小説掲示板【過去】豹変【現在】のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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【過去】豹変【現在】

• 1:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  半ﾌｨｸです。
  暇潰しにでも読んであげてください。

  2006-05-25 01:49:00
• 2:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  2006年春━━。
  春といえば引っ越しの季節。もちろん私も二年住んだ八畳1Kの小さなｱﾊﾟｰﾄから、独り暮らしには十分広い2DKのﾏﾝｼｮﾝにお引っ越し。
  もう着る事もないﾄﾞﾚｽ。だけど捨てる事もできない。思い出の1つだから。

  2006-05-25 01:56:00
• 3:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  荷物を1つ1つﾀﾞﾝﾎﾞｰﾙに詰めている最中、押し入れの奥にﾎｺﾘが積もった大きな箱を見つけた。
  【16〜18歳 青春まっさかりなりぃ☆】
  汚い字でそう書いてある。

  2006-05-25 02:02:00
• 4:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  私はその字に目がいき、荷造りをするのも忘れてﾀﾞﾝﾎﾞｰﾙを開けた。
  無邪気に笑う私と、今ではもう疎遠になった友達。そして産まれて初めて付き合った彼氏の映ったｱﾙﾊﾞﾑやﾌﾟﾘｸﾗ帳が何冊も重ねて入っていた。
  それらを見ながら思い出に浸っていると、当時の日記帳が出てきた。

  2006-05-25 02:20:00
• 5:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  【藍子(えりな)の日記やれぇ♪】
  『えりなって名前…懐かしいなぁ。どんな事書いてたっけ。』
  ｱﾙﾊﾞﾑの重みですっかりﾍﾟﾀﾝｺになった日記帳を、ゆっくりとめくっていく。
  16歳の無邪気な私が今の私を見たらｶﾞｯｶﾘするだろうな…。それとも『うちの人生めちゃくちゃにせんといてよ！』って怒るかな…。

  2006-05-25 02:47:00
• 6:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  　これから日記帳を元に過去を思い出しながら書いていきます。
  
  私が夜を始めたきっかけは、大好きな先輩がﾐﾅﾐでﾎｽﾄをしていたからだった。そんなしょうもない理由で、安易に夜の世界へ足を踏み入れた。自分の事ながら本当にﾊﾞｶな女だ。
  

  2006-05-25 02:51:00
• 7:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  16歳が簡単に働ける場所といえば、何もかもが適当な安ｷｬﾊﾞだけ。
  夜の掟も知らないもんだからｽｶｳﾄにはﾎｲﾎｲついて行き、その上ﾊﾞｶ正直に『16です！』と言っては追い返され、また街をﾌﾞﾗﾌﾞﾗしてﾎｽﾄのｷｬｯﾁにも立ち止まっては人生相談する始末。
  結局見かねたﾎｽﾄが安ｷｬﾊﾞを紹介してくれた。

  2006-05-25 03:04:00
• 8:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  そんな危なっかしい女だが、当時の私は生真面目でｽﾞﾙするのが嫌い。そしてかなり人に流されやすい。今まで彼氏ができた事もなく、人一倍恋愛したい気持ちが強かった気がする。
  初めてｷｬﾊﾞで働き、周りの雰囲気や客層を見て一気にたくさんの刺激を受けた。客はﾁｯﾌﾟの意味も分からない娘にお金をくれる。ｶｸﾃﾙというｼﾞｭｰｽを飲みながら世間話してただけで、そんなに仕事もしてないのに一万という大金を手にした。

  2006-05-25 03:17:00
• 9:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  眠くなってきたのでまた明日更新します。

  2006-05-25 03:20:00
• 10:

  ぁぃか

  読んでるょぉ?頑張ってねっ??

  2006-05-25 22:43:00
• 11:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  ぁぃかさん☆ありがとうございます！

  2006-05-25 23:59:00
• 12:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  久しぶりにふところが暖かくなって『今日は贅沢してﾓｽﾊﾞｰｶﾞｰ食べれるっ☆』とﾆﾔﾆﾔしながら考えていた。
  久しぶりに朝まで起きてたせいで最強に眠い…。でもなぜかまだ寝ちゃいけない気がして、まぶたに力を入れて精一杯見開いていた。
  これでもか！という程ｸﾞﾁｬｸﾞﾁｬに崩れたﾒｲｸを直し、店を出ようとしたそのとき
  『えりなちゃん！今からみんなでﾋﾞｸﾄﾞﾝ行くねやん。店長のおごりやしえりなちゃんもおいでぇや☆そのあとﾌﾟﾘ撮りに行こっ！』

  2006-05-26 00:06:00
• 13:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  この店は驚く程みんな仲が良い。特別目立つ様な事をしない限り、普通にしてたらみんな寄って来てくれた。一人でここに来た私には、その偽りない優しさが心に染みた。
  しかしみんな元気だな…。もう10時半ですよ？眠くないんですか…。

  2006-05-26 00:12:00
• 14:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  みんなの歳を聞くと、大半の子が17歳。16歳は私を含め3人だけだった。話も昼の子と話すよりも遥かにおもしろくて、笑いすぎてしゃっくりが止まらなかった。
  一人の女の子の化粧がやたらと遅く、結局店を出たのは昼前。修学旅行生や外人がやたらと多いひっかけ橋を我が物顔で歩くｷﾞｬﾙ達。
  『ｳﾙｧ！何見てんですかぁ？踊って欲しいんけ？ほなﾄﾗﾝｽかけろやぁ！…ｶﾁｶﾁ…。ﾁｬﾗｯﾁｬﾗﾗｰﾝ♪』
  修学旅行生に絡んで勝手に着ﾒﾛ鳴らして踊る未紗ちゃん。それを見てまた爆笑。
  夜の子って、いい子ばっかりやん。。

  2006-05-26 00:25:00
• 15:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  遠慮なしにﾊﾞｶできる子を探してたのかな。今までずっと気を使って生きてきたから、自分と正反対な子が羨ましかった。そんな子と仲良くなれるなんて思ってなかったから最初は緊張したけど…。仲良くなれたらすごく楽で落ち着けた。
  それが夜を続けていくｷｯｶｹになったのかな？気付けば自分から『明日も来るなぁ☆』と言っていた。

  2006-05-26 00:33:00
• 16:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  ひとまず休憩します。

  2006-05-26 00:35:00
• 17:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  眠くなってしまったので、続きは明日の夜中に書きます。

  2006-05-26 00:59:00
• 18:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  その日から私は家とﾐﾅﾐを往復する生活になった。稼ぎは全て貰ったその日のうちに使い、どんどん金使いが荒くなる一方。
  毎日飽きもせず何十枚もﾌﾟﾘｸﾗを撮り、ぬいぐるみ欲しさにUFOｷｬｯﾁｬｰに金を注ぎ込む。絶対ほとんど残すくせにご飯を大量に注文。10時になり商店街が賑やかになると必ず商店街を徘徊しては安い洋服を一着買う。
  これが毎日の行動。

  2006-05-27 01:48:00
• 19:

  藍子 ◆GZrABNwtFc

  毎日がとても充実してた。愚痴や悩みがあれば店の子に全てぶちまけ最後はﾈﾀにして笑えばｽｯｷﾘした。
  ﾈﾀにできる程度の悩みしかなかった。ほとんどが親、客の事。本当に単純だった。
  

  2006-05-27 02:13:00