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恋愛ジャンキー

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  • 1:

    旧掲示板作品です。

    2005-06-02 17:03:00
  • 148:

    しばらくしてから剛は別れ話をしなくなった。【結婚しよう】と言い出すようになり涼は幸せだった。結婚詐欺をしたと言っていたのが引っかかったが幸か不幸か涼は全く貯金がなかった。結婚詐欺の話を聞いた時は【(当時)16の奴に騙される20代後半ってありえへん】と思っていた。が、今なら剛に金を巻き上げられていった女たちが剛にはまった気持ちがわかるような気がした。

    2005-06-04 08:01:00
  • 149:

    春になり剛は大学生になった。三田の実家から京都の大学に通うのは無理なので一人暮らしを始めた。生活用品を一緒に見に行ったり、京都まで鍵を受け取りに行ったり幸せな日が過ぎた。春休みだった事もあり頻繁に家に行った。帰りたくない、とワガママを言って四日間泊まった事もあった。

    2005-06-04 08:04:00
  • 150:

    春休みが終わり大学が始まる。デートは週一ペースに逆戻り。春休みあれだけ一緒にいた分寂しさが募る。三田も京都もさして距離は変わらないのでそう易々と会えるようになったわけではなかった。

    2005-06-04 08:05:00
  • 151:

    新学期が始まり剛は宿泊研修に行った。親睦会のようなものらしい。この頃になると剛もすっかり垢抜けていたので心配だった。
    その年、涼も専門学校に行き始めた。秋あたりに受験して決まっていた。自分もなんだかんだと忙しかったので連絡も前よりは減った。しかし何もする事がなくなると剛の事ばかり考えていた。
    剛は京都の大学は滑り止めだった。本命には落ちたのだ。京都の大学には行く気がしない、自分より低脳しかいないとしょっちゅうこぼしていた。宿泊研修も行かないと単位がないから、としぶしぶ行ったのだった。今頃何をしているのだろう。ちゃんと友達が出来たかな??この宿泊研修が後から最悪の事態を招くなんてこれっぽっちも考えていなかった。

    2005-06-04 08:06:00
  • 152:

    今日は剛が帰ってくる日だ。わくわくしながら連絡を待つ。剛専用のメール着信音が鳴る。
    『もう俺と別れて。俺の事は忘れて。楽しかった。じゃあな』
    目の前真っ暗だ。久しぶりの別れ話は涼の心に傷を作るには大きすぎた。『なんで??理由は??納得出来やな別れへん!!』
    ふるえる指でメールを打つ。涙で霞んで画面が見えない。
    『もう涼の事好きじゃないねん!!』
    自分の周りから音が消える。今度は頭が真っ白になる。別れ話は何度もしていたが好きじゃないなどと言われたのは初めてだった。どうすればいいのかわからない。体が固まったまま動かない。瞬きをすることさえ忘れ開けっ放しの目からは大粒の涙がぼろぼろと転がっていった。

    2005-06-04 08:08:00
  • 153:


    自分の周りから音が消える。今度は頭が真っ白になる。別れ話は何度もしていたが好きじゃないなどと言われたのは初めてだった。どうすればいいのかわからない。体が固まったまま動かない。瞬きをすることさえ忘れ開けっ放しの目からは大粒の涙がぼろぼろと転がっていった。

    2005-06-04 08:09:00
  • 154:

    好きじゃない……?
    どう返事を返していいのかわからない。というより何も考えられない。
    『理由はなんなん??好きじゃないっていつから思ってたん??』
    ちょっと我に返り返事を打つ。“送信完了”と出てからほんの一瞬で返事はやって来た。
    『最初から』
    このひと言で完璧に涼は狂気をおびた。奇声を発し泣き叫ぶ。叫びすぎて喉が切れ血を吐いた。手当たり次第物を投げ、壁を殴り窓も割った。家は強盗に入られたかのような大惨事だ。涙はすごい勢いで出続ける。えづき、血を吐きながらも叫び続けた。自分を保つことが出来ない。

    2005-06-04 08:10:00
  • 155:


    このひと言で完璧に涼は狂気をおびた。奇声を発し泣き叫ぶ。叫びすぎて喉が切れ血を吐いた。手当たり次第物を投げ、壁を殴り窓も割った。家は強盗に入られたかのような大惨事だ。涙はすごい勢いで出続ける。えづき、血を吐きながらも叫び続けた。自分を保つことが出来ない。

    2005-06-04 08:12:00
  • 156:

    最初から!?剛は自分のことを愛してはいなかったのか??あの言葉は??剛の笑顔や愛してるとささやく声などが頭をかけめぐる。愛してはいないなんてそんなわけがない。そう信じたかった。
    ふっと気づくと電話が鳴っている。剛だ。自分で破壊した家具のがれきの中に座り込み電話に出る。
    『あ゛い……』
    切れているので話すと痛い。うっ…とえづきながら剛が言葉を発するのを待った。

    2005-06-04 08:13:00
  • 157:

    『また泣いてんのか、ほんまめんどくさいなぁ…。もう好きじゃないっつってんねんからわかったーゆうて別れろや』
    口振りはまるで別人だが声は剛だ。ショックが大きすぎて何もいえない。ただただ泣くばかりの涼に剛が言った。
    『別れたくないんか??』
    『別れたくない!!!!』
    『わかった。じゃぁ俺に貢げや。』

    2005-06-04 08:14:00
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