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恋愛ジャンキー

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  • 1:

    旧掲示板作品です。

    2005-06-02 17:03:00
  • 138:

    『そんなに信じられへんのやったら別れていいよ。剛がそうしたいんやったらしたらいいやん。涼死ぬわ。そしたらあんたの望み通りやろ?どこにもいかへんくなるで』
    『涼が死ぬことないよ。最低なんは俺やから。俺が死ぬから。確かめたりしてごめんな。』プツ…
    しまった……逆効果だ……

    2005-06-04 01:26:00
  • 139:

    プルルルル…プルルルル…プルルルル電話にでない。まさか本当に死んでしまったのか??剛ならやりかねない。何度も何度もリダイヤルを押す。いっこうに出ない。どうしよう。本当に死んでいたら……電話に出てくれない事が余計に不安を煽る。直接確かめようにもとうてい真夜中に行ける距離ではない。切羽詰まって香織に泣きながら電話をかける。相当取り乱していただろう。自分でも何を言ってるかよくわからない。号泣しながら喋るのでえづく。それでも涼は香織に伝えようと頑張って喋った。

    2005-06-04 01:27:00
  • 140:

    プップップッ……
    香織の声が途切れる。キャッチだ。こんな時に誰だよ!?と思いながら耳から離し画面を見る。
    【着信中:剛】
    びっくりして香織の電話を切ってキャッチに出る。今出なければ一生話せないかもしれない。

    2005-06-04 01:28:00
  • 141:

    『もしもし……ひぃっ…うっ……』
    さっきまで号泣していたのだからいきなり普通に話せるわけがない。剛はちょっと驚いた様子だった。
    『いっいぎでで(生きてて)……涼……じっ…死なへんがらっ……』やっとの思いで話す。
    『ごめんな、俺ホンマに死のうと思った。でも涼のそばにいたいから…涼の事考えたら死なれへんかった。でもそんなに泣かせてごめん。やっぱ俺ホンマ最低やな……そばにおったら涼を悲しませるだけや……やから別れた方がいい……』

    2005-06-04 01:29:00
  • 142:

    話が振り出しに戻ってしまった。涼は泣き崩れた。別れたくない。離れないで。別れ話をしてもいいからそばにいて……言いたいことは山ほどあるのに言葉が出ない。ただただ泣くばかりだった。泣くだけで何も話さない涼に剛は言った。
    『泣くなよ、めんどくさいなぁ!!』
    ……?????
    自分の耳を疑った。

    2005-06-04 01:31:00
  • 143:

    めんどくさいなぁ!?!?!?あまりにもびっくりして涙は止まった。
    『やっと泣きやんだか。耳元でうっさいねん』
    今自分は誰と話していたんだっけ?剛のはずだ。剛は自分の事を愛しているはずだ。うっさいなんて言ったのは幻聴。他の電波を拾ってしまっただけだ…なんて無理矢理な理由をつけて落ち着こうとした。

    2005-06-04 01:32:00
  • 144:

    『俺はホンマに最低な男やから。涼に愛される資格なんかないねん。だからもう別れて。』
    また別れ話に逆戻り。
    『最低な男や、って何があるん。ゆうてくれやな最低かどうかわからんやん。涼に愛される資格なんかないって言うんなら最低かどうかは涼が決めたらいいんちゃうん!?』
    剛はしばらく黙っていたが重い口を開いた。

    2005-06-04 01:33:00
  • 145:

    今まで付き合った女はみんな涼よりはるかに年上だったらしい。さっきまで暗い口調で話していたのに急に剛は明るい口調で話し始めた。
    『女は20代後半が狙い目やねん、特に独身の地味なやつな。金ため込んでるし、甘い言葉なんか言われたことないからホイホイ騙されよんねん。将来結婚しよ、やから二人で貯金しようゆうて架空口座教えたら一発や。ホンマに振り込みしよるからなあ!』

    2005-06-04 01:36:00
  • 146:

    死ぬと言ったのも本心ではなかった。ちょっとした脅しのためだ。しかし日をおうごとに剛に対する気持ちは大きくなってゆく。剛がいないのなら死んだ方がマシだと思うようになってきた。あれからも剛は別れ話をたびたび切り出す。前まで【不安だから】が主立った理由だったがあの日を境に【愛される資格がないから】というのも増えた。いくら説明しても剛は別れ話を繰り返す。その度号泣し泣きわめき泣き叫んだ。

    2005-06-04 01:38:00
  • 147:

    完璧に自分が情緒不安定だ。この頃になると本気で『死ぬから』と言っていた。必ず剛は『俺が死ぬから』と言い返してくる。それを言われると毎回絶望感に襲われ涙は一層勢いを増す。毎日夜中になればまた別れ話をされるんじゃないかと不安が募る。悲しいまでに毎回不安は的中し死ぬだの死なないだの泣き叫ぶ毎日が続いた。

    2005-06-04 01:39:00
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