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恋愛ジャンキー
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1:
涼
旧掲示板作品です。
2005-06-02 17:03:00 -
201:
涼
今まで余裕ぶっていたがもう無理だ。思ってる事を素直にぶつける。
剛は黙って台所へ向かった。
キィ…パタン
シンクの下の収納スペースの開く音と閉まる音。
??何をしてるんだろう。2005-06-08 20:54:00 -
202:
涼
(-"-;)!!!
手には包丁。涙が一瞬にして止まる。何をする気なのか皆目検討がつかない。
『俺ホンマに最低やな。俺、前浮気したとき涼に悪いと思ったから言ったんじゃなくて、あいつがダルなってきたから、お前にゆったら、あぁなると思って、あいつと別れたくて涼を利用したんやし……』今そんな事を言われても……まぁあの時感じた違和感は解決したが……なんて思ってる場合ではない。2005-06-08 20:55:00 -
203:
涼
『…………何する気?』
『俺なんか死んだ方がいいねん。浮気してごめんな。俺がほんまに好きなんは涼だけやで。春休み毎日おったからよけい寂しくて浮気してしまってん。ほんまに辛い思いさしてごめんな。もう涼の手で殺して。愛する人に殺されて人生終わるんやったらそれでいい。ほら心臓ここやし。なんやったら憎しみ全部込めてメッタ刺しでもいいで』
そう言って剛はベッドにごろん、と横になった。2005-06-08 20:56:00 -
204:
涼
メッタ刺しにしてやろうかと思った。浮気を繰り返して、あたしの事をボロカスに言う憎い男。
でもあたしのたったひとりの愛する男……
無抵抗で目の前に転がっている。でもあたしは刺せなかった。殺人罪をくらうとか、人を殺してはいけないとかそういう道徳観念の前に、剛のいないこの先など考えられなかった。あたしには剛の存在が全てだ。2005-06-08 20:57:00 -
205:
涼
『死ぬとかやめて……涼は剛の事殺すなんか出来ないよ……剛がいなきゃ生きていけないよ……』涙ながらに言った。
『無理ゆってごめんな。涼に人殺すとか無理やんな。自分で死ぬから見ててや。な?』剛が自分の手で包丁を腹に突き立てる。素早く手から包丁を奪い取る。剛なら本当に刺しかねない。ぼろぼろ涙が溢れる。2005-06-08 20:58:00 -
206:
涼
『返せって!!』
大きな声にびっくりして一瞬ひるんだ。その隙に包丁を取り返されてしまった。2005-06-08 20:59:00 -
207:
涼
言葉を発している余裕はない。剛の手首めがけて勢い任せに足を伸ばす。命中。カランと音を立て包丁が転げ落ちる。すかさず拾う。すかさず剛があたしから取り返そうとする。今度はお腹めがけて足を伸ばす。ど真ん中に命中。剛がうずくまる。マトモに入ったっぽい。と思ったらうずくまった剛があたしの頭めがけて拳を伸ばす。よけきれず頭に命中。あたしが倒れ込んだ拍子に包丁が転がる。拾い上げられてしまった。さっきあたしが蹴ったお腹が痛いのかまだ押さえている。とりあえずわき腹めがけて蹴りを入れる。こけた拍子に剛の手から包丁が飛ぶ。男と体使って喧嘩したのなんて久々だ。
2005-06-08 21:01:00 -
208:
涼
『なんで死なせてくれへんねん!!』
好きだからに決まっている。愛してるのに……目の前で死なれるなんてたまらない。2005-06-08 21:02:00 -
209:
涼
口で言ったって聞くはずがない。泣きながら喧嘩をすると疲れる。
『どうしても死ぬって言うんなら涼が先に死んでやる!!!!』もうほぼ悲鳴だ。あたしは自分の首に包丁の刃を当てる。
『もう死ぬなんて言わないって約束して!!!!何でもするから!!!!死ぬのだけはやめて!!!』
叫びすぎてむせる。むせた拍子に刃が当たってうっすら切れた。ツーっと血が流れる。さっきの喧嘩の拍子に指も切れていた。首から流れた血を見てか剛はぺたんと座り込み、黙って首を縦に振った。ほっと体の力が抜ける。思いとどまってくれた………良かった………2005-06-08 21:04:00 -
210:
涼
『じゃぁ来週30万な』
あたしの想いはこの男にはちっとも届いてないようだ。
2005-06-08 21:04:00