小説掲示板◆カムイ◆のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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◆カムイ◆

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  • 1:

    あたる

    三日三晩、その滝のような雨は降り続いていた。

    彼女がここから去る際、窓という窓を開け放っていた為に、私の顔や体には外からの雨風、また草木のかけらなどが付着し、まったく酷い有り様である。
    私はこの状況から脱することもできないまま、あと数日もすれば一人孤独に息絶えるのだろう。
    …ああ、まさかこの様な事になるとは。

    2007-02-15 00:14:00
  • 2:

    あたる

    ―――――
    ――それは、2年前の冬だった。

    執拗な豪雨が数日間に渡り屋根を打ち付けていたある夜、郊外にある私の別荘の呼び鈴が鳴らされた。

    2007-02-15 00:20:00
  • 3:

    名無しさん

    はぁ?何?これ

    2007-02-15 00:25:00
  • 4:

    あたる

    『どちら様ですか?』


    時間は確か深夜一時を過ぎた頃だったろうか。
    眠い目を擦りながら、扉一枚隔てた相手に問う。

    2007-02-15 00:26:00
  • 5:

    あたる

    『こんな時間に申し訳ありませんが、少しの間火に当たらせてはもらえませんか?外はとても寒くて…』

    と、か細い女性の声が聞こえた。

    私は慌ててドアを開けた。

    2007-02-15 00:29:00
  • 6:

    あたる

    そこには、真冬にも関わらずワンピースに薄手のカーディガンのみをはおり、雨にぐっしょりと濡れた可愛らしい少女がぽつんと立っていた。

    『どうなさったんですか?!とにかく中にお入り下さい。』

    彼女は寒さに体を震わせながら、小さく頭を下げてドアをくぐった。

    2007-02-15 00:36:00
  • 7:

    あたる

    《なぜこんな時間にこんなところへ?》

    まず始めに湧き上がる疑問である。
    ここは周囲を荒れた山に囲まれただけの、本当に何もない土地なのだ。町へ降りるには車を30分走らせる必要があるし、電気だって通っていない。

    2007-02-15 00:46:00
  • 8:

    あたる

    天井から吊されたランプに、そして暖炉に火をともすと、私は彼女にバスローブと毛布を手渡した。

    『何か暖かいものを入れてきますので、よろしかったら使って下さいね。』

    『はい。どうもありがとうございます。』

    2007-02-15 00:54:00
  • 9:

    あたる

    彼女はまたぺこりと頭を下げた。


    それから私はキッチンでココアを二つ作った。
    しかし、作業の最中も彼女の経緯が気になって使用がなかった。

    2007-02-15 00:59:00
  • 10:

    あたる

    《もしかしたらレイプされて山に捨てられたのかもしれないし、彼氏とケンカして山に置き去りにされたのかも…》

    こんな風に考えるのは不謹慎かもしれないが、とても好き好んでここへ来たようには思えない。
    彼女にカップを手渡すと、私は思いきって尋ねた。

    2007-02-15 01:06:00
  • 11:

    あたる

    『あの、失礼かもしれませんが…こんな時間にどうしてこんなところへ?』

    『…』

    『あっ…答えたくなければいいんです。はは。』

    2007-02-15 01:10:00
  • 12:

    あたる

    彼女の沈黙に耐えきれず、乾いた愛想笑い。
    聞くべきじゃなかった。
    とても怖いことがあったのかもしれないのに、私が蒸し返してどうする。

    【何があったのかしりたい】という身勝手な好奇心を優先させた自分の無神経さを呪った。

    2007-02-15 01:18:00
  • 13:

    あたる

    『あの…』

    突然、彼女が口を開いた。

    『はい…?』

    2007-02-15 01:23:00
  • 14:

    名無しさん

    今までになさそぅな感じで気になる?

    2007-02-15 01:38:00
  • 15:

    名無しさん

    こてこて過ぎてなんかオリジナリティーなぃやん

    2007-02-15 02:12:00
  • 16:

    名無しさん

    文句言うんやったら読むな?

    2007-02-15 04:47:00
  • 17:

    だまれブース

    2007-02-15 07:36:00
  • 18:

    あたる

    人それぞれ捉え方は様々なので、つまらないと感じた方は不快な思いをする前にどうぞ他の小説をお読み下さい??
    主は文才無いのですんません???
    ここまで駄文を読んでくれた方、どうもありがとうございます?

    2007-02-15 10:50:00
  • 19:

    あたる

    『わたし…カムイと言います。本当に助かりました。親切なあなたにお礼がしたいのですが、わたし、お金を持っていなくて…』

    そう言うと彼女は悲しそうにうつむいた。

    『お礼なんて結構ですよ。よろしければ一晩眠っていくといい。ここには私一人なので、部屋はたくさん余っているんです。』

    2007-02-15 11:02:00
  • 20:

    あたる

    確かにこの別荘は、少々古いながらも屋敷と呼べる程の広さを持っていた。
    部屋はあといくつも残っており、定期的に派遣される掃除婦によってきちんと整頓されていた。
    それは冬になるとこうして一人、ここへ小説を書きにくることがあるためである。
    行き詰まりのストーリーも、雪の積もった美しい外界の様子を窓ガラスを通して見ていると、絡まった糸がほぐれていくようにするするとペンを走らせることができるのだった。
    不便なところもあるが、俗世界から孤立したこの場所は、私にはなくてはならないものなのだ。

    2007-02-15 11:19:00
  • 21:

    あたる

    『…ありガとゥごザいます』

    彼女は暖まった部屋の中で相変わらず震えていた。

    2007-02-15 11:45:00
  • 22:

    あたる

    ――――――――――

    2007-02-15 11:52:00
  • 23:

    あたる


    …カリ…カリッ…カリ…

    カリ…カリ…

    2007-02-15 11:55:00
  • 24:

    あたる

    一度目覚めてしまった私は中々眠る事ができず、部屋で執筆を続けていた。

    なにぶん広い屋敷なので、何かあればすぐに駆け付けられる様、カムイの部屋は隣に用意していたのだが、なにやら数刻前から奇怪な音が聞こえてくる。

    まるで硬い何かをひっかいているような…そんな音だった。

    2007-02-15 12:01:00
  • 25:

    おもしろいです!ほんまに小説って感じです?
    頑張って下さい?

    2007-02-15 16:04:00
  • 26:

    あたる

    >>25さんありがとございます??
    誤字脱字だらけですんません??
    しかもわざわざsageてくらはって??

    2007-02-16 00:41:00
  • 27:

    あたる

    しばらくすると止み、ペンを進め始めるとまた音がして手がとまる。

    その繰り返しだった。

    《…だめだ。気になって仕様がない。》

    2007-02-16 00:45:00
  • 28:

    あたる

    しかし、深夜に婦女子の部屋を覗くなどという事は、さすがに気がすすまない。
    それに、妙な好奇心を持つべからずと先刻誓ったところではないか。

    私はそう自分に言い聞かせると、ペンを放り、原稿用紙を引き出しへ乱暴に押し込んで、ベッドへと潜り込んだ。

    2007-02-16 00:57:00
  • 29:

    あたる

    カリ…カリ…カリ…


    瞼を閉じる事で広がった漆黒の闇の中で、音は次第に膨張し、やがて白い二つの固まりに具現化した。
    しかしそれは脳内の想像に過ぎない。

    2007-02-16 01:05:00
  • 30:

    あたる

    【訂正】
    ×白い固まり
    ○白い塊

    2007-02-16 01:10:00
  • 31:

    あたる

    理屈は理解しているのに、いつの間にか私の心は恐怖にうち震えていた。


    塊はやがて大きな二つの目となり、闇からこちらをじっと見つめている。
    夢か真か解らぬ曖昧な世界の中で、私は意識を失った。

    2007-02-16 01:14:00
  • 32:

    あたる

    ――――――――――

    2007-02-16 01:21:00
  • 33:

    あたる

    心地よい朝日が顔を照らし、私はようやく思い瞼を持ち上げた。

    ひどく喉が乾いている。
    こんな季節にも関わらず、夜中に大量の汗をかいたようだ。
    服が全体的にじっとりと湿り気を帯ていて、気持ちが悪い。

    2007-02-16 01:26:00
  • 34:

    あたる

    水を求め、のそりのそりとキッチンへ向かう。
    その途中に、声をかけられた。


    『あの!おはようございます!』

    2007-02-16 01:30:00
  • 35:

    あたる

    振り返ると、昨日とは別人のようなカムイがこちらへ優しく微笑みかけていた。


    …なんだ?
    昨日と何が違う?

    2007-02-16 20:03:00
  • 36:

    あたる

    じっと彼女を見ていると、頬が薄赤く染まっていく。
    『あの…何か顔についてます?』


    はっと我に返った。

    2007-02-16 20:30:00
  • 37:

    あたる

    『いいえ!ち、朝食にしましょうか!』


    解った。
    彼女は昨日とは愕然に生気に満ち溢れているのだ。

    2007-02-16 20:37:00
  • 38:

    あたる

    化粧もしていないのに妙に華やかな顔。
    まだまだ華奢ではあるが心なしか、昨日よりもうっすら肉ずいている様に感じる。

    一晩眠って調子がよくなっただけなのかもしれない。
    しかし…

    2007-02-16 20:45:00
  • 39:

    あたる

    ―――――簡単な食事を済ませると、私はまたココアを二つこしらえた。
    『どうぞ。』
    『あっ!どうもすいません。ありがとう。』
    彼女は長い睫毛をまばたきの度にバサバサと揺らしながら、にっこりと笑った。
    『いいえ。そういえばカムイさんって変わったお名前ですよね。どう書くんです?』

    2007-02-16 21:35:00
  • 40:

    あたる

    『あはは!書き方なんてありませんよ。わたし、生まれた時からカムイだったから。ふふ。』
    当たり前のようにそう言って、彼女は機嫌よくココアを一口飲んだ。
    『…そう。』
    不思議と、なぜ?などとは聞く気にならない。
    カムイが言っていることを否定する、という発想にたどり着かなかった。

    2007-02-16 21:42:00
  • 41:

    あたる

    『そういえばわたし、まだ貴方のお名前聞いてなかった。教えてもらってもかまいませんか?』
    黒目がちの大きな瞳の中に、無表情な私が映っている。
    『ああ、申し遅れました。柳司といいます。』

    『司さんは、こんなに広いお屋敷に一人で住んでらっしゃるの?』

    2007-02-17 02:20:00
  • 42:

    あたる

    『いえ…ここは父の別荘でして。何もないところですが私はとても気に入っていて、たまにこうして休暇を過ごしに来るんです。』

    『ふぅん…。司さん、今度はいつ帰るの?』

    『え?』

    2007-02-17 02:26:00
  • 43:

    あたる

    気味が悪かった。


    何故?
    彼女の目がじっと私を見つめていることに、ひどく嫌悪した。

    2007-02-17 02:30:00
  • 44:

    あたる

    『さ、さぁ…いつまでかな。』

    話を濁す。
    カップに口をつける。
    彼女はそんな私をまだ見ている。

    2007-02-17 13:07:00
  • 45:

    名無しさん

    主人公は男ですか?女ですか?

    2007-02-17 13:34:00
  • 46:

    あたる

    司は男です(^^)

    あ、なんなんこいつって男なん?的な描写がそろそろ入るので、そこでも確認して頂けると思います??

    2007-02-17 15:02:00
  • 47:

    あたる

    『あたし…まだここにいてもいいですか?』



    カムイは相変わらず目を反らさないまま言った。

    2007-02-18 00:56:00
  • 48:

    あたる

    『それはかまいませんが…大丈夫なんですか?家族が心配しますよ。とりあえず一度連絡を入れたほうが…。』

    『いいんです。』

    2007-02-18 01:01:00
  • 49:

    あたる

    そこに先程までの朗らかな笑みは消えていた。


    冷たく、無機質。
    そして恐ろしく美しい。

    2007-02-18 01:05:00
  • 50:

    あたる

    彼女の言動には、なぜか微かな違和感が残る。

    それなのに追求心はいつのまにか消滅するのだ。

    なぜ?なぜだ?

    2007-02-18 01:15:00
  • 51:

    あたる

    この疑問も、彼女に問うこともないだろう。



    そして、私はやがて心の声とは反対の言葉を口にした。

    2007-02-18 01:18:00
  • 52:

    あたる





    『そうですか。私も話す人間ができてよかったです。何か不自由があればどうぞ言ってくださいね。』

    2007-02-18 01:21:00
  • 53:

    あたる

    ■訂正■
    >>51の《そして、》はいらないです?打ち間違えました?

    2007-02-18 01:23:00
  • 54:

    名無しさん

    先が気になる!

    2007-02-19 05:30:00
  • 55:

    名無しさん

    文章の流れがいいかんじです 
    この夜遊びウェブの中には珍しいほどに文章がきれい
    続き気になります

    2007-02-19 23:16:00
  • 56:

    あたしも本当にそう思います!
    かなり気になる小説です?更新される度に続きがもっと気になるけど、主さん焦らず頑張って下さい!?

    2007-02-19 23:38:00
  • 57:

    読者としては荒らされずに完結してほしい。
    偽作者が書いたりすることがあるので、本物と区別出来るようにトリップつけてほしいです。
    トリップのやり方は、名前の欄に、名前のあとに#と好きな英数字を入れる!更新中はsageで書くのも荒らされにくいからオススメ!

    2007-02-19 23:57:00
  • 58:

    名無しさん

    ↑同感です。
    トリップは
    名前 #(半角) 好きな文字です。好きな文字とは、単純に あ などでも良いし、絵文字や記号でもかまいません。二文字以上 でも可です。

    2007-02-20 06:20:00
  • 59:

    あと、sageのやり方はE-mail欄に小文字で「sage」と入れる。こうすると書き込むたびにいちいちスレが上に上がらない。
    好きなスレが上がって更新されてるのかと思って読むと、荒らされてたり、小説とはまったく関係ない書き込みが多くてがっかりです。このスレだけは荒らされずに完結してほしい。
    頑張って下さい!!

    2007-02-20 09:09:00
  • 60:

    知らない間になんかこんな嬉しいことになってた(ToT)?
    も〜ほんとすいません…誤字脱字だらけなのに…読んでくれただけでありがとうなのに…ああぁあっハン(´Д`)?
    これからはサゲ更新で、たまったころにこっそりあげときますね(^^)
    ほんとお心遣いありがとうございます(ToT)?

    2007-02-20 17:20:00
  • 61:

    あたる◆Reb4b7cNjM

    ――――――――――

    2007-02-20 17:22:00
  • 62:

    その日はものを書く気にもならず、カムイと食事を作ったり話をしたり…

    そんなゆっくりとした時を過ごした。

    2007-02-21 04:03:00
  • 63:

    カムイはよく笑う。

    可愛い八重歯をのぞかせながら、それはそれは可愛らしい笑顔で笑う。

    丸一日が過ぎようとする頃には、すっかり私は彼女のとりこになってしまった。

    2007-02-21 04:07:00
  • 64:

    ――『司さんおやすみなさい。』



    『ああ。おやすみカムイ。』

    2007-02-21 04:11:00
  • 65:

    二度目の夜。
    私は久しぶりに充実した一日を振り返り、瞼を閉じても尚、眠り落ちる事が出来ずにいた。


    その時

    2007-02-21 04:15:00
  • 66:

    カリ……カリッ…ガリ…



    また、あの音が聞こえる。

    2007-02-21 04:17:00
  • 67:

    書いて下さい?????

    2007-02-23 05:24:00
  • 68:

    続きが読みたい

    2007-02-23 23:47:00
  • 69:

    名無しさん

    あげ

    2007-02-26 01:49:00
  • 70:

    亀ですんません(・ι_・`)
    レスありがとございます?
    ああうれしい??

    2007-02-26 13:22:00
  • 71:

    名無しさん

    あーげーるー

    2007-03-02 19:58:00
  • 72:

    既に片足をつけていた夢からあっという間に離脱する。

    『・・・?』

    暗闇の中、私はしばらく聞耳を立ててみることにした。

    2007-03-03 04:00:00
  • 73:

    しかし、もっと良く聞こえる様にと壁に耳をつければ音は途端に止んでしまう。

    諦めて布団に入ると、また小さくカリカリという音がする。

    2007-03-03 04:03:00
  • 74:

    まるで、こちらの動作が見えているかの様であった。

    小さな頃から好奇心旺盛な性格の私はこの奇妙な出来事にいてもたってもいられず、とうとう彼女の部屋を訪ねてしまった。

    2007-03-03 04:10:00
  • 75:

    名無しさん

    書いて??

    2007-03-14 00:25:00
  • 76:

    気になるぅう 絶対完結させてね

    2007-03-14 00:29:00
  • 77:

    ありがとございます(゚∀゚`)?
    がんばります(゚∀゚`)

    2007-03-14 12:48:00
  • 78:

    暗い廊下を、なるべく音をたてずに歩く。
    そうしたのは、『せめて直前まで気付かれたくない』という思いが少なからずあったからだろうか。
    ぎしぎしと足元の床板がきしむ音にさえ、私は背中を冷たくした。

    やがて眼前に現れた木目調のドアを目の前に、私は恐る恐る重い右手を持ち上げた。

    2007-03-14 13:03:00
  • 79:




    ――コン、コン、コン。

    2007-03-14 13:05:00
  • 80:

    一瞬の静寂の後、

    『はぁい!どうぞぉ!』
    あっけにとられる程明るい声で、カムイが答えた。
    私はほっと胸を撫で下ろした。

    2007-03-14 13:10:00
  • 81:

    『ごめん、寝てたかな?』

    ドアを開けるとカムイはベッドから上体を起こし、貸してやったカーディガンを肩にかけて、本を布団の上に広げたままにこにこ笑っていた。

    『いいえ。眠れないから本を読んで・・・あっ!ごめんなさい!これここにあったから勝手に読んじゃってたんですけど・・司さんのですよね?』

    2007-03-14 13:16:00
  • 82:

    『あぁ、構わないよ。何もない所だけれど本だけはたくさんあるんだ。そうだ、明日書庫へ案内しようか。』

    『本当?嬉しい!』

    カムイが笑う。

    2007-03-14 13:22:00
  • 83:

    私も、笑う。

    『ねぇ、司さん。そんなところに立っていないでこちらでお話しましょうよ。』

    『ああ。』

    2007-03-14 13:26:00
  • 84:

    吸い寄せられるようにベッドの側まで歩いた。
    そして、彼女と向かい合わせになるようにその脇へ椅子を置く。
    カムイは相変わらずにこにこと笑っていた。

    2007-03-14 13:29:00
  • 85:

    ふと、彼女の手元の本に目をやった。

    なにやら見覚えのあるものではあるが、はっきりとどのような本であったかは思い出せない。
    かなり古いものらしく、ページは薄く黄ばんでしまっていた。

    2007-03-14 13:33:00
  • 86:

    なぜか、無性に気になる。

    『カムイ、その本を少し見せて。』
    手を伸ばすと、ひんやりと冷たいカムイの指が絡み付いた。
    『・・・だめ。』

    2007-03-14 13:38:00
  • 87:

    『・・・すぐかえすよ』

    『だめ。』

    『カムイ?』

    2007-03-14 13:40:00
  • 88:




    ・・・・・・!

    2007-03-14 13:41:00
  • 89:

    冷たい。


    しかし、真綿のように柔らかい唇が、気が付くと私の唇に押しあてられていた。

    2007-03-14 13:55:00
  • 90:

    間近でカムイの大きな目と目が合う。


    深黒な円形のそれへ、何もかもが吸収されていくような気さえした。
    私は、ゆっくりと瞳を閉じた。

    2007-03-14 13:59:00
  • 91:

    あたる◆Reb4b7cNjM

    一応ここまでです?
    亀更新につき一回更新終わったらあげときますね(´・ω・`)
    ではまた?

    2007-03-14 14:01:00
  • 92:

    名無しさん

    ?

    2007-03-21 09:47:00
  • 93:

    ちゅ、ちゅ、と軽いキスを彼女は何度も繰り返した。
    やがて、ぬるりとしたやはり同様に冷たい舌が唇を割って私の口内を這い回る。


    私はまさに、されるがままであった。

    2007-03-21 23:58:00
  • 94:

    ヨドミ書いてた人ですか?ちごたらすいません

    2007-04-02 03:47:00
  • 95:

    あたる◆Reb4b7cNjM

    ちがいますよ〜?ヨドミ検索したらでてきたので目を通しておきますね?
    あの〜・・非常に言いづらいのですけど・・カムイは最初に構成できあがってたんですが、メモとかせずに頭に残してただけなので、生活が忙しすぎて忘れてしまった・・・??
    とゆうまさかの自体に?WW
    なのでまとまるまで短編書いとくことにしました?また見かけられたときにはよろしくおねがいします(^^)

    2007-04-14 23:31:00
  • 96:

    名無しさん

    ??

    2007-06-25 04:13:00
  • 97:

    名無しさん

    少し、乙一さんの文章に似てますね?
    セリフや擬音だけの小説もどきが多い中で、こんな作品を見つけることが出来てとても嬉しいです??
    頑張って下さい

    2007-06-25 11:32:00
  • 98:

    名無しさん

    似ても似つかない

    2007-06-25 17:58:00
  • 99:

    名無しさん

    2007-06-25 20:25:00
  • 100:

    名無しさん

    あげ

    2007-06-28 20:51:00
  • 101:

    名無しさん

    更新止まってますねーーーー 
    短編書くっていうけど、どこにあるのか見つかりません

    2007-06-29 01:44:00
  • 102:

    名無しさん

    更新遅

    2007-06-29 21:39:00
  • 103:

    名無しさん

    a

    2007-06-30 00:35:00
  • 104:

    すんません亀で・・・(ノ_・。)

    こそこそ書いてきます☆

    2007-07-01 11:59:00
  • 105:

    結局、体の関係を持ってしまった。

    行為の後、隣で小さな寝息をたてているカムイはまるで死人の様な白い肌をしていて、私はドキドキした。

    なんて美しいのだ。

    2007-07-01 12:05:00
  • 106:

    ・・・ずっと、カムイが帰らなければいいのに。



    そんな事を、彼女の頬を撫でながら無意識に呟いていた。

    2007-07-01 12:07:00
  • 107:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 108:

    私はその晩、自覚夢というものを見た。

    朝目が覚めたとき、私は自分の意志で夢から離脱していたのだ。

    また、汗で服が湿っている。

    2007-07-01 12:15:00
  • 109:

    『はぁ・・・はぁ・・・何だ?あの夢は』

    私が自覚夢で見たことの脳内整理を始めようとするとき、タイミングよくドアがノックされた。

    2007-07-01 12:21:00
  • 110:

    ――コンコン。



    『司さん、起きてますか。司さん。』

    2007-07-01 12:22:00
  • 111:

    カムイが呼んでいる。

    『ああ、起きてるよ。』

    額に滲んだ汗を袖で拭いながら返事をした。

    2007-07-01 12:24:00
  • 112:

    カチャリ。

    回されたドアノブがゆっくりと引かれ、少し開いたドアの隙間から可愛い瞳が覗いた。

    『どうしたの?』

    2007-07-01 12:26:00
  • 113:

    と問いかけるとドアはまたガチャンと閉められ、少しくぐもった声が扉の向こうから聞こえた。



    『あ、あの朝ご飯できました。食べませんか?』

    2007-07-01 12:28:00
  • 114:

    今行くよ、という言葉を、私はとっさに飲み込んだ。


    『少し調子が悪いんだ。もう少し眠るよ。』

    2007-07-01 17:33:00
  • 115:

    2、3秒の沈黙の後、

    『そうですか。お休みなさい。』

    やがて廊下から気配が消えた。

    2007-07-01 17:39:00
  • 116:

    あれは夢だ。
    ただの夢。

    それは理解できている。
    しかし・・・

    2007-07-01 17:53:00
  • 117:



    私はズキズキと痛む頭を抱え、もう一度眠りについた。

    2007-07-01 18:01:00
  • 118:

    あたる

    更新おわりまつ(つд`)

    2007-07-01 18:02:00
  • 119:

    名無しさん

    えぇ(ToT)ショック(T_T)

    2007-07-01 21:26:00
  • 120:

    >>119

    えぇっ(T-T)なんかすんません(T-T)

    2007-07-13 13:58:00
  • 121:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 122:

    私には、小さな頃から繰り返し見ている夢があった。

    何度見ても新鮮で、そしてどこか懐かしい・・・そんな夢。

    2007-07-13 14:02:00
  • 123:

    舞台は決まって実家近くの河原。

    初夏の心地よい香りが鼻をくすぐる。

    私はなぜか、いつも小さな子供の姿だった。

    2007-07-13 14:06:00
  • 124:

    降りそそぐ太陽を全身に受け止め、はしゃぎ回る小さな体はすぐに熱く火照った。

    靴を脱ぎ捨て、川の水に足をつけてみる。
    ひんやりとした感覚が気持ちいい。
    私は後ろを振り返って声をかけた。

    2007-07-13 14:11:00
  • 125:

    私の視点は常に第三者のものであったが、その[小さい私]と[私]の心は直結しているようなので、彼の思いや考えなどはすべて鮮明に頭に流れ込んだ。

    一つの体に二つの人格が宿っている。
    と言った方が解りやすいのかもしれない。
    しかし、私が彼の体をコントロールする、といったことはなかった。

    2007-07-13 14:18:00
  • 126:

    彼の体が、彼の声が、そうするのを私は中でじっと伺っている。

    それはとても不思議な感覚だったけれど、別段嫌な気はしなかった。

    ただひっそりと、息をひそめて彼と、彼を取り巻く環境を見ていた。

    2007-07-13 14:22:00
  • 127:

    あたる

    ちょっと中断しまつ(゚Д゚)

    2007-07-13 14:23:00
  • 128:

    名無しさん

    .

    2007-07-14 01:17:00
  • 129:

    あげ

    2007-07-14 13:15:00
  • 130:

    名無しさん

    2007-07-14 15:49:00
  • 131:

    彼が私の存在を認識しているか否かを確認する術はない。

    ただ、何度も見る夢の中で、私はある事に気づいた。

    彼はとても天真爛漫な少年ではあるのだが、その側面である人物に対してのみ異常な忠誠心をみせていた。

    2007-07-14 16:37:00
  • 132:



    『母さん!』

    2007-07-14 16:42:00
  • 133:

    腰まで伸びた艶やかな黒髪。
    麦わら帽子に薄いピンクのワンピース姿をしている[母さん]は、いつも暖かい笑顔を少年に向けていた。


    それは、まぎれもなく、私の母親でもあるのだが。

    2007-07-14 16:49:00
  • 134:

    『母さんもおいでよ!気持ちいいよ!』

    いつも彼はしきりに誘っていたけれど、母は何も言わずにただ河辺で見ているだけだった。

    そして、場面は一度フェイドアウトし、私がかつて暮らしていた屋敷に。

    2007-07-14 16:55:00
  • 135:

    あたる

    屋敷には年老いた家政婦が数人働いていた。

    皆、すれ違うと会釈をしていくが、表情は固く、笑顔はぎこちなかった。

    誰も彼と目を合わそうとはしない。必要以上の会話も生まれない。

    2007-07-15 13:54:00
  • 136:

    下げるの忘れてました(;_;)

    ―――――――――――
    彼はそれでも笑顔を絶やさなかったが、無理に明るくしていることは手にとるように分かった。

    2007-07-15 13:57:00
  • 137:

    母の居ない間、彼はひとりぼっち。

    拭いきれない[さみしさ]は、黒煙となって彼から放散され、やがて屋敷中に充満していった。

    2007-07-15 14:07:00
  • 138:

    名無しさん

    あげ(^O^)/

    2007-07-17 04:30:00
  • 139:

    >>138 ありがとございます(*^_^*)

    2007-07-20 20:53:00
  • 140:

    誰にも迷惑をかけないように、にこにこと一人遊びをする。
    楽しいわけではない。
    人の目が気になるだけだ。

    ただ、そうしていると、こころの中まで黒いなにかが少しずつ染み込んでくるのが感じられた。

    2007-07-20 20:58:00
  • 141:

    彼は確かにそこに在るのだが、まるで見えないもののように扱われている。

    そんな彼と心を通わせてくれるのは、話を聞いてくれるのは、唯一母親だけだった。

    2007-07-24 20:44:00
  • 142:

    故に、母の言うこと、教えなどは彼の世界に多大な影響を与えていた。

    クロやシロの判断。常識など、すべては母親によって彼の心に塗り込まれてゆく。
    何色にでも、思うまま。
    好きな色に。

    2007-07-24 20:49:00
  • 143:

    子供の心はカンバスと同一である、と私はかつてペンをおとしたことがある。

    やがて、少年は新しい色に包まれた。

    2007-07-25 12:17:00
  • 144:

    名無しさん

    あげっ(>_

    2007-07-26 23:41:00
  • 145:

    名無しさん

    あげ????

    2007-08-01 18:56:00
  • 146:

    亀すいません(;_;)

    2007-09-13 22:22:00
  • 147:





    ――――・・・・・・・・・?

    2007-09-13 22:28:00
  • 148:

    それは、

    上下左右もわからない闇の懐での小さな光

    境目の消えた世界から導いてくれる絶対的な帰路

    2007-09-14 00:17:00
  • 149:

    母の笑顔こそが・・・



    彼にとっての―――・・・・・・?

    2007-09-14 00:20:00
  • 150:

    いつも、そこで夢は途切れた。


    ような気がする。

    2007-09-14 00:24:00
  • 151:

    先を見たような気もするし、
    目覚めたような気もする。

    ハッキリとは、何も覚えていない。

    2007-09-14 01:35:00
  • 152:



    ただ、喉に刺さった骨のような、僅かな違和感を残していた。

    2007-09-14 01:36:00
  • 153:

    頭がずきん、と鈍く痛む。



    (私は何かを・・・忘れている・・・?)

    2007-09-14 01:42:00
  • 154:

    ゆっくりと、沈んだ体が浮上していく感覚。
    夢から覚めるという合図。

    瞼を開けた後・・・?
    否その前だったろうか。

    2007-09-14 14:31:00
  • 155:



    私は睨まれていた。

    異常に大きな二つの眼球に。

    2007-09-14 14:33:00
  • 156:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 157:

    目が覚めると、カムイが裸で自分の隣に寝ていた。

    軽く汗ばんでいて、白いからだは桃色に染まっていた。

    更に、何らかの行為によって乱れた呼吸を、肩で息をするようにハァハァと整えている。

    2007-09-14 14:38:00
  • 158:

    (なんだ・・・?)


    また、頭が痛む。
    右手を額に当てながら起きあがると、自分も素っ裸であることに気がついた。

    2007-09-14 14:46:00
  • 159:

    掛け布団をめくると、まるでつい先程の出来事かのように、自身がぬらぬらと厭らしく光っていた。


    (なんなんだ一体・・・
    私は寝ている間にカムイを抱いてしまったのか・・・?)

    2007-09-14 14:58:00
  • 160:

    あたる

    休憩(´・ω・`)

    2007-09-14 15:23:00
  • 161:

    名無しさん


    2007-09-19 20:34:00
  • 162:

    名無しさん

    待ってます(^-^)/

    2007-10-04 07:23:00
  • 163:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 164:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 165:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
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