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恋愛ジャンキー
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1:
涼
旧掲示板作品です。
2005-06-02 17:03:00 -
158:
涼
………????????
ハテナが頭に大量発生したが剛と別れないですむなら貢いでも構わなかった。そばにいられるならそれでいい。剛がいなければ生きていけない。
『わかった。貢ぐから別れんといて……』
最後の方でまた泣き出してしまった。
『泣くなうっとい。貢ぐんやったら別れんとくわ。じゃあな』
プツ…プー……プー
別れずにすんだ……安心して力が抜けた。2005-06-04 08:15:00 -
159:
涼
略
プツ…プー……プー
別れずにすんだ……安心して力が抜けた。
2005-06-04 08:17:00 -
160:
涼
またすぐに電話がかかってきた。
『俺、バイトとかしたくないし、生活費で週10万ずつな。後、プレステ2とソフト。』
通販の電話受付になった気分だ。でも、剛と別れるくらいなら貢いだほうがましだ。週10万…パチ屋の給料では到底無理だ。パチ屋をやめ、また夜に逆戻り。学校の課題なんかもあるので個室待機のマンヘルにしてみた。スタイルはいいと言われている。昔の客はみんな切れていたが、涼は新しい客を次々捕まえ、まぁそこそこ稼げた。2005-06-04 08:18:00 -
161:
涼
夜中まで仕事をし、店泊、店から学校に行く。週一のデートには10万入った封筒。当たり前のように受け取る剛。貢いでいるからか、別れ話はされなかった。
よくよく考えれば週に10万は多い。でも、その10万で安定が買えると思えば安かった。
『お前、どうやってこの金作ってるん?』さすがに剛も疑問なんだろう。一般人に風俗をしているなどとはいえなかった。
『おばぁちゃんちが金持ちで、家も広くて、そこの掃除とか、庭の手入れとか。』そうなんや。と剛は答えた。
いくら金持ちだからって、そんなことで週10万もくれる親族がいるかよ、と思いつつ、突っ込んでこられなかったので安心した。2005-06-04 08:20:00 -
162:
涼
週に現金10万、デートのときの費用、そしてまた、何かをねだられたら買う。いくら使っても、そうしていれば別れ話は出ない。安定を買うためだと、自分に言い聞かせた。
安定を買ってでも一緒にいたかった。でも、買ってまで得たかった安定はすぐに崩れた。
『そうやって、涼にお金をもらったり、おねだりしたりする自分が嫌や。最低やと思う。もう別れよう。』
お金まで出したのに、別れ話をされた。どうすればいいんだろう。
もう、自分の事を金としてしか見なくてもかまわなかった。それでもいいからそばにいてほしかった。2005-06-04 08:21:00 -
163:
涼
『いくら払ったっていい、ほしいものも何でも買うから別れるなんか言わんといて!頼むからそばにいて!』
『そんなんしてる自分が嫌やねん。自分の彼女に金ねだるとか最低やん。だから俺は、俺は好きじゃなくても俺のことを好きで金だけくれる女捜すから。』
『涼がお金あげるから、ほかの女捜すとかやめて!!!』
毎日毎日こんなやり取りが続いた。2005-06-04 08:23:00 -
164:
涼
というか、涼の事は好きじゃないけど、貢ぐなら別れないといわれたはずだ。別れ話をされる理由が分からない。条件は十分すぎるほどに満たしているのに。
『涼のこと、最初っから好きじゃなかったって言ってたやん。』
『そんな訳ないやろ。あんなん嘘や。好きやから、辛いねん。』
嬉しかった。やっぱり嘘だったんだ。ほっとしたのもつかの間、好きだといわれたって、今は別れ話の最中だ。条件を満たせていない…2005-06-04 08:24:00 -
165:
涼
結局結論はいつものように、別れないでまとまり、またデートの日が来た。10万入った封筒を握りしめ、京都へ向かう。大好きな剛。駅で待ち合わせて家へと向かう。スーパーへ買い物に行き、ご飯を作る。ご飯を食べて、H。幸せな時間が過ぎる。
Hが終わると、ぽつりと剛が言った。
『もう、会うの今日で最後な。』
頭の中で何かが切れる音がした。せきを切ったように涙があふれる。何も言葉が出ない。何度も別れ話をされ、そろそろ免疫ができてもいいはずなのに、毎回受けるショックは相当なものだった。2005-06-04 08:30:00 -
166:
涼
『涼の事好きやから、お金とかもらうん、辛いねん。もう辞めたいねん。でもお金は欲しいねん。そんな男嫌やろ?』
嫌ならとっくに切ってるだろうが。何でこいつはそれが分からないんだ?
だんだん辛さよりも苛立ちが大きくなる。どうすれば伝わる?そればかり考えるようになった。
『涼がお金もあげるから。そんな男でもいいねん。涼は剛じゃないとあかんねん!!』分かった、ごめんな、といって剛は涼を抱きしめた。2005-06-04 08:34:00 -
167:
涼
このところ仕事が暇だ。お客さんも、たまにしか来なくなった。お金が足りない。あと何日かしたら、また10万もって行かなきゃ行けないのに財布には2万しかなかった。
ぱらぱらとヘブンをめくる。後ろのほうまで来たとき、出会い系サイトの広告が目に留まる。
援交すればいいんだ。店で働くより手っ取り早い。そこのサイトにアクセスした。
案外あっさり会えて、簡単に二万手に入った。これを繰り返せば、剛に渡すお金ができる。嬉しかった。2005-06-04 08:35:00