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金魚
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1:
名無しさん
ノンフィクションです?私の体験談です。読んでもらえるとうれしいです!
2006-12-14 13:21:00 -
451:
名無しさん
台所へ行き父と2人で話をすることに。 【……久しぶりやな。今、ドコで住んでんねん?】 『………ミナミの近く…』【……そうか。おまえをな……オカンの籍に移すことにしようと思ってな。かまへんか?それと、葬式終わるまで、近くのホテル泊まっててくれ。これお金。】そぅ言い私に10万を渡した。 …昔から、オトンはこんなんやったな… 『お金いらんわ。働いてるからお金あるし…オカン今ドコいてるん?』 【アメリカや。】 『そう。別に私がアメリカ行く必要ないんやろ?』 【おう。今、住んでるトコおっていいから。手続きとかは俺がするから、今住んでる住所教えて。】
2007-02-13 20:30:00 -
452:
名無しさん
私は紙に住所を書き、台所から出、自分の部屋に行ってみた。 部屋にあった、ベッドや机などはすべて捨てられていた。 空っぽの部屋に1人でただつったっていた。 …そぅいえば、ここに棚があって金魚置いてたっけ…【……おい。そろそろ、出て行ってくれへんか…】
2007-02-13 20:56:00 -
453:
名無しさん
無言で私は実家を後にした。 継母はこっちを見るそぶりもなく、ただひたすらタバコをふかしていた。 近くの服屋さんで少しの着替えと黒の服を買いホテルに向かった。
2007-02-13 20:59:00 -
454:
名無しさん
ホテルでチェックインをすませ、ベッドに横たわった。 …店と紅葉とサチに連絡いれないと… 店には5日ほど休むと伝えた。 …次はサチに電話しよ…
2007-02-13 21:08:00 -
455:
名無しさん
『もしもし?サチ?』 「蘭ッ!?どうしたんッ?」 『うん。ちょっと5日ぐらい実家帰ることになったから、また来週ご飯行こう』「何で急に帰ることになったん!?」 『………うん。おじいちゃん死んじゃって…』 「……そうなんや…」 『……うん。』 「………グス……」 サチは泣いているようだ。 でも私は泣かない……。 サチにはずっとこんな素直な気持ちでいてほしい。 『とりあえず私は大丈夫やから、また連絡するなッ!』 「うん。わかった待ってるわ」 そぅ言い電話を切った
2007-02-13 21:25:00 -
456:
名無しさん
次は紅葉に電話をした。『もしもし?』 〔うん?仕事は?〕 『休んでさ。おじいちゃん死んだ。』 〔…………そっか。家帰って来るんか?〕 『5日ぐらいホテル泊まることにした。』 〔実家おったらえぇやんか。〕 『実家は居心地悪いから…』 〔そっか。あんまり気落とすなよ…何かあったら連絡してこいな。〕 『うん。わかった。ぢゃぁ』
2007-02-13 21:36:00 -
457:
名無しさん
おじいちゃん。 せめて、最後に一言 しゃべりたかった… おじいちゃんの厚くて あったかい手。 私をひっぱり 散歩に連れて行って くれた。 夏にはおじいちゃんの 畑でとれたでかい スイカを食べた。 秋には山に出掛け 紅葉を見に連れて 行ってくれた。 冬には甘酒をよく 作って私にも分けて 飲ませてくれたっけ… もぅおらんねんな…
2007-02-13 21:45:00 -
458:
名無しさん
おじいちゃんが施設 に入る前に 私、約束したやん? ‐泣かへん‐って。 あれから私、1回も 泣いてへんで。 約束守ったで。 でも今日は…… 今だけは泣いていい? 許してな……? なぁ……おじいちゃん
2007-02-13 21:48:00 -
459:
名無しさん
続き、また待ってます
2007-02-13 22:52:00 -
461:
名無しさん
何時間泣いたやろ…… 最近、日が長くなってきて出勤時間には日傘をさすようにしていたケド、外はすっかりふけこんでいた。 私はコーヒーを入れ、テレビをつけてみた。 何ともつまらない番組。 笑えやしない。 冷蔵庫にはビールが入ってることぐらいは知っている。 でも今日は飲む気になれなかった。 …お風呂でも入ろうか…
2007-02-14 07:43:00 -
462:
名無しさん
‐ふぅー‐ 熱いバスタブにザブッと入った。 …そぅや。化粧水とかないや… 気づいた私は長湯をせずにコンビニへ買いに行くことにした。 外の空気はおいしく、久しぶりに歩く地元の景色は懐かしさでいっぱいだった。
2007-02-14 07:47:00 -
463:
名無しさん
いざ、コンビニへ。 化粧水、乳液、下地、リキッド…… 色々カゴにほりこみ、レジへ。 {いらっしゃいませ} 〈増田〉名札をみ、店員の顔を見てみた。 店員の顔をみてビックリした。 何や言うても、私をいじめていた張本人が目の前に今、いるから。 相手も私に気づいた様子。何ともバツが悪い顔をしていた。 …嫌なことって続くとは言うケド… 会計を済ませ、そそくさと店を後にした。
2007-02-14 07:54:00 -
464:
名無しさん
〈増田〉…。 私のことがよっぽど気に入らなかったらしく、中学の時はさんざんに嫌がらせを受けた。 始めは、嫌味を言ってくる程度やったケド、だんだんエスカレートしていき、教科書などは落書きだらけ。でも〈増田〉がやったと言う証拠もないので、黙っていると、調子に乗ったのか、真冬にトイレに閉じ込められ、上から水をかけられた。 さすがに私もキレて殴りに行けば、私が悪者扱い…… まぁ世の中はそんなもんでしょ…。
2007-02-14 08:00:00 -
465:
名無しさん
なんてことを思い出しながら歩いていれば、ホテルに着いた。 部屋に入り、もぅ寝ることに。 明日はお通夜。 またあの親父と継母に会うとなるとぞっとした。 …余計なことはもぅ考えやんとこ… 私は、ベッドに潜り込み無理矢理寝ることにした。
2007-02-14 08:06:00 -
466:
名無しさん
目を覚ますと、朝だった。 朝に目を覚ますなど、久しぶりだ。 …ニュースでも見よう… めざましテレビを見ることに。 何ともさわやかなキャスター達。 コーヒーを入れ、ゆっくりしていたら携帯が鳴った。 ♪ピリリッ♪ メールだ。‐受信‐紅葉 今、帰った?とのこと。 ‐返信‐ おつかれ? 送信したら、すぐに電話がかかってきた。
2007-02-14 08:11:00 -
467:
名無しさん
〔おうッ!どないや?元気か?〕 『元気かって昨日会ったやんか。大丈夫』 〔そうか。ならいいんやけど…一応ホテルの名前教えといて。帰ってくる時向かえに行くし〕 『うん。わかった』 私は紅葉にホテルを教え、早く寝るように言い電話を切った。 …夜まで、どうやって時間つぶそうか…
2007-02-14 08:16:00 -
468:
名無しさん
さんざん悩んだあげく、おばあちゃんのお墓参りに行くことにした。 ここからそう遠くもないし。 おばあちゃんは私が1才の時に亡くなった。 記憶は全然ないけど、おじいちゃんがよく、おばあちゃんの話をしてくれた。 おばあちゃんは私にいつもスヌーピーグッツを買ってくれたらしい。 おばあちゃんはいつまでたっても、“スヌーピー”なのに、“スヌピ”と言っていたらしい。 話を聞いただけでも何とも可愛らしいおばあちゃんだと想像できる。
2007-02-14 08:21:00 -
469:
名無しさん
手短に支度をすませ、ホテルを出た。 …久しぶりに電車乗ろう… 電車から見る景色はのどかで、よくおじいちゃんに連れられ、おばぁちゃんのお墓参りに行ったことを思い出した。 …でも、今度はおじいちゃんのお墓参りに行かなアカンねんな… また泣きそうなのを、ぐっとこらえた。
2007-02-14 08:26:00 -
470:
名無しさん
目的地には1時間ほどで着いた。 久しぶりに来たおばぁちゃんのお墓は黒ずんでいた。 雑草などはきっと住職さんが処理してくれたのだろう。綺麗に抜き取られていた。 …誰も掃除してないな… お墓の黒ずみが物語っていた。
2007-02-14 08:30:00 -
471:
名無しさん
私は掃除をすることに。山の水は冷たく、手が真っ赤になった。 所詮、私がお墓を拭いたところで黒ずみは消えなかった。 分かり切っていたけど、私はそれで満足できた。 ジュースをお供えし、おばぁちゃんにお願いした。 …おじぃちゃんがもぅすぐ、そっちに行くから、仲良くしたってや… そぅ強く願った。
2007-02-14 08:33:00 -
472:
名無しさん
私は外で昼食をとり、ホテルへ帰った。 オトンから、電話があり、夕方には家に来いとのことだった。 …何ともそっけない親… …お互い様か… どこでどう私達家族は狂ってしまったのか……。 母親と父が離婚した時、私は父との絆は確かだと思ってたのに。 これは……… 誰のせい………?
2007-02-14 08:39:00 -
473:
名無しさん
お通夜はそそくさと始められ、あっけなく終わった。 オトンは涙を流すわけでもなく、ただぼぉっと見ているだけだった。 継母は何ともダルそうな、早く終わってほしい。そんなイライラが私にも伝わってきた。 そんな継母を見、また私も苛立ちを感じていた。
2007-02-14 08:43:00 -
474:
名無しさん
…ふぅ疲れた… 何とも重苦しいあの2人から解放された私は、 冷蔵庫からビールを取出し、一気に飲み干した。 …何でオトンはあんなに平気な顔できんねんやろ… 不思議で仕方なかった。 明日はお葬式。 とうとう最後でおじいちゃんともお別れ…… また涙が出てきた。 今日のビールほど、まずかったことはない………
2007-02-14 08:48:00 -
475:
名無しさん
翌日の葬儀も何事もなく進められた。 やっぱり父と継母は涙一粒も流さず、ただその作業を見てると言う感じだった。 棺の中のおじいちゃんは何とも痩せていて…… 私の知っているおじいちゃんはもぅどこにもいなかった。 [鈴ー!絶対、人前では泣くなよー!何があってもなぁ!] …約束守るよ。おじいちゃん。泣かへんよ… 私は涙をぐっとこらえた。
2007-02-14 16:33:00 -
476:
名無しさん
おじいちゃんの肉体はあっという間に骨だけになってしまった。 …よかったな。おじいちゃん。またダイスキなおばあちゃんの元に行けるで。仲良くしてや… そう強く願った。
2007-02-14 16:35:00 -
477:
名無しさん
オトンから【もぅ帰れ】 そぅ一言だけ言われた。 ほかには何もしゃべらなかった。 私はホテルに帰り、紅葉に電話をした。
2007-02-14 16:37:00 -
478:
名無しさん
『もしもし?今から帰るわ』 〔あ?そうなん?向かえに行くからホテルでまってて〕 そぅ言われ待つことに。 40分ぐらいたっただろうか。 〔今、着いた〕 とのこと。 私はチェックアウトを済ませ、紅葉の元へ急いだ。
2007-02-14 16:41:00 -
479:
名無しさん
車に乗り込むと紅葉が不思議そぅな顔をしていた。〔………何で、泣かへんねん…?〕 普通は身内が死に、恋人にでも会えば感極まって泣いたりするのだろうか…。 私は泣かない。約束したし…。 何よりも弱くなってはいけない……。 私は強い子…。 ‐鈴ちゃんは強いね。泣かなくてえらい子‐ そう…… 私は強くなくては…
2007-02-14 16:51:00 -
480:
名無しさん
それから、しばらく私は仕事を休み家でだらだらと過ごした。 サチには一応、ミナミに帰ってきたことは伝えた。 紅葉は最近仕事が忙しいのか、少し帰りが遅くなった。
2007-02-14 16:55:00 -
481:
名無しさん
仕事に復帰した日。出勤前にサチとご飯を食べに行くことにした。 私のダイスキなしゃぶしゃぶを食べに行くことに。 《お疲れぇ》 サチは気をつかっているのか、私のおじいちゃんの話には一切ふれなかった。 サチもきっと色々またあったんだろう。 リスカの傷はふえているように見えた。
2007-02-14 17:05:00 -
482:
名無しさん
サチはさっきから、カチカチと携帯をいじっている。 『何?サチ客からメール?』 「ううんー。夜遊びみてる」 『夜遊び?何それ?』 この時、私は夜遊びを知ることになる。 サチの話ではホストやキャバの雑談がいっぱいあるとのこと。 私もサイトを教えてもらい、少しのぞいてみることに。 今覚えば、サイトなんてのぞくんちゃなかった………
2007-02-14 17:09:00 -
483:
名無しさん
それから、私達は別れそれぞれ出勤することに。 久しぶりの仕事はいやに新鮮だった。 いつもは長い長い仕事も今日はやけに早く感じた。
2007-02-14 17:23:00 -
484:
名無しさん
家に着くと紅葉はまだかえってきていなかった。 『今、帰ってきた?』 紅葉へメール送信。 なかなか返事は返ってこなかった。 暇なのでご飯を作っていると紅葉から返信。 〔今日は帰るの遅くなる??先寝てて?〕 とのこと。
2007-02-14 17:26:00 -
485:
名無しさん
私は1人で、食事を済ませ、寝ることにした。 夕方目を覚まし隣をみると、紅葉はいなかった。 リビングへ行ったが、帰ってきた気配はなかった。 なんだか無償にイラつき、電話をかけてみた。 〔……お客さまのおかけになった電話番号は電波の届かない場所か………〕 電源入ってないやん…。
2007-02-14 17:30:00 -
486:
名無しさん
それから紅葉から連絡があったのは私が仕事している最中だった。 〔ゴメン?昨日、酔っ払って店泊してた?〕 なんや。そう言うこと。 でもこの日から、紅葉はたびたび家には帰らなくなった。
2007-02-14 17:33:00 -
487:
名無しさん
サチはデリヘルに変わってから、めっきり忙しくなり、週に1回のご飯も食べに行かなくなった。 そんなある日、私は仕事が休みで、家でごろごろしていたが暇なので、サチからもらった、サイト〈夜遊び〉をのぞいてみることに。
2007-02-14 17:36:00 -
488:
名無しさん
《キャバクラ》 そぅ書かれたカゴテリを覗くと、私の働いている店を発見。 ‐ここの店ミテコばっか‐ 叩かれ放題。 でも本当のことばっかりだった。 色々見て、次はホストをみてみることに。
2007-02-14 17:38:00 -
489:
名無しさん
〈ホスト、ミナミ〉 クリックしてみた。 すると、紅葉の店が一番上にあった。 のぞいてみると、たくさん書き込みがあった。 ‐私、最近紅葉と付き合った?昨日もお泊りしたし?‐ ‐紅葉って色やんなぁ?‐ は?どう言うこと? 昨日、紅葉家帰ってきてないし…… それからも、 ‐私が本彼?‐ ‐紅葉ってHうまい?‐ とか……
2007-02-14 17:45:00 -
490:
名無しさん
…でも、サイトの話やし… そぅ思おうと思ったケド、やっぱり気になって仕方なかった。
2007-02-14 17:47:00 -
491:
名無しさん
帰ってきたら、紅葉に聞いてみようか…… でもサイトの話…。 そぅ思い我慢することにした。 この時に…… 紅葉に聞いてしまえば 私らはあんな形に ならんですんだんかな?
2007-02-14 21:54:00 -
492:
名無しさん
紅葉は帰ってくるのは、3日に1回だけとなった。休みの日も営業だと言い、出かけることが多かった。 私はだんだん狂い始めた。
2007-02-14 21:57:00 -
493:
名無しさん
俺も鯉入れてる?
2007-02-14 21:59:00 -
494:
名無しさん
紅葉へのメールや、電話は『今日は帰って来るの?』『何時に帰るの?』 そればっかりになった。 紅葉もそんた私にだんだん疲れてきたんだろう…… そっけない態度をとるようになってきた。 たまに家に帰ってきても、作ったご飯も食べずに寝ることが多くなった。
2007-02-14 22:00:00 -
496:
名無しさん
相変わらず、夜遊びには‐本彼‐や‐紅葉と寝た‐などの書き込みが多かった。 …私はまた1度も抱いてもらってない… そんな考えすら、私の頭には浮かぶようになった。
2007-02-14 22:04:00 -
497:
名無しさん
月日は流れ初夏がミナミにも訪れた。 もうすぐ私の18才の誕生日。 紅葉に誕生日は教えていない。お祝いはないだろう。サチの最近のメールはめっきり私の誕生日でもちきりだった。
2007-02-14 22:06:00 -
498:
名無しさん
2人でカラオケに行き、サチは私にプレゼントをくれた。 タバコにビール券、新しいジッポのライター。 まぁジッポはわかるケド、ビール券って……。 でもサチのそんなユーモアな発想に私は元気づけられ、心底笑った。
2007-02-14 22:15:00 -
499:
名無しさん
それから、私たちは別れ、私は真っすぐ家に帰った。 家に帰ると玄関には紅葉の靴があった。 『ただいま』 〔おうっドコ行っててん?〕 『サチと会ってた』 そぅ言いタバコに火をつけた。 〔……今日は特別な日やなッ!〕 『……………?』 〔今日、誕生日やろ?おめでとうッ!〕 そう言い私に指輪をはめてくれた。 『えっ!?何で知ってんの?』 〔サチちゃんから聞いたんやぁ!〕 『えっ!?そうなん?』 …そっかだからサチは別れ際に「今日はいい日になるでッ!」なんて言ってたのか…
2007-02-14 22:22:00 -
500:
名無しさん
ベッドルームに入ると紅葉はもう布団をかぶり、すっかり姿を私から隠していた。 私はそっと近付き、 布団をはぎ取って、 紅葉に馬乗りになった。 紅葉はびっくりして私の顔を見上げていた。
2007-02-14 22:39:00