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100円玉の恋・・・

スレッド内検索:
  • 1:

    あきと

    この話は今から15年前に私が実際に体験した話です。初めての書き込みなので、みなさん宜しくお願いします。

    2005-05-01 16:11:00
  • 21:

    あきと

    ある日、彼女は私のところに今まで見た事のない様な、真面目な顔でやって来た。大事な話があるとの事だったので屋上で話をする事にした。彼女は自分の事を、どう思ってるのか?と顔を真っ赤にして聞いてきたので私は意地悪で、ええ友達やな、と言うと彼女の目から大粒の涙が溢れ出し、いきなり大声でアホ!と叫ばれた。私は慌てて本当の気持ちを彼女に伝えた。

    2005-05-01 23:11:00
  • 22:

    あきと

    その日を境に、いつも一緒に居る二人から恋人へとなった。次の日、担当医にいきなり良かったな! と言われ、ん??看護婦さん達にも彼女出来て良かったね!と言われ、入院患者には結婚式呼んでくれよ!と言われる始末。そうこの噂の原因は一つ! 彼女の口しかない!でも悪い気はしなかったが、あまりにも冷やかされるので、かなり恥ずかしい思いをした。そこへ彼女がやって来た。

    2005-05-01 23:27:00
  • 23:

    あきと

    お母さんに今日あって欲しい。どうやら私を紹介したいらしい。母親とは以前一度だけ言葉を交わした事がある。その事は彼女には一切言ってなかったので、この際黙っといて彼女を驚かしてやろうと思い会うまで内緒にする事にした。

    2005-05-01 23:41:00
  • 24:

    あきと

    お母さんこっちこっち!と彼女。彼氏として会うのは初めてなので少し緊張した。あっお兄ちゃん、この間の! どうもこんにちわ。母親と私の会話を聞き彼女は、しばらくキョトンとしていた。我に返った彼女は、ええっ!知り合いなん!?と驚きの顔。事情を説明すると納得半分、隠していたムカつき半分と言う顔をしていた。彼女は母親に、このお兄ちゃんやったら大丈夫と太鼓判を押してもらえたので大喜びしていた。その姿を見て愛されてるんやな、と同時にこんなにも彼女の事を愛してる自分に気づいたのであった。

    2005-05-02 00:00:00
  • 25:

    あきと

    本当に毎日が楽しかった。まだ20才の若造だったけど、それなりに恋愛もしてきたつもりだったが、今までに味わった事のない充実感に浸っていた。入院も長い間していると何となく人の心が見えてくる。例えば友達連中で言うと普段元気な時には見えなかった部分が見えてきたりする。本当は私の事をこう思ってたんだと。それがええ部分でも悪い部分でも・・・

    2005-05-02 02:52:00
  • 26:

    あきと

    そんな研ぎすまされた精神状態の中で、彼女は無くてはならない存在になっていた。また彼女も私という存在を必要としてくれた。ある夜、喫煙所で彼女と二人して未来を語りあった。とにかく今の二人は病院内でしかデートをした事がないので遊園地に行こうとか、ドライブに行きたいとか、夜景が見たいとか、普通のカップルであれば当たり前にしている様な事を二人して夢の様に語りあった。

    2005-05-02 03:05:00
  • 27:

    あきと

    ある日、彼女の母親と二人で話する機会がありました。その日は丸一日、彼女は検査があったので母親に私を取ったらアカンよと言いながら笑顔で検査に向かった。母親は私に彼女の子供の頃の話など、おもしろおかしく聞かせてくれた。そして自然と話は彼女の病気の事へと・・・

    2005-05-02 03:21:00
  • 28:

    あきと

    彼女の病名は骨髄性白血病で後一年もつかどうか? と言う事だった・・・ 私はショックのあまり目の前が、一気に真っ暗になった。母親は出来る事なら、このまま彼氏を続けて欲しいと泣きながら、私に深々と頭を下げた。私も自然と涙が溢れ出た。あんなに元気やのに何で! と何回も何回も心の中でつぶやいた。

    2005-05-02 03:49:00
  • 29:

    あきと

    その日の夜、私は眠れそうになかったので一人暗闇の喫煙所でタバコを吸っていると、やっぱりここかと言って笑顔で彼女がやって来た。一番辛いのは彼女のはず。なのに笑顔で私の顔を見る。そんな彼女の顔を私は、まともに見る事が出来ませんでした。すると彼女は私に別れ話を切り出してきました。

    2005-05-02 04:06:00
  • 30:

    あきと

    こんなにも彼女の事を愛しているのに別れられるはずがない。私は絶対に彼女の病気の事は、あきらめない。私の事を本当に想っているなら、ずっとそばに居させてくれと彼女に訴えた。二人しばらく沈黙の後、私は彼女の肩を優しく引き寄せ、二人にとって初めてのキスをしました。キスをしながら私は溢れ出る涙を止める事が出来ませんでした。彼女も大粒の涙を流しながら何度もキスをしました。

    2005-05-02 04:30:00
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