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1:
涼
旧掲示板作品です。
2005-06-02 17:03:00 -
301:
涼
『あぁ〜明日出勤やぁめんどくさいなぁ…』
『がんばりよ。誠ちゃん人気あるやろ?』
『俺、あんまお客さんおらんねん。』
意外だった。それと同時にいやな予感がした。
『涼、俺のこと支えようって気持ちある?』
・・・・支えるってどういう意味で?と思ったがとりあえずそこは口に出さないでおいて、あるよ、とだけ答えた。2005-06-21 01:48:00 -
302:
涼
略
・・・・支えるってどういう意味で?と思ったがとりあえずそこは口に出さないでおいて、あるよ、とだけ答えた。2005-06-21 01:49:00 -
303:
涼
剛はホストでもなんでもない、ただの一般人だったけどユウ以上に酷い事をしてくれた。ユウのように暴力的なことはないが精神面でいたく傷つけられた。
【ホストなんか信じるもんじゃない】と言うけれど、あたしからすれば、それはホストだからとかじゃない。相手による。現にホストでもなんでもないただの大学生はあたしから金を引っ張り、騙した。2005-06-21 01:51:00 -
304:
涼
職業で、くくりが付けられるなら苦労しない。ベテランホストだったユウと、大学生の剛がしたことは、ほとんど同レベルだ。そんな男に引っかかったあたしが悪いのはわかってる。
でも、愛されたかった。誰かに、必要としてほしかった。たとえそれがあたしのお金であっても。というかあたしが選んだ相手が悪かった。この二人のおかげであたしの価値観は大きく変わった。おそらくあたしは、誠ちゃんの店に行くだろう。2005-06-21 01:52:00 -
305:
涼
今日は誠ちゃんの誕生日。お店に行く約束をした。今日は智也のライブもある。マヤは最近ボーカルの真一にハマッていたので今日は二人でライブだ。誠ちゃんの店には三時頃に行くね、とだけ言った。
ライブで久しぶりにみる智也は前より一層男前になっていた。ふと気づいた。誠ちゃんに似ている。いや、誠ちゃんが智也に似ている。付き合いたいとかそーゆー感情は智也に対してはもうない。2005-06-22 00:06:00 -
306:
涼
『涼やんけぇ〜!!久しぶりやなぁ!!』
大好きだった声がする。あたしの手の届かない人。あたしには今誠ちゃんがいる。でも久しぶりに会った大好きな智也の笑顔に胸が締め付けられる。極めて普通に接したが内心ドキドキしっぱなしだ。ふと見るとマヤと真一は仲良く酒を飲んでいた。2005-06-22 00:07:00 -
307:
涼
『あっちぃ〜!!クーラーついてんか!?』と言いながら智也は汗でびしょびしょになったTシャツを脱いだ。線の細い智也の上半身があらわになる。あぁ、あの体に抱かれたんだ……と一人で恥ずかしかった。妹に接するように優しい智也。この人と付き合えていればあんな目には遭わなかったかも…なんて考えてるうちにライブは終わり、みんなで打ち上げに行った。知らない人ばかりが一緒に出演していたので久々にずっと智也のそばにいた。ここがあたしの居場所なら、どんなに良かっただろう。
2005-06-22 00:09:00 -
308:
涼
みんながワイワイ騒いでいる中、時計は二時半を指していた。そろそろ誠ちゃんの店に向かわなければ。智也に次いつ会えるかわからないからほんとはちょっと帰りたくなかった。でも今、あたしの彼氏は誠ちゃんだ。
『いらっしゃ〜ぁせぇ!!!』入り口で大きな声が響く。特にイベントをしているわけではないらしく花はなかった。案内された席に座り誠ちゃんの姿を目で探す。いた。ベロベロに酔っぱらっている。まともに歩けていない。シャンパンを頭からかぶったのか髪もペッタンコだった。2005-06-22 00:10:00 -
309:
涼
『りょぅぉ〜!!』ドサッとあたしの上に誠ちゃんが降ってきた。
『シャンパン持ってこいシャンパン!!カフェパリちゃぅぞぉ〜ドンペリ!!ピンクじゃぁ〜』
ロゼ!?!?!?あたしの席でロゼを飲む気なのか!?自分の誕生日はなにもいらないからと言うから、初回のあの日、未収してまで見知らぬ子の誕生日にドンペリをおろしたのに。2005-06-22 00:11:00 -
310:
涼
『ドンペリロゼいただきゃしたぁ〜!!ありやっす〜!!』ぞろぞろとシャンパンコールの為にホストがあたしの席の周りに集まる。おろさないなんて言えなくなった。仕方ない……誠ちゃんは比較的下の方だったので上の人間ばかりが席についた。緊張する。雑誌でみた事ある顔が、あたしの前に並んでる。はっきりいってロゼをおろされた事に腹が立っていた。もちろん金額的なものもある。何より勝手におろされたのが許せない。十何万もするような酒を……
でもここで上の人間にあたるわけにはいかない。この先誠ちゃんが仕事しにくくなるかもしれない。ヘラヘラと作り笑いを浮かべ上の人間と話をする。気を使って、なんだか自分が接客してるみたいだ。誠ちゃんは日頃あまり飲まないがいったん飲むと酒乱になるらしく、面白がったお客さんたちがあっちでもこっちでもシャンパンをおろす。誠ちゃんはどんどん酔っぱらっていく。フラフラになって帰ってきた。とおもったらあたしが飲んでた烏龍茶をいっきに飲み干しまたよその席へフラフラと行った。2005-06-22 00:13:00 -
311:
涼
だんだんお客さんも増えてきた。上の人たちは自分のお客さんのもとへ、下の子は雑用やヘルプに大忙し。あたしの席には誰もいなくなった。
誠ちゃんを支えると言った日の事を思い返す。負担にはさせない、無理はさせない、来てくれるだけでいいと、言っていたはずだ。それは別に今日に限った事ではなく、この先店に来るときも含め、だ。少なくとも、今日のロゼはあたしにとっては負担だ。2005-06-22 00:14:00 -
312:
涼
『入ってきて速効シャンパンとかカッコィィっすねぇ〜』見るからにアホそうな奴が前に座る。空気を読めないのか、ベラベラ喋っている。あたしは今それどころじゃない。どうあがいたって、未収は払わなければいけないし、誠ちゃんは席に来ないし、イライラしてきた。喋っているのに一言も返事をしなかったので、やっと空気を読んだのかそいつは灰皿交換してきます、と言ったまま戻って来なかった。
2005-06-22 00:15:00 -
313:
涼
『りょぅぉぉ!たばこぉ〜』どこから帰ってきたか、全身にカフェパリの甘い匂いを纏って誠ちゃんが帰ってきた。顔は真っ赤で酒臭い。どれほど飲んだのだろう。
『全然涼んとこおらんでごめんな?先輩の席でシャンパン下ろしてもらって、先輩の売り上げあげるんが、可愛がってくれた先輩への恩返しやから……ごめんな?怒ってる?』
子犬みたいなうるんだ目。酔っているからなのはわかるが、可愛すぎて怒る気が失せた。
2005-06-22 00:15:00 -
314:
涼
『あのショートの人は○○さんの本カノでなぁ、あの向かいの人は○○さんのエース兼色カノやねん笑』とか本カノ情報をペラペラ喋る。その声がまた大きい。慌てて口をふさぐ。ひとしきり喋るとまた大好きな先輩にじゃれついたままどこかへ行ってしまった。あたしの席にいなくても、先輩の為に頑張る誠ちゃんはなんだかかっこよく見えた。
2005-06-22 00:16:00 -
315:
涼
眠たくなってきたので、うつむいてじーっとしていると、横に人が座った感じがした。薄目をあけると………代表だった。
『ぅわっ!!あっ、ごめんなさい、おはようございます……お、お疲れさまです??』何を言ってるのか自分でもわからない。ははっと代表は笑った。2005-06-22 00:17:00 -
316:
涼
『あいつが席につかなくて寂しいって顔してんで?ほんとのイイ女ってのは、そーゆーのは顔にださへんもんやで。席に戻ってきても文句はゆうたあかんで?笑顔で“がんばってるね”ってゆうたんねん。それが出来るようになったら、涼ちゃんはイイ女になれるで』
初めて喋ったのに、寂しがってる事まで簡単に見抜き、嫌みなくアドバイスまでくれた。あぁ、人の上に立つ人はやっぱ器が違うな、と思った。2005-06-22 00:18:00 -
317:
涼
『はい、頑張ります』
誠ちゃんの姿を探す。四つ向こうの席でシャンパンコールをせずに直瓶している。
頑張れ!!心の中でつぶやいた。2005-06-22 00:19:00 -
318:
涼
代表の言うとおりにすれば、イイ女なんだろうが、勝手に下ろされたロゼはまた別問題だ。とはいえ、誠ちゃんはベロベロで、おそらくまともに話は聞いてくれないだろう。
『涼、しんどい?帰ってもいいで??』頭からシャンパンをぽたぽたたらしながら、誠ちゃんが戻ってきた。2005-06-22 00:20:00 -
319:
涼
『あーぁ、びしょびしょやん。大丈夫やで。がんばりよ。涼帰ったら誠ちゃん休むとこなくなってまうやん。ここにおるから。頑張って飲んでおいで。』頭を吹きながら言った。
『涼優しいなあ〜さすが俺の女やぁ〜』
だから、声がでかいってば……。隣のお客さんの視線が痛かった。2005-06-22 00:21:00 -
320:
涼
そうこうしてるうちに閉店だ。ラストソングを誠ちゃんが歌う。綺麗な声だった。帰りのエレベーターで誠ちゃんはぎゅっとあたしを抱きしめた。そしてフラフラした足取りでまたエレベーターに乗り店に戻っていった。店前でタクシーを拾い、家に帰る。“ただいま”誰からの返事もない。両親は共働き、妹二人は学生。誰かがいる方がおかしい。さっきまで、あんなに人が大勢いる場所にいたので、なんだか一人が寂しかった。とりあえずロゼの件は許せない。口で言っても聞かないだろうし、もう寝てるだろうから、メールで送ろう。
2005-06-22 00:22:00 -
321:
涼
“なんで今日勝手にロゼなんかおろしたん!?負担かけへんって、無理はさせへんって、ゆったやんな?あれは涼には負担やで。わかるやんな?あれの為に涼は働かないとあかんねんで?こんなんされてたら、誠ちゃんのゆうてる事なんも信じれへんくなる。”
文章は強気だが内心怖かった。ユウの時のことが重なる。同じになるのでは…どうせ夜まで返事は来ない。ゆっくり、眠ろう……2005-06-22 00:23:00 -
322:
涼
目をとじる。眠くはなかったが、目を閉じていれば眠れるだろう。枕元で携帯のアラームがなった。日頃は学校だから、設定したままだった。(こんな時間に起きたのでは確実に遅刻だが)止めなきゃ。手探りで携帯を探す。
【着信中:誠ちゃん】
あ、アラームと誠ちゃんの着メロは同じにしたんだった………
着信中!?!?誠ちゃん!?起きてたのか……2005-06-22 00:24:00 -
323:
涼
『あのメール、何???』
『何って、涼が思ったこと。ゆってる事とやってる事違うやん。負担かけてるやん。てか俺の誕生日はいらんからってゆったんちゃうの?それで、初回の日、涼シャンパン卸したやんか。』
『ごめん・・・』2005-06-22 00:25:00 -
324:
涼
『ごめんちゃうわ、謝ったってはらわなあかんねんから。支えるって、店で金使ってあんたの売り上げ上げることなん?それじゃ剛と変わらんのんやで!?信用しろったってあれじゃできへんで?』
『俺…た…誕生日、涼にも……ひっ。。祝ってほしかっ…ぅっ・・たんやぁ・・・』
・・・・・泣かしてしまった。2005-06-22 00:26:00 -
325:
涼
『誕生日。。仕事で、、一緒におれへんからっあっ、会いたかったしっ、祝って欲しかった。。。俺・・・信用してほしいねん。。ぅっ…今日のんは…俺が悪かったから・・・ど、どうしたら。。。信じてくれ、、るん??・・ぇっ・・・』
・・・・・号泣している。
『誕生日、祝うのだってな別に店でやらんかったてええやん?違う日に家で、そりゃ店みたいに華やかなことはできへんけど、お祝いしたって良かったやん?』2005-06-22 00:27:00 -
326:
涼
『ごめん。。。俺のこと、き、嫌いになったぁ???ぇっ。。。ひっ。。』
泣きすぎだ。店にまだいるらしく、後ろから男の子の声がする。“えっ何泣いてるんスか??”“どうした〜??”声だけでは誰だかわからないがいろんな人が心配して周りに集まってきたっぽい。泣きやまさないと・・・。2005-06-22 00:28:00 -
327:
涼
『嫌いにはなってへんよ。でも、これからちゃんと信用させてや?ゆうた事は、守りよ?涼は、誠ちゃん好きやよ。』
『ごめんなぁっ・・・俺も、好きぃ・・・』何とか泣き止んだ。
起きたら電話するから、といって電話は切れた。それにしても泣くとは。びっくりした。
シャンパン代、こないだのと合わせても結構いくな・・・仕事しなきゃ。2005-06-22 00:28:00 -
328:
涼
仕事といっても、援交である。ベットに転がったまま、カチカチとサイトをいじる。うーん。平日の昼間は、やっぱ中心地まで出なきゃ客がおらんなぁ…なんて考えているうちに寝てしまった。
はっ、と目が覚めると夕方。誠ちゃんの店は従業員が多いからどこに誰がいるかわからない。今日は梅田では仕事しないでおこう…とりあえずオッサンと待ち合わせをして十三に出た。2005-06-22 00:30:00 -
329:
涼
駅前でオッサンを待つ。聞いた目印と一致するような人物は見あたらない。“どこですか?”とメールを打つが、返事は来ない。ブチられた。一本あたりの稼ぎがいい分、来るか来ないかわからないというデメリットがあるのが面倒だ。また探しなおしだ。くそぅ。めんどくさい。
2005-06-22 00:31:00 -
330:
涼
十三はなんだか人通りがまばらだ。仕方なしに梅田に出た。JR大阪なら、誠ちゃんの店のキャッチ場には含まれてなかったはず。時刻は7時ごろ。仕事帰りのオッサンが一番多い時間。書き込んだメッセージに返事が続々届く。しかし、届きすぎていったいどれが誰なのかわからなくなってきた。あぁもう。イライラする。
2005-06-22 00:37:00 -
331:
涼
『よっ!!ひさしぶりぃ☆』
・・・誰だよ、久しぶりじゃねぇよ・・・誠ちゃんの次くらいに、あたし好みの男がそこにいた。
オッサンを待つ間、暇つぶしにそいつとしゃべった。笑ったときの八重歯と子供みたいな顔がかわいくてちょっとドキッとした。とりあえずオッサンが来そうなのでその子と番号を交換して待ち合わせ場所へ移動。今度はちゃんとオッサンが来た。2005-06-22 00:38:00 -
332:
涼
事がすんで、オッサンと別れ、受信メールを見ると、さっきの書き込みに今頃反応してきた人がいたのでそいつと待ち合わせをした。そいつもちゃんと来たのでサクッと2本終わらせ、今日は帰ろうかな、と御堂筋沿いを歩く。時間はまだ10時。終電を言い訳にすれば、次に会った人もさっさと終わらせて帰れるかも、なんて期待を抱きまたサイトに書き込む。
2005-06-22 00:39:00 -
333:
涼
まめにメールも来るが、後10分ぐらいだといって、一向に来ないやつを待つうちに終電はなくなった。タクで帰らなきゃ。と、言うことはもう一人行かなきゃ。こいつはアテにならない。諦めてほかを探す。人通りの少な目の階段に座っていたのに、ふと気づくと横に誰かがいた。若そうなので、怪しくはない。
2005-06-22 00:40:00 -
334:
涼
『なんか用?』
『きづくんおそっ!何してんの?』・・・お前が何してるのかしりてぇよ。うっとぉしい。引かせれば、そばからいなくなるかと思った。
『援交待ち。』
なんと、そいつは引かずにあたしに説教をし始めた。でもなんだか言ってる事がもっともだったので、納得してしまい、どこかの店舗に入ろうかなという気になった。2005-06-22 00:40:00 -
335:
涼
そいつはあたしにひとしきり説教をして仕事に戻った。今日最後の客が来たので、そいつに送ってもらった。シャンパン代には、まだ足りない。
次の日、起きてまたサイトをいじる。もうほとんど学校には行かなくなっていた。ほとんど行ってなくても、誰からも連絡はなくて、余計に行く気がしなかった。2005-06-22 00:42:00 -
336:
涼
いつもなら、先払いは絶対なのに機嫌を損ねて七万逃したくなかったのでしぶしぶ後払いを承諾した。終わって、コンビニによってお金を下ろすという。舐めまわされた洗っていない体が気持ち悪い。トイレにも行きたい。仕方なく車から降りた。最短でトイレから出て戻ると、車はなかった。もちろん、あたしの荷物も。
2005-06-22 00:44:00 -
337:
涼
幸い携帯は自分で持っていた。相手はメアドしか知らなかったのであわててメールを送る。
『どこ行ってん!?鞄返せや!!!』
『ファミマの裏に置いてあるから』2005-06-22 00:45:00 -
338:
涼
置いてあるからったって見知らぬ土地のファミマってどこだよ!?通行人に道を聞きながらたどり着いたファミマの裏に、あたしの鞄はいた。財布も入っている。でも、中身はなかった。もとから小銭しか入っていなかったが、それがすっかりなくなっている。これではキセルさえ出来ない。
2005-06-22 00:46:00 -
339:
涼
人通りは全くなく、途方に暮れた。携帯が鳴った。昨日番号交換した駿だ。迷ったが今の状況をすべて話した。警察に言ったら?と言われ警察に電話をしたら、調書を取られ、現場検証に連れて行かれた。どっちみち誰かに迎えに来てもらわないとあたしは帰れないらしい。誠ちゃんに電話をするが出ない。心配していると思ったのでまた駿にかけた。駿は朝一で迎えに来てくれると言った。
2005-06-22 00:47:00 -
340:
涼
また警察と話をしていると誠ちゃんから電話が鳴った。迷ったが全部話した。誠ちゃんは援交したことに関しては怒らず、遠方に一人で出向いた事を怒った。知り合ったばかりの駿に迎えに来てもらうのは、やっぱり気が引けるので誠ちゃんに頼んだが車もお金もないので無理だという。そうだ、周りに車持ちの奴はたくさんいるが誠ちゃんは免許がなかったんだ…
2005-06-22 00:48:00 -
341:
涼
『誰かおるやろ、来てくれるやつ』
『わかったわ。来てくれるってゆった子おるけど彼氏でもないのに悪いと思ったから、誠ちゃんに来てもらおうと思ったのに』
『彼氏でもないのにって……来る奴男なん!?』
『男やで??なんで?』
『そいつの事好きなん!?』2005-06-22 00:49:00 -
342:
涼
急に誠ちゃんの声が半泣きになった。
『だって彼氏の俺でもめんどくさいのに、お前を迎えに来るって、それ絶対お前の事好きやん…帰って来て涼そいつの方がいいってなるかもしれんやん』
どうしてそうなる!?てかそこまで言うなら来てくれよ……と思ったけど、可愛い。2005-06-22 00:50:00 -
343:
涼
『大丈夫だよ、たとえそうでも涼には誠ちゃんだけやよ』
『ほんまに?迎えに来てもらって、すぐそいつとバイバイしてや?遊んだりしやんとってや?』
だからそんなに心配なら来いよ…と思ったが言っても無駄なのでわかってるよ、と答えた。
警察のロビーのソファで一夜をあかし、駿が来た。身元引き取り人のサインをし、警察署を後にした。お金がなかったからキセルしてきた!と駿は笑顔で言った。……と言うことは帰りもキセル……2005-06-22 00:51:00 -
344:
涼
でもそこまでして来てくれた駿。一瞬、彼氏の選択間違えたかなと思ってしまった。警察のソファは固く、寝にくかったのであたしはウトウトしていた。
『俺らカップルみたいやなぁ〜』と駿が言った。若い男女が一緒にいれば誰だってカップルに見えるよ、と言いそうになったがそれじゃあまりにもかわいげがなさすぎるかと思って、そうやなぁ〜と答えた。この一言で後々あんな事になるなんて思ってもみなかった。2005-06-22 00:52:00 -
345:
涼
とりあえず無理してもらったので駿を家にあげた。誠ちゃんに電話をかけ帰って来たことを伝える。
『迎えに来てくれた奴は?』………(-_-;)
『もう帰ったよ。駅でバイバイした。』2005-06-22 00:53:00 -
346:
涼
ごめんね誠ちゃん……あたしの家に奴はいるよ……
夕方まで寝て駿は仕事に行った。あたしも昨日の穴埋めをしなきゃ。用意をして梅田へ向かう。2005-06-22 00:54:00 -
347:
涼
二本終わらせ今日は終わり。ふとこの間のやつが言ってた事を思い出し、店舗を探そうとマンガ喫茶へ入った。
良さそうな店を見つけ、面接に行くとその日に体験をさせてくれた。女の子の人数は三人。待機室にいても緊張する。2005-06-22 00:55:00 -
348:
涼
『何歳〜?』目がくりくりの真美が話しかけてきた。
『二十歳です…』
『同い年やねぇ〜』
『なぁなぁ、自分ホストとか行く!?彼氏おるん!?』2005-06-22 00:56:00 -
349:
涼
いきなり会話に入ってきた奈々。どこの店にもこういうホストの話をしたがりの奴は、一人はいる。
『たまに行きますよ…』
『どこの店にっ??』
奈々は話に食いついて来た。2005-06-22 00:57:00 -
350:
涼
こういう聞きたがりは嫌い。どうせ聞いたことを友達に言いふらしたり、サイトに書いたりするタイプだ。
『どこ飲みに行ってんの?彼氏何歳??カッコいい??』
そんな次々聞かなくても…2005-06-22 00:58:00