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1:
結愛
これは、私の現在に至るまでの実話です。
どこにでも溢れている、だけどかけがえのない、たった一つの自分だけのストーリー。2006-05-30 14:07:00 -
16:
結愛
はぁ…っとため息をついた男は、煙草に再び火をつけ少し考えてから話しだした。
「俺もな、昼働いてる時は夜を馬鹿にしてたわ。でも楽な仕事なんか一つもないねん。肉体的にも、精神的にも辛い。人の欲は綺麗なもんじゃない。給料がいい分、それ相応の仕事が求められる。誰でも稼げる世界ちゃう。昼がえらい、夜がえらい。そんな次元の話をしてるんちゃうねん。確かに胸はってゆえる仕事じゃないかもしれん。でもな、こればっかりは働いてみなわからんと思う。なめてかかったら痛い目あうって事はわかっとき。」2006-05-30 15:46:00 -
17:
結愛
『……わかった。』
「よっしゃ!えらいな。んで、どうする?17でも働こうと思ったら働けるけどな。」
『働く。絶対稼いだる。』「そっか…俺から一つだけお願いや。風俗は辞めてくれ。」2006-05-30 15:49:00 -
18:
結愛
話し合った結果、私はあるキャバクラで働く事になった。遅い自己紹介を済まし、彼は大樹、21歳だと言う事が判明した。
「俺紹介出来るけど、今日から働くか?金いるやろ」『うん!!』2006-05-30 15:57:00 -
19:
結愛
『ちょっ…私お金ない…』「今日一日金の心配すんな。わかった?」
『はい…。』
大樹の笑顔を見ると、何も言い返せなくなる。
「まっちゃん!まいど!!この子可愛くしたって。」2006-05-30 16:03:00 -
20:
結愛
大樹がまっちゃんと呼ぶその人は、見るからに今風の美容師さん。
「大樹くんが女の子連れてくるなんか珍しいなぁ。」『そうなんですか?みんなにしてると思ってた…』
「ううん、あの子ここは俺のお気に入りやから誰にも教えへんってゆってたで」ただの営業トークかもしれない。でも素直に嬉しかったのを覚えている。2006-05-30 16:06:00 -
21:
結愛
……―数時間後―……
「終わったよ〜!!」
鏡に映る自分にびっくりした。明るい茶色に染められ、エクステをつけ、メイクもしてもらった。
『…すごい…自分じゃないみたい。』
「お〜彩花かわいなったやん!さっ行くで。」2006-05-30 16:12:00 -
22:
結愛
美容師さんにお礼を言い、次に向かった先は…セットサロン。中にはキャバ嬢風の人たちがいっぱい居て、みんな綺麗で輝いて見えた。
「彩花どんな髪型がいい?」
『ん〜わからんから大樹決めてほしい。』
最近はストレートや揺る巻きが流行ってたりするけど、当時は鳥の巣頭みたいなのが流行っていた。2006-05-30 16:17:00 -
23:
結愛
私は丸顔で、少し幼い顔立ちをしている。そんな私を見て、大樹はカールアップを選んだ。
出来上がった髪を触ってみると、スプレーをふりまくっているせいかパリパリで自分の髪じゃないみたいだった。2006-05-30 16:20:00 -
24:
結愛
『絶対いつか返すから!』大樹にそう言い、私はドレスを選び出した。
…でも、中々決まらない。どれも自分には似合わない気がして、決めれなかった。そんな私に、大樹は一着のドレスを持ってきた。
「彩花はなぁ大人っぽいやつよりこうゆう可愛い感じの方が似合うと思うねん。色気はまだないしな笑」
『うるさいなっ!…着てみていい?』2006-05-30 16:28:00 -
25:
結愛
「もちろんやで。今まで何百人て女の子を見てきた俺がゆうねんから間違いないわ!!」
ドキドキしながら試着室に入り着替えた…が。
胸がパカパカする。胸が小さすぎるのか、パットが大きすぎるのか…前のめりになると胸が丸見えだった。多分原因は前者だろう。2006-05-30 16:33:00