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ハナ
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1:
名無しさん
ハナが、口の右端だけを上げて笑う。
何か企んでいる証拠。2006-11-27 03:04:00 -
641:
名無しさん
颯爽と、キッチンからあたしの前に戻ってきた准の右手には、今度はトマトケチャップがあった。
『食べよか!』
軽く寝呆けたまんまのあたしにそう言って、准はうれしそうにケチャップの蓋を外した。
『あっ、せや!絵書こ。』幼く笑った准はやっぱり子供みたいで、年下なんやなぁ、と思う。
准は覚えてるかな。あたしが彼に、初めて作った料理を…−。2007-01-30 17:48:00 -
642:
名無しさん
彼がケチャップを器用に動かして、オムライスに楽しそうに絵を書く。あたしはボーッとしながらそれを見ていた。
『出来たっ!』
彼が得意げにそう言って、絵が正面に来るように、あたしの方へお皿を向けた。
『これ、ハナのな。』2007-01-30 17:49:00 -
643:
名無しさん
「…これ、…犬?」
『猫や!笑』」
「むっちゃ下手くそ!笑」
二人で笑う。2007-01-30 17:51:00 -
644:
名無しさん
だけど裏腹に、心は、別のところにあるみたいだった。大好きな准の笑顔は、今はあたしをつらくさせるだけで。
だってわかっていても、この人と、離れ離れになるなんて嫌だ。でも、守りたくて、守らなきゃいけなくて。だったら、彼から離れるのが一番で…−
自問自答ばかりが頭に浮かんで消えない。2007-01-30 17:52:00 -
645:
名無しさん
だけど、笑う。
だってそんなこと、顔には出したくない。
これは単純に、あたしのプライドに近い、幼い頃からの癖。あたしはこうして生きてきてんから。2007-01-30 17:53:00 -
646:
名無しさん
「なんで猫なん?」
平然を装って、会話を続ける。だてに、NO1だったわけでもない。
−…なのに。
『ハナは、猫みたいやからやで。』2007-01-30 17:55:00 -
647:
名無しさん
…−准は、そんなあたしをいつも崩してしまう。
『気分屋で、わがままで、強がりで、誰にも媚ひん。まんまやん?笑』
准は、笑いながらそう言ったけど、あたしの顔からは笑顔が消えていくのがわかる。2007-01-30 17:56:00 -
648:
名無しさん
准はまたケチャップを手に取ると、大量にその‘猫’の輪郭を塗り潰した。
『ちなみに絶対黒猫な!何色にも染まらへんから!』
「何それ…。」
あたしは今、上手に笑えてるんだろうか。2007-01-30 17:57:00 -
649:
名無しさん
『だから、お前はずっと、そのままでいてな。』
最後に彼は、笑顔を辞めてそう言った。2007-01-30 17:59:00 -
650:
名無しさん
准ちゃん。
あたしな、生まれ変わったら猫になりたい。
今度こそ、
誰にも染められない
黒猫に。2007-01-30 18:00:00