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恋愛ジャンキー
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1:
涼
旧掲示板作品です。
2005-06-02 17:03:00 -
358:
涼
だんだん目がさえてきたのか、誠ちゃんはあたしをほったらかしゲームに夢中になった。ほんと、こいつは可愛いのは眠いときと酔ったときだけだな…なんて思いながら、一緒にいられるのが嬉しくて、会話をしなくても苦ではなかった。
2005-06-22 01:07:00 -
359:
涼
『暇やなぁ〜スロットいこか。』
特に会話もせず時間が経ち、なんだか結婚五年目の夫婦のようなこの関係は周りからも【熟年夫婦】だといわれていた。付き合ってまだ間もないのに、妙な感覚。本当に、ずっと前から一緒だったかのような不思議な居心地。2005-06-22 02:58:00 -
360:
涼
家の近くのパチ屋へ行くと【海一番全台設定?】と書いたポスターが目に付いた。んなあほな。店内の海一番には本当に全台に?、とかかれた札が刺さっている。まぁ、刺すだけなら誰にでもできるし…とあたしは素通りした。のに、誠ちゃんは座っている。踊らされてんじゃないよ〜と思いながら違う台を打つ。誠ちゃんの様子を見に行くと・・・出してる!
2005-06-22 02:58:00 -
361:
涼
『涼もこれ打てって〜!ぜってー出る!!』言われたとおりに打つと、本当に出た。隣に、カップルが二人で座った。女は打ったことがないらしい。手つきでわかる。?が二つ並んだり、演出が出る度に手が止まる。そんな簡単にボーナスを引けないのは、一人で打てる人なら誰でもわかる。横から彼氏が押してあげる。ほほえましい光景だ。大して可愛くなかったけど、“スロットができない”というあたりがかわいらしく思えた。涼には遠い昔だ。その女の子がちょっとうらやましかった。
二人で馬鹿みたいに勝って、その日は誠ちゃんちに泊まった。2005-06-22 03:00:00 -
362:
涼
目を覚ますともう夕方だった。夜中まで桃鉄をして、いつの間にか二人とも寝てしまった。
・・・そういえば、Hしてない。同じベットで寝たのに、誠ちゃんは手を出してこなかった。まぁ、疲れてたんだし…。自分にそう言い聞かせた。今日は誠ちゃんは出勤日だ。起こさなきゃ。シャワーからあがって一服しているとマヤから電話がかかってきた。お茶しよう、という誘いだったので梅田についたら連絡する、といって、あわてて用意を再開した。誠ちゃんを起こす、起きない、起こす、起きない・・・・やっとのことで目を覚まし、のそのそとシャワーへ行く。2005-06-22 03:01:00 -
363:
涼
『お前、昨日とえらい違い』と誠ちゃんが笑った。昨日はぶかぶかの誠ちゃんのジャージにすっぴん。今はぐりぐりに巻いた髪の毛にバッチリメイク。巻いた髪にセットをしていると、誠ちゃんもスーツに着替え、髪をセットしようと鏡の前で悪戦苦闘している。
『誠ちゃんの方が昨日と違いすぎやし』というと『ホストはスーツでかわんねん』と笑った。2005-06-22 03:02:00 -
364:
涼
『お前、すぐ出勤?』『ううん、友達から電話あったからちょっと遊んだら出勤』『マジで?俺友達に会ってみたい!』
普段ならすぐオッケーだ。だが、今日のは相手が悪い…マヤにあたしは今まで何度も男を取られてきた。マヤは外見はあゆそっくりの大きな目をして可愛い子だ。ただ、無類の男好きで、それも、“他人の男”にものすごく興味を示す。2005-06-22 03:04:00 -
365:
涼
大して可愛くない外見で、男っぽいさばさばした涼と、女の子です!って性格をした可愛いマヤでは勝ち目がなかった。本性はさばさばしていても、男の前では完璧に女を演じるマヤ・・・人は外見じゃないというけど、男という生き物は馬鹿で、すぐに作り物の中身にだまされる。会わせたくないなぁ…
2005-06-22 03:05:00 -
366:
涼
梅田について電話をするとマヤは百貨店にいるから待っててぇ〜と甘ったるい声で言った。あぁ、対面してしまう。
『ツレに惚れたらあかんで?』というと誠ちゃんはきょとんとしていた。
『惚れる?なんで?』『可愛いから』『マジで!楽しみやわぁ』イラッとしたのが顔に出たのか『大丈夫やって、冗談やんけぇ』と笑い飛ばした。2005-06-22 03:07:00 -
367:
涼
『ごめぇ〜〜ん待ったぁ?あっ、彼氏?こんにちは〜はじめましてマヤですぅ』・・・・出た、マヤ得意の必殺スマイル。誠ちゃんのほうを見ると、
『どうも。彼氏です。』とわけのわからない挨拶をしていた。『俺ほな仕事行くわな。また電話するわぁ。ばいばいマヤちゃん♪』と笑顔で去っていった2005-06-22 03:08:00