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100円玉の恋・・・
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1:
あきと
この話は今から15年前に私が実際に体験した話です。初めての書き込みなので、みなさん宜しくお願いします。
2005-05-01 16:11:00 -
59:
あきと
彼女の病室に入ると彼女は眠っていました。私はベットの横にある折り畳みの椅子に座り、彼女が目覚めるのを待っていました。しかし全然目覚める気配が無いので私は、眠っている彼女の唇にキスをしました。すると彼女の目が開き始めました。私の姿が完全に視界に入ると彼女は飛び起き、なんで居てるの?なんで居てるの?を連発していました。すると直ぐさま、逢いたかったと言って私に抱き付いてきました。
2005-05-05 15:20:00 -
60:
あきと
彼女は私に仕事は?…と聞いてきたので、退院するまでに考えていた事、退院してから考えた事すべてを彼女に話ました。彼女は最初複雑な顔をしていましたが、私の想いに納得してくれて、涙をこぼしながら、ありがとう…とつぶやきました。それから彼女に全開の笑顔が戻るのに、そう時間はかかりませんでした。また毎日逢えると子供の様に喜ぶ彼女を見ていると、私のした行動は間違ってないと確信になりました。
2005-05-05 15:41:00 -
61:
あきと
私は、それから毎日彼女に逢いに行きました。夜は道路工事の警備員のアルバイトをしながら生計も立てていました。ある日、彼女に逢いに行くと、また彼女は眠っています。そういえば検査の日以外は必ず眠っています…体の調子が悪いのかと心配になったので彼女に聞いたところ、それはタヌキ寝入りだったと言う事が判明!あの日眠っている彼女にキスして起こした日から毎日キスして起きるという習慣になっていました。起きていたらキスしてもらえない。そんな悪知恵からきた、彼女の芝居だったのです。本当にその頃は幸せいっぱいでした。
2005-05-05 15:59:00 -
62:
あきと
ある日彼女の担当医と話する機会がありました。以前二人で外出した時、私に変な気をおこすな!と助言してくれた先生であり私の事は何でも、お見通しという感じだったので不思議と抵抗なく素直に話出来る人でした。私は、その先生に、今でも彼女に対する想いは変わらないか?と尋ねられた。勿論今まで以上に彼女を愛していると自信を持って答えた。先生は、そうか…と言って言葉を続けた。彼女の死に直面した時、決して逃げるな、愛しているなら尚更、現実を直視しろと…これは医者としてでは無く人生の先輩として言っておくと…ただそうなら無い様に全力は尽くすと…今のは医者としての言葉やから、と言って先生は、その場をあとにした。
2005-05-05 16:23:00 -
63:
あきと
もし彼女が、この世から居なくなったら私は、どうなるんだろうか?どう感じるんだろうか?今、考えても想像出来ないし考えたくもない。ひたすら奇跡が起きる事を信じて私と彼女は日々、二人三脚で頑張っている。ある日、彼女は落ち込んだ顔で私に言った。外出届を提出したがオッケーが出ない…私は彼女にオッケーが出なくても、そばに居るから大丈夫!と言うと元気よく、ウン!と笑顔で答えた。
2005-05-05 17:25:00 -
64:
名無しさん
しぉり
2005-05-05 20:33:00 -
65:
名無しさん
??
2005-05-10 07:07:00 -
66:
名無しさん
続き待ってます
2005-05-11 03:11:00 -
67:
あきと
ある日、彼女は今まで私が見た事もない位、落ち込んだ顔をしていました。髪の毛がいっぱい抜けると…髪の毛が全部無くなったら私に嫌われると…涙をこぼしながら言いました。けど私にとって彼女の変わっていく容姿など、まったく関係なかった。そんなちっぽけな事なんか…どんどん日々、不安を募らせる彼女を私は、すべて優しく包み込むように彼女を愛した。
2005-05-11 12:52:00 -
68:
あきと
その日の夜、私は家で一人泣いた。どうする事も出来ない歯がゆさに、気が狂いそうになった。日々笑顔が少なくなって、いく彼女を見ていて、どうすれば、元の笑顔を取り戻せるのか?彼女の前では笑顔で一生懸命、大人ぶっているが、顔を合わすたびに、泣きそうになる。本当に…本当に、最初の頃に戻りたい。二人とも心の底から笑えた頃に…
2005-05-11 13:06:00 -
69:
あきと
私は次の日、不安を募らせる彼女に結婚して欲しいと、正式にプロポーズした。が彼女は、首を縦に振らない。私は自分の想いをすべて彼女にぶつけた。彼女は涙を溢れさせながらオッケーしてくれた。私は早速、彼女の母親にも話をし、心よくオッケーをもらった。久しぶりに見る彼女と母親の笑顔だった。
2005-05-11 13:19:00 -
70:
あきと
結婚の話は病院中に広まった。先生達、看護婦さん達、入院患者の人達、会う人みんなに、結婚おめでとう!と祝福された。彼女も笑顔で、有難うございますと、照れくさそうに答えていた。すると彼女の担当医がやって来た。当然、式など挙げれない私と彼女に、今度の日曜日、私達の為にパーティーとは、いかないが結婚を祝う会を小さいながらも開催してくれると言う事だった。私と彼女は自然と涙がこぼれた。有難うございますと何度も二人して御礼を言った担当医の目にも涙が光っていた…
2005-05-11 13:40:00 -
72:
あきと
その日の夜、彼女は私に言った。本当に私と結婚いいの?私、今こんな姿やし…それから・・それから私…私、死ぬかも知れへんのよ!…なんで、こんな私と結婚出来るの!?なんで、そんなに優しいの!?お願いやからウソやって言うて…と泣きじゃくった。私は彼女の肩を、そっと抱いて、愛してるから結婚したくなるのは当たり前。私は病気の事あきらめてないし必ず治ると信じてる。これからは夫婦として二人で闘いたかった。と言うと彼女は何度も何度も、ありがとうと呟いた…
2005-05-11 23:33:00 -
73:
あきと
そして日曜日がやってきた。彼女の姿が見当たらない。すると看護婦さんに、こっち来てと笑顔で案内された。するとそこには、ウエディングドレスを着た彼女が座っていた。本当に美しく輝いた彼女が、そこに居た。ある看護婦さんが昔、着たドレスらしく今日という日の為に、わざわざ用意してくれたそうです。そして私と彼女は看護婦さんに会場へと案内されました。
2005-05-11 23:46:00 -
74:
あきと
会場に入ると先生達、看護婦さん達、入院患者達、彼女の親友、私の親友、そして彼女の母親が出迎えてくれた。少ない人数ではあるが、私達を祝福してくれる人間が居るという事だけで胸がいっぱいになった。本当に嬉しかった。楽しい、ひとときも終わりが近ずき私と彼女の、挨拶を残すのみとなった。
2005-05-11 23:58:00 -
75:
あきと
彼女は、集まってくれた人達に言った。今日は、本当に有難うございました。もう結婚する事もウエディングドレスを着る事も正直あきらめていました。けど今日は二つとも実現できて幸せです。それから、お母さん…私を産んでくれて有難う…前に、なんでこんな病気になる様な子を産んだん!一生恨むと言った事、許して下さい…本当に許して下さい…それから私は彼と一緒に生きたい。彼の為に、お料理も作りたい…幸せになりたい…彼に辛い想いをさせている分、今度は私が元気になって彼を幸せにしたいの!だから私は病気の事は絶対にあきらめません。彼女の目から溢れた涙…本当にダイヤモンド以上に輝いた涙でした。
2005-05-12 00:20:00 -
76:
あきと
次の日、私が病室に行くと彼女から妻へと変わった妻がニタニタ笑っている。私がどうしたの?と笑顔で聞くとベットに掛けられた患者の名前の所を指さす。その指の先には私の苗字に変わった妻の氏名が書かれていた。嬉しそうに、それを眺める妻は、まるで子供の様だった。
2005-05-12 00:29:00 -
77:
ひ+よ??
?しおり?頑張って完結してほしぃです?
2005-05-12 01:57:00 -
78:
名無しさん
無理せずに頑張って完結させて下さいね (続きが早く読みたいのが本音です)
2005-05-13 00:23:00 -
79:
ヵナ
続き楽しみに待ってます☆
2005-05-13 01:06:00 -
80:
М∀YUKÅ
ちょっと目ぇ潤んだ(; ;)ホロホロ
2005-05-13 05:27:00 -
81:
あきと
78さん79さん80さん81さん他、みなさん読んで頂いて有難うございます。頑張って書いていきますので宜しくお願いします。
2005-05-13 12:00:00 -
82:
名無しさん
やばぃ??めちゃめちゃ泣いた?
2005-05-13 15:39:00 -
83:
ナナ
一気に読んだケド、途中カラ涙止まらんかった?頑張って完結させて下さいね?
2005-05-13 16:08:00 -
84:
あきと
83さんナナさん、読んで頂いて有難うございます。完結まで、お付き合い宜しくお願いします。
2005-05-13 17:44:00 -
85:
あきと
次の朝、病室に行くと妻は、料理の本を難しい顔をしながら一生懸命見ていました。そこへ、お母さんが入ってきて、ほらみてみ!料理くらい勉強しとかんと、いつか後悔する日が来るよ!って何回も言うたやろ?とお母さん。妻はフテくされた顔をしながら、後悔してないもん!と一言…私は妻に、美味しい物を食べたいなぁって言うと、顔を、こわばらせながら妻は、お母さん料理教えて…教えて下さい!と頭を下げた。一瞬沈黙の後、私とお母さんは顔を見合わせ笑った。すると妻も苦笑いしていた。楽しい一時であった。
2005-05-13 18:05:00 -
86:
名無しさん
終わり
2005-05-13 18:49:00 -
87:
名無しさん
ちぉりんりん。終わったんかょぉ〜
2005-05-13 21:55:00 -
88:
あきと
まだ終わっていません。また書き込みしますので宜しくお願いします。
2005-05-13 22:00:00 -
89:
名無しさん
続き待ってます
2005-05-14 01:17:00 -
90:
あきと
90さん有難うございます。
2005-05-14 01:21:00 -
91:
あきと
妻は、それから毎日、料理の本を見て一生懸命、勉強していました。私に一番最初の料理は何がいいと尋ねてきたので、私は一番うまく出来そうな料理がいい。と言うと、じゃぁ特製カレー!食べてもらいま〜す!と笑顔で私に言った。早く妻の料理を食べれます様に…そんな日が来る事を楽しみにしながら、妻の料理談話の話し相手になりました。
2005-05-14 01:47:00 -
92:
あきと
ある日、突然妻の容態が悪化し、担当医と看護婦さんが、慌ただしく病室を駆け回りました。私は焦りと不安で、頭の中が真っ白になり、何もする事が出来ず、ボー然と、その一部始終を見つめていました。なんとか容態も安定し落ち着きを取り戻した。ベットで眠る妻を見ながら、このまま目覚めないのでは…という不安が、襲いかかってきた。その時、担当医が私の肩をポンと叩き、寝てるだけだから大丈夫!と私に微笑みました。
2005-05-14 02:13:00 -
93:
あきと
そして、その次の日から妻の顔からは笑顔が少なくなっていきました。今まで辛く苦しい想いは、いっぱいしてきました。けど、二人幸せで楽しく笑顔がありました。日が経つにつれ、妻の顔は笑顔から、苦痛の顔へと変化していきました。本当に辛く苦しいだけの日々の始まりでした…
2005-05-14 02:30:00 -
94:
あきと
妻の大好きだった料理の本も、読まれる事なくホコリを、かぶった状態になっていました。妻は、私に心配ばかりかけてゴメンね。と力なく言った…私は、精一杯の笑顔で夫婦やからそんな心配いらんよ。と優しく語りかけた。妻は涙を溢れさせながら何回も、私と結婚出来て良かった…とつぶやきました…ある日、私とお母さんは、担当医に話しがあると言う事で、呼び出されました…
2005-05-14 02:47:00 -
95:
名無しさん
更新終わる時教えて?さぃ
2005-05-14 04:35:00 -
96:
あきと
96さん読んで頂いて有難うございます。更新終わる時と言われるのは、私が書き込みを一時中断する時に、お教えするという解釈でよろしいんでしょうか?間違った解釈でしたらすいません…
2005-05-14 05:48:00 -
97:
名無しさん
そぉです??
2005-05-14 06:28:00 -
98:
えり
メッチャいいですね(*^_^*)泣けてきます(>_
2005-05-15 00:41:00 -
99:
のあ
100?
2005-05-15 03:15:00 -
100:
あきと
96さん了解しました。
えりさん、のあさん読んで頂いて有難うございます。バタバタして思う様に書き込み出来ませんが、最後まで頑張りますので、みなさん宜しくお願いします。2005-05-15 04:13:00 -
101:
あきと
担当医と私とお母さん…3人は無言で廊下を歩き、そして会議室へと通されました。普段とは全く違う表情を見せる担当医…私とお母さんは黙って椅子に座った。そして担当医は…『覚悟しておいて下さい』と…。その瞬間、お母さんは泣き崩れ、私も溢れる涙を止める事が出来ませんでした。常に死と隣り合わせの生活は送ってきたが、死に対して心のどこかでは、遠い出来事であるかの様に思っていた。と言うか思い込んでいた。しかし今日ほど【死】という言葉が身近に感じた事は無かった…
2005-05-16 02:04:00 -
102:
あきと
お母さんは担当医に涙を流しながら、何度も何度も助けて下さいと頭を下げた…私も泣きながらボー然と立っていた…泣く事しか出来ない自分…妻が死んだら生きていても仕方ない…お前だけに寂しい想いは、させないからな…お前一人には、しないから安心しろよ…
と…2005-05-16 02:18:00 -
103:
あきと
担当医は私に何かを叫んでいる…けど私には、何も聞こえない…もう、こんな世の中に未練なんてないや…次の瞬間、左頬に痛みが走った。担当医のビンタだった。君がそんなんで、どうするんや!君だけが、辛いんじゃない!みんな辛いんや!けど一番辛いのは、君の奥さんやろ?その奥さんが頑張ってるのに、お前が、そんな事でどうするんや!私は担当医の一喝で我に戻った…
2005-05-16 02:37:00 -
104:
あきと
そして担当医は私に言った。妻は自分の死を早くから覚悟していると…愛する私の為に…私に少しでも心配かけまいと必死だった事…私が帰った後、私の表情は、どうだった?と担当医や看護婦に質問責めしていた事…鏡を見ながら毎日笑顔の練習をしていた事…そして毎晩泣いていた事も…
2005-05-16 02:52:00 -
105:
あきと
私は溢れでる涙を止める事が出来ませんでした。私の笑顔で妻を包み込むはずが、逆に私が包み込まれていようとは…あまりにも情けない自分を責めながらも私は今、妻に出来る事を改めて冷静に考えた。私に出来る事…妻に笑顔で永遠の眠りにつかせてあげる事…
担当医は私の肩をポンと叩いた。
そして私は涙を拭い妻の病室へと向かった…2005-05-16 03:08:00 -
106:
あきと
少しずつしか更新出来ませんが、頑張りますので、みなさん宜しくお願いします。次の更新は早急に出来る様、頑張ります。
2005-05-16 03:11:00 -
107:
あきと
病室に戻ると妻は、優しく私に微笑んだ。私はグッと来る感情を抑えて、笑顔で妻を見つめた。妻は私に、料理の勉強さぼってばかりでゴメンね。と一言いった…私は妻に退院してから勉強したらいいよ。って言うと妻は笑顔でうなずいた…これからは妻に心配かけない様に何があっても笑顔を私は忘れない…大好きで愛する妻の為にも…
2005-05-16 12:35:00 -
108:
あきと
ある日を境に妻の親戚の人達が、何回もお見舞いに来る様になっていた。初めて会う親戚の人達に夫として、挨拶を交わした。昔から妻を知る親戚の方の中には、妻の姿を見て可哀相だと泣き出す人も居ました。けど妻は必死で笑顔で対応していました。みんなが帰った後、妻は私に力なくつぶやきました。『私…もぅすぐ…死んじゃうんかなぁ…。』私は妻を抱きしめて「大丈夫。ずっと、お前のそばに居るから…何も心配する事ないよ…」と微笑むと、妻は何も言わず私に微笑んで二人、何度も何度キスをしました…。
2005-05-16 15:59:00 -
109:
あきと
次の日から妻の容態は、今までにない、悪い状況へと進行していきました。私もお母さんも、今にも崩れて消えてしまいそうな精神状態の中で、最後の力を振りしぼって覚悟を決めていました。
そして…妻も…。2005-05-16 16:07:00 -
110:
ひろ
見てます?
すんごぃ泣ける話ですね?
私わ自分の彼氏が‥って考えてまぅ所があるんですょ‥もぉ考えただけで泣けます?
マヂで頑張って完結して下さいね?2005-05-16 16:14:00