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ハナ

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  • 1:

    名無しさん

    ハナが、口の右端だけを上げて笑う。



    何か企んでいる証拠。

    2006-11-27 03:04:00
  • 91:

    名無しさん

    「はぁ。もう!俺ん家来るか?言っとくけどバリ汚いからな!?」
    言い終わる側から、コクコク何度もうなずいて、頭を振っている。

    口の右端だけ上げて笑いながら。

    2006-12-26 12:42:00
  • 92:

    名無しさん

    「うわっ、それが狙いやったやろっ?!」
    つられて俺も笑う。
    ハナは相変わらずそのまんまの笑顔で頷く。
    「最悪やな?!魔性やな?!ちなみに俺一人暮らしやで?」
    相変わらずハナは頭を縦に振るばかり。

    2006-12-26 12:46:00
  • 93:

    名無しさん

    「手ぇ出さへん保障なんてないからな!」
    同じノリで言ってみた。するとハナは…
    すごい勢いで首を横に振っていた。

    あ、そこはあかんねや。

    2006-12-26 12:50:00
  • 94:

    名無しさん

    「寒ッ。うわぁ〜雪降ってるやんか。」

    駐車場までの道程を、二人並んで歩く。指先から体が凍る寒さの中。
    思わず背中が曲がる俺の隣で、ハナは真っすぐ背筋を伸ばして歩いていて、やけに綺麗だと思った。
    雪は、彼女の少し明るい髪に落ちて溶けて…−吸い込まれてくみたいだった。純白で、汚れを知らない、そんな雪の美しさすらも、彼女に。

    2006-12-26 13:01:00
  • 95:

    名無しさん

    なぁハナ。
    お前を思い出す度、雪を。雪が降る度、お前を。

    俺は思い出すよ。きっと、一生忘れられへんかもしれん。
    お前は、〔忘れていいよ〕って言ったけど。

    2006-12-26 13:07:00
  • 96:

    名無しさん

    かじかんだ手は車のキーを、なかなか鍵穴にすっぽりと入れてくれない。
    『さ〜む〜い〜!早く開けてやぁ!』
    「ちょっ、急かすなって。余計鍵入らんやんけ!………あっ、入った!」
    カチャリと音が鳴った瞬間に、二人同時にドアを開けた。んで、すぐに閉める。

    2006-12-26 13:13:00
  • 97:

    名無しさん

    『暖房!暖房入れて!暖房!暖房入れてってば!』
    「うるさいねん!ちょっと待っとけ。お前全然さっきとキャラちゃうやんけ…」

    《捨てられた子猫、どこいってん…》

    2006-12-26 13:16:00
  • 98:

    名無しさん

    『うるさいなぁ〜!キャラ作りは仕事や、仕事!笑』
    「バリ言うやん。笑」


    そのまま、フロントガラスに降りた霜が溶けるまで、発進せずに車内が暖かくなるのを待った。ハンドルに頬を付けて、なんとなく彼女に目をやる。

    2006-12-26 13:21:00
  • 99:

    名無しさん

    彼女はアヒル口をとがらせながら、20枚近くにまで貯まったCDを、一枚一枚手にとって物色している。

    何ていうか、ビビッて来て、一目惚れして、それは確かにそうで、そうやねんけど…こうして見れば。
    普通やな、意外と。
    普通に、綺麗な、女の子。

    2006-12-26 13:27:00
  • 100:

    名無しさん

    そんなこと考えてたらハナがこっちを向いて、思わず俺は目を逸らしてしまって、それを隠すためにタバコに手を伸ばした。中学生の時からこれ一筋。セブンスター。


    『タバコ、貰っていい?』ポツリと、彼女が呟いた。

    2006-12-26 13:36:00
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