもりでお前と付き合ってたわけじゃないから。』
彼は、はっきりとそう言った。だけど…−2007-01-22 22:38:00 -
467:
名無しさん
「信じられへ…」
−…バンッ
『何でなん?!』
テーブルに手の平を強く叩きつけ、また、あたしが言い終わる前に声を荒げて彼が言い返してくる。
《咲君て、こんなにせっかちやったっけ…−。》2007-01-22 22:39:00 -
468:
名無しさん
何事かと、視線があたし達に集まったのがわかったけど、彼は気にする様子もなくあたしを睨む。
根拠があるわけじゃない。ただのケンカなら、あたしはきっと笑って許してただろう。
だけど恋愛なんて、タイミングが全てだから。2007-01-22 22:40:00 -
469:
名無しさん
あの日あたしは咲君のために宮崎と寝た。
その日に咲君はあの言葉を発した。
もしもあれが、本当にあたしの事じゃなかったとしても、それでも、それだけで…−幸せのピークだったあたし達は、もう既にダメになってしまったんだと思う。2007-01-22 22:42:00 -
470:
名無しさん
今、こうしてあたしを睨む咲君の瞳は、ママの瞳と似ていた。
恐くないって言ったら嘘になる。黒い闇は、すぐそこまで来ている。
足が震える。今すぐにでも目を逸らして、この場から消え去りたい。2007-01-22 22:43:00