小説掲示板"仮面"のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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"仮面"

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  • 1:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    すべて実話です☆

    2007-03-11 14:06:00
  • 2:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    今から2年前…。

    ―2005年.3月

    当時あたしは17歳。この時、生まれて初めて水商売の世界へ入った。

    2007-03-11 14:07:00
  • 3:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしって遊ばれやすいのかアホなんかは分からへんけど、今まで付き合って来た彼氏とはほぼ全員いい別れ方してない。

    2007-03-11 14:08:00
  • 4:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    股かけられてたり嘘つかれてたり浮気されたり…。
    でもそうやって遊ばれながらも相手の事はめっちゃ大好きやった。

    2007-03-11 14:10:00
  • 5:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな時に、1年ちょっと付き合ってた彼氏が居た。
    そんなに長い期間付き合った事がなかったあたしは、この人とはちゃんと付き合えそうやなとか思ってた。
    でもこいつも最終的には前の女ってやつとコソコソ遊んだりしてた。
    それが分かった時は一瞬で冷めた。
    結局こいつもかいみたいな。

    2007-03-11 14:11:00
  • 6:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それまでの彼氏も全員前の女関係で別れてきた。
    だからあたしは前の女っていう存在が大っ嫌い。

    2007-03-11 14:12:00
  • 7:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんなあたしは年上好きで、今まで付き合った人はみんな年上。15.16歳なりにも一途に彼氏だけを見てたつもりやったのに、あたしのそんな真っ直ぐな想いも、この嘘と裏切りのせいで簡単に潰されて行った。
    《男ってこんなに裏切って行くもんなんやなぁ》
    信じてた人に裏切られた時のつらさ…一生忘れられへんと思う。

    この時からあたしは、男の人を信じられなくなった。

    2007-03-11 14:13:00
  • 8:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしの周りの友達は15.16歳から水商売始めてたけど、あたしには全く興味がなかった。
    むしろ嫌いやった。
    『水商売とか絶対せぇへんしー!』
    いつもこんなん言うてたけど、これ言うてる子ほど結局水商売するねんなっ☆

    2007-03-11 14:14:00
  • 9:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして17歳の冬―

    その頃仲良かった友達の佳奈に、『一緒に夜行こやぁ!』と誘われた。
    佳奈はあたしの1つ年下で16歳☆16歳とは思えないほどの綺麗な顔立ちでべっぴんさん♪
    佳奈のお姉ちゃんがあたしと同い年で、良く一緒に遊んだりしてた。

    2007-03-11 14:15:00
  • 10:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    佳奈は14歳の時に水商売を始めたが、当時働いてた店が潰れたのがきっかけでそれから仕事はしていなかった。

    2007-03-11 14:16:00
  • 11:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    私『あたし人見知りやし絶対できなさそうやわぁ〜!』
    佳奈『あたしもやでぇ!でも絶対出来る!!ちょっとだけでも行こぉやぁ☆』
    と言われ、かなり悩んだあげく《やってみよ》という気持ちで行く事にした。

    2007-03-11 14:17:00
  • 12:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして働く店も決まり、初出勤☆
    私『なぁめっちゃ緊張すんねんけど(笑)』
    佳奈『あたしも最初は瑠衣ちゃんみたいやったけどすぐ慣れるでぇ!』
    とこんな会話しつつ店に到着。
    ボーイに紙を渡され、名前や住所など書いてキャッチで外に出る。

    2007-03-11 14:17:00
  • 13:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    キャッチ中は、店の子と喋ったりしてて楽しかった☆そんな時にお客さんが入って席につかされる。
    ボーイの人に簡単に教えてもらい、店の女の子と一緒についた。

    案の定、何も喋れません(笑)
    最後の方はちょこちょこ会話は出来たけど、やっぱりまだまだやった。

    2007-03-11 14:18:00
  • 14:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな感じで何回か席についてこの日の営業は終了。日払いで給料をもらい、店を出た。
    佳奈『どやったぁ?いけるやろ?!』
    「微妙やわぁ!なんとか雰囲気はつかめたけど慣れんのには時間かかりそぉ。でもちょっとおもろいかも♪」
    『やろぉ?!明日はどうする?』「行こっか(笑)」
    こんな感じで明日も行く事になった。

    2007-03-11 14:19:00
  • 15:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして次の日、昨日と同じように出勤する。この日は初めて店の経営者の人を見た。
    名字が「島崎」で、みんなからはしーちゃんて呼ばれてた。みんなとめっちゃ仲良さそうに喋ってる。
    しーちゃんは、見た目は恐いけど笑ったら優しそうな感じ☆37歳やけどもっと若く見えた。第一印象はクールな大人って感じやな!
    これがあたしとしーちゃんとの出会い。

    2007-03-11 14:19:00
  • 16:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    女の子達は、『しーちゃん聞いてぇー!』とか言って、媚びを売りに行くかのようにしーちゃんにプライベートな相談を持ちかけたり、たわいもない話を楽しそうに喋ってる。佳奈もそのうちの1人やった。
    そんな中、あたしは仕事関係以外でしーちゃんと喋る事はなかった。
    人見知りっていうのもあったけど、まず興味もないし、ただ経営者。
    媚び売りにったとこでどうなんの?たいな。

    2007-03-11 14:20:00
  • 17:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事を思いながらもあれからは毎日のように出勤していた。店にも入店して、接客にもだいぶ慣れて来た頃、仕事の合間にしーちゃんと会話を交わした。
    し『どうや〜?もう慣れて来たやろ☆』
    「うん、だいぶ慣れたわぁ!初めの頃とは大違いです(笑)」『せやな(笑)見た目も変わって来てるやん!あーせや瑠衣番号教えといて!』
    と言われ、あたしとしーちゃんは番号交換をした。

    2007-03-11 14:21:00
  • 18:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    番号交換をしたからといってお互い連絡を取り合う事も無く、私はいつものように出勤した。
    あたしと佳奈が入店して2ヶ月がたった頃、毎日一緒に出勤していた佳奈の出勤が少なくなり、あたしはこの時から定休日以外の日は1人で出勤するようになった。

    2007-03-11 14:22:00
  • 19:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして営業中、5人ぐらいでVIP席に座っていたお客さんについた時。
    その人達は見るからにやくざで、あたしはその中の一番上である人の隣に座った。
    こうゆう人苦手やなぁ〜とか思いながら会話を交わす。
    『初めまして☆瑠衣です』「おぉ〜!こんな子おったんかいな!もっとはよ来てくれなあかんわぁ〜!」
    この人の見た目は50歳ぐらいでハゲでチビ。だんだん会話をして行くうちに、気に入ってくれた。

    2007-03-11 14:23:00
  • 20:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    どんな人であっても気に入ってくれんのは嬉しい☆
    そんな感じで延長、指名が続き、他のお客さん達が帰って行った頃…
    あたしもそろそろ疲れて来て、もぉ〜はよ帰ってとか思ってたら、ちょうどボーイが『すいません、そろそろお時間なのでお会計の方よろしいでしょうか?』と聞きに来た。
    するとそのやくざは、「なんでやねん!この店閉店時間とかあらへんやろ!まだ帰らへんぞ」と言い、気分を害したのか、あらゆるところにいちゃもんをつけてきた。

    2007-03-11 14:24:00
  • 21:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しまいには『タダにせぇ!オーナー呼べ!』とか言い出した。
    そして店長がしーちゃんに電話をしたところ、しーちゃんは忙しくて来れへんとか…。
    自分の店がぐちゃぐちゃなってんのに来れへんてどんな経営者やねん!とか思いながらも、店長の指示であたし達は席から外された。

    2007-03-11 14:25:00
  • 22:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてしーちゃんに指示を受けたのか、店長は必死でそのやくざと話す。だいぶ長い時間モメてたけど結局しーちゃんは来ませんでした。笑
    やっとおさまったと思ったらもう昼前…。
    明日も仕事やのに全然寝れへんやんとか思いながら女の子達と喋って家に帰った。

    2007-03-11 14:25:00
  • 23:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして寝てる時…携帯の着信音で目が覚めた。

    《しーちゃん》

    え?!なんで?初めて掛かって来た電話に、あたしは何故か必要以上にびっくりした。「あー昨日の事か」と思い電話に出る。

    2007-03-11 14:26:00
  • 24:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『…はい』
    「おはよ〜☆寝てたんけ?」『うんめっちゃ!なんなん?』
    「おーちょっと昨日の事教えてほしいねん。瑠衣いたやろ?みんなに掛けても出よらんねん(笑)」
    『も〜めっちゃだるかったって!そんな時に経営者は何したはったんやろなぁ(笑)』と言いながら昨日あった事をある程度説明した。

    2007-03-11 14:27:00
  • 25:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして説明が終わった後、『すまんかったなぁ〜それ多分知ってる奴やわ!出禁しとくしもう大丈夫やし☆』「分かったー」
    『てかお前今日はよ出て来れへんけ?』「なんで?何時ぐらい?」『ん〜7時ぐらい!飯いこか☆』「まじでー?分かった♪」と言って電話を切った。

    2007-03-11 14:28:00
  • 26:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    時計を見るともう夕方…。全然寝てへんやんとか思いながらも、重たい体を起こし、用意をし始めた。
    そして駅まで向かい電車に乗る。
    《しーちゃんと2人て何か嫌やなぁ〜》とか思いながら電車を降りて、店まで向かう途中しーちゃんに電話をする。
    『今店の近くなんやけどどこ行ったらいいん?』「そこの近くにある喫茶店で待っといて!もう着くし」と言われ、喫茶店に入った。

    2007-03-11 14:28:00
  • 27:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてふと気になったあたしは、『てかしーちゃんて彼女とかいるん?』「おらへんよ☆」
    『絶対うそ!いっぱい居そうやし(笑)てか今まで店の子とか好きになったりとか無いん?』「ないなぁ〜。そこはちゃんと割り切ってるしそんなん考えられへんわ!(笑)」『へぇ〜そんなもんなんかなぁ。』とかそんな話してたら出勤の時間になり、おあいそして店を出た。

    2007-03-11 14:31:00
  • 28:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『ありがとう☆ごちそうさまで〜す』「おぅ!頑張れよ!」
    そしてしーちゃんと別れた時、キャッチ場所で店のボーイに会った。
    私『おはよう』「え?!島崎さんと居たん?」『うん、ご飯食べに連れてってくれてん!』「まじで??」

    そらびっくりするわなぁ〜しーちゃんは店の子とご飯行くのは普通やったけどあたしとしーちゃん2人となると、そんな仲では無かったから誰もがびっくりしてたと思う。佳奈もびっくりしてた。

    2007-03-11 14:31:00
  • 29:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それからしーちゃんとは良く喋るようになり、今までは絶対ありえへんかった、店からの送迎が始まった。
    店がオープンした頃はしーちゃんが送りもしてたみたいやけど、いつの間にか無くなったらしい。

    2007-03-11 14:32:00
  • 30:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてあたしはいつも通り電車で帰ろうとしてた時、いきなりしーちゃんに『今日送ったるわ!』と言われた。
    「えっまじで?!どこまで?家まで?!」『お〜家まで』「まぁじでぇー!めずらしいないきなり(笑)ありがとー☆」
    うちの店ってこの時本間に送りがなかったからめちゃめちゃ嬉しかった☆

    2007-03-11 14:33:00
  • 31:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしの家は電車で乗り換えもして1時間ぐらいかかるところ。
    仕事で疲れてる時のこの帰り道は真剣にだるかった。

    2007-03-11 14:33:00
  • 32:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それに帰りはいつも朝やったから、通勤ラッシュの満員電車…。
    今思えば毎日ようやってたわて思う(笑)
    車でも朝やったら1時間ぐらい掛かるところを、何故かしーちゃんはあたしだけ送ってくれた。
    まぁはたから見たらひいきってやつかな(笑)

    2007-03-11 14:34:00
  • 33:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    帰りの車の中では、しーちゃんが喋り役で、あたしは聞き役。
    しーちゃんは15歳の頃にやくざの世界に入ったらしく、今はやめて5年経つとかその時の出来事、しんどかった事、しーちゃんはバツ1で子供が2人いる事とかいろいろ話してくれた。
    そんな時あたしは睡魔に襲われながら半寝状態で聞いてたのを覚えています。笑

    2007-03-11 14:36:00
  • 34:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして家までの道のりを説明して、瑠衣家到着☆

    『ありがとぉ〜お疲れっ!気ぃつけて☆』「お〜お疲れさんっ」と言い車から降りて家に入り、化粧を落としてそっこーで布団に入った。

    2007-03-11 14:36:00
  • 35:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんは、あたしを送ってくれた後はいつも、お疲れメールを送ってきてくれる。
    あたしはそのメールが来るまでは、いつも家まで送ってくれてるお礼の気持ちとして、どれだけ眠たくても起きていた。
    そしてその返事を返した後、そっこーで眠りにつく。

    2007-03-11 16:33:00
  • 36:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この頃のあたしの睡眠時間は4時間ぐらい。
    そして週1回の休みの日は、一日中死んだようにずっと寝る。
    地元の友達も遊びに誘ったりしてくれてたけど、この時だけは睡眠を取ってしまってた。

    2007-03-11 16:35:00
  • 37:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして今日も夕方に起きて準備をしては店に向かう。今日は給料日☆
    いつものように仕事して店を閉めた後、しーちゃんが来て、1人ずつ呼ばれて給料をもらいに行く。渡し終えて女の子達が帰った後、あたしはしーちゃんと仕事の話をしてた。

    2007-03-11 16:36:00
  • 38:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    すると、入り口から見た事ない20歳ぐらいの女の子が2人入って来た。
    しーちゃんの知り合いらしく、以前この店で働いてた女の子らしい。その子らは騒ぎながら、『しぃちゃぁぁん♪カラオケしていいー?』「おーええよ。なんやねんいきなり(笑)酔いすぎやお前」
    その女の子がしーちゃんにベタベタしながら騒いでた。
    《待ってこいつらバリうっさい。》とか思ってたら、その子らはカラオケをし始めた。

    2007-03-11 16:39:00
  • 39:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな中であたしとしーちゃんはまた、仕事の話をし始める。
    あまりにもギャーギャーうるさかった為、あたしは『なぁうるさい。今度にしよ!』と言いその日は話をやめて、あたしは店を出た。
    《ほんまうっさい女嫌いやわぁ》とイライラしながら家に帰る。

    2007-03-11 16:41:00
  • 40:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    家に着き、そっこーで眠りにつく。本間に寝る為だけの家。
    この仕事をしてから、今までには無かった環境や人付き合いのせいか、精神的にかなり疲れてた。
    そんな時に唯一落ち着けた場所が、1人で居られる自分の家。
    この時だけは素の自分で居れた気がする。

    2007-03-11 16:42:00
  • 41:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でも忙しいとか疲れてるってめっちゃいい事やなって思った。
    暇な時間があれば、いろんな事を考えてしまう。そして1人で落ちて行く。
    ある時、仕事にも慣れてきて、何かの物足りなさで無意味に病んでた頃…。一週間ぶっ通しで薬物に走ってしまい、連続で無断欠勤をした事があった。
    あたしはそんな弱い自分が大嫌いやから、忙しい時はすっごい楽しく感じてた。

    2007-03-11 22:45:00
  • 42:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは昔から、嫌な事があった時や、しんどい時はすぐ薬に逃げてしまう悪い癖があった。
    アカンて分かってんのに我慢ができひん。むしろこんな気持ちいいのに何で世の中では許されへんねやろ。
    あたしの親友は薬物やと真剣に思ってた。

    相当痛い女。

    2007-03-11 22:46:00
  • 43:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてこの薬漬けやった一週間の事は、あまり記憶がありません。
    ただ覚えてるのは、『足りひん足りひん』などとひたすら言うてた事、あたしが何の連絡も無しにいきなり仕事を休んだ事で、しーちゃんが心配して連絡してきてくれた事ぐらい。

    2007-03-11 22:48:00
  • 44:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事をしてても、落ち着いた時には、何も無かったかのような顔をしてまた出勤する。
    当然店長やボーイには、『何しててん連絡ぐらいしろよ!』と言われたけど、「はいはい」と適当に返事をしては、この頃から当欠、無欠が増えて行った。

    2007-03-11 22:49:00
  • 45:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ほんま、デタラメな女。


    でもそんなあたしが変われたのは、全部しーちゃんのおかげやねんっ

    2007-03-11 22:50:00
  • 46:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして6月も終わりに近づいてた来た頃…。この時は、真面目に出勤していた。
    当時あたしは出前にハマッてて、店を閉めた後、みんなで『なに頼む〜?』とか言って出前を頼む。
    そしてみんなで喋りながら一緒に食べる。
    時には店が普通のカラオケBOXになったり♪

    2007-03-12 11:51:00
  • 47:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そこでしーちゃんが来て『帰ろかー』の一言でみんなは帰る準備をする。
    私『しーちゃん今日も送ってくれんのー?』「おぅ送ったるよ」と言い店を出た。
    《ほんま何でいきなり送ってくれるようになったんやろ。疲れてんのに優しいなぁ〜いつもありがと♪》と、口では言えないので心の中で言うといた☆

    2007-03-12 11:52:00
  • 48:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    帰り道、いつものように会話をしていた。あたしはこの時、前にも聞いた事がある事をもう一度聞いた。
    『てかしーちゃん彼女はぁ?』
    「いるよ☆」

    ………えっ

    2007-03-12 11:53:00
  • 49:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『居るん?!できたん?!』「え?前から居るで(笑)」『そぉなんっ?!前めっちゃおらへん言うてたし(笑)なんの嘘やねぇーんっ』
    「あんま人に言わへんしなぁ〜」『なんで今言うたん(笑)何人いんの?笑』「ん〜今は5人(笑)てかお前見た事あるで!こないだ2人で店来てた女おったやん?あれの片方」『はぁまじで?!?ばり歳離れてんちゃうん!それが本命?』「今んとこはな(笑)」
    その彼女はあたしの1個上の18歳らしい。

    2007-03-12 11:54:00
  • 50:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《あのこないだ店に来てたうっさい女のツレ、しーちゃんの女なんや(笑)てかしーちゃん若い子好きなんかなぁ〜》
    彼女が居ると聞いたあたしは、何故か微妙にショックやった。

    2007-03-12 11:55:00
  • 51:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんの事が好きとかじゃない。
    でも、しーちゃんは何人かの店の女の子がいるにも関わらず、あたしだけに優しく接してくれてたような気がしたから…ちょっとは気になるやん?
    何でやろっていう気持ちとあたしの事気に入ってくれてんのかなっていう気持ち。
    でも、あたしの勘違いやったみたいやね。
    その事を聞いた時、あたしはそう思った。

    2007-03-12 16:52:00
  • 52:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、家の前に着いてるにも関わらず、あたし達は車の中で喋り続けた。

    『お前は男作らへんの?』「うん!欲しいとも思わへん☆」
    『へぇ〜なんでなん?』「男いたら何かいろいろとしんどい(笑)」とか、仕事とはまったく関係のない話をしてた。

    2007-03-12 16:53:00
  • 53:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしはその頃、本間に彼氏が欲しいとかは、まったく思ってなかった。というよりいらんかった。
    もう裏切られんのは嫌や。男の事で悩むのはもう嫌。
    それなら最初から付き合わへんかったらいいねん。人を好きにならへんかったらいい。
    実際この頃、好きな人もいいひんかったし、男関係の悩みも無かったから、あたしにとってはすごい楽やった。

    2007-03-12 16:54:00
  • 54:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして軽く1時間以上喋り続け、時間はもう昼前。
    今日も夜から仕事やし、また寝れへんなぁ〜と思ってたけど、帰りたいとは思わなかった。
    するとしーちゃんが、
    『あ、お前ドレス買うたるわ!』と言い出した。
    「え〜?!そんなんいいわぁ!」『ええやん!今日それ着て出勤なっ♪』と言い、車を走らせた。

    2007-03-12 16:56:00
  • 55:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんは、夜だけじゃなく昼も仕事していて、いつ寝てんの?ってぐらい動き回ってたから、その時もかなり疲れてたと思う。
    しーちゃん眠たいはずやのに…疲れてんのに何でそんなんすんの?てか、37歳ってそんな元気なもんなん?笑
    あたしは店の子やから、経営者なりにこれも仕事やと思ってしてるんかなと思ってた。

    2007-03-12 16:58:00
  • 56:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、30分ぐらい走った頃に、ドレスやスーツなどがいっぱい売ってるお店に着いた。
    『どれがいい?好きなん選びや』と言われ、あたしはドレスを見て回る。
    でも気付けばスーツを見てる自分がいた。
    「なぁしーちゃん、スーツがいい(笑)」『おーええよ。あ、これは?』と、しーちゃんが見せたのは白のスーツ。
    「あっそれいいやん!それにする♪」と言いそのスーツに決めた。これが、しーちゃんからの初めてのプレゼント♪

    2007-03-12 16:59:00
  • 57:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『ありがとぉ!今日着るわ☆』「大事にしろよっ!(笑)」『当たり前やんっ毎日着るわ(笑)』
    「てか今から家帰ってもお前寝る時間ないんちゃうん?」
    時計を見るともう3時。あたしは5時には起きて用意してたので、帰って寝たとしても1時間あるかないか…。

    2007-03-12 17:39:00
  • 58:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『本間やなぁ〜。もうオールで行くわ!』
    「どっかで寝るけ?」『どっかって…どこ?』
    「ホテル。」『え?!ホテル?!ラブホとか?』
    「なに心配してんねん(笑)何もせぇへんわ!こっからやったら近いしちょっとでも寝れるで。風呂もあるしそっから出勤したらえーやん☆」
    『あ〜…どうしよかなぁ。』

    2007-03-12 17:40:00
  • 59:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    めっちゃ悩んだ。でもしーちゃんは、店の子全員が言うように、店の女の子に手を出したりそんな変な事をするような人じゃない。それぐらい真面目さが伝わってくる人。
    だからそこは信用してた。

    『ほんじゃそうするわ☆』「おぅ。俺もそっこー寝るし」と言い、あたし達はラブホへ向かった。

    2007-03-12 17:44:00
  • 60:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    着いて部屋に入り、しーちゃんはそっこー寝る体勢に入った。あたしはその場に慣れへんくて、ソファーに座りテレビを見ていた。
    そしてしーちゃんが服を脱いだ瞬間、あたしはびっくりした。


    全身入れ墨………。

    2007-03-12 18:58:00
  • 61:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    初めて生で見た入れ墨だらけの体に、あたしは思わず
    『すげぇ……』
    と見とれてしまった。しーちゃんは、そんなあたしを無視するかのように、布団に入っていく。
    『寝るわ☆お前もはよ寝ろよ』「うん!おやすみ〜」
    と言い、あたしはテレビを見続けていた。

    2007-03-12 18:59:00
  • 62:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんが寝てるベッドに入り込んで行くというそんな勇気は無かったので、あたしはソファーで寝る事にした。

    するとしーちゃんが、『こっちで寝ぇへんの?』と声をかけてきた。
    「うん、ソファーで寝るわぁ☆」『風邪ひくで!こっちきいや』
    「いいって!大丈夫☆」『だから何もせぇへんやんけ(笑)いつまで心配してんねん』と言い、ベッドからおりて、あたしの隣に座った。

    2007-03-12 19:00:00
  • 63:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、しーちゃんが
    『寝よか』と言い、あたしの手を引っ張った。
    ベッドまで連れられ、2人で布団に入る。
    すると、しーちゃんがあたしの方へ寄ってきた。

    2007-03-12 21:09:00
  • 64:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    えっ…ちょー待って!
    こわい…。もしかして騙された?!
    と思いながらも、あたしは抵抗しながら『何もせぇへんのちゃうん』と冷たく言った。
    「そんな拒否らんでええやん(笑)冗談やんけっ」と言い、しーちゃんはあたしから離れて背中を向けた。

    2007-03-12 21:11:00
  • 65:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《なんなんこの人。女いるくせに。こわかったぁ〜》とか思ってたけど、しーちゃんが途中でやめた事にちょっと寂しく感じた。
    なんでやろ。
    好きやったんかな?

    2007-03-12 21:12:00
  • 66:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんのアソコには、玉が7つ入ってるらしい。
    これは、前に店のボーイと喋ってる時に聞いた事。
    あたしはそれも気になってたし、37歳のエッチてどんなんなんやろっていう好奇心もあった。笑

    2007-03-12 21:13:00
  • 67:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして…。

    結局あたしはしーちゃんとヤッてしまった…。

    《あーあ…やってもぉたぁ。しーちゃん女いんのに。あたし最悪やん…》やってしまった事を後悔してももう遅い。あたしは考えないようにした。

    2007-03-12 21:17:00
  • 68:

    名無しさん

    玉7つって(笑)
    因みに、どぅでした?(笑)

    2007-03-12 22:37:00
  • 69:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    37歳のエッチは、いたって普通。
    アソコの玉も、ぶっちゃけそんな良いもんでも無かった。
    しーちゃんごめんっ!笑

    なんか何とも言えへん変な感触やな!

    2007-03-12 23:40:00
  • 70:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でも今日やった事で、あたしはしーちゃんの浮気相手になってしまったんや…とか思いながらボーっとしていた。

    するとしーちゃんが、
    『なぁ…、付き合わへん?』と言ってくる。

    2007-03-12 23:42:00
  • 71:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《嘘やろ?!てかやり終わってからそれ言うか?》

    『え?!本気で言うてるん?!』「うん。いや?」
    『嫌っていうか…何でそんないきなりなん?』「前から気になってたで」
    『てか女いはりますやん!』「じゃあ全部終わらしたら付き合ってくれるん?」『分からへん。今は無理やわぁ。』と言うと、それ以上は何も言ってこなかった。

    2007-03-12 23:44:00
  • 72:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    これって…告白?やんな。しーちゃんがあたしを?
    嘘や。絶対嘘や。そんなにいっぱい女欲しいの?
    てか何であたしなん?もっとカワイイ子いっぱい居てるよ。
    それにしーちゃんは大人やし、お金も持ってるし、あたしとは生きてる環境がまったく違う。
    そんな人があたしの事を?絶対嘘や。

    2007-03-12 23:46:00
  • 73:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしはどこにでも居るような、17歳のただのガキ。
    あたしみたいな女、しーちゃんとは釣り合わへん。
    あたしにしーちゃんは、もったいないよ。

    でも、めっちゃ嬉しかった。

    2007-03-12 23:48:00
  • 74:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事を考えてたら、知らん間に寝てしまってた。
    そして、しーちゃんの携帯の着信音で目が覚める。
    《眠たぁ……。》

    しーちゃんも起きて、電話で誰かと喋ってた。

    2007-03-13 02:41:00
  • 75:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    時間は夜8時…。
    遅刻やな〜と思いながら、あたしは起き上がってタバコを吸っていた。
    電話を終えたしーちゃんが、『シャワー浴びるわ。一緒に入る?笑』
    あたしが「なんでやねん(笑)」とごまかすと、しーちゃんはお風呂へ入って行った。

    2007-03-13 02:44:00
  • 76:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは、数時間前の事を思い出す。

    しーちゃんとやった事。しーちゃんに付き合ってと言われた事…。

    本気なんかな?あたしはそればっかり考えてた。

    2007-03-13 02:45:00
  • 77:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、しーちゃんがお風呂から出てくる。
    それと同時にあたしもお風呂に入った。
    お風呂から上がると、しーちゃんは誰かと電話で喋ってた。仕事の話みたい。
    そしてあたしが、洗面所で化粧をしてる時…。
    『るいーー!』と呼ばれ、あたしはしーちゃんが居る方へ行った。

    2007-03-13 02:47:00
  • 78:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『どうしたん?』
    「店に俺の客来てるみたいやねん。ちょっと行かなあかんわ…。悪いけど先行っとくしタクで来れへんけ?」
    『え〜なにそれ〜。…分かったぁ。』と言い、あたしは洗面所に戻り、化粧をした。

    2007-03-13 02:49:00
  • 79:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして化粧も終わって、ソファーに座りタバコを吸っていた。
    ふとテーブルを見ると、1万円札が置いてある。

    《タク代やろな…そんなんいいのに…。》
    と考えてたら、なぜか急に寂しくなった。

    2007-03-13 02:50:00
  • 80:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でも1人で居るラブホもかなり不気味だったので、あたしは急いで準備をする事にした。
    そして、しーちゃんに買ってもらったスーツを着る。
    あたしにこんなスーツが似合うのだろうかと思いながらも、鏡に映った自分を見てびっくりした。

    《ばり似合てるやん…》と、我ながら大満足。笑

    2007-03-13 02:52:00
  • 81:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんありがと♪と思いながらホテルを出て、タクシーに乗る。
    ホテルから店までは、タクシーで5分ちょっと。
    だからしーちゃんが置いて行ってくれた1万円は、多すぎた。

    2007-03-13 02:53:00
  • 82:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    タクシーのおっちゃんと喋りながらも、あたしはしーちゃんの事を考えてた。
    《店行っても普通にできるかなぁ?てかあたしこれって一応しーちゃん振った事になるんやんな?ばり気まずなるんちゃうん…》
    と考えてたら、店到着。
    9時出勤やのに、もう10時過ぎてるし…。
    ここは開き直ろうと思い、深呼吸をして店に入った。

    2007-03-13 02:55:00
  • 83:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    店に入ってまず、ボーイに挨拶をする。
    店の中を見渡すと、VIP席にしーちゃんと、しーちゃんのお客さんと思われる人が1人、座っていた。そこには何人かの女の子もいる。
    ボーイに、『そこのVIPついて』と言われ、あたしは心臓バクバクで、その席へと向かった。

    2007-03-13 11:46:00
  • 84:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《しーちゃんいたら気まずいって…。普通にできるかな。》と不安になりながらも、お客さんに挨拶をして席に座った。
    向かい側にはしーちゃんが喋ってる。
    あたしは、目が合わへんように、必死で顔を反らした。

    2007-03-13 11:47:00
  • 85:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《あたし、この人とヤってんなぁ…。しかもさっきまで2人で一緒にいてんなぁ。しーちゃんはどぉ思てんねやろ》

    しーちゃんは、さっきまでの事が嘘やったかのようにいつもの笑顔で、いつもの声で喋ってた。
    気付けばボーっと考えてる自分がいる。
    あかんっと思い、あたしは必死で笑顔を作った。

    2007-03-13 11:48:00
  • 86:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    すると、店に1人のお客さんが入って来た。
    その人は20歳で、元々店長やボーイ達と仲が良く、最近よく来る人で名前はせいじ。

    あたしに指名が入り、この場所から逃れられる事になった。

    2007-03-13 11:50:00
  • 87:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    やったぁぁ!!とせいじに感謝しながら席を立つ。

    せいじの席についた瞬間、あたしはさっきまでの緊張が取れて、いつものように楽しく喋ってた。

    2007-03-13 11:51:00
  • 88:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてお客さんも帰り、店を閉めた後…。
    あたしはしーちゃんとあまり喋りたくなかったので、佳奈と喋ってた。
    佳奈と会うのも久しぶり☆
    最近出勤がバラバラやったから、2人で喋る機会も少なかった。

    2007-03-13 11:56:00
  • 89:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『久しぶり〜♪かわいいやんっ!どしたんこのスーツ!』
    「しーちゃんに買ってもらってん(笑)」
    『うそぉ?!まじで??!いいなぁ〜。最近ほんま仲いいよなぁ!』「せやなぁ〜いきなり仲良くなったわ」
    あたしは、しーちゃんとヤった事やさっきまで一緒にいた事は言わなかった。
    佳奈とは何でも喋れる仲やのに…これだけは言えへんかったなぁ。

    2007-03-13 11:57:00
  • 90:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    いろいろ喋りながらも、店に長居するのは嫌だったので、あたしは佳奈と帰る事にした。
    しーちゃんが、ボーイ達と仲良く喋ってるところを、あたしは『お疲れ〜』とだけ言い、逃げるようにしてその場をすり抜けて行く。

    逆にこっちの方が意識してるよなぁ…と思いながらも、あたしはそのまま店を出た。

    2007-03-13 23:57:00
  • 91:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    駅に着き、電車に乗る。
    朝の通勤ラッシュの満員電車。周りはサラリーマンや制服を着た学生達…。

    当時のあたし達は、明るめの髪の毛に、2人して全頭スパイラルやった。そんな頭に真っ白のスーツ。まるでここには場違いかのような頭も格好も派手な2人。
    でも疲れていたあたし達は、いつも人の目なんて気にしてなかった。

    2007-03-13 23:59:00
  • 92:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    佳奈とは家も近い為、降りる駅も一緒☆
    この頃、駅前のミスドで「ポンデリング」を食べる事が2人の定番やった。
    今日も朝から、『行くやろ?笑』の一言であたし達はミスドへ入る。
    ここに来ると疲れも吹っ飛んで、あたし達は何時間も語り合いながらひたすら食べていた。
    あの客がどうとかあいつがどうとか…そして今日も喋り疲れて家に帰る。

    2007-03-14 00:02:00
  • 93:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    家に着くと、もうお昼を過ぎていた。でも今日は定休日で休みやし♪
    ゆっくり寝ようと思い、ベッドに入った。

    てゆうか…。
    しーちゃんから連絡ないよなぁ…。

    2007-03-14 00:04:00
  • 94:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    いつもなら、仕事が終わって家に着いた時にはメールをくれる。
    でもこの日は無かった。
    《なんで?嫌われた?!もしかして…やるだけやって終わりとか?女といるとか?》
    いろんな事が頭に駆け巡る。
    でも考えても仕方ないので、気にせんとこ☆と思い眠りについた。

    2007-03-14 00:07:00
  • 95:

    名無しさん

    アゲ

    2007-03-14 05:38:00
  • 96:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    PM9:00―

    起きたら外が暗い事なんて当たり前。あたしは起きてまず、携帯チェックをする。

    お客さんからのメールや友達からの着信。そこにしーちゃんからの連絡は無かった。

    2007-03-16 09:46:00
  • 97:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《まじなんなん!?やるだけやってほったらかしかい。やっぱ遊ばれたんやぁ…結局みんなそんなもんやん》
    とか思いながら、あたしはしーちゃんに期待をするのはやめた。
    適当にされるならあたしも適当にする。
    好きや言われてちょっと期待してたあたしがアホやったわ。

    2007-03-16 09:47:00
  • 98:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてその夜は、佳奈と地元の居酒屋に飲みに行く事にした。
    地元ならいつも決まってスッピン。
    その頃のあたし達は、暇があれば毎日のようにここに来てたから、まぁ簡単に言えば常連さんってやつやなっ♪

    2007-03-16 09:48:00
  • 99:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    普通なら世間一般の16.17歳達は、カラオケであったり、プリクラ撮りに行ったりするんやろけど、あたし達はそんな事より、食べて飲んだりしてる方が楽しかった。

    2007-03-16 09:49:00
  • 100:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    休みの日でも佳奈に会うのは当たり前。
    今までは、中学から仲良かった佳奈のお姉ちゃんの優希とあたしが一緒に居る事が多かったんやけど、佳奈と一緒に仕事を始めてからは、佳奈とばっかり居た為に、優希が『ほんま佳奈ばっかりやなぁ!』と言ってスネた時もあった。
    そんな時は、『自分いっつも忙しいやん!』とごまかすあたし。
    でもたまに3人で飲みに行ったりもしてた。

    2007-03-16 09:49:00
  • 101:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして今日もいつものように佳奈と2人で喋り倒しながら飲んでる時…。あたしの携帯が鳴った。

    メール受信―

    【しーちゃん】

    2007-03-16 09:50:00
  • 102:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    えっ…しーちゃんや…。と驚きながらもメールを開く。
    [おはよう?何してんの?今上村が家来て喋ってんねん?]

    《えっなにこの普通のメール。あなたは一体なにがしたいの?あ、今は女といいひんから連絡してきたんや》
    でも連絡をしてきてくれた事に、少し喜びを感じた。上村とはしーちゃんの後輩の人。あたしも1回だけ会った事があった。

    2007-03-16 09:51:00
  • 103:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは、嬉しさも混じった複雑な気持ちになりながらも、普通にメールを返した。
    [おはよー?今佳奈とまた飲みに来てるわぁ?]

    受信―
    [常連やな?お前らオバハンやねぇ??上村帰ったら電話するわ]

    2007-03-16 09:52:00
  • 104:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《えっ電話してくれるんや。やったっ♪》でも佳奈にはまだしーちゃんの事を言ってなかったので、あたしは心の中で隠れるようにして喜んだ。

    今思えばあたしの方こそしーちゃんの事好きやったんかなて思う。『好き』って言われてから、確実に意識してる自分もいた。
    でも必死で、気付かんように気付かんようにって、自分の中でごまかしてたんかもしれん。
    人を好きになったらあかんと思ってたから。

    2007-03-16 09:53:00
  • 105:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、1時頃あたし達は家へ帰った。家に着いたと同時に、しーちゃんからの電話が鳴る。
    『もしもーし☆』「おぅっ今上村帰ったわ」
    『そぉなん、あたしも今帰って来たわぁ!』「えらい早いやん☆なぁ、今からそっち行ってええけ?」……『なんで?』

    嬉しいくせに素直に「いいよ」と言えないあたし。

    2007-03-16 09:54:00
  • 106:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『ちょっと会いたいなおもて』

    《絶対嘘やし。やりたいだけちゃうの》
    と思いながらもその言葉が嬉しかったあたしは「あ〜別にいいで」
    となぜか偉そうに言った。

    2007-03-16 09:55:00
  • 107:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    スッピンで会うというそんな気まずい事は出来なかったので、あたしは化粧をしてしーちゃんを待つ。

    AM2:00頃―
    しーちゃんが来て、あたしは車へ乗り込んだ。いつもと変わらず普通の会話。
    あたしが『どこ行くん?』と聞くと「しらん(笑)どこ行きたい?」とそんな会話をしながら、ブラブラしていた。

    2007-03-16 09:56:00
  • 108:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんと居たら、なんかめっちゃ落ち着くねん。
    安心できる場所っていうか…37歳やけど一緒に居ておっさんやとか思った事ないし、あたしとちょうど20歳離れてるけど特に年の差感じた事もなかった。

    2007-03-16 09:57:00
  • 109:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんは、あたしが今まで遊んできた男の人達とはなんか違うくて、歳のせいもあるんかもしれんけどいつも落ち着いてて、どんな時でも冷静な対応ができるような人。
    人前でかっこつけたりする事も無く、むやみに自分をさらけ出したりせぇへん人で謎な部分もあったけど、あたしはいつも優しい目で見守られてるような気がしてた。

    2007-03-16 09:58:00
  • 110:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして…その日あたし達はまた、ラブホへ行く事となった―。

    しーちゃんには彼女がいる。でもしーちゃんはあたしに好きとか、付き合ってとか言ってくる。
    しーちゃんの事は嫌いじゃないけど、はっきり好きとも言えへん。
    ただ、一緒に居ると安心できる人であって、落ち着ける人。素直に一緒にいたいと思えた。

    2007-03-18 03:51:00
  • 111:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    だからラブホに行くとなっても嫌な気にはならへんかったし、逆に嬉しかった。
    こういう事って良いんか悪いんか分からんけど…あたしは思ったままに行動してたと思う。

    2007-03-18 03:52:00
  • 112:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それからあたし達は、初めて体の関係を持ったあの日から、度々ホテルに行くようになっていった。
    そして当たり前かのように体を重ね合う。
    「セックスフレンド」と言われてもおかしくないような関係。でもあたしは深く気にしてなかった。

    2007-03-18 03:53:00
  • 113:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ただ引っ掛かってた事は、しーちゃんに彼女が居るという事。それも何人も…

    あたしは都合のいい女…?会おうと思った時に会えて、やろうと思った時にやれる。彼女でも無いし、うるさく言われるような事もない。

    しーちゃんからしたら、あたしはただの都合のいい女やったんかなぁ…?

    2007-03-18 03:56:00
  • 114:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    だってあたしの事がほんまに好きなら、女と終わらせられるやん。
    ほんまにあたしと付き合いたいなら、すぐにでも別れられるんちゃうの?

    あなたがあたしに対して遊び程度の気持ちなら、あたしもあなたと遊ばしてもらいます――。

    2007-03-18 03:58:00
  • 115:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    もしここであたしが期待して落とされた時、傷付くのはあたしやん。
    もう裏切られんのは嫌やしプライド潰されんのもいや。
    だからしーちゃんに深入りするのはやめよう…

    あたしは遊ばれてると勝手に思い込んで、開き直ってしまっていた。

    2007-03-18 03:59:00
  • 116:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして7月の始め頃―。

    この季節は夜であっても立ってるだけで汗が出てくる。

    しーちゃんと出会った時はまだ寒かったのになっ。

    2007-03-18 11:23:00
  • 117:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この頃あたしは、店の女の子達の給料計算を手伝っていた。

    今日も外の暑い中、キャッチ場所で立ってる時…。しーちゃんから、
    【給料計算】
    とだけメールが来ては、あたしはボーイに『しーちゃんがお呼びなんで☆』とだけ伝え、近くの喫茶店へと入る。

    2007-03-18 11:24:00
  • 118:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この頃から店の人間には怪しまれてたと思う。
    あたしとしーちゃんがやたら仲良い事、2人で居る時が多い事、しーちゃんがあたしに優しい事。
    あたし達は、隠し切ってたつもりやったけど、こういう事ってどうしても目につくんやろなぁ。

    特に女は。

    2007-03-18 11:25:00
  • 119:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    実際しーちゃんが他の女の子達に客呼びしろとか仕事の事でうるさく言ってても、あたしは言われへんかったし、そんな時は女の子達も 『なんでルイには言わへんの?』とか言ってた。

    そんな事もあったから、店の人達も少しは怪しんでるやろなーと思ってた。

    2007-03-18 11:26:00
  • 120:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でもそんな周りの事はお構いなしに、あたしとしーちゃんはいつも通りの日々を送っていた。

    今日も仕事が終わり、しーちゃんに送ってもらう。

    佳奈が居る時は、あたしと地元が一緒という事もあって一緒に送ってもらってたけど、この頃佳奈は、まったく出勤してなかった。

    2007-03-19 03:03:00
  • 121:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして家の前に着き、あたし達はいつものように車の中で喋り続ける。
    周りは急いで仕事へ向かうおじさんや、ゴミ出しをしてる近所のおばさん達…。
    こいつらはいつもいつも朝っぱらから何してんねんとか思われてたと思うけど、あたし達はたいした事でもない話を何時間も喋り続けてた。

    2007-03-19 03:04:00
  • 122:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    するとしーちゃんが、『どっか行く?行きたいとこあるけ?』と聞いてきた。
    もうすぐ昼やのに…と思いながらも、あたしは冗談混じりで「海遊館っ♪」と言った。

    『ほな行こか☆』「えっ本間に行くん?!!もう昼やで?!」
    『行きたいんやろ?』「…うん行きたい♪♪」と言い、その日しーちゃんは、あたしがずっと行きたかった海遊館に連れて行ってくれた。

    2007-03-19 03:06:00
  • 123:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この日、海遊館の中の椅子に座ってる時、あたしはしーちゃんから二度目の告白をされた。
    『なぁ、付き合って』「だから無理やって〜。しかも女いるやん」
    しーちゃんからしたら訳分からんやんな。
    エッチはするくせに付き合うのは嫌、2人で会うくせに付き合うのは無理とか…。

    2007-03-19 03:07:00
  • 124:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんはこの時どう思ってたんかは分からんけど、あたしは2回目の「付き合って」を言ってくれた事が、なんか嬉しかった。

    でも女いるくせにあたしに付き合ってとかって、かなり失礼じゃない?
    しかもあたしは、しーちゃんに彼女が居る事を知ってるにも関わらず、そうやって言ってくる。
    しーちゃんにどんな事情があろうと、そこまでされるとあたしからしたら、遊び半分で言って来てるとしか思えへんかった。

    2007-03-19 03:08:00
  • 125:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    だからここで付き合ったらあかん。
    本間に好きならまだまだしつこく言ってくるやろう…女と別れてまで言ってくるやろと思い、あたしはこれからのしーちゃんを見て行こうと考え始めた。

    2007-03-19 03:09:00
  • 126:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして7月中頃―。

    従業員全員で、3日間浴衣出勤する事に決まった。

    あたしはこの日、母に浴衣を着せてもらい、出勤より少し早めに家を出る。

    2007-03-19 12:39:00
  • 127:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして店の近くで佳奈と合流して、その日が祭りという事もあったのであたし達はぶらぶら歩きながらプリクラを撮って、店まで向かった。

    2007-03-19 12:40:00
  • 128:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    店に入ると、もうすでに何人かの女の子達が出勤していて、待機場所で髪の毛のセットや化粧直しをしている。
    『おはよぉ〜かわいいやぁんっ♪』
    と女の子同士のありきたりな会話をして、あたしと佳奈は外に出てキャッチ場所へと向かった。

    2007-03-19 12:46:00
  • 129:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    周りにいろんなお店が建ち並ぶ一直線の道の向こうには、店のボーイ達何人かが浴衣姿で立ってるのが見えた。
    あたしと佳奈は、そのボーイ達の方へ、のそのそと歩き始める。

    2007-03-19 12:47:00
  • 130:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    佳奈が、『なぁあの中で誰が1番浴衣似合てると思う?』と、まだ少し先の方に立ってるボーイ達の方を見て聞いてきた。
    「え〜めっちゃ微妙やん(笑)まぁタケルは無いな!」『あ〜あれは無いわ(笑)』

    タケルというのは、20歳でチビでガリガリな奴。あたしはこいつが大っ嫌い。
    少年みたいな可愛らしい顔してるくせにやたら偉そうに喋ってくる。あたしはそんなタケルに無性に腹が立ち、こいつだけにはいつも反抗してしまってた。

    2007-03-19 12:48:00
  • 131:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな会話をしながらもキャッチ場所へ着き、ボーイ達を近くで見てみると、意外と皆さんお似合いで……笑

    そして佳奈と2人で、
    『浴衣着たら誰でも男前に見えるんやな(笑)』と喋りながら、いつもよりも気合いを入れてキャッチをし始めた。

    2007-03-19 12:54:00
  • 132:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    するとそこにしーちゃん登場―――。  あたしはびっくりした。



    ―――かっこいい……。

    2007-03-19 12:55:00
  • 133:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その瞬間あたしは佳奈に、
    『なぁ!しーちゃんばりかっこいいねんけどぉ!!!!』と今にも崩れ落ちそうな顔をして言った。
    「うんかっこいいなぁ〜!!めっちゃ浴衣似合ってるやん!ばり大人の男って感じやし♪」
    『あれは無いでぇ〜うち惚れそぉ(笑)』
    とあたしが言うと、2人で笑い合った。

    2007-03-19 12:56:00
  • 134:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あのかっこ良さは今でも忘れられへん。ガッチリとした大きめの体に、少し黒い肌をしたしーちゃんの浴衣姿…。
    何かオーラがあるというか…すっごい渋くて大人の男!みたいな。周りに居るボーイ達、浴衣姿でにぎわってる一般人達…
    誰よりもしーちゃんが1番かっこよく見えたよ。

    たぶん……完璧ホレた♪

    2007-03-19 12:58:00
  • 135:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事を考えてたら、しーちゃんがあたしと佳奈の方へ向かって来た。
    お互い『おはよ〜』と挨拶をして、しーちゃんがあたしの隣に立つ。

    近くで見ると余計にかっこいいしーちゃん。
    でもあたしのそんな感情は、心の中に閉じ込めておいた。

    2007-03-19 13:00:00
  • 136:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    今日は祭りという事もあって、いつもよりも人通りがかなり多い。
    『暑いなぁ〜人多いなぁ〜』としーちゃんと会話をしてたら、しーちゃんがあたしの手を繋いできた。
    一瞬びっくりしたけど、普通に手を繋いで来てくれたしーちゃんを見て嬉しくなり、あたしも握り返した。

    2007-03-19 13:01:00
  • 137:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてあたしを抱き寄せて、店の関係者の人たちが近くに居るのにも関わらず、一瞬だけチュッてしてくれた…。
    バレてなかったけどねっ(笑)

    しーちゃんはこの事覚えてるかなぁ?
    うちめっちゃ嬉しかってんでっ!

    2007-03-19 13:02:00
  • 138:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事をされたらまたまたカッコイイと思ってしまうあたし。笑

    あたししーちゃんの事好きなんやろな。

    でもまだ認めたくない。この気持ちに負けてはいけないと自分に言い聞かせた。

    2007-03-19 13:04:00
  • 139:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてあたしと佳奈は、今日が祭りという事もあって、いつもよりも張り切って仕事をした。

    この日の帰り道、あたしはもう隠すのが嫌になってきてたので、佳奈に話そうと決めた。

    2007-03-20 00:04:00
  • 140:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『てかな〜、うちしーちゃんとやってん…笑』
    「は?!!いつ?!なんで?」
    『6月の終わりぐらいからずっとそんな関係やねん。ほんで付き合ってて言われた』
    「まじで?!…なんとなく怪しいなとは思ってたけど…てかしーちゃん店の子にそんなんすんねやぁ。で、どうすんの?」
    『普通に無理やろ。女いるとか言うてるし、まず歳離れすぎみたいな(笑)でも気になる存在ではあるなぁ〜』と、あたしは佳奈に正直に話し、家へ帰った。

    2007-03-20 00:05:00
  • 141:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、浴衣出勤2日目―。

    この日佳奈は休みだったので、あたしは1人で出勤した。

    席について、お客さんをお見送りした後、店に戻ると入り口付近に浴衣姿のしーちゃんが立っていた。

    2007-03-20 00:06:00
  • 142:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    するといきなり、
    『終わらしたし。』とあたしに言って来た。
    突然の言葉に意味が分からなかったあたしは、
    「何を?」と言うと、『女全部終わらしたし』と言った。

    2007-03-20 00:07:00
  • 143:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    正直嬉しいけどさぁ、信じられへん。なんでもっとはよ終わらせられへんかったん?
    なんで今まで引っ張ってきたん?本間に全部切れたん?
    この人は何を考えてんの?あたしをどうしたいの?

    あたしの中にいろんな思いが出てきたけど、『そぉなんや☆』とだけ言い、その場を立ち去った。

    2007-03-20 00:08:00
  • 144:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その日の仕事中はしーちゃんの事で頭がいっぱい…。
    嬉しい気持ちと疑いの気持ちが混じったのと、どうしたらいいんやろっていう不安な気持ちだらけで、今にも頭が破裂しそうやった。

    2007-03-20 00:10:00
  • 145:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それからのしーちゃんは、『女関係終わらした』と言ったその日を境に、あたしに毎日毎日アプローチしてきてた。

    2007-03-20 09:31:00
  • 146:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんなしーちゃんを見て、あたし自身本間は嬉しかったけど、いまいち信用できひん部分もあったし、それに17歳のあたしが37歳のオッサンと付き合うなんて絶対ありえへんと思ってた。

    だって、あたしまだ17才やもん。
    普通に年相応の恋愛だってしたいやん(笑)

    2007-03-20 09:32:00
  • 147:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事を思っていながらも、あたしとしーちゃんは何回かホテルへ行ったりもしてた。
    「付き合ってる」という形がないだけで、やってる事は恋人同士。
    ほんま、良く分からん。

    お互い都合のいい相手やったんかな…?

    2007-03-20 09:33:00
  • 148:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でもそうやってしーちゃんと会ってるうちに、常にしーちゃんの事を気に掛けてる自分が出てきてた。あたしの中で今までとは違う、変な感情…。

    2007-03-20 09:34:00
  • 149:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしって昔から男には裏切られてきてばっかりやったから、その頃は《男は裏切るもの。嘘をつくもの》って思ってた。
    だからあたしは、それに騙されたくない為に、男に対していつも変に大人ぶってて、断っても断っても必死になってまであたしのことを口説いてきてくれる男じゃないと、本気さも伝わらへんし、常にあたしだけを見てくれるような人としか絶対付き合いたくない。

    2007-03-20 09:35:00
  • 150:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でもこのしーちゃんは、断っても断ってもしつこいくらいあたしに、
    『なぁ、もうちゃんと終わらしたんやし付き合ってくれや』って言ってきてた。

    かと言ってそこで気を許して、あたしの方から連絡取ろうとすると、全くと言っていい程いつも連絡が取られへんかったり…。

    2007-03-20 09:37:00
  • 151:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《この人本間なんなん!自分の都合のいい時だけ連絡してきて。女終わらしたとか絶対嘘やし》
    そうやって、あたしをイライラさせるのが得意なしーちゃん。

    この人本間にあたしの事好きなんやろか…って、その頃から毎日毎日考えるようになって行った。

    2007-03-20 09:38:00
  • 152:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして不安になってる時に限って、タイミング良く連絡をしてくるしーちゃん。
    読まれてんちゃうやろかってぐらいに、あたしはしーちゃんに操られてるような気がしてた。
    でもいつも平然を装うあたし。
    しーちゃんには全てお見通しやったんかもしれんなっ。

    2007-03-20 09:39:00
  • 153:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    今までにもいろんな男と付き合って来たけど、ここまでされたのは正直初めてやった。

    まぁでも…かっこ悪い話、この間にあたしは他の男ともエッチしてしまってたんやけどね(笑)

    その事はしーちゃんに内緒にしてたけど、今思うとあたしもズルイ女やなって思う。これってパンコていうんかな?

    2007-03-20 09:40:00
  • 154:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして7月の終わり頃…
    この日はしーちゃんの誕生日で、いつも以上にお店にも活気が出てた。
    あたしが出勤した時にはもうすでにしーちゃんの誕生日を祝う華でフロアが埋め尽くされてて、それはあたしが初めて見る、この業界のしきたりみたいなもので、常日頃から付き合いのある店からとか、個人からとか、いっぱい華が届いてた。

    2007-03-20 09:42:00
  • 155:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この日は雑誌の撮影もあった為に、営業時間前からすでに女の子達は全員出勤していた。
    撮影が終わり、早い時間からみんなでキャッチへ出る。
    あたしはいつものように女の子達と喋っていた。

    2007-03-21 13:35:00
  • 156:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その時、ボーイと店の女の子の愛が、40代ぐらいの2人組のお客さんを捕まえた。
    ボーイと愛が店まで案内してる時に、あたしも一緒に席につく事になり、先に歩いていたボーイ達を追いかけるようにしてあたしも付いていく。

    2007-03-21 13:35:00
  • 157:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてお客さんが店に入った瞬間…

    『○○署や!!携帯さわんな!』

    ――ガサ……?

    2007-03-21 13:36:00
  • 158:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    男の後ろに立っていたあたしは、その瞬間猛ダッシュした。

    そしてキャッチ場所まで行き、しーちゃんに
    『○○署!!!さっきの2人ポリやった!!』と伝えると、
    「行ってくるわ」と言いしーちゃんは急いで店へ向かった。

    2007-03-21 13:38:00
  • 159:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    こんな状態でキャッチなんて出来ないので、店長の指示であたし達はみんなで喫茶店へ入り、しーちゃんが来るのを待つ。
    『しーちゃんの誕生日やのになぁ〜どうなんねゃろ…』と不安そうな顔をして、みんなで喋っていた。
    せめて今日だけは勘弁してや…。

    あの警察達は、まるでこの日を狙って来たかのように思えた。

    2007-03-21 13:39:00
  • 160:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして1時間後ぐらいに、しーちゃんが喫茶店へ入ってきた。

    『どうなったん?』「とりあえず2人持って行かれたわ」
    『営業すんの?』「するよ」
    2人というのは、その警察を引っかけたボーイの宮野と愛。2人とも未成年やった。

    2007-03-21 13:39:00
  • 161:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてあたし達は気持ちを入れ替えて、店へと戻る。
    時間が経つにつれ、しーちゃんが日頃付き合いしてる店の経営者の人や、その他の関係者の人達で、だんだんと店内はにぎやかになって行った。

    2007-03-21 13:40:00
  • 162:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    誕生日祝いという事もあって、いつもよりお酒の入るペースも早い。
    お酒が強くないあたしは、フラフラになりながらも頑張った。

    そして時間があいたので、あたしは事務所へ入るとそこにはしーちゃんが居た。

    2007-03-21 13:41:00
  • 163:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは椅子に座り、ボーっとしていた。
    『酔うてんのけ〜?』
    「大丈夫っ」
    そしてしーちゃんはあたしの前に座り話し始めた。
    『…俺な、近いうちパクられると思うねん。店関係でなっ。今日宮野やらが持って行かれてしもたけど…あいつらには本間かわいそうな事してもうた。明日明後日には出て来れると思うけどな。んでその後俺がいかれると思うわ。』

    2007-03-21 13:43:00
  • 164:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    「嘘やん…。店はどうなんの?」
    『それを考えてんねん。営業したとしても俺がおらん間にもしなんかあったりしたらなぁ…。』
    「てか絶対パクられんの?」
    『…うん。』

    2007-03-21 13:45:00
  • 165:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    …待って。

    嫌やって。

    しーちゃんいいひんようになるとか嫌や…。

    2007-03-21 13:46:00
  • 166:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    今までほぼ毎日しーちゃんとは顔合わせてた。
    あたししーちゃんの顔見ると落ち着くねん。
    安心できるねん。

    しーちゃんがあたしの心の支えやねん。

    2007-03-21 13:47:00
  • 167:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたししーちゃんの事好きやねんで…。

    せやのにもう会えへんようになんの…?

    なんでよ……―。

    2007-03-21 13:48:00
  • 168:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    お酒がまわってるせいか、感情的になってしまう。

    あたしは今にも溢れ出しそうな涙を必死でこらえた。

    『すぐ帰って来るしなっ!俺がいいひんくても頑張れよ!店頼むでっ!』――――

    2007-03-21 13:50:00
  • 169:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    …あかん無理や。



    あたしはその場で泣き崩れてしまった。

    2007-03-21 13:52:00
  • 170:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『嫌やぁ。しーちゃんいいひんようになるとか無理やって…うちしーちゃん居てくれな頑張れへん…』

    しーちゃんは、「泣くなや〜(笑)」と言いあたしの頭を撫でてくれた。

    2007-03-21 13:53:00
  • 171:

    名無しさん

    ?

    2007-03-21 15:36:00
  • 172:

    名無しさん

    頑張って下さい?

    2007-03-24 02:24:00
  • 173:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それからもあたしはなかなか涙が止まらなかった。
    あまりにも泣き続けていた為、店の女の子達に
    『瑠衣しーちゃんの事好きなん?!』と聞かれ、あたしは「うん好き。」と言った。

    2007-03-27 14:45:00
  • 174:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな時に慰めてくれたのが佳奈。
    『瑠衣ちゃんしーちゃんと仲良いもんなぁ…大丈夫?』と言いあたしを抱き寄せて、泣き病むまで頭を撫でてくれた。
    年下に慰めてもらうとかあたし的に絶対許されへん事やのに、佳奈だけはなぜか頼れた。

    2007-03-27 14:46:00
  • 175:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな時に、しーちゃんに『おいで』と言われ、営業中にも関わらずいつもの喫茶店へ連れて行ってくれた。

    ここに来るとあたしはいつも「クリームココア」を頼んでいて、その日もクリームココアを飲みながらしーちゃんと喋っていた。

    2007-03-27 14:47:00
  • 176:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    すると、『今日俺ん家来るけ?』と言ってきた。
    しーちゃんは、3LDKのマンションで一人暮らし。
    あたしは今まで連れてってとか言ってたけど、部屋が汚いとか言ってなかなか入れてくれなかったので、その時は迷わず『うん行く!』と言い、喫茶店を出て店に戻った。

    2007-03-27 14:47:00
  • 177:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その日はしーちゃんの弟が店に来てて、あたしは泣きはらした顔をしながらもその席に座らしてもらい、カラオケなどして楽しんだ。

    2007-03-27 14:48:00
  • 178:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして店が終わり、しーちゃんに連れられマンションまで向かった。
    地下の駐車場に車を停めると、1人の男が来てしーちゃんに喋り掛けてた。

    どうやら刑事らしい。
    その刑事があたしを見て、『嫁はんか?』と言い、あたしは1人で喜んでた(笑)

    2007-03-27 14:50:00
  • 179:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんの部屋に入ると、かわいいチワワが迎えてくれて、その刑事もなぜかしーちゃんの部屋まで入って来て、いろんな話をして帰って行った。

    あたしは部屋を見渡しながら、《何年か前まではこの家で奥さんと子供と暮らしてたんやなぁ〜》とか思うと落ち着かなくなり、しーちゃんと寝室へ向かい寝る事にした。

    2007-03-27 14:51:00
  • 180:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    夕方ぐらいに目が覚めて、近くのごはん屋さんに行き、ラウンド1へ行った。

    そこで喋ってる時、あたしはしーちゃんの携帯を借りて着うたを聴いてたら、しーちゃんの携帯に電話が掛かってきた。

    2007-03-27 14:53:00
  • 181:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    相手は前に別れたと言っていた18歳の彼女の松田。その画面にはその子の顔が映ってて、あたしの気分を変えさせられた。

    2007-03-27 14:53:00
  • 182:

    あたしはそのまましーちゃんに携帯を渡し、『でーへんの?』と聞くと、「なんで出んの?」と言って来た。
    『掛かって来てるやん出ぇや』「用ないもん。」『向こうは用があるから掛けてきてるんちゃうの。てか出れへんの?』
    「出る必要ない。」『出て!うちの前で喋って。』「いや。」……

    ―――この男。別れたとか嘘やん。あたしの前では喋られへんねや。うっざ。―――" " "07/03/27 14:55

    2007-03-27 14:55:00
  • 183:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『ふーん。出れへんねや。ほな帰ろ』「なんでやねん」
    『気分悪い。』「あっそ分かった」

    帰りの車では一言も喋らず家に着き、あたしは何も言わず車から降りて家に入った。

    2007-03-27 14:56:00
  • 184:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    《なんやねんあの男。嘘つき!》
    前にも何回かこんな場面はあったけど、しーちゃんはあたしの前では絶対電話に出る事はなかった。
    でもあたしがいいひんとこでは喋ってるねん。
    だから今回も、あたしが 帰った瞬間掛け直したりしてるんやろな。
    なんかしーちゃんにずっと嘘つかれてるような気がして、あたしは不安でいっぱいやった。

    2007-03-27 14:57:00
  • 185:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その日は起きてからもしーちゃんからの連絡は無く、あたしは佳奈と遊びに行って、夜は地元の友達と居酒屋へ行った。

    そしてしーちゃんからいつも通り普通に連絡来たので、あたしも普通に対応した。

    2007-03-28 00:29:00
  • 186:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしら付き合ってるわけじゃないんやから、あんまり干渉したらアカンとは思ってたけど、やっぱり好きやし気になる。
    しーちゃんもあたしの事が好きなんやったら、あたしだけを見ててほしい――。

    2007-03-28 00:30:00
  • 187:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2005年8月1日―

    この日、あたしは今のしーちゃんとの関係に嫌気がさし、
    『もう今までみたいな関係やめよ』と言った。

    2007-03-28 00:31:00
  • 188:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんと松田との間にまだ何かありそうな不安と、あたしと松田どっちにもいい顔をしてるしーちゃんが居るような気がして、いつまでもこのままならあたしから離れなアカンと思いしーちゃんに言った。

    しーちゃんも『わかった。』と言い、あたしはこれで良かったんやと自分に言い聞かせ、もう終わらそうと決めた。

    2007-03-28 00:32:00
  • 189:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてこの日は朝から地元の友達みんなで近くの川に行った。
    当時日サロ通いをしてたあたしは、今日も焼くため一日中太陽に浴びながら遊ぶ。
    しーちゃんとの気持ちを紛らわすかのようにはしゃぎまくった。
    おかげで真っ黒になったあたしは上機嫌になり、夕方みんなと解散して家に帰った。

    2007-03-28 00:33:00
  • 190:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2005年8月2日―

    あれから思ったよりしーちゃんの事を気に掛けてなかった自分が居た事に少し戸惑いを感じていたら、この日の夜、店のボーイから電話が掛かって来た。

    2007-03-28 00:34:00
  • 191:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    今日は出勤じゃないはずやのにと思いながらも電話に出ると、
    『さっきガサ入って島崎さんと店長パクられた!んでしばらく営業停止やし、こっちから連絡するまで休んどいて下さい。』――――――

    2007-03-28 00:34:00
  • 192:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ―しーちゃん…パクられた………。

    本間やったんや…。

    もう本間に会えへんねや……。

    2007-03-28 00:35:00
  • 193:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s


    嫌やし。耐えれへん…。


    未成年者就業で、この日しーちゃんは捕まりました。

    2007-03-28 00:36:00
  • 194:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    好きな人が違う世界に行ってしまったような、何とも言えない絶望感…。

    早く出てくると分かっていても、待ちきれないような複雑な気持ち…。

    2007-03-28 00:37:00
  • 195:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは中学生の頃も付き合ってた彼氏がパクられた事を思い出した。
    こんな気持ちになんの何年ぶりやろと思いながらもこればっかりは考えても無駄。


    あたしはこの日から、また悪い癖が出てしまった――。

    2007-03-28 00:38:00
  • 196:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    年上に電話をして迎えに来てもらい、バツをもらった。
    そして年上の家で、外が明るくなるまでやり続ける。
    起きた時の体のだるさと胃の痛さで、もう絶対やらへん!と思っていても、寝て起きてはまた食っての繰り返しを3日間続けた。

    2007-03-28 00:40:00
  • 197:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    久しぶりに家に帰っても、1人で居るのが嫌だったあたしは毎日遊び続けた。

    この頃によく遊ぶようになったのが、同じ中学だった子の友里香。
    中学の頃は知り合い程度で、遊んだりする事もなく、たまに喋るぐらいの仲だった。

    2007-03-28 00:41:00
  • 198:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この頃友里香は無免許で車に乗っていて、あたしも一緒になって運転したりした。
    みんなで夜中から海に行ったり、そこらじゅう無駄に走り回ったり…。
    海の帰りは2人でいろんな会話もした。

    2007-03-28 00:42:00
  • 199:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    友里香は人なつっこくてよく喋る子。
    すっごい親しみやすくて、あたし的に好きやった。

    この頃はこんなに仲良くなるなんて思ってなかったなっ!

    2007-03-28 00:43:00
  • 200:

    名無しさん

    頑張れ?

    2007-03-28 00:52:00
  • 201:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    こうしてあたしは、しーちゃんがパクられた日から毎日遊び続けた。

    周りから、もうすぐ出てくるという事を聞き、あたしは楽しみにしていた。

    出てきたら電話して来てくれるんかな―。

    2007-03-28 12:44:00
  • 202:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2005年8月12日―

    あたしが寝てる時、聞き慣れない着信音で目が覚めた。

    福山雅治の「恋人」という歌。この歌が大好きやったあたしは、しーちゃんがパクられてる間にこの着信音に設定していた。

    2007-03-28 12:46:00
  • 203:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんや……!!
    あたしは電話に出た。

    『久しぶりやねぇ〜元気してたけ?』「お帰りー!てかめっちゃ声変わってるやん!」
    『本間け?…てかお前に電話すんのは迷ったんやけどなぁ〜。今日会えへん?嫌やったらいいし』

    2007-03-28 12:47:00
  • 204:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    迷った。パクられる前、あたしはこんな関係もうやめよってしーちゃんに言って、しーちゃんも納得してたのに今会ったらまた前みたいな関係になってしまう…。

    でも気持ちに負けた。
    あたしはしーちゃんが好き。
    会いたい…。

    2007-03-28 12:47:00
  • 205:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『うんいいよ!』と言い、あたしはしーちゃんと会う事になった。

    そして夜しーちゃんが来て、お決まりのようにラブホへ行った。

    2007-03-28 12:48:00
  • 206:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんがパクられていたこの一週間ちょっとは、あたしにとってめっちゃ長かった。

    しーちゃんは朝方までいろんな話をしてくれて、今あたしはしーちゃんと居られてる事が、なんか幸せに感じた。
    しーちゃんが近くにいるだけで、あたしの気持ちや心、すべてが支えられてるような…あたしにとってしーちゃんは、すごく大きい存在。

    2007-03-28 12:49:00
  • 207:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それからは店も営業停止になってしまい、思い出いっぱいやったあの店は、潰れてしまう事になった。

    そしてしーちゃんが住んでたマンションも引っ越す事になり、しばらく実家暮らしをする事になった。

    2007-03-28 12:50:00
  • 208:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    引っ越しも無事終わり、しーちゃんは前と変わらずあたしをいろんなとこに連れて行ってくれてて、時にはしーちゃんの弟の圭吾君と、佳奈の姉の優希と4人で遊びに行った事もあった。

    2007-03-28 12:50:00
  • 209:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でもまだしーちゃんと松田は何かありそう――。
    あたしは本間に前の女っていう存在が許せへん。
    出来る事なら記憶から消し去ってほしい。
    しーちゃんは、松田から掛かって来てもいまだにあたしの前では出てくれなかった。

    2007-03-28 12:51:00
  • 210:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    どうせあたしが帰った後、『ごめんごめん!仕事忙しいねん』とか言うて喋ってるところが想像できる。
    しーちゃんの事は好きやけど、そんな気持ちのまま付き合う事は出来なかった。

    こうやって会ったり遊んだりしてる間にも、何回か「付き合って」と言われてたけどずっと断り続けてた。

    2007-03-28 12:52:00
  • 211:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    9月に入り、もうすぐ18歳になるあたしは教習所に通い始めた。

    そんな時に、このままずっとあたしが断り続けてたら、しーちゃんはいつか離れて行く…と思い始め、次言われたら付き合おうと決めた。

    2007-03-28 12:53:00
  • 212:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしはしーちゃんが好き。
    年が20歳離れてる事や、しーちゃんの周りの女関係の事を気にして、付き合う事には戸惑ってたけど、出会ってからの半年間、あたしにいろんな事をしてくれた。

    好きなら付き合ってみよう―――。

    2007-03-28 12:53:00
  • 213:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2005年9月20日―

    いつもと変わらない日。

    あたしはしーちゃんと長電話していた。

    2007-03-28 12:54:00
  • 214:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『なぁそろそろ付き合ってくれや』――

    一瞬迷ったが、あたしは勢いで「うん!」と言った。
    『えっ付き合ってくれんのけ?』
    「…うん」

    2007-03-28 12:55:00
  • 215:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    『なんでなん?今まで断り続けてたのに』
    「次言われたら付き合おうと思っててん☆このまま行ったらしーちゃん離れて行きそうやったし…」
    『じゃ今日から俺の女なんやなっ』
    「うん☆」と言い、電話を切った後、「ありがとう。」というメールが来た。

    2007-03-28 12:55:00
  • 216:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    こうしてあたしとしーちゃんは、2005年9月20日に付き合いました。

    18歳と38歳―
    年の差20歳。
    まさかこんなに年上の人をあたしが好きになるとは思ってなかった。

    2007-03-28 12:56:00
  • 217:

    名無しさん

    読んでるよ?続きが楽しみです?

    2007-03-28 17:14:00
  • 218:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    それまでのあたしなんて、25歳からはオッサン。30歳なんてありえへんて考えやったけど、水商売を始めてしーちゃんと出会ってから、あたしの今までの考え方が変わった。

    今では50歳でも普通に付き合えると思う。

    2007-03-28 22:14:00
  • 219:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    しーちゃんと付き合ってからあたしは18歳になり、誕生日は、佳奈の姉の優希がすべて計画を立ててくれたみたいで、地元の友達大勢で祝ってくれた。

    いろんなサプライズがあったり、懐かしい人も集まってきてくれたりで、良い18歳を迎えられた。

    2007-03-28 22:15:00
  • 220:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    前に優希と喋ってる時、あたしは
    『自分の周りに友達ってどれだけ居るんやろな…めちゃ少なそうやし(笑)』と言っていた。

    そして誕生日の日優希は、
    「あんたの周りにはこんなにいっぱい友達おるねんでっ♪」と、あたしが以前なにげに口にした事を優希は教えてくれた。

    2007-03-28 22:16:00
  • 221:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    その優希の優しさと、感謝の気持ちで、後であたしは1人で泣いた(笑)


    そんな優希は今も大好きな友達♪

    2007-03-28 22:17:00
  • 222:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてしーちゃんは、ザリガニ?を食べに連れて行ってくれた。


    友達にも好きな人にも祝ってもらえた18歳の誕生日は、今までで一番心に残った日でした。

    2007-03-28 22:18:00
  • 223:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ↑↑
    ザリガニじゃなくてロブスターでした(笑)
    ワインも飲ましてもらって、あたしは幸せな気分でした。

    友達にも好きな人にも祝ってもらえた18歳の誕生日は、今までで一番心に残った日でした。

    2007-03-29 00:54:00
  • 224:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして10月に入り、季節は秋の肌寒さを感じ始めていた。

    教習所の帰り道しーちゃんと喋ってる時に、
    『あさってから3泊4日で沖縄行かなあかんわ。お前もついてこいよ』と言われた。
    「なんで?!誰と行くん?」『仕事の付き合い。6人ぐらいやし。用意しときや』といきなり言われた事にあたしは焦った。

    2007-03-29 03:27:00
  • 225:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ぶっちゃけ嫌。なんであたしが行かなあかんの?
    付き合いとかばり気ぃ使うやん!絶対しんどいやん。
    行きたくない…。
    と思っていても現実は行くはめになる。

    2007-03-29 03:28:00
  • 226:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    出発当日、飛行機に乗る前にみんなと合流した。

    おじさんばっかり
    やくざばっかり―。

    2007-03-29 03:29:00
  • 227:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    帰りたい…。こんな状況あたし絶対喋られへん。
    あたしは何のためについて行かなあかんねやろ。
    女1人やったあたしは、これから売り飛ばされるんちゃうやろかって真剣に思った。
    この時だけは、しーちゃんまでもが悪者に見えた(笑)

    2007-03-29 03:31:00
  • 228:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    昼ぐらいに無事沖縄到着して、現地の人が空港で迎えてくれた。

    人生初めての沖縄…。
    10月でもめちゃめちゃ暑い。
    1日目はみんなで沖縄料理を食べに行き、美ら海水族館に行った。

    2007-03-29 03:33:00
  • 229:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    夜は沖縄で店をしてるママ達も合流して、ご飯を食べに行った。

    本気でしんどかった。
    こういう場に慣れてないあたしは、どうしたらいいのかも分からんし、何を喋ったらいいのかも分からへん。
    しーちゃんには、『借りてきた猫みたいやな(笑)』ってずっと言われてた。

    2007-03-29 03:34:00
  • 230:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ご飯が食べ終わり、飲みに行く事になったけど、しーちゃんはしんどそうにしてるあたしを見て、あたしだけホテルに帰してくれた。

    そしてしーちゃんが帰って来るまで、あたしは部屋でボーッとしたり、テレビ見たりしてた。

    2007-03-29 03:36:00
  • 231:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2時間ぐらいしてからしーちゃんが帰ってきた。
    『なぁしんどい帰りたい』
    「俺も好きで来てるんちゃうねん。もうちょっと頑張ってくれや」

    『…うん。』

    2007-03-29 03:37:00
  • 232:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    沖縄で一緒に居てる人達は、しーちゃんの先輩にあたる人で、組の頭の人とその舎弟の人と、現地の沖縄の人。
    だから余計気も使うし、もちろんしーちゃんも先輩相手に気を使ったりしてしんどかったはず。
    あたしも帰りたいけどしーちゃんも帰りたい。
    ここでワガママ言うてる場合ちゃうよな…。
    頑張らな………。

    2007-03-29 03:42:00
  • 233:

    名無しさん

    頑張って下さい。

    2007-03-29 20:36:00
  • 234:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2日目は、朝から船に乗って小さい島みたいなところへ行った。
    初めて目にする、青くて綺麗な海…。
    暑いんやけどカラッとしてて、気持ちいいぐらいの沖縄。

    ―次はしーちゃんと2人で来たいなぁ………。

    2007-03-30 00:42:00
  • 235:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そこでバーベキューをしたり、ジェットに乗ったりして遊び、夕方船で戻り、夜はお寿司を食べて、ショーパブに行った。

    この日は、やくざの代貸しと言われる人の彼女さんも居て、喋ったりしてくれた。

    2007-03-30 00:44:00
  • 236:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    3日目はまた船に乗り、スキューバダイビングをした。
    潜って行くたびに耳が痛くなって、あたしは途中でリタイアしてしまったけど…
    めちゃ綺麗やった。

    2007-03-30 00:45:00
  • 237:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして夕方戻り、ホテルで休憩して、やっと2人でゆっくり過ごせる時間ができた。
    ほんま、どんだけ幸せやったか…(笑)

    ちょっと寝てから、夜しーちゃんがソーキそばを食べに連れて行ってくれた。
    そして国際通りをぶらぶら散歩して、ホテルに帰った。

    2007-03-30 00:47:00
  • 238:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    最終日の4日目は、二千円札で有名な、首里城へ行った。
    そして夕方空港に向かい、免税店など行って飛行機に乗った―。

    2007-03-30 00:49:00
  • 239:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    この4日間、気疲れしまくりでしんどかったけど、今まで経験した事もないような事ばっかりさせてもらえて、楽しかったな。

    この先また経験できるかも分からへん。

    いい思い出になりました―。

    2007-03-30 00:50:00
  • 240:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s


    …しーちゃん。
    連れて行ってくれてありがとう。

    また行こなっ♪

    2007-03-30 00:51:00
  • 241:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして無事帰って来たあたし達は、いつもと変わらない日々を過ごしていた。

    この時しーちゃんの仕事が忙しくて、なかなか会えない日が続き、会える時は週1回ぐらい。
    今までほぼ毎日顔を合わせてたから、かなり寂しかった。

    2007-03-30 00:52:00
  • 242:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    連絡も1日1回ぐらいのそんな毎日で、あたしの不安は増えて行くばっかり…。

    本間は女と居るんちゃうやろか…
    また松田と何かあるんちゃうん…とか、あたしはこんな事ばかり考えては1人で泣き続ける日が多くなった。

    2007-03-30 09:00:00
  • 243:

    そしてこの頃しーちゃんに、あたしはずっと気になってた事を聞いた。

    『最近松田と連絡取ってんの?』「取ってへんよ」
    『掛かって来ーへんの?』「出てない。ずっとぶちってる。」
    『じゃあうちの前で電話して女いるて言うて』「何でやねんいちいちそんなんせんでええやろ。」―――" " "07/03/30 09:01

    2007-03-30 09:01:00
  • 244:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でたでた。もしかしてこの男逃げてる?
    そんなにあたしの前では喋れないのですか。
    そんなにあいつに嫌われたくないんですか。

    あたしのいいひんとこでは会ってるくせにな――――。

    2007-03-30 09:03:00
  • 245:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    こういういつまでもネチネチ続いてる元カレ、元カノって、ほんま嫌い。
    何でキッパリ切られへんの?
    なに?まだ好きとか?

    あたしも前の男とかと別れてから仲良くなったりしたけど、普通に彼氏の前でも喋れるし、彼氏の相談もしてたぐらい。

    2007-03-30 09:04:00
  • 246:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そしてそんなある日、久しぶりにしーちゃんに会った時、しーちゃんが寝てる間にあたしは携帯を見てしまった。
    絶対やったらあかん事。
    でも気になる…気になりだしたら止まらへん。

    でも携帯は、すべてロックがかけられていた。

    2007-03-30 09:05:00
  • 247:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    かろうじで着信履歴が見れたけど、やっぱり予想的中―。

    おもいっきり松田さんと連絡取ったはりますやん!

    ショックすぎた…。なんで?実はまだ付き合ってるとか?――てかあたしこれ…嘘つかれてるよな――?

    2007-03-30 09:25:00
  • 248:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    でもしーちゃんに携帯見たなんて言えへん…。隠せるかなぁ〜この苛立ち。

    こういう時って、女が直接その女に掛けたりとかあるけど、それはあたし的に許されへんかった。

    それをしてしまったら、女としてカッコ悪すぎませんか―――。

    2007-03-30 09:26:00
  • 249:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    昔のあたしは、年上関係無く文句言いまくってた。これもほとんどが前の女。

    でも今はそんなん出来ひん。

    なんか…負けてるみたいで―。

    2007-03-30 09:27:00
  • 250:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしは不安な気持ちでいっぱいやった。そしてしーちゃんが起きた後、この気持ちを隠しながらもなにげに思った事を聞いた。
    『…なぁ、うちってしーちゃんの彼女やんなぁ?』
    「おぅせやで。なんやねんいきなり」
    『…別に〜』――

    2007-03-30 09:28:00
  • 251:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしはしーちゃんと付き合ってるという事、あたしはしーちゃんの彼女。という事だけが、この時のあたしの不安な気持ちを紛らわしてくれた気がする。

    本間の事が知りたいだけやねん。しーちゃんの事は信じてたのに…。

    嘘はつかんといてほしかったな……。

    2007-03-30 09:30:00
  • 252:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あたしが携帯を見てなかったら分かってなかった事…。

    でも見た事に後悔はしなかった。

    しーちゃんはこの時何を思ってたんやろ――。

    2007-03-30 09:30:00
  • 253:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    こうして会えない日が続き、あたしは教習所に頑張って通った。

    無事免許も取得でき、あたしはそれから仕事を始めた。

    友達のお母さんがしてる地元のスナック。

    2007-03-30 09:31:00
  • 254:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    毎日働きたくなかったあたしは週2回で入る事にした。
    すごく働きやすいお店ですぐ慣れて行き、常連のお客さんとも仲良くなれて、いつも楽しく仕事ができた。

    2007-03-30 09:32:00
  • 255:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そして、12月に入り今年もあと残り1ヶ月を切った頃――

    あたしは、しーちゃんと会えない日は、友達と遊んだり仕事に行ったりで、寂しい毎日を過ごしていた―。

    2007-03-30 09:33:00
  • 256:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ある日しーちゃんがあたしの家に来た時に、2人でテレビを見ながら喋ってたら、いきなりしーちゃんが
    『今週の土曜東京いこか♪』と言い出した。

    「うんっ行きたい行きたい!」
    『2泊3日でもいい?なにで行く?』「うん☆車で行こっ」

    2007-03-30 09:36:00
  • 257:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    建物でかいのばっかり…。あたしはウキウキ気分やった。

    それからディズニーシーに行き、遊んでたら雨が降ってきて、昼ご飯を食べて出た。
    そして新宿のホテルに荷物を置いて、少し休憩してから、夜はショーパブへ連れて行ってもらった。

    2007-03-30 09:38:00
  • 258:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    あまりショーパブには興味がなかったあたしは、店に入ってから『ここおもしろいん?』としーちゃんに聞くと、「おもろいで!まぁ見といてみ」と言った。
    『てか何でここ知ってるん?』「前も来たし」
    『誰と?』「……(笑)」

    《女と来たんかい…うっざー。そんなとこ連れてくんなゃ》と不機嫌そうにしてると、ショーが始まった。

    2007-03-30 09:39:00
  • 259:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ――うん、おもろい…♪
    さっきまでのイライラも飛んで行き、あたしは終わるまで楽しんでた。

    それから六本木をぶらぶら歩いて、ブーツだったあたしは足の痛さに耐えきれず、タクシーに乗ってホテルに帰った。
    そして東京旅行1日目終了―。

    2007-03-30 09:41:00
  • 260:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    2日目は、朝起きてご飯を食べて、原宿竹下通りから渋谷まで歩いた。
    カワイイ下着と、バーバリーで服を買ってくれて、それから109に行き、また何着か服を買ってくれた。

    ここまでしてもらってめちゃめちゃ嬉しいのに、上手に喜べないあたし…。こういう時って、どうしたらいいんやろ。
    普通に「ありがとう」でいいんかな――。

    2007-03-30 09:41:00
  • 261:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    そんな事を考えながら、ホテルに荷物を置きに行き、2人で仮眠をとった。
    そして夜は銀座へ行き、いろいろ物色してからステーキを食べに行き、ホテルへ帰った。

    なんか色んなとこに連れて行ってもらって、色んな事してくれて、あたしはなんか悪い気がしてた。
    口では言えへんかったから、ずーっと心の中で「ありがとう」て言うててん。

    2007-03-30 09:43:00
  • 262:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    ――しーちゃん。

    あたしの為にいろいろしてくれてありがとう。
    楽しかったです。嬉しかったです。
    しーちゃんと一緒に過ごした3日間、めちゃめちゃ幸せでした。

    2007-03-30 09:45:00
  • 263:

    瑠衣 ◆mT1.HocP.s

    また連れてってな♪



    大好きです―――。

    2007-03-30 09:46:00
  • 264:

    名無しさん

    主へ
    頑張って書いて下さい。

    2007-04-06 05:31:00
  • 265:

    名無しさん

    もぅ書かへんの?

    2007-04-09 18:48:00
  • 266:

    名無しさん

    終わり?

    2008-06-05 18:15:00
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