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100円玉の恋・・・
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1:
あきと
この話は今から15年前に私が実際に体験した話です。初めての書き込みなので、みなさん宜しくお願いします。
2005-05-01 16:11:00 -
2:
あきと
今から15年前に私は車の事故で、大阪の某大学病院に緊急入院しました。3日間意識が戻らず、生死の狭間を、さ迷っていました。意識が戻ったのは、ちょうど4日目の朝でした。
2005-05-01 16:20:00 -
3:
あきと
私が目を覚ますと
担当医と思われる男性と看護婦さん数名とが
大喜びしていました。
奇跡的に助かった私は
これから暇で退屈な
入院生活を送る事と
なりました。2005-05-01 16:51:00 -
4:
名無しさん
入院生活にも慣れ
精神的にも余裕が
出来始めた頃には
喫煙所で冗談を言いあえる入院仲間も出来ていた。そんなある日・・・2005-05-01 17:16:00 -
5:
あきと
私が喫煙所で一人
タバコを吸っていると
ジュースの自販機の
方向から女同士で口ゲンカしている様な声が聞こえてきた・・・2005-05-01 17:27:00 -
6:
あきと
よく見ると
20才くらいの女の子と
50才くらいの母親と
思われる女性が口論していた。聞いては、いけないと思いつつ、私は聞き耳を立てていた。2005-05-01 17:35:00 -
7:
あきと
やはり親子のようだ
どうやら娘は母親に
私はいつ退院出来るの!と詰め寄っていたのであった。なんて気の強い女なんやろ・・・ それが初めて彼女を見た第一印象であった。2005-05-01 17:46:00 -
8:
あきと
しばらくすると
彼女は怒りながら一人
病室へと帰って行った
さっきまで怒った顔を
していた母親は寂しそうに一人ジュースの自販機に、お金を入れていた。2005-05-01 17:53:00 -
9:
あきと
ジュースを片手に
母親は私が居る
喫煙所にやって来た。
興奮していたせいか、
私の存在は今気付いたらしく恥ずかしそうに椅子に座った・・・2005-05-01 18:04:00 -
10:
あきと
しばらく二人沈黙の後
母親は恥ずかしそうに
「ホンマにワガママで
気の強い娘やから
困ってますねん」
と苦笑いしながら私に
話かけてきた。
私は笑顔で話を聞いた。2005-05-01 18:14:00 -
11:
あきと
母親は私の入院の事を
尋ねてきたので
自分の記憶にある範囲と医者から聞いた話を
初対面の、その母親に
私は包み隠さず話していた。不思議な感覚だった・・2005-05-01 18:22:00 -
12:
あきと
自分の話を
している途中に
私は何気に
娘さんの事を聞いた。
その瞬間、母親の顔が
凍りついたかの様な暗い顔になった・・・2005-05-01 18:28:00 -
13:
あきと
私は、しまった!
と思いながら母親に
謝った。お兄ちゃん気にせんといて。何も謝られる様な事、言われてないよ。と笑顔の母親・・・
しかし帰って行く後ろ姿は、とても寂しそうに見えた。2005-05-01 18:36:00 -
14:
あきと
そんな数日後の夜、
一人喫煙所でタバコを
吸っていると、あの母親の娘がジュースの自販機の前に、やってきた。2005-05-01 18:46:00 -
15:
あきと
すると彼女は
「なんでなん?」と一人
キレ気味の声・・・
どうやら何回100円入れ直しても返却されるようだ。今にも自販機にケリを入れそうな雰囲気だった。2005-05-01 18:54:00 -
16:
あきと
私は、そんな彼女に
「この100円玉入れてみ」と言って手渡した。
彼女は、その100円玉を自販機に、そっと入れた。「やった!入った」と大喜びの彼女。すると彼女は私に・・・2005-05-01 19:03:00 -
17:
?
はっ?集中しすぎた??文上手い
2005-05-01 19:08:00 -
18:
あきと
ありがとう!と言って、彼女は持っていた100円玉を返そうとしましたが、私は受け取りませんでした。この出来事をきっかけに彼女は毎日、私の居るところに現れる様になりました。
2005-05-01 22:17:00 -
19:
あきと
私にとっては退屈な入院生活から、楽しい入院生活へと変化していきました。彼女はアパレル関係に勤める20才、私と同じ年齢でした。今回の入院で彼女は会社を辞めたそうです。元気いっぱいの彼女を見ていると、入院患者には、見えませんでした。
2005-05-01 22:38:00 -
20:
あきと
二人はいつも一緒。担当医に看護婦さん達、それに他の入院患者の間でも、かなり有名な二人になっていた。しかし楽しいはずの毎日だが一つだけ気掛かりな事があった。彼女は何故入院しているのか? 以前一度だけ彼女に、それとなく聞いたのだが、うやむやにされたので何となく、その件だけは聞けずに時間だけが経っていった。
2005-05-01 22:51:00 -
21:
あきと
ある日、彼女は私のところに今まで見た事のない様な、真面目な顔でやって来た。大事な話があるとの事だったので屋上で話をする事にした。彼女は自分の事を、どう思ってるのか?と顔を真っ赤にして聞いてきたので私は意地悪で、ええ友達やな、と言うと彼女の目から大粒の涙が溢れ出し、いきなり大声でアホ!と叫ばれた。私は慌てて本当の気持ちを彼女に伝えた。
2005-05-01 23:11:00 -
22:
あきと
その日を境に、いつも一緒に居る二人から恋人へとなった。次の日、担当医にいきなり良かったな! と言われ、ん??看護婦さん達にも彼女出来て良かったね!と言われ、入院患者には結婚式呼んでくれよ!と言われる始末。そうこの噂の原因は一つ! 彼女の口しかない!でも悪い気はしなかったが、あまりにも冷やかされるので、かなり恥ずかしい思いをした。そこへ彼女がやって来た。
2005-05-01 23:27:00 -
23:
あきと
お母さんに今日あって欲しい。どうやら私を紹介したいらしい。母親とは以前一度だけ言葉を交わした事がある。その事は彼女には一切言ってなかったので、この際黙っといて彼女を驚かしてやろうと思い会うまで内緒にする事にした。
2005-05-01 23:41:00 -
24:
あきと
お母さんこっちこっち!と彼女。彼氏として会うのは初めてなので少し緊張した。あっお兄ちゃん、この間の! どうもこんにちわ。母親と私の会話を聞き彼女は、しばらくキョトンとしていた。我に返った彼女は、ええっ!知り合いなん!?と驚きの顔。事情を説明すると納得半分、隠していたムカつき半分と言う顔をしていた。彼女は母親に、このお兄ちゃんやったら大丈夫と太鼓判を押してもらえたので大喜びしていた。その姿を見て愛されてるんやな、と同時にこんなにも彼女の事を愛してる自分に気づいたのであった。
2005-05-02 00:00:00 -
25:
あきと
本当に毎日が楽しかった。まだ20才の若造だったけど、それなりに恋愛もしてきたつもりだったが、今までに味わった事のない充実感に浸っていた。入院も長い間していると何となく人の心が見えてくる。例えば友達連中で言うと普段元気な時には見えなかった部分が見えてきたりする。本当は私の事をこう思ってたんだと。それがええ部分でも悪い部分でも・・・
2005-05-02 02:52:00 -
26:
あきと
そんな研ぎすまされた精神状態の中で、彼女は無くてはならない存在になっていた。また彼女も私という存在を必要としてくれた。ある夜、喫煙所で彼女と二人して未来を語りあった。とにかく今の二人は病院内でしかデートをした事がないので遊園地に行こうとか、ドライブに行きたいとか、夜景が見たいとか、普通のカップルであれば当たり前にしている様な事を二人して夢の様に語りあった。
2005-05-02 03:05:00 -
27:
あきと
ある日、彼女の母親と二人で話する機会がありました。その日は丸一日、彼女は検査があったので母親に私を取ったらアカンよと言いながら笑顔で検査に向かった。母親は私に彼女の子供の頃の話など、おもしろおかしく聞かせてくれた。そして自然と話は彼女の病気の事へと・・・
2005-05-02 03:21:00 -
28:
あきと
彼女の病名は骨髄性白血病で後一年もつかどうか? と言う事だった・・・ 私はショックのあまり目の前が、一気に真っ暗になった。母親は出来る事なら、このまま彼氏を続けて欲しいと泣きながら、私に深々と頭を下げた。私も自然と涙が溢れ出た。あんなに元気やのに何で! と何回も何回も心の中でつぶやいた。
2005-05-02 03:49:00 -
29:
あきと
その日の夜、私は眠れそうになかったので一人暗闇の喫煙所でタバコを吸っていると、やっぱりここかと言って笑顔で彼女がやって来た。一番辛いのは彼女のはず。なのに笑顔で私の顔を見る。そんな彼女の顔を私は、まともに見る事が出来ませんでした。すると彼女は私に別れ話を切り出してきました。
2005-05-02 04:06:00 -
30:
あきと
こんなにも彼女の事を愛しているのに別れられるはずがない。私は絶対に彼女の病気の事は、あきらめない。私の事を本当に想っているなら、ずっとそばに居させてくれと彼女に訴えた。二人しばらく沈黙の後、私は彼女の肩を優しく引き寄せ、二人にとって初めてのキスをしました。キスをしながら私は溢れ出る涙を止める事が出来ませんでした。彼女も大粒の涙を流しながら何度もキスをしました。
2005-05-02 04:30:00 -
31:
名無しさん
めっちゃいいっ?続き気になります?頑張って下さい??
2005-05-02 06:32:00 -
32:
名無しさん
読ませてもらってます?不覚にも涙してしまいました?早く続き読みたいので頑張って下さい?
2005-05-02 11:02:00 -
33:
みき
題名が気になって読んでます。頑張って下さい☆
2005-05-02 11:45:00 -
34:
あきと
31さん32さん、みきさん読んで頂いてありがとうございます。昔を思い出しながら書き込みしています。読みづらい所や理解しにくい所などあると思いますが頑張って書き込みしますので宜しくお願いします。
2005-05-02 12:58:00 -
35:
あきと
次の日の朝、彼女は笑顔で私の病室にやって来た。みんな喫煙所に集まってるから早く行こうと私の手を握ってきた。まるで昨日の出来事などウソだったかの様に。彼女は一日一日を精一杯生きている。彼女にとって無駄に過ごせる日など決して有り得ない。私は彼女の為に、愛する彼女の為に今出来る事は何か、必死で考えた。彼女に今必要なもの・・・ それは私の笑顔。日々笑顔で過ごす事。私の笑顔で彼女のすべてを包み込む。そう決意した日となった。
2005-05-02 13:37:00 -
36:
名無しさん
すごくいいですね。頑張ってください!!
2005-05-02 13:46:00 -
37:
あきと
36さんありがとうございます。頑張りますので宜しくお願いします。
2005-05-02 18:48:00 -
38:
あきと
彼女と過ごす時間は、笑顔が絶えず本当に楽しく本当に幸せいっぱいでした。このまま時間が止まってくれたら・・・ 何度願ったか、わかりません。楽しい日々を過ごす間にも死へのカウントダウンは刻々と刻まれているのです。その現実だけは、どうする事も出来ません。けど日々一生懸命生きている彼女だったら絶対に奇跡は起きる。私はそう信じていましたし、決して心の中でも、あきらめませんでした。少しでも、あきらめたら、すべてが消え去ってしまいそうで・・・
2005-05-02 20:53:00 -
39:
名無しさん
淡々と続く文章がなんとも淋しさと哀しさを表しているような気がして読み入りました。最後まで書いて下さいね(^-^)
2005-05-02 21:01:00 -
40:
あきと
39さんありがとうございます。最後まで頑張りますので、お付き合いの程、宜しくお願いします。
2005-05-03 00:53:00 -
41:
あきと
ある日、彼女は走って来たのか、息を切らしながら私の病室にやって来た。オッケーもらったよ! と大きな声に満面の笑顔。実は彼女、ダメ元で外出許可届を提出していました。私は、いつでも外出できる状態だったので彼女は初デート初デートと何回も嬉しそうに、私や回りの入院患者に言ってました。デートプランは彼女が立てるとの事。私は一切文句を言っては、いけないと言う約束をさせられて彼女は自分の病室へと戻っていきました。
2005-05-03 01:14:00 -
42:
みき
しぉり
2005-05-03 01:23:00 -
43:
あきと
次の日、いつもの様に彼女は私のところに、やって来たが珍しく笑顔はない。難しい顔をしながら、やりたい事がいっぱい有り過ぎて何一つデートプランを決められなかったとの事。外出といっても時間が限られているので遠くには行けない。焦る彼女に私は外出予定日までは少し日数があるので、慌てずゆっくり考えてと、お願いすると笑顔になり、いつもの彼女に戻っていました。
2005-05-03 01:58:00 -
44:
あきと
いよいよ明日は初デート。前日の夜、嬉しくて眠れない私は一人暗闇の喫煙所でタバコを吸っていた。やっぱりおった! と突然彼女がやって来た。私の横に無言で座り、そっと寄りそってきた。いつもと違う雰囲気に、ふと彼女の顔を見ると、何か言いたそうな顔をしている。私は彼女に優しく尋ねると何も無いと言う返事が・・・私はもう一度彼女に尋ねた。すると彼女は話にくそうに、私に一つだけお願いがあると言ってきた。
2005-05-03 02:26:00 -
45:
あきと
彼女は現在、服薬治療をしているのだが近々、放射線治療を始めるらしい。これを行うと色々な副作用が出ると言う。肌が荒れたり髪の毛が抜けるなど女性としては耐えがたい症状が起きる。そうなる前に・・・ 綺麗な体で、いられるうちに抱いて欲しいと・・・彼女の目からは涙が溢れている。私は一言、ウンと言って彼女を抱きしめた。小刻みに震える彼女を、震えが止まるまで、ずっと抱きしめた。
2005-05-03 11:24:00 -
46:
あきと
いよいよ待ちに待った外出の日。すると朝早く、彼女の担当医が私を尋ねてやって来た。今日一緒に彼女と外出するに当たり注意して欲しい事が何点かあるらしい。もし何かあったら迷わず病院にすぐ戻るという事、など注意するべき事に私は真剣に耳を傾けていた。
2005-05-03 11:39:00 -
47:
あきと
すると突然、君は彼女の事を本当に愛してるのか? と尋ねられ、私は彼女に対する想いを素直に担当医に伝えた。君は本当に彼女の事を考えているんだね、と笑顔で私に言った。それから彼女の話で二人盛り上がっていると先生は急に真剣な顔になり、私にこう言った。決して変な気は起こすなと・・・。え??・・・すると笑顔全開の彼女がやって来た。早く行こうよと私の手を引っ張る。そして私と彼女は、先生と看護婦さんと仲良しの入院患者に見送られ病院をあとにした。
2005-05-03 12:27:00 -
48:
あきと
久しぶりに外に出た二人は、眩しい太陽の陽射しを浴びながら街へと向かった。食事をしたりゲームセンターにウィンドウショッピングと少ない時間の中で二人は精一杯楽しんだ。彼女はペアの指輪を欲しがっていたので、彼女の気に入った指輪を買いました。安い指輪だったのに彼女は、婚約指輪、婚約指輪と何回も嬉しそうに言ってました。そして私と彼女はホテルへと向かいました。
2005-05-03 12:59:00 -
49:
あきと
部屋に入ってしばらくすると彼女は裸になり今の自分の姿を目に焼き付けて欲しいと私に言いました。二人はキスをし抱き合い、そして一つに結ばれました。その後も二人裸で抱き合い未来の話を語りあった。すると突然彼女は泣きだした。私と離れたくない、そして死にたくないと・・・ 私も精一杯彼女を抱きしめた。お互いの不安を取り払うかの様に二人、涙を溢れさせながら抱き合った。
2005-05-03 13:18:00 -
50:
あきと
私も彼女と離れる事など考えられなかった。二人して涙って、こんなに出るのか? というくらい泣きながら抱き合った。私は、こんなに苦しい思いをするんだったら、このまま二人で死のうと一瞬脳裏をかすめました。その時、担当医の言った、変な気起こすな! という意味を、初めて理解する事が出来ました。だめだ! 私が弱気になってはいけない。あきらめたらそこで終わる。二人の力で必ず奇跡を起こすと・・・
2005-05-03 13:41:00