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1:
結愛
これは、私の現在に至るまでの実話です。
どこにでも溢れている、だけどかけがえのない、たった一つの自分だけのストーリー。2006-05-30 14:07:00 -
11:
結愛
『…仕事探すまでは帰らん。』
「何か訳ありっぽいな。良かったら話聞くで。そこの喫茶店入ろか。おごるし」以前の私だったら、こんな怪しい男に絶対ついて行かない。でも笑顔が優しくて、喫茶店だったら大丈夫だろうと、話を聞いてもらう事にした。今考えてみると、その男は少し父に似ていた気がする…――………。2006-05-30 15:15:00 -
12:
結愛
「あっ俺、アイスコーヒーね。お嬢様は?」
『お嬢様って…オレンジジュース。』
「ははっ!オレンジジュースってやっぱまだ子供やなぁ。」『好きやねんもん。』
「可愛くていいと思うで」そんな事をさらりと言ってのけるあたりが、大人だなぁと感じた。2006-05-30 15:20:00 -
13:
結愛
「んで…さっそくで悪いけど。何で仕事探してんの?」マルボロの煙を吐き出しながら、男が尋ねた。
『実は…』
私は全てを正直に話した。さっき出逢ったばかりの人には重すぎる、そんな話をするあの頃の私には…背負っているものが自分が思うよりも大きすぎて、誰かに聞いてもらわないと潰れてしまいそうだったのかもしれない。2006-05-30 15:26:00 -
14:
結愛
「ふぅん…なる程ね。まぁ夜の世界にはそんな事情を抱えた子らはいっぱいおるわ。遊び半分でやってる奴も多いけどな。でも…給料がいいのは何でかわかるか?」
『…大変やから?』
「そう、正解。」
『でも…そんな大変そうに見えへん…』2006-05-30 15:32:00 -
15:
結愛
「そんな考えなんやったら辞めとき。汚いもんは大人になれば自然と見なあかん。若い内から汚いもんを見る必要はないねん。残念やけど、施設に預けてお嬢ちゃんはお母さんとこ戻り」『…嫌やっ!!何が大変なん!?教えてやっ!!』
この頃の私は無知で、純粋で…水商売を少し馬鹿にしていたように思う。2006-05-30 15:37:00 -
16:
結愛
はぁ…っとため息をついた男は、煙草に再び火をつけ少し考えてから話しだした。
「俺もな、昼働いてる時は夜を馬鹿にしてたわ。でも楽な仕事なんか一つもないねん。肉体的にも、精神的にも辛い。人の欲は綺麗なもんじゃない。給料がいい分、それ相応の仕事が求められる。誰でも稼げる世界ちゃう。昼がえらい、夜がえらい。そんな次元の話をしてるんちゃうねん。確かに胸はってゆえる仕事じゃないかもしれん。でもな、こればっかりは働いてみなわからんと思う。なめてかかったら痛い目あうって事はわかっとき。」2006-05-30 15:46:00 -
17:
結愛
『……わかった。』
「よっしゃ!えらいな。んで、どうする?17でも働こうと思ったら働けるけどな。」
『働く。絶対稼いだる。』「そっか…俺から一つだけお願いや。風俗は辞めてくれ。」2006-05-30 15:49:00 -
18:
結愛
話し合った結果、私はあるキャバクラで働く事になった。遅い自己紹介を済まし、彼は大樹、21歳だと言う事が判明した。
「俺紹介出来るけど、今日から働くか?金いるやろ」『うん!!』2006-05-30 15:57:00 -
19:
結愛
『ちょっ…私お金ない…』「今日一日金の心配すんな。わかった?」
『はい…。』
大樹の笑顔を見ると、何も言い返せなくなる。
「まっちゃん!まいど!!この子可愛くしたって。」2006-05-30 16:03:00 -
20:
結愛
大樹がまっちゃんと呼ぶその人は、見るからに今風の美容師さん。
「大樹くんが女の子連れてくるなんか珍しいなぁ。」『そうなんですか?みんなにしてると思ってた…』
「ううん、あの子ここは俺のお気に入りやから誰にも教えへんってゆってたで」ただの営業トークかもしれない。でも素直に嬉しかったのを覚えている。2006-05-30 16:06:00