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恋愛ジャンキー

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  • 1:

    旧掲示板作品です。

    2005-06-02 17:03:00
  • 51:

    起きるとすっかりよくなっていた。今日は仕事だ。がんばって稼げばユウは喜んでくれるだろう。

    2005-06-02 18:33:00
  • 52:

    その夜いつものように店で飲む。稼いだ金を見せるとユウは子供みたいに笑った。
    『頑張ったからシャンパンのもっか!』
    頑張ったと思うならやすくあげて欲しかった。でもユウの売り上げを上げたい。喜ばせたい。笑顔がみたい。

    2005-06-02 18:34:00
  • 53:

    『うん!頑張った記念ゃな☆』
    心にもない事を言ってみる。
    『せゃでぇ!!今日は飲むでぃ!!』
    今日もユウの店にはシャンパンコールが響き続けた。
    『おまえセク週三にしてピンサロメインで働いたら?』
    毎日目に見える金が欲しいのかユウはそんな事を言い出した。

    2005-06-02 18:35:00
  • 54:

    ユウの言った通りセクを週三に減らしてもらい毎日ピンサロメインで働いた。未収は少しずつだかへり始めた。
    ユウもいつも優しい。涼は幸せだった。
    『今日店終わったらデートしよか!!』やったぁ!!素直にうれしかった。今までユウと出かけた事はない。初めてのデートだ。わくわくした。行き先がどこだか知らなかったのだから。

    2005-06-02 18:36:00
  • 55:

    『おまえ今身分証ある?』
    『保険証ならあるよ』
    この間病院に行った時から入れっぱなしの保険証。
    『ここの三階行って金借りて来い』
    えっ…?
    デートではなかった。まとまった金を入金しないといけないらしく、連れて行かれた先はサラ金。それでも店以外でユウと一緒にいられるのが嬉しかった。

    2005-06-02 18:37:00
  • 56:

    18で貸してくれるサラ金はなかなかなく数件回って一件30万を貸してくれる所があった。
    『ほんまごめんな、上がうるさいねん……』
    『いいよ』
    月払いの返済は魅力だった。

    2005-06-02 18:38:00
  • 57:

    ご飯を食べてデートは終わり。もっと遊んだりするのかと思ったのにな……でもいつもより長くユウといられたのでサラ金にいった事でさえ涼は幸せだった。

    2005-06-02 18:39:00
  • 58:

    朝九時からピンサロで働き、五時半にあがり、七時半からセク。セクが終わればユウの店。休みなしでそんな生活を二ヶ月ほど続けた。
    そんなある日、携帯に着信。【不在着信あり:パパ】パパといっても実の父親である。なんだろうと思いかけなおした。
    すぐに帰って来い。それだけ言ってパパは電話を切った

    2005-06-02 18:40:00
  • 59:

    ユウの店を出て朝方家に帰る。何日ぶりだろう、顔を合わすのは。店泊したり、マンキで寝たり、というかほとんどろくに睡眠をとっていなかった。
    家ではパパが深刻な顔をして涼を迎えた。

    2005-06-02 18:42:00
  • 60:

    『小林ユウって男、心当たりあるな?俺が何言いたいかわかるか?』
    直感ですべてばれたと思った。
    未収の額の多さにユウが家に電話をかけたらしい。それだけはやめてと頼んだのに。わかった、とユウも言っていたのに。
    『どうすんねん?』とパパは言った。

    2005-06-02 18:43:00
  • 61:

    この人は昔から涼に甘い。娘がホストの未収を何百万を抱えていても、パパは怒りもしなかった。涼がそんな風になったのは、自分にも原因がある、わかっているのだ。
    『がんばって返していくよ。』
    この一言で仕事から何から全部がパパにばれた。その日は家から出してもらえなかった。

    2005-06-02 18:44:00
  • 62:

    ガチャリ。ドアの開く音がした。涼がこの世でもっとも嫌いな人物が帰って来た。母親だ。
    『涼ちゃん!!!!何してたの、家にも帰ってこんと、どこにおったん?何をしていたの?またお母さんにいえないようなことをしてるの?親にいえないようなことをしてはだめって昔から言ってるでしょう??』
    キンキンと母親が怒鳴る。

    2005-06-02 18:45:00
  • 63:

    『うっさいばばぁ。黙れ!』ばたん、とドアを閉める。バン!!すごい勢いでドアがあく。
    『うっさいってなんやの!!誰に向かって物言ってるの!!あんた自分のしてること考えてからそんなん言いなさい!!働きもせんと毎日毎日どこで何をしてるの?』
    教師である母親に、自分が風俗と水商売をしてるなどいえるわけもなかった。

    2005-06-02 18:46:00
  • 64:

    涼は昔からこの女が嫌いだった。
    小学生のときの門限は五時。小遣いは月500円。中学生のときの門限は六時。小遣いは2000円。中学生にもなって2000円て。夜外出するなどもってのほかだった。

    2005-06-02 18:47:00
  • 65:

    バレー部だった涼は試合後の打ち上げでさえ参加させてもらえなかった。《子供だけで夜ファミレスに行くなんていけません。》という理由からだ。それならばと先生も一緒だとうそをついた。学校に電話をされ、あっけなく嘘はばれ、やはり行かせてもらえなかった。

    2005-06-02 18:48:00
  • 66:

    毎回来ない涼を、部員の仲間は打ち上げに誘わなくなった。次の日の部活で話についていけない。『昨日言ってたあれさぁ〜』楽しそうに喋っている。何のことだかわからない涼は話に入れてもらえない。
    とりあえず根っからのまじめ人間なのだ。八時以降のテレビは見せてもらえない。八時を過ぎたら勉強しなくてはいけないのだ。

    2005-06-02 18:49:00
  • 67:

    涼は小学生あたりから、耳がよくなった。自分の部屋で、隠れて遊ぶため、リビングから来る母親の足音や、ドアの音に敏感になったのだ。
    月曜日の学校は嫌い。【めちゃイケ】の話をみんながしている。【めちゃイケ】が何なのか涼は知らなかった。

    2005-06-02 18:50:00
  • 68:

    試合があるから、電車賃500円を頂戴。というと手紙を見せなさいという。学校から、試合があるからどうこう、という手紙を見せろと。そんな手紙がいちいち出るはずがない。
    たった500円やそこらのために毎回母親は学校に電話をかけ確認する。

    2005-06-02 18:52:00
  • 69:

    このころから涼はだんだんと不良になっていく。夜家から抜け出すすべがあった。塾に行くことだ。大手を振って夜外出できる。もちろん勉強などするわけもなく、塾でのクラスはいつも最下位。
    毎日塾に行く振りをして、遊んだ。有名進学塾だったので先生は最下位のクラスのやつなんて、来ても来なくても気にせず、行ってないからといって連絡もされなかった。遊びたい放題だ。

    2005-06-02 18:52:00
  • 70:

    親の財布から金を抜き、ジャスコの閉店時間間際には万引き。小2から窃盗癖のあった涼は、中学時代でおそらく100万はゆうに超えるほどの万引き常習犯だった。
    しかし、11時近くにもなると帰らなくてはならない。嫌で仕方なかった。
    成績がよければ遊べるのでテストをがんばった。がんばって、勉強しても、涼はあまりいい点数は取れなかった。

    2005-06-02 18:54:00
  • 71:

    そんな涼を母親は【頑張ってないから】【授業をちゃんと聞いていないから】だと決め付けた。実際聞いてはいないが、勉強はした。頑張りはしたのに、母親は結果しか見てくれなかった。
    《結果よりプロセスが大事》そんな言葉を聞いた事があるが母親はきっと聞いた事がないのだろう。

    2005-06-02 18:55:00
  • 72:

    だんだん、お金に対する執着心が沸いてくる。ユウのために使って、実際自分はほとんど何も使っていなかったが、大金が手に入るのがうれしかった。風俗を始めたあたりから金のためならなんだって出来ると思うようになった。根性が腐っていった。

    2005-06-02 18:58:00
  • 73:

    頑張れば頑張っただけお金になって返ってくる。初めて頑張りを認めてもらえた気がした。ずっと認めてほしかった。頑張ったねと、言ってほしかったのだ。給料と成って返ってきたお金はみんな涼にささやく。《涼の頑張りの分だよ》と。

    2005-06-02 18:59:00
  • 74:

    家ではパパとおかんが争っていた。パパはおかんを責めた。涼があんな風になったのはおまえのせいだと。涼が家にいると決まって二人は喧嘩する。原因が涼にあるので二人の妹は涼が帰ってきて欲しくなかったらしい。
    『なんで帰ってきたん?』
    いぶかしげに真ん中の妹、はるひが言う。ごめんねと謝り涼は部屋に引っ込んだ。

    2005-06-02 19:00:00
  • 75:

    ユウにあいたい。
    仕事をしていないので会えない。おかしくなりそうだった。家になんかいたくない。ユウの所へ行きたい。親が寝静まったのを見計らって涼は家を抜け出した。
    しかしすぐに見つかってしまい連れ戻された

    2005-06-02 19:01:00
  • 76:

    ユウに会いたい。頭がユウでいっぱいになる。ユウからも【涼に会わな元気でーへん】とメールが来ていた。
    しかしそれから二度とユウに会うことはなかった。パパが残りの未収を一括でユウに払い、二度と涼と会わないと約束させたのだ。

    2005-06-02 19:02:00
  • 77:

    毎日母親との喧嘩でユウに会いには行けなかった。あのまま会えなくなるなんて。しかし監視の目は厳しく抜け出すなど到底出来なかった。

    水商売を始めた理由を聞くと母親は泣き出した。全てあんたのせいだ、何もほめず頑張りも認めず育てたせいだとののしった。

    2005-06-02 19:03:00
  • 78:

    人のせいにするなと母親も負けじと反論してくる。何を言われても全ては過去のこと。幼かった涼が受けた傷は消えることはなかった。
    本当は母親に愛されたかった。

    2005-06-02 19:04:00
  • 79:

    その反動は男に愛される事に反映されていった。自分を好きだと言ってくれる【彼氏】と言う肩書きのある人物がそばにいないとだめになってしまった。涼は彼氏が途切れたことがない理由もそこからだった。

    2005-06-02 19:05:00
  • 80:

    昼間は自由に行動できたのでピンサロには出勤していた。夕方仕事を終えて心斎橋筋商店街を歩いていた。
    最近の密かな楽しみは商店街で何かのキャッチをしているギャル男っぽい男前の子を見る事だった。
    メッシュの入った長めの髪にカラコンの青い目。黒く焼けた華奢な体。はっきりした二重に綺麗に通った鼻筋。あんなに綺麗な男の子は見た事がなかった。

    2005-06-02 19:06:00
  • 81:

    今日も女の子に声をかけては断られ声をかけては断られしている。時間帯から見てもホストではなさげだ。自分にも声をかけてくれないかなと毎日期待して通るのだが、いまだ声をかけてくれた事はなかった。
    しばらく毎日その子に声をかけてもらえるかなとわくわくしながら通っていたある日、メールをしながら歩いているとすいません、と声をかけられた。あの子だ。エステの勧誘らしかった。何も買わなければ大丈夫、とその子に付いて上にあがった

    2005-06-02 19:07:00
  • 82:

    夜家でぼーっとしていると知らない番号からの着信。客の番号を登録し忘れたのかと思い営業用の声で電話にでる。
    『はぁいもしもしぃ?』
    『もしもし?』
    どこかで聞いたことのある若い男の声。あのキャッチの子だ!!

    2005-06-03 15:35:00
  • 83:

    『誰か分かる?』
    『かずやくん?』
    昼間お姉さんに名前を聞いていたのだ。かずやは少し面食らった様子だった。自己紹介をしたり他愛もない話を長々とした。彼氏いるのかと聞かれいないと答えた。ユウときちんと別れ話をしたわけではないが、どの道二度と会うことはないだろう。親に携帯も変えさせられた。連絡手段さえもぅない。
    『じゃあ俺とつきあう?』いともかんたんに和也は言った。

    2005-06-03 15:37:00
  • 84:

    『うん』自分も簡単に返事をしてしまった。あこがれていた男が動機がなんであれつきあうと言ってくれたのだ。断るはずがなかった。
    ユウと会えなくなってから二日しか経っていなかったが最後の方は気持ちが薄れていたためなんともなかった。【涼の彼氏】と呼ばれる人物はユウから和也に変わったのだ。
    和也の仕事が終わる時間と涼の仕事が終わる時間とは同じくらいだった。和也の店まで迎えにゆき毎日終電まで遊んだ。
    男前すぎる和也は連れて歩けばものすごく目立った。すれ違う女の子が振り返ってまで見てゆく。

    2005-06-03 15:38:00
  • 85:

    ある日和也が友達を連れてきた。レゲエ系のドレッドの男。はっきり言って不細工だ。和也と並ぶと不細工具合が一層目立つ。挨拶もしない。涼は和也とレゲエの後ろから着いて歩いた。今日のご飯はレゲエも一緒らしい。和也からレゲエの分もおごってやってほしいとメールが来た。仕方ないのでレゲエの分も出してあげた。和也はよくホストにスカウトされるらしい。
    『俺ホストしたいねん〜あかん?』
    だめに決まっている。あろう事かレゲエも一緒に乗り気になっている。ありえない……
    先輩から呼び出しがかかったからと和也は行こうとした。今日はろくに和也と喋ってもいない。引き留めたが無理だった。

    2005-06-03 15:42:00
  • 86:

    怒ったふりをし、もういい、とひっかけを一人で歩いた。ホストだらけだ。和也は追いかけては来なかった。
    追いかけてくると思ったのに……涼は泣きそうになりながら歩いた。よく考えてみればこんな時間に一人でミナミを歩くのなど初めてだった。スーツの男がわんさか。ちょっと面食らった。梅田にはこんなにホストはいない。
    『なあなあ帰るん〜?』
    案の定キャッチされた。振り向くと犬みたいなかわいい子だった。和也にほったらかされたことにいらだっていた涼は立ち止まって話をした。最近オープンしたばかりの店に勤めているという哲也。番号を交換してその日は帰った。和也からの連絡は寝るまで待ってもなかった。

    2005-06-03 15:44:00
  • 87:

    次の日、いつものように和也におはようのメールをした。返事がない。夕方仕事が終わるころには『お腹すいた〜今日はドンキいこやぁ』とメールが来ていた。
    いつものように二人でひっかけを歩く。和也がいればキャッチをされることはない。ホストも結構見とれている。和也はそのくらい男前だった。
    家に帰ってから和也と電話で話した。涼は今日言おうと思っていたことを切り出した。
    『昨日の子、なんなん?挨拶もせんと初対面で連れの彼女にご飯ご馳走になって礼のひとつもいわれへんの?』

    2005-06-03 15:46:00
  • 88:

    和也は、今地下鉄やからかけなおす、といって電話が切れた。しばらくボーっとしているとメールが来た。
    【俺の連れの文句言う女は嫌いや。もう別れよう。】
    あまりにも急すぎてびっくりした。他にもこういう所が嫌だとダラダラと長文メールが来た。
    簡単に始まった二人は、簡単に終わってしまった。

    2005-06-03 15:48:00
  • 89:

    さぁ困った、彼氏がいなくなった。今思えば和也は顔はかっこいいとは思ったけれど好きだったかといわれたらそうでもないような気がする。付き合いが短すぎてよくわからない。
    彼氏がいないなんて耐えられない。寂しいとき、どうしたらいいんだ。ふと頭に一人思い浮かんだ。大ちゃんだ。
    大ちゃんは一回お店に来ただけのお客さんだ。もう30らしいがどう見ても22,3にしか見えなかった。背も小さいし可愛らしい。こんな30いるもんかと思うくらい若く見えた。
    お店に来たときに番号を交換してそれから大ちゃんは毎日電話をかけてきてた。彼氏がいることも言った。諦めへん、と大ちゃんは言っていた。

    2005-06-03 15:49:00
  • 90:

    『おはよ〜〜〜なんしてる?』昼間にかけても大ちゃんは必ず出る。『仕事に決まってるやろ〜!!』言われてみればそうだ。
    『大ちゃんさぁ、涼のこと好きぃ?』甘えた声を出してみる。
    『好きやで、彼氏から奪いたいもん』大ちゃんも答える。まぁ、こんな様なことは毎日言われている。大ちゃんは馬鹿の一つ覚えみたいにこの台詞ばっかり言うからだ。
    『涼な、毎日大ちゃんがそう言うけん、大ちゃんのほうが気になって彼氏と別れてしもうたよ〜。もろうて!』
    大ちゃんは相当びっくりしていた。ほんまかぁ、ほな今日から俺は涼の彼氏やな!と嬉しそうに言っていた。

    2005-06-03 15:50:00
  • 91:

    良かった、また彼氏ができた。
    嘘も方便、というようにけして本当に大ちゃんが気になったからと別れたわけではない。でも、大ちゃんはそうだと思っているのでいつも嬉しそうに“奪ったんやなぁ”と言っている。かわいい。大ちゃんは社会人なので毎日会うなどは無理だったが、電話は毎日くれたし、仕事中でも電話には出てくれたので寂しくはなかった。
    出勤するたびに、商店街で和也に会う。会いたくなくとも会ってしまう。やはりかっこいいな…最初に逆戻りだ。和也を眺める毎日が過ぎた。
    大ちゃんは、可愛らしいけれど、決して男前の部類には入らない顔だった。涼は、和也の影響もあり大分垢抜けた。自分で言うのもなんだが、並以上のレベルにはいたはずだ。

    2005-06-03 15:51:00
  • 92:

    連れて歩くと、大ちゃんは結構見劣りした。が、やさしい。年の功とでも言うべきか。ただ、18歳の和也よりもお金がなかった。
    少ない給料だけで生活しているのだから仕方ないかなと思っていた。さすがに涼が出すようなことはなかったが、和也と付き合っていたときより食事は質素になった。
    大ちゃんの地元の祭に行ったり、花火大会に行ったり楽しい夏が過ぎた。ただ、花火大会で花火を見ているとき、漠然と涼は思った。来年花火を一緒に見る人は、きっと大ちゃんじゃないな、と。

    2005-06-03 15:55:00
  • 93:

    最近大ちゃんがおかしい。冷たい。寂しい。どうしたらいいんだろう。どうしたん、と聞いても疲れてるだけ、としか答えてくれなかった。疲れてるだけじゃないのは見てればわかる。
    マヤに電話をしてもらった。マヤは大ちゃんとは初対面どころか直接しゃべったこともない。それなのに、涼はマヤにかけさせた。しかも驚いたことに大ちゃんも普通にしゃべった。こいついつか騙されるんでは、と変な不安がよぎる。
    マヤが聞いたところによると、ひとのものだったから燃えたのと、年の差がありすぎてどうしていいかわからなくなってきた。女として見れなくなってきている。でも涼がまっすぐに自分を愛してくれているので余計どうしたらいいのかわからないと。

    2005-06-03 15:56:00
  • 94:

    よくもまぁ、いきなりかかって来た電話にそこまで本音をしゃべるもんだ。
    涼は、愛されなきゃ生きていけない。嘘でもいいんだ。メールとか、電話とか、言葉とか目に見えて、愛してくれたら、たとえそれが嘘でも涼は満足なのだ。
    今度はどうやら自分が大ちゃんを愛してしまったらしい。和也のときとはまったく違う感情だ。
    しかし、自分のせいで大ちゃんが悩んでいる。人のものだったから燃えたって、手に入ればそうでもないと言うこと。年が離れているのなんて出会ったときからわかっていたのに、そんなことで今更悩まれてもどうしようもない。

    2005-06-03 15:57:00
  • 95:

    でも、自分のせいで大ちゃんがつらい思いをしている。それならばと、涼は身を引くことにした。
    大好きな人に自分から別れを告げた。駅で号泣してしまった。大ちゃんはごめんな、と言って涼を抱きしめた。だいちゃん。大好きな大ちゃん。抱きしめられたら余計涙があふれた。
    でも、大ちゃんには幸せになってほしかった。泣きじゃくる涼に大ちゃんはキスをした。大好きな大ちゃんの、大好きな優しいキス。あふれ出た涙はしばらくすごい勢いで出続けた。

    2005-06-03 15:58:00
  • 96:

    今度は、和也のときのようにさぁ次、とはさすがになれなかった。やっぱ、和也のことは好きじゃなかったんだなと実感した。
    大ちゃんの好きだった曲を聴くと涙が出た。思い出が全部あふれてきて涙が止まらなくなった。暇だ。
    物事を昔からはっきり言う涼は正直友達が少なかった。しかもその少ない友達は皆昼間働いたり学校に行ったりしている。やることないなぁ〜〜…ごろん、とベットに横になる。

    2005-06-03 15:59:00
  • 97:

    そのとき着信が入ってきた。昼間、携帯が鳴ることなんか、客からくらいしかなかった。でも、着メロが違う。
    哲也だった。昨日寝すぎて店休んでしまって(起きたらもう朝だったらしい)暇だから遊ぼう、と言う電話だった。
    準備をしてミナミに向かう。今日は仕事が休みだ。そういえば、昼間誰かと遊ぶなんて相当久しぶりだ。
    哲也は昼間に私服で見ると、どう見てもホストっぽくはなかった。

    2005-06-03 16:01:00
  • 98:

    カラオケに行き、四時間ほど歌った。哲也はDragon Ashやジーブラの歌が上手だった。プリクラを撮りに行ったりUFOキャッチャーをしたりして遊んだ。夜になると哲也は出勤していったので涼は家に帰った。ふつうに遊ぶのも楽しいな。なんて思いながら珍しく早く寝た。
    しばらくしたある日の真夜中哲也から電話がかかってきた。
    『営業電話ゃろぉ?』
    『うん!営業電話ぁ〜』

    2005-06-03 16:02:00
  • 99:

    営業電話を営業電話だと認めるホストなんかいるんだ、と多少驚いたが素直さが可愛くて飲みに行った。
    店に行っても昼間と変わらずふつうに喋った。色をかけるわけでもなく、いろんな話をするだけ。それからはちょくちょく哲也の店で遊ぶようになった。
    ホストに免疫も出来、キャッチで気に入った子とは喋ったり、時には店に行ったりもした。
    不思議と哲也に惚れることはなかった。いろんなホストに遊びにいったが誰にも惚れることはなかった。ユウの一件で警戒心が働くのだろうか?

    2005-06-03 16:04:00
  • 100:

    ある日京都までバンドのライブを見に行った。数ヶ月前に友達が遊園地で野外ライブをした時、一緒に行った友達はアトラクションのフリーパスで遊びに行ったがアトラクションで遊ぶ気のなかった涼はそのまま出演バンドを見ていた。
    ちょうど友達の次に出てきたバンドでドラムの男の子に惹かれた。和也のような派手さはないがきれいな顔をしていた。バンドの演奏自体も涼の好みだった。演奏後にデモテープを無料で配るという。演奏後話しかけてデモテープとフライヤーをもらった。そこからちょくちょくホームページでメンバーと話をしていた。そして今日、昔神戸のライブハウスで見た良かったバンドも一緒にやると言うので京都まで足をのばしたのだ。
    ライブハウスに着いた。ドラムの智也を探す。知らない人だらけ。パンクバンドなので妙な身なりの人がたくさん。挙動不審になった。智也発見。智也に駆け寄る。久しぶりやなっと智也が笑う。笑顔も相当かっこいい。ライブハウス内に知り合いなどいるわけもなく、涼はずっと智也の側にいた。演奏も前で見たかったが妙な身なりの人が山盛りなので後ろから見た。ドラムを叩いている智也も相当かっこいい。智也の横にいるといろんな人が話しかけにくる。
    『智ちん

    2005-06-03 16:07:00
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