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恋愛ジャンキー
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1:
涼
旧掲示板作品です。
2005-06-02 17:03:00 -
128:
『・・・・・俺の彼女・・・』ボソッと剛が答えた。
『さっさと話し終わらして、ご飯行こうねってゆったやろ。もうお腹すいて限界やねん。もうちょっと横で待ってたるから、はよせぇ。』
その場を離れた。
だらだらと、話をするのかと思えば意外にあっさり剛は言った。2005-06-03 17:01:00 -
129:
『そういうことやねん。こいつは俺の彼女でお前は浮気やねん。彼女にばれたしもう別れてな。』
センスの悪い女は泣きながら改札の中へ消えていった。
『ごめんな。ほんまごめんな。』強がぎゅっと抱きしめた。よしよし。頭をなでてやる。
『よう言ったね。もう浮気しやんといてや?』うん、と涙目で剛が答え、キスをした。2005-06-03 17:03:00 -
130:
そこからデートしたのだが、剛の携帯はセンスの悪い女からメール、電話が鳴りっぱなし。
【あんな女のどこがいいん】【剛はあの人にだまされてるよ】など、涼の文句ばかりだ。相手が、綺麗なお姉さんとかなら、そんなメールも気になったかもしれない。だが、センスの悪い女はお世辞にも可愛いとはいえない顔だった。浮気した自分の彼氏の相手の女を見て、情けなくなるほどに。
『またメール来た…もう、ほんまうっといわ…』お前、あいつのことを好きで浮気したんじゃないのか?
メールの剛の反応になんだか違和感を覚えた。2005-06-03 17:04:00 -
131:
甘甘な愛をくれる剛に涼はのめりこんでいった。寝てもさめても剛のことを考えた。電話とメールではいつも聞いてるこっちが恥ずかしいようなせりふを剛は恥ずかしげもなく言った。
ある日いきなりたった一言【もう終わりにしよ。バイバイ】とメールが来た。ありえない。昨日寝る前まであんなにラブラブだったのに。今週末は梅田でデートしようねと約束したのに。慌てて剛に電話をかける。受けない。涼は震える手でメールを打った。2005-06-04 01:13:00 -
132:
『なんでいきなりそんなん言うん?何があったん?』
なかなか返事がこない。何が原因なんだろう。何を言われるんだろう。本当に終わってしまうのか。不安ばかりが頭をかけ巡る。まだ返事が来ない。不安に押しつぶされそうだ。2005-06-04 01:18:00 -
133:
ライターをつける手が震える。うまくつけられない。それほどまでに動揺していた。剛のいない毎日など考えられない。やっと火をつけられたタバコも考えているうちに長い灰となり足に落ちてきた。熱さで我に返る。
剛専用の着メロがなる。さらに手が震える。怖くてメールを開くことが出来ない。内容を読む勇気が出ない。覚悟を決めてボタンを押す2005-06-04 01:20:00 -
134:
【いつか涼が俺から離れていきそうで怖い。そんな思いをするくらいならもう離れた方がましやから。さよなら】
【離れたりなんかしない!涼は剛がおらな生きて行かれへん!離れたりしないから剛から離れたりしんといて!涼には剛しかおらんねん!】手は震えていたが驚くほどの早さで返事を返した。また返事が来ない。頼むから離れていくなんて思いとどまって……祈るようにつぶやき続けた。2005-06-04 01:21:00 -
135:
涼
【でも一生気持ちが離れていったりせえへんて保証ないやん。そうなった時が怖いねん。だからもう涼の前から消えるから】思いとどまってくれてはないようだ。
【だから涼には剛しかおらんの!!離れたりされたら涼が無理なん!好きじゃなくなったわけじゃないやろ!?】と返事を返した。返って来る返事は同じ。怖いから無理だと。水掛け論だ。お互い言葉を変えて同じ事を主張するだけ。……どうすれば剛に伝わるのだろう。どう表せば離れたりしないと信じてくれるのだろう。言葉は使い尽くした。三時間ほど同じやりとりを続けやっと剛が信じた。信じたと言うか、口では【信じる】と言ってくれた。
良かった。思いとどまってくれて本当に良かった。涼は言い合って疲れたが剛の深い愛を感じた。愛されてると実感した。2005-06-04 01:22:00 -
136:
涼
剛はMだった。セックスの時も縛られたりするのを好んだ。
また別れ話をされた。前ほど動揺しなかった。きっと原因は前と同じだと思った。が、内容こそ同じもののなんだかエスカレートしている。涼は離れないと説得するが聞かない。ものすごいメールが来た。
【俺は涼がそばにおらな生きていかれへん。毎日明日は涼に振られるんじゃないかってびくびくしながら生きてんねん。涼の愛が欲しい。絶対的な愛をちょうだい。縛り付けて、殺してでも側にいてくれな嫌やねん】2005-06-04 01:24:00 -
137:
涼
さすがにちょっと面食らった。殺されるのは困る。でもそれだけ自分の事を愛してくれているのだと思うと嬉しさで涙があふれた。狂気的なほどに自分の事を愛してくれている。ここまでストレートな愛情は初めてだった。
情緒不安定なのか、不安なのか剛は別れ話をしょっちゅう切り出すようになった。内容はやっぱり毎回同じ。本当は別れたいんじゃないかと不安になる。剛の事は大好きだ。いい意味で空気のような存在。だからこそ怖い。剛がいなくなってしまったら…考えるだけで涙がでそうになる。もう別れたいんじゃないなら気持ちを確かめるために別れ話をするのは辞めて欲しかった。辞めさせよう。そう考えてこう言ってみた。2005-06-04 01:25:00