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1:
万奈◆dS9krj1KzM
信じたかった
あなたが私に放つ言葉。あなたが私にしてくれる行動。そしていつも私を包み込んでくれたあなたの抱擁も...
信じたかった。
弱い人間でごめんね...2007-08-30 22:40:00 -
2:
万奈◆dS9krj1KzM
何個もスレたててしまいました?
すいません?m(__)m
このスレタイで書きたいと思います?2007-08-30 23:01:00 -
3:
万奈◆dS9krj1KzM
今から書く内容は現在進行形のお話です。
更新が遅くなりますが気長に見てもらえれば嬉しいです。2007-08-30 23:04:00 -
4:
万奈◆dS9krj1KzM
♪〜♪〜♪
白と黒のモノトーン色の私の携帯が振動する。その携帯を開きメールを開ける。画面にはいつも同じ内容の文章が並ぶ。
"今日ありがとうな!気をつけて帰れよ!家着いたら連絡して!"
私はそのメールを見ずに電話を切るボタンを連打する。2007-08-30 23:11:00 -
5:
万奈◆dS9krj1KzM
"あっ運転手さんここでいいです!すいません近いのに..。"ワンメーターもいかないくらいでタクシーを止める。そして運転手に謝る。これも毎日繰り返される日常。千円札を渡した。
"お釣りいいです!"
満面の笑みでタクシーを降りる。後ろではタクシーの走り去る音が聞こえた。そんな音にも気にせず私は家の下にあるコンビニへ入る。2007-08-30 23:17:00 -
6:
万奈◆dS9krj1KzM
コンビニだというのに買い物カゴを持ち一目散に向かう所は雑誌コーナー。そこで買い込むのは風俗雑誌。何冊かをカゴに入れた私はそのままドリンクコーナーへ。2リットルのミネラルウォーターを4本、缶ビールを2本カゴに入れそのままレジへ。
「いらっしゃいませ。」
ピッピッ...
「お会計の方が\5145になります!」2007-08-30 23:26:00 -
7:
万奈◆dS9krj1KzM
2つに分けられた袋を担ぐように持ち上げてコンビニを後にする。すぐ横にマンションの入り口がある。郵便受けにはピンクチラシがギュウギュウに入れられている。捨てても捨てても入れられるのでそのままにしておく。エレベーターに乗り4Fを押した。
2007-08-30 23:35:00 -
8:
万奈
私は今書いた事を毎日繰り返している。
何も変わらない。
そして自分が自分じゃないみたいで時々おかしくなる。
でもこの行動を少しでも変えるとあなたは怒っちゃうの。ねぇそうでしょ...陸。2007-08-30 23:43:00 -
9:
万奈◆dS9krj1KzM
バタンッ!!!
「ただいまぁ。」
そう言っても返事が返ってくる事なんてまずないに等しい。2007-08-30 23:47:00 -
10:
万奈◆dS9krj1KzM
今日はここまでにします?また明日の昼に更新します
2007-08-30 23:54:00 -
11:
名無しさん
??
2007-08-31 02:05:00 -
12:
名無しさん
何コも立てるな
2007-08-31 03:17:00 -
14:
万奈◆dS9krj1KzM
リビングの扉を開けてすぐ横にあるキッチンに買ってきたミネラルウォーターを置き、雑誌と缶ビールを持ち一人では大きすぎる真っ黒なソファーに腰を下ろした。
「化粧落とすんも、服着替えんのだるっ!!」2007-08-31 10:24:00 -
15:
万奈◆dS9krj1KzM
そんな独り言もこの家では許される。だって今この家には私しかいないんだから。私しか...ね。
腰を下ろしてから気づいた私は再度重い腰を上げ寝室に行き白のTシャツと黒のハーフパンツをはいた。これがいつも家に居てるときの格好2007-08-31 10:26:00 -
16:
万奈◆dS9krj1KzM
拭くだけのメイク落としを手に持ちあぐらをかきながらさっき買ってきた雑誌を隅々まで凝視する。どうしてそんな雑誌を何冊も買ってきて凝視するかと言うと...
私が愛する彼が載っているから。2007-08-31 10:31:00 -
17:
万奈◆dS9krj1KzM
そう私の愛する人は
大阪ミナミ某店のNo.1ホスト...彼と知り合ってかれこれ五年の月日が経つ。 この五年間私は毎日彼に逢いに行き彼の放つ言葉で喜んだり、沈んだり、落ちたり、怒ったり。これの繰り返し。2007-08-31 10:44:00 -
18:
万奈◆dS9krj1KzM
まさしく彼の言葉で一喜一憂になれるそんな私の名前は花瀬万奈[ハナセマナ]
今年で24になる。職業、訪問販売。大阪府内を飛び回りジュエリーを売る営業マン。肩書きはジュエリーアドバイザー。綺麗な響きだが、その肩書きとは裏腹に正真正銘の悪徳。この世界に足を踏み入れて7年。2007-08-31 11:11:00 -
19:
万奈◆dS9krj1KzM
友達と面接に行った。初めてのバイトで緊張しながらも受け答えをはっきりしていたら即日で採用が決まった。その日が私の人生の分岐点だったのかもしれない。
2007-08-31 11:26:00 -
20:
万奈◆dS9krj1KzM
「モシモシ〜?花瀬ですけど祐二くんいますか?あっわかりました〜すいませんッ」ガチャッ!!!
本人に繋がるまでひたすら電話をかけこの台詞を電話にでた人に言う。2007-08-31 11:35:00 -
21:
万奈◆dS9krj1KzM
本人に繋がればこっちのものだった。今でさえ法律が厳しくなり訪販[訪問販売の略語]業界は苦しい立場に立っているが私がアポインター時代はそこまで法律が厳しくなくアホ程アポが取れた。
2007-08-31 11:40:00 -
22:
万奈◆dS9krj1KzM
けどね?今思えばあの時はまだ何も知らない純粋な子だった。自分で言うのも馬鹿らしいけど確実に今よりかは素直に人の言うことを受け入れる事ができた。
2007-08-31 11:46:00 -
23:
万奈◆dS9krj1KzM
友達とHEPやエストで買い物をしながらバイトまでの時間を潰す。制服で歩き回る私達。暇すぎてナンパ待ちをしていた時もあった。若かかりしき行動。今はさすがに24だし制服も着ないしナンパなんかクソくらえだ。ていうか、制服なんか今着たら犯罪だ...。
2007-08-31 12:09:00 -
24:
万奈◆dS9krj1KzM
中断します?
夜に更新します?2007-08-31 12:46:00 -
25:
名無しさん
楽しみにしてます。
2007-08-31 13:04:00 -
27:
万奈◆dS9krj1KzM
ナンパされても私達は番号交換だけして絶対遊んだりその後二度と逢わない。何故かと言うとこれも一種の仕事のうち。ナンパされてから2、3日はほったらかしにして会社の携帯電話からかける。そしてアポを取るのだ。ナンパなんかしてくる奴は絶対知らない番号でも出てくれるし乗りが軽いためすぐにアポが取れる。
2007-08-31 14:05:00 -
28:
万奈◆dS9krj1KzM
バイトをして一ヶ月が経ち初めての給料だ。社長に呼ばれ封筒を渡された。訪販業界はほとんどが手渡し。だから違うバイトをしている友達に手渡しで貰えると言ったらびっくりされたことがあった。けどこっちの方が銀行に振り込でくれると聞いてなんて親切なバイト先なんだと思った。
2007-08-31 14:17:00 -
29:
万奈◆dS9krj1KzM
"花瀬〜!!"
名前を呼ばれバイトを管理している村下さんの元に行く。"あ〜すまんな!給料もらったか?"
そう言われ笑顔で給料袋を村下さんの目の前へ差し出した。「もらいましたよ!」そう言うと"よしよし!よう頑張ったな!"頭を撫でられた。
その時にすごく自分に得るものを感じた。2007-08-31 15:04:00 -
30:
万奈◆dS9krj1KzM
"で、お前なんぼ入ってたんや?"ニヤニヤしながら私の腕をつっつく村下さん。
「え〜まだ見てないですよ〜!見ちゃっていいんですか?」"おぅ見ろ見ろ!"そう言われ私は茶封筒の中身を見た。2007-08-31 15:27:00 -
31:
万奈◆dS9krj1KzM
「..............ッ」
茶封筒の中身を見て私は絶句した。村下さんはそんな私を見てまたもやにやついている。
「あのッ私貰えません!」 村下さんに茶封筒を突っ返した。2007-08-31 15:45:00 -
32:
万奈◆dS9krj1KzM
"なんやなんやいきなり!"慌てる村下さん。
「だってこんなに貰えません!!」
私の茶封筒に入っていた給料は30万入っていた。正確に言えば32万7千円入っていた。
"まぁまぁちょっと話ししよか!"私を自分の横に座らせる村下さん。
興奮しながらも私は村下さんの横に静かに腰をかけた2007-08-31 16:08:00 -
33:
万奈◆dS9krj1KzM
"ちょっとびっくりしたか?"
「ちょっとっていうかだいぶびっくりしています」
"なんでや?"
「だってこんな大金ッ...」
"マナ!!よく聞けよ?"私の言葉を遮るようにして村下さんは言葉を被してきた。2007-08-31 16:21:00 -
34:
万奈◆dS9krj1KzM
この時すでに私は闇の世界に足を踏み入れていたんだと思う。
素直に喜ぶ事もできない。人と接する時に疑いから入る事...誰も信じちゃいけない。
自分は自分で守る。
そう覚えさせられたんだと思う。2007-08-31 16:26:00 -
35:
万奈◆dS9krj1KzM
ねぇ…‥陸。
陸も早くから闇の世界に足を踏み入れてたよね。初めて出逢ったときに言った言葉覚えてる?
"俺はお前と同じ血が流れてる"ってそう言ったんだよ?こんなに汚れてる世界で唯一光を射し込ましてくれた。私の心に光をくれたのは陸、あんたやで。2007-08-31 16:31:00 -
36:
万奈◆dS9krj1KzM
真剣な顔で私を見つめる村下さんに少し緊張を覚えた。"お前が今手にしてるお金はこの一ヶ月頑張った結果やねんな!だからなんも悪いお金じゃないからな!だから気持ちよく持って帰れ!"そう言ってもう一度私に茶封筒を握らせた。
「けどッ!!」
"お前がどう思ってもこのお金はお前が稼いだ金!結果がものを言うねん。どんだけ頑張ってても結果がついてけぇへんかったら誰も認めてくれへん。だから今回お前は認められたって事。少なからず俺等はお前を必要としてるねんな。"2007-08-31 16:44:00 -
37:
万奈◆dS9krj1KzM
「..はい。」
"お前もわかるようになる。この世界のルールってもんがな。けど大丈夫やから。俺がお前を支えていったるから。"
まだまだガキな私に闇の世界、大人の世界のルールを教えてくれたのは村下さん...あなたでした。けど村下さんが思うルールは私にはまだ早すぎたよ。2007-08-31 16:56:00 -
38:
万奈◆dS9krj1KzM
私はアポを取る事には優れていた。本人と繋がる事ができれば絶対アポがとれる。自分にも変な自信があった。常にアポ数はアポインターの中でもトップだった。
夜の世界には育てや色恋がある。
私はこの訪販業界で育てられていた。2007-08-31 17:13:00 -
39:
万奈◆dS9krj1KzM
何故こんなに頑張れたかというと村下さんがいたから。彼は私に対して"一緒に頑張っていこうな"と言うだけで、彼が私に対する愛情表現は仕事帰りに手を繋いでくれるだけだった。当時の私は手を繋ぐだけで十分だったんだ。それだけで頑張れた。
2007-08-31 17:28:00 -
40:
万奈◆dS9krj1KzM
"社内恋愛禁止"という規則がこの会社にはあって村下さんは私に"俺らの関係は誰にも言うな"と言っていたけど今考えたら皆村下さんが私に色をかけている事は暗黙の了解だった。それで私がアポをとっていれば会社からしたら損はない。どちらかというと大利益だったと思う。そんな環境で私はどんどん育てられていた。気づいたらこのバイトをして一年が経ったある日村下さんがご飯を食べに行こうと誘ってくれた。
2007-08-31 17:35:00 -
41:
万奈◆dS9krj1KzM
"お疲れ〜!"
「お疲れさまです!」村下さんはビール、私はカクテルで乾杯した。
"最近どうやぁ?"頼んでいた料理をつつきながら話を振る村下さん。でもこの時ね私気づいてたんだ、村下さんが今から言う言葉を。けど信じたかった。もしかしたらそうじゃないって...2007-08-31 17:43:00 -
42:
万奈◆dS9krj1KzM
「別に普通だよ?アポも別に取れてるし。あっ最近入ったバイトの中島さんっているじゃん?なんか怪しいんだよね。」
なるべく話を逸らそうとして必死で違う話題の話をふっていた。けどさすが村下さん、営業マンだからすぐ話を解決さしてまたあの話を持ってこようとするの...2007-08-31 17:47:00 -
43:
万奈◆dS9krj1KzM
村下さんも気づいていたんだと思う。私の顔色をうかがってあの話を振ってきた。
"万奈あのな、お前もそろそろアポインターのバイトして一年経つやろ?それでなこのままアポインターで終わるのはもったいないと思うんや。だから試しに営業してみぃひんか?".....やっぱり。2007-08-31 17:54:00 -
44:
万奈◆dS9krj1KzM
私は残りわずかなカクテルを飲み干して村下さんを見た。そして初めて村下さんに反抗した。
「別に今のままでもよくない?給料は上がるかもしれないけど今の私はアポインターの給料で十分だよ。だから営業はしたくない!」私が放った言葉に村下さんは待ってましたと言わんばかりに言葉を倍にして返してきた。2007-08-31 17:59:00 -
45:
万奈◆dS9krj1KzM
"けどなお前が営業に行ったら俺と会う時間が増えるんやで?それでもお前は営業行くん嫌って言うんか?お前そんな軽い気持ちで俺に一年もついてきたん?"
少し感情出しながら話す村下さん。当時私には村下さんしか会社で喋る人が居てなかった。これで喧嘩して喋る相手もいなかったら楽しくもない。あと一番に村下さんに嫌われたくない。そう思う自分がいた。彼の事が好きだから。大好きだから...2007-08-31 18:05:00 -
46:
万奈◆dS9krj1KzM
嘘をついた。
その時は彼の為に自分の感情を無視してついた嘘だと思っていた。けど人間って本当は自分が一番で、自分より上はいないと思ってる。だからその時の嘘は自分を守るためについた嘘だったんだと思う。けどそう気づいた時は手遅れだった。抜け出したくても抜け出せないくらい彼に私は育てられたんだ。2007-08-31 18:13:00 -
47:
万奈◆dS9krj1KzM
「わかった。営業行くわ!その代わり私を売れる営業マンにして!やるからには中途半端は嫌だから!」そう私は自ら自分の未来の光を打ち消した。彼の為なら私、なんだってする。休みなんかいらない。彼に会えないから。私が今できることは彼の言葉を信じる事だけ。
2007-08-31 18:19:00 -
48:
万奈◆dS9krj1KzM
仕事が忙しくなりそうです?中断します?
また時間があれば更新します??2007-08-31 18:34:00 -
49:
万奈◆dS9krj1KzM
ザーーザー!!
「うん!だから言ってるでしょ?大丈夫だから!薫君(お客様の名前)と私で約束したでしょ?二人で頑張っていくって!うんうんそうだよ!もうこれ以上同じ事言わさないでよ!それじゃ明日信販会社から確認の電話が入るからそれにちゃんとでてね!は〜いそれじゃまた連絡するね!」
プープープーッ2007-09-01 23:19:00 -
50:
万奈◆dS9krj1KzM
村下さんとご飯に行った時から一ヶ月たった私は朝から晩まで動き回る毎日。お客さんのアフターケアーなどで常に携帯電話を手に持っている。
ご飯を食べる時も家に帰りお風呂に入るまでとあがってから寝るまで喋り続ける私。2007-09-01 23:56:00 -
51:
万奈◆dS9krj1KzM
アポインターの時は一ヶ月稼げても35万〜40万位の給料だった。たった一ヶ月営業をしただけでその月の給料は100万を越えた。これだけの給料を貰ったら好きな物も自由に買える、良い所にも住める。けど私の考えは違った。余りすぎるこのお金をどうしたらいいのかわからなかった。
2007-09-03 22:54:00 -
52:
万奈◆dS9krj1KzM
スーツなどの容姿物は全部村下さんに買ってもらっていたから特にお金を使うと言うことがなかった。強いて言えば、移動手段に使うタクシー代と携帯代くらいだった。それでも私の給料は半分以上残ってしまう。だからただなにも考えずに貯金をした。
2007-09-03 22:58:00 -
53:
万奈◆dS9krj1KzM
けど営業をしている自分がすごく嫌いだった。何故かと言うと自分を作らなければならないから。17歳の私が23歳のお客様より上の年だと嘘をつき相手を上手く丸め込めて契約を結ぶ。それなりに私も学習した。喋り方から身振り素振りまで。それが悪徳であろうがお客様は私を信頼して、たった二時間という時間で100万以上のジュエリーを購入するのだから失礼の無いようにそして気持ちよく帰ってもらうために。
2007-09-03 23:04:00 -
54:
万奈◆dS9krj1KzM
中には私とお客様がもめてしまう事もあった。私の会社は1対1で逢いそれからは公共の場所、ファミレスや喫茶店などで話をする。実際に私一人に対して男性のお客様が三人で来た事があった。さすがに訪販歴が長い私でも声をかけるのに躊躇してしまった事がある。
2007-09-03 23:10:00 -
55:
万奈◆dS9krj1KzM
村下さんに電話で状況を報告する。けど返ってきた言葉は
"なになめたこと抜かしてんねん?あっ?我のためにアポインターが必死のパッチでアポ取ってんちゃうんか?!"と怒鳴られた。確かに村下さんが言っている事も十分に理解できる。アポインターの子が取ったアポを私達営業が契約まで持っていかなければそのアポを取ったアポインターには歩合が入らない。そんな事わかっている。けど...それでも少しは優しく言ってほしかった。私は唇を噛みしめ電話を切り深呼吸をして三人の男性に声をかけた。2007-09-03 23:20:00 -
56:
万奈◆dS9krj1KzM
「〇〇さんですよね?」
"...はッはい!"
満面の笑みで声かけると意外にも素直に返事が返ってきた。
「ごめんなさいね?いきなり声かけちゃって!びっくりした?」
"いやッ大丈夫っす!"2007-09-03 23:24:00 -
57:
万奈◆dS9krj1KzM
照れているのか緊張しているのかわからないが頭を掻きながら返事を返してくれた。...第一印象、すごく軽そう。軽そうと言うのは乗りとかテンションじゃなくて簡単に言えば単純に馬鹿って事。服装はダボっとしたデニムに白のTシャツ、そしてキャップ。何系かと言えばB系チックな感じ。後の二人は何故か今時って感じの綺麗めなお兄系でもう一人は肌が真っ黒なギャル男だった。
2007-09-03 23:33:00 -
58:
万奈◆dS9krj1KzM
中断します?
また明日のこの時間に更新します??2007-09-03 23:34:00 -
59:
万奈◆dS9krj1KzM
系統がバラバラな三人をつれてとりあえず近くにあるファミレスに入った。その時のアポは私自身が取ったアポではなくアポインターが取ったアポだったので改めて自己紹介をした。
2007-09-04 23:04:00 -
60:
万奈◆dS9krj1KzM
「初めまして!私、中村の上司を勤めさせてもらってる花瀬って言います。中村の方は前の仕事が押してしまってて代わりに私が担当させてもらいます。よろしくね!」
"えっあなたが中村さんじゃないの?"
「アハハッ違いますよ!花瀬です!」2007-09-04 23:10:00 -
61:
万奈◆dS9krj1KzM
冷やかしだろうが、もめるために来ているのかわからないが、営業のこっちからしたら詰めどころが満載だ。
"えっ〜中村さんじゃないの?話し違うんじゃねぇの?!"やたらとヤンキー口調で喋るB系チックな男。
...はぁ...さっそくかい!2007-09-04 23:20:00 -
62:
万奈◆dS9krj1KzM
所詮17歳の私。容姿をどんなに頑張っても童顔の私は20歳くらいにしか見えないだろう。それでも営業している自分の設定は23歳。この仕事は嘗められたら終わり。
「そうだよね...ごめんね?中村が終わり次第私と交代するからそれまで私で我慢してね?!けど中村言ってたよ〜○○君とすごく逢いたかったのにって!だからちょっとだけ待っててあげてよ?中村のためにもね?」2007-09-04 23:28:00 -
63:
万奈◆dS9krj1KzM
"それだったら仕方ないなぁ..."そう言う彼に対して私は第一の副線を張った。
「けど○○君さぁ...中村から聞いてたと思うけど1対1で会うって言われなかった?」
彼の目を見て冷静に話しをする私。その瞬間彼の顔がひきつったのを私は見逃さなかった。後の二人は黙って私を見ている。2007-09-04 23:35:00 -
64:
万奈◆dS9krj1KzM
「なんかたまに居てるのよね...女の子目当てでくるお客様とか、冷やかし上等で来るお客さんとか...やっぱり私達は仕事でこうやって会ってるじゃない?だから○○君もそうだったらどうしよかと思っちゃったアハハッ!まさか中村目当てで来たとかじゃないよね?」
笑いながら話をする私に比べて男たちの顔は余裕がなくなっていた。
...やっぱり色かぁ..2007-09-04 23:40:00 -
66:
男達は何かに焦りながらも余裕かました事を言ってくる。きっと私が女だから嘗めてかかってきてるんだろう。ごめんなさいだけど...こんな馬鹿丸だしな男達に喋りで負ける気がしない。
「はっ?別に俺たちは女目当てとかそんなんで来てねーし!」2007-09-11 22:43:00 -
67:
「そうだよねー!○○君、中村から聞いてた通りすごく良い人だね!でも実際さぁ?私、女一人で会いに来てるのに男の人が三人も居たらさすがのこの私でもちょっと警戒するから、だから○○君以外席外してくれない?それが無理だったらこっちも三人呼んで3対3で話しするかどっちがいい?」
2択で話を持っていくことにした。2007-09-11 22:51:00 -
68:
ある程度相手の性格を見極めて初めに良い人だねと上げてあげる。それに対して相手は自分は良い人だねと言われてる限り私の2択に対して前者をとると私は見た。これは普通の常識範囲で分かる話であって、目の前にいるこの人は大の男三人に対して女一人で話しをするのが恥ずかしいと気持ちになる。これが理解できない人は本当に馬鹿だ。逆に私達営業側からしたらラッキー。
2007-09-11 23:01:00 -
69:
私は男の顔から目線をはずさなかった。少しの沈黙の後彼は「...わかったッ。外させる」そう言って残りの二人をファミレスから出さした。
その瞬間"あ〜この人はいける!"と机の下で小さくガッツポーズをした。その後は簡単だった。セールスの話をする前に相手の情報を聞き出した。2007-09-11 23:06:00 -
70:
仕事は現場仕事。独身で彼女いない歴一年。月収25万。他社のローン状況は無し。支出が月に十万前後。後のお金は貯金もせず遊びに消えて行くとのこと。一番の趣味は、車だそうだ。
この状況からしてハイハ゜ケで契約を結べる。2007-09-11 23:12:00 -
71:
30分位仕事の話をせず相手の大好きな車の話で花を咲かす。男の方もだんだん緊張や警戒が解けたのか顔からは笑みがちらほらこぼれている。
「ごめんね?中村がまだか聞いてくるからちょっとまっててくれる?」
「あっ!全然いいっすよ!」
一応断りを入れてから席を立った。2007-09-11 23:16:00 -
72:
席を立つにも理由がある。とりあえずは村下さんに状況報告。
「お疲れ!どんな感じ?」
「ん〜なんとか仕事の話ができる感じにはなったけど...最後の最後でひっくり返りそう!」
「わかった!一応近くで待機してるからなにかあれば連絡くれ!」2007-09-11 23:21:00 -
73:
後の理由は相手が私にNOがでていないかだ。
中村じゃなくてもいいと思わせるために席を立つ。「ごめんね?今中村に電話したらまだ時間かかりそうなんだって。なんか代わりに来た私がこんなに○○君と話しちゃってごめんね!」
申し訳なさそうに顔の目の前で手を合わせて謝った。
「嫌、なんか今は中村さんが来ても来なくてもどっちでもいーよ!花瀬さんおもしろいしッ」
そう言った彼は煙草に火をつけた。2007-09-11 23:30:00 -
74:
「ヤッダァ!○○君ったら口上手いんだから!」
「そんな事無いっすよ!」
「本当?それじゃちょっとだけ期待するねハハハッ!なんかあんまり長く時間とっても○○君疲れると思うから私が仕事の話し進めっちゃっていいかな?」
「あぁ〜はいッ!!」2007-09-11 23:34:00 -
77:
「それじゃ、総額の金額は125万ね!月々の支払いで何か聞きたい事ある?」
「全然大丈夫っす!」
ローン用紙の書き込みが終わった。今日のオーダー125万。まぁこんな物か。2007-09-12 16:30:00 -
78:
「気をつけて帰ってね!またメールするから絶対でてね☆」携帯をちらつかせながら手を振る私。それに答えるように笑顔でピースサインする男。...角を曲がれば彼は見えなくなる。"早く曲がれ〜!"
終始笑顔の私の心の中はそんな事を考えている。2007-09-12 16:35:00 -
79:
お客様が見えなくなった瞬間私はリダイヤルから村下さんの番号を出してすぐ通話ボタンを押した。「お疲れ〜!最終なんぼやった?」
「お疲れ様です!最終125万であげました!今別れて今から会社に戻ります!」
そう言って重たいキャリーバッグを引きながら電話を終わらせた。2007-09-12 16:39:00 -
80:
南の道頓堀の近くにあるロイヤルホストというファミレスから南船場まで歩く私。いつもならタクシーで移動する。でもこの時何故か私は歩いていた。いつもと違う気分の自分に"生理前かなぁ〜"なぁんて事を思いながらヒールをならして南の街を歩いた。
2007-09-14 21:21:00 -
81:
あなたがもしも悩んだときは私が支えてあげる。そんな臭い台詞をあなたに出逢っていなければ口になんか出せなかったと思うよ。ううん...きっと思いもしなかった。
見返りなんか求めない。あなたは私のすべてです。2007-09-14 21:30:00 -
82:
「今日も暑ッいなぁ!」こんな真夏にスーツを着てる私って一体何?暑すぎてそんなくだらない事を考えていた。
..............!!!
その時!!2007-09-14 21:41:00 -
83:
重たいキャリーバッグが手からいきなりなくなった。"一体何?"キッと睨むように後ろを振り返った。「こんちわッ!こんなおもてぇ荷物持ってどこ行くん?お姉さんより重たいんちゃうか!しかし本間重いな!」ベラベラ喋るこの男。.........ていうか、あんた誰?
2007-09-14 21:52:00 -
84:
身振り手振りで私に何かを訴えるあなたはこの時まだまだ幼さが残るやんちゃ坊主だったよね。
けどその一生懸命さと必死さに私の心は打たれた。そう、一目惚れなんかありえない自分がその一目惚れに負けた。いや、あなたに負けた。2007-09-14 22:04:00 -
85:
名無しさん
書いてください?
2007-09-15 09:38:00 -
87:
「それじゃ当ててみて?私が考えてる事。」
まっすぐ彼を見て笑顔で話す私。
「ん〜!OK!んじゃ当てるね!まず"俺のことうぜぇ〜とか思ってるでしょ?当たりでしょ?」2007-09-29 23:02:00 -
88:
「ふッ!」
鼻で笑う私。そして彼にこう返してあげた。
「そんなんじゃホスト勤まんないよ?あなたが言った事はハズレね?だからバッグ返してちょうだい。」
スーツを着ているしどうせホストだと思った。
これでやっと会社に戻れると思った。2007-09-29 23:07:00 -
89:
「そんな事だろうと思った。ねぇ番号教えてよ?俺からはかけねぇし。お姉さんが俺を必要と思う時にかけてきてよ」
この時から陸は私の心を見透かしていたよね。
私って思ってる事が顔に出てるのかな...?2007-09-29 23:11:00 -
90:
別に営業しているから自分の携帯番号を教えるのは抵抗はしていなかった。"なんかこの人しつこそうだからさっさと教えて退散しよ"
「わかった。教えるから絶対私からかけるまでかけてこないでね!」
「任せて!」はにかんだ顔で私にピース彼。
「090〜#*ね!」2007-09-29 23:16:00 -
91:
♪〜♪〜♪
道頓堀のど真ん中で私の着信音が鳴り響く。
「ウワッ本間に教えてくれた!!」
なんやねんそれッ。「それじゃまたね。私急いでるから」キャリーバッグを奪い返しそそくさとその場を立ち去る私。2007-09-30 17:15:00 -
92:
ガチャッ「お疲れさまです!!」重たい荷物をデスクの横に置いた。
「よぉ!万奈お疲れさまやなぁ!」同期の営業マンの船越君が私に話しかけてきた。「本当お疲れだよ!今日の客三人で来たんだよ?アポ内容悪すぎ。ちょっとアポインターに言ってよ!」私はスーツのジャケットを脱ぎながら愚痴をこぼした。2007-09-30 17:23:00 -
93:
「そんな怒るなって!でもどんな内容のアポでもあげるのが営業マンやろ?」私の頭を撫でる船越君。「わかってるよ!けど男三人はもう勘弁ハハッ」
煙草に火をつけた。「あんま自分を追い込んだらあかんで?」そう言って立ち去る船越君を見て私は思った。いつも村下さんに怒られて沈んでる私を船越君が慰めてくれる。"船越君が彼氏だったらなぁ..." 「なーんてねッ」そんな事無い無い!2007-09-30 22:56:00 -
94:
その日は合計3件の契約を結ぶ事が出来た。
総金額310万円、今日は頑張りました!って、自分を褒めてあげる。けどこんな時に限ってまた村下さんと些細なことで喧嘩をしてしまった。
「なんでそんな事も鉄板はられへんの?どうするん?キャンセル来たら。」詰められている私。「だからキャンセルはありえないです。」私も無機になる。そんな私を見てため息を吐く村下さん。2007-09-30 23:03:00 -
95:
そんな村下さんの態度を見て私は何故か無性に腹が立った。わかってるんだけど、こんな世界なんだって...わかってるけど自分の気持ちを止めることができなかった。
「私は一体なんですか?眠る時間を削ってまで仕事してアポが回ってきたらあげてるし、何をしても怒られるんですか?」冷静に村下さんの目を見つめた。2007-10-04 22:47:00 -
96:
返ってくる言葉はいつもこうだった。「万奈...この世界は過程じゃないねん。結果やねん。」
本当に結果だけを見てその人を判断していいの?その人の人柄や努力、頑張りをあなたは否定するんですか?そんな事間違ってるよ。村下さん...
「わかりました。村下さんがそう言うならその件は納得しました。けど今月のノルマ800万...の売り上げ達成出来たら辞めさせて下さい」2007-10-04 22:55:00 -
97:
別に営業が嫌になったとかじゃない。こんな中途半端気持ちでこの業界から足を払いたくない。売れるまで、できる営業マンになるまで私は働き続ける。村下さん...あなたの下じゃなくてね。
「ちょちょっと待て!何でいきなり辞めるってなんねん?」
必死で私の腕をつかむ。
「ここでは私の力が発揮できません。結果はもちろん大切です。だけど過程を見ずにその人の努力を簡単に切り捨ててしまう村下さんの下で働いていけません!」2007-10-04 23:01:00