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1:
♪
この傷跡と、永遠に生きていかなければならない。
そういうのもいいかなって、今は思うよ。2007-05-30 04:08:00 -
2:
♪
人生って、何が起きるか本当に分からないものだ。
だって今、この男に抱きしめられているのだから。2007-05-30 04:11:00 -
3:
♪
この男は、もうすぐ結婚をする予定で、7ヶ月後くらいに子供も産まれてくる。
その相手は、私ではない。2007-05-30 04:18:00 -
4:
♪
少し前まで、愛し合っていた相手…ではなくて、本当のところ…今も愛し合ってるんだと思う。
曖昧なのは、複雑な理由がある訳で…。2007-05-30 04:25:00 -
5:
♪
一言でいうと
【最低な男】
そういう私は
【最近な女】2007-05-30 04:26:00 -
6:
♪
今抱きしめられているのは、私がお願いした。
最後のお願いとして。
「懐かしい…」と男はボソッと言い、私を抱いてる腕にギュッと力が入った。2007-05-30 04:30:00 -
8:
♪
私の腕も自然に力が入った。
今にも泣きそうになりながら、ぐっと涙をこらえた。
昔の事を思い出していた。2007-05-30 04:37:00 -
9:
♪
この男【省真】と出会ったのは、私達が中学生の頃。
まだ初々しい中学生。
私達は、永遠を信じていた。2007-05-30 04:41:00 -
10:
♪
【中学時代】
「ごとう ゆうり!!」出席の確認をされ、『はぁい』とだるそうに返事をする。
中学1年も終わり近づき、クラスが3つしかない学校だったから、友達もたくさんできた。
それに、彼氏も!!!2007-05-30 04:53:00 -
11:
♪
「ゆうりちょっと…」
学校が終わり、帰る間際に省真が話しかけてきた。
『はぃ!なっ何!?』緊張しながら省真の所へ行く…まだまだガキな私達。学校で話すなんて恥ずかしすぎるし、手を繋ぐなんてもーっとありえない!
それに、みんなの目線が1番辛い…。2007-05-30 05:11:00 -
12:
♪
みんなのニヤニヤした顔を無視する。
「今日8時に電話していい?」
『う…ん』
もちろん、携帯なんてあるわけがなく“家に”と言うこと。2007-05-30 05:15:00 -
13:
♪
電話だけの毎日が続いて、楽しかったんだけど、そんな子供のお付き合いは続かなくて、2年になり少ししてから、私から別れを告げた。
今思うと、まだ人を好きになるって事を、全然分かってなかったんだと思う。2007-05-30 05:24:00 -
14:
♪
意外にも、別れを告げた時、省真は泣きそうな声で
「理由は何なん?」と尋ねてきた。
すんなり別れれると思っていた私は、今にも泣きそうな省真の声に少しびっくりしていた。2007-05-30 05:36:00 -
15:
♪
『理由はないねん、けどもう別れたい』
「………ッ」
電話越しだけど省真が泣いてるのがわかった。2007-05-30 05:48:00 -
16:
♪
男の人に泣かれるのは初めてで、戸惑った私は
『けど、これからも電話とかしたいし!!!あっ、ゆうりと、親友なろ!?うん、そうしよ!!』
と、訳の分からない事を口走ってしまった。今考えても、自分はアホだったとしか思えない…2007-05-30 05:53:00 -
17:
♪
こんなアホな私の提案に、省真は「分かった」と納得?してくれて、私達は【恋人】から【親友?】になった。
ここから少しの間、省真との不思議な関係が始まったのです。2007-05-30 05:57:00 -
18:
♪
省真とは、学校の中で話すわけもなく、学校が終わった後、みんながいつもたまっている場所でも話す事はなかった。
だけど、週に2、3回省真と電話のやり取りをし、たわいのない話しをしたりしていた。
そんな変な関係が数ヶ月続き、もうすぐ夏が終わろうとしていた。2007-05-30 13:27:00 -
19:
♪
夏休みにも関わらず、いつもと変わらず省真と電話をしている時だった
「今からちょっとだけ会える?」
こんな事は今までなかったから少し戸惑いながら、私はOKし、いつものたまり場に急ぐ。もう外はすっかり暗くなっていて、街頭の明かりが省真を照らしていた。2007-05-30 13:33:00 -
20:
♪
『省真!ごめん遅くなって…フゥ、どうしたん?』お互い、すごく緊張しているのが分かる。
「あっ、あんな!俺の誕生日1000円くれたやん?俺、絶対使われへんから返したくてさ…これ、はい!」
そういえば、そんな事があったなと思い出していた。2007-05-30 13:46:00 -
21:
♪
またまたアホな私は、省真の誕生日だった6月に、何を買っていいのかも分からず、お小遣なんて少ないし、必死に考えた結果が【1000円】というプレゼントだった。
今思うと、なんと可愛いげのない女なんだろうか。
本当にアホだったと心底思う。2007-05-30 13:59:00 -
22:
♪
『え…そんなん無理!もうあげたんやし、好きなように使ってぇや!』
「…うーん、絶対無理やって!ほんま返す!」省真は中々折れようとしない。
(省真は何を思って私に返すって言ってるんやろ…?)この時は、省真の気持ちに何一つ気付かなくて、また変な事を口走ってしまった。2007-05-30 14:08:00 -
23:
♪
『じゃぁさ…タイムカプセル…する?』
「えっ?どういうこと?」
『1000円、箱に入れて埋めるねん!で、いつか一緒に使うねん』2007-05-30 14:29:00 -
24:
♪
「う、うん…いいで」
自分でいいだしたものの、なんてマヌケな提案なんだろうか…
急遽私達は箱とスコップを取りに帰り、話しあいの結果、私の通っていた小学校に埋める事になった。2007-05-30 14:34:00 -
25:
♪
そういえば、省真と二人で会うのはこの時が初めてだった。
「後ろ乗りー!」自転車に跨がり照れ臭そうに私に言う。
もちろん男と2ケツするなんて初めてで、かなり戸惑ってしまった。2007-05-30 14:46:00 -
26:
♪
『重いから嫌や…!前乗るわ!』
「いいって!はよ乗りーな」省真がニコッと笑い、私を後ろに乗せた。
お父さん以外の男の背中を初めて前にし、何とも言えないドキドキ感を押さえながら、省真の腰を軽く掴んだ。2007-05-30 14:55:00 -
27:
♪
『ごめん重くて…』
「全然やし、大丈夫やから!」
心臓の音が聞こえるんではないかとハラハラしながら、無事小学校に着いた。
真っ暗な小学校。裏門を乗り越え、分かりやすい場所を探す。2007-05-30 15:02:00 -
28:
♪
『ここよくない!?』そう言って私が指したのは、裏門のすぐ横にある木の下だった。省真が土を掘り、箱が入るくらいの穴ができた。
「箱入れよか?なんかこういうのって楽しいな♪」何だか省真はすごく嬉しそうで、私も嬉しくなり箱を取りだし省真に渡す。2007-05-30 15:29:00 -
29:
♪
ザクッ…ポン…ポンッ!!!
《できたー!!!》箱を埋め終わり何だかホッとした私達は、少しの間木の下で話していた。
「もう遅くなるし帰ろかぁ?!」
『うん、そやな!』立ち上がろうとした時、何か黒い影が遠くに見え、その瞬間男の叫ぶ声が聞こえた。2007-05-30 15:39:00 -
30:
♪
「君ら誰やぁー!!?そこで何やってんねん!!!」
《やっばぁー!!》
警備員らしきおじさんがこっちへ走ってくる!!!二人は,無我夢中で門を乗り越え,急いで自転車に乗った。2007-05-30 21:57:00 -
31:
♪
「ゆうり!ちゃんと掴まっとけよ!」
『うん!あっおじさん来たで!ゃばいやばい!はよ行ってぇー!!!!!』
省真は猛スピードで自転車を走らせた。遠くの方で,おじさんが何か言っていたが,すぐに聞こえなくなってしまった。2007-05-30 22:02:00 -
32:
♪
「フゥーッー。危なかったなぁー!けど、めちゃ楽しかったわぁ」
『うん、ゆうりも!びっくりしたけど…ってか疲れたやろ?ごめんな↓帰ろか?』
いつものたまり場につき、一息ついた所で私は帰ろうとした。2007-05-30 22:39:00 -
33:
♪
「あっちょぃ待って!?」
『ん?あぁー家近いし一人で帰れるで☆』
「いや、そうじゃなくて!」
『どしたぁん??』少しの間沈黙が続く。2007-05-30 22:43:00 -
34:
♪
「俺な、俺…別れてからもずっと好きやってん…。もっかい付き合ってくれへん?」
『………えっ?』
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?
(省真が、私を好き…?)2007-05-30 22:47:00 -
35:
♪
略⇒(省真が、私を好き…?)
です。2007-05-30 22:50:00 -
36:
♪
今まで【友達】、これからもずっと友達でいるんだと、なんの疑いもなく思っていたから、まさか省真があれからずっと私を好きだったなんて、思いもしなかった…。
『え…あっ…ありがとう』
(けど…私は…)拳にギュッと力を入れた。2007-05-30 23:29:00 -
37:
♪
『…ごめん、気持ちは嬉しいけど…付き合うのは無理ゃ…』だんだんと小さい声になってしまった。
なんとも気まずい雰囲気だ。さっきまではあんなに楽しかったのに…。
男女の友情なんてモノは、やはりありえない事なのか?と考えていた。2007-05-30 23:36:00 -
38:
♪
「…ごめん!!しゃあなぃって。うん、ごめんな!送るわ」
『う…ん、ほんまごめん…』
沈黙を破ったのは、省真の方だった。送ってもらうなんて本当は気まずかったけど、何だか断ってはいけないような気がしたので、自転車の後ろに申し訳なさそうに座った。2007-05-30 23:42:00 -
39:
♪
気のせいかもしれないけれど、省真の後ろ姿はすごく悲しそうだった。
『ありがとう!ぢゃぁ…』
「うん、ぢゃぁまた」
次の日も、その次の日も、省真からの電話はなかった。2007-05-30 23:47:00 -
40:
♪
『ありがとう!ぢゃぁ…』
「うん、ぢゃぁまた」気のせいかもしれないけれど、省真の後ろ姿が、何だか悲しそうに見えた。
次の日も、その次の日も、それから省真からの電話がかかってくる事はなかった。2007-05-30 23:50:00 -
41:
♪
日にちが経つにつれて、省真との不思議な関係が終わったんだと実感した。
夏休みも終わって学校が始まり、もうすぐ秋を迎えようとしていた。
少しだけ…心に穴が開いたような想いを抱えながら━━━━私は、その“何かに”気付かないフリをしていたんだと思う。2007-05-31 00:14:00 -
42:
♪
季節も10月になり,金木犀の香りがやけに鼻についた。
『あいかー今日飲もっ!!酔いたい気分ゃ!もー嫌とは言わせんでー』
1番の親友【あいか】に駄々をこねながらお願いする。
「またぁー?んま好きやねんからぁ」少し嫌そうにしながら渋々OKをしてくれた。2007-05-31 00:47:00 -
43:
♪
私達は中1の時から,私とあいかを含める何人かで,学校が終わった後,スーパーや酒屋さんでお酒を買っては,公園などでよく飲んでいた。ひどい時は毎日のように飲んでいる事もあった。
『あいか何飲むんー?ゆうりは梅酒にする〜これ梅入りやで!!笑』2007-05-31 00:58:00 -
44:
♪
『クミ達も飲んでたん?!いいでー!今日はいっぱぃ語ろうやー』
「いいねいいねぇー♪飲もー!」あいかもかなり乗り気なようだ。
《おつかれ〜♪♪♪コンッ》お互いの缶をぶつけ、私は勢いよくお酒を胃に流し込んだ。2007-05-31 18:12:00 -
45:
名無しさん
age
2007-06-01 10:19:00 -
46:
♪
47さん☆あげてくれてありがとうですm(__)m
2007-06-02 00:54:00 -
47:
♪
空腹だったせいか、いつもより早く酔いが回ってきた。
みんなのテンションもあがり、お酒を飲むペースも早くなる。
すると急にクミが立ち上がり
「暴露話ししよーや!」と言ってきた。2007-06-02 01:02:00 -
48:
♪
《それいいなぁー♪誰からいっとく?》アイカと伊代が声を揃えて言う。
若干嫌だと思った私だったけど、どうも嫌とは言えそうにもない雰囲気だった。
「ジャンケンで話す順番決めよ♪」そう言ってクミが手を差し出す。
《ジャーンケン………》2007-06-02 01:14:00 -
49:
♪
《チョキ。グー。グー。グー。》
「チョキはないやろー笑 普通、ジャンケンで最初にだすのはたいがいグーって決まってるやぁん」クミが笑いながら、アイカに向かって言う。
どうやら負けたのはアイカみたいだ。
けど、最初にグーって決まってるのか?と、内心疑問に思いつつ、つっこむのはやめといた。2007-06-02 01:23:00 -
50:
♪
「マジでぇ↓…ってか、暴露するような話しないんすけど;」
「誰に告られたとか、誰が好きとか、そういう系でいいんちゃん♪」伊代の提案に、私とクミも賛成した。
やはり恋話になると、さらに皆のテンションは上がっていく。2007-06-02 01:33:00 -
51:
♪
「えー!どうしよう…」中々言わないアイカに
「言わんかったら、これイッキやで♪」と、クミが缶ビールを差し出す。
すると、アイカはビールがかなり嫌だったらしく、ようやく口を開いた。2007-06-02 01:39:00 -
52:
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話しの内容は、告ってきた男の名前で、5人の男に告られていた事が発覚。
《マジでー!!!!!》皆はかなりビックリしていて、更にアイカは色んな事を突っ込まれ、見事!暴露話しを成功?させた。
「もう次いこー!!ハズイわ;アイカもう絶対負けんからな!いくでー?ジャーンケン………」2007-06-02 01:58:00 -
53:
名無しさん
おめこ
2007-09-06 23:20:00