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君が笑ってくれるなら。
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1:
◆qKVw/6MKg6
君が笑ってくれるなら なんだって出来る。
少なくともあたしは あの頃―
本気でそう思っていた。2007-09-12 00:38:00 -
11:
◆qKVw/6MKg6
「まぁ、葉月。お前もいい加減はよ男作れ。嫁に行き送れるぞ。行き遅れたらしゃあなし俺んとこ来い(笑)」『…しゃあなして(笑)』
正吾は、バツイチ子持ちの31歳。こんなことを言っていても、彼は今も変わらず別れた奥さんを愛している。直接話に出たことはないけれど、二年も彼を見てきたら気づいてしまう―。
あたしは、正吾を信頼している。お客様としても、人としても。水商売に足を踏み入れたばかりで右も左も分からなかったあたしを、ここまで見放さず育ててくれたのは彼だと言っても過言じゃない。2007-09-12 02:17:00 -
12:
◆qKVw/6MKg6
きっとこの先、この世界を上がったとしても正吾に対する感謝と信頼だけは変わらないと思う。
実際、数年経った現在でもあたしは彼のことを度々 思い出すのだから…―。2007-09-12 02:20:00 -
13:
◆qKVw/6MKg6
「葉月ー。お疲れさん!今日は?日払い大丈夫?」 営業終了後、店長がリストから声をかけてきた。 『お疲れさまー。ん、今日は大丈夫。まだ預金あり』「あはは、お前どんな生活よ(笑)その日暮し?ちゃんとしなさいよー。」 『いやいや、先月はたまたま使いすぎただけ。あ、これ毎月言ってるか!』
「間違いない。学べ(笑)」 なんて、年の近い店長とはいつも友達のようなアットホームな会話をしながら、あたしはカウンターで烏龍茶を飲んでいた。2007-09-12 02:30:00 -
14:
◆qKVw/6MKg6
「きゃあ…。ありがとぉ〜」甘い声と表情で、嬉しそうに烏龍茶を飲む沙織。 黒服くんはそんな沙織の頭をポンポンと撫でる。
これがどんな形であれ―、好きな人にそこまで素直に感情を表現できる彼女を羨ましく思った。この世界は、嘘と欲求、そしてお金で埋め尽くされている。 だからこそ、純真な心を持ち続けるには見切りをつけ離れるか、捨て切るかしなければ、この世界では器用に生きていけない。
あたしは後者だ。 今だに、この街から抜け出せずにいるのだから。2007-09-12 02:57:00 -
15:
名無しさん
続き気になります?
てか、ちょっと質問?主さんってもしかして男の方ぢゃぁないですょねぇ…??
何か、言葉の使い方とか読んでいて男性みたいだなって感じ凄くしたので…?
もし、勘違いだったら失礼なコト言ってしまってごめんなさい…。・゜゜(>_2007-09-12 18:09:00 -
16:
◆qKVw/6MKg6
16さん、感想ありがとうございます★ちなみに主は、女ですよ〜o(^-^)o
書き方男っぽいですか? 良ければこれからも読んでやって下さい(*^_^*)2007-09-12 21:29:00 -
17:
◆qKVw/6MKg6
荷物を持って出ようと、待機室に入る。営業終了後ともあり、軽く酔っ払った女の子や、化粧直しをする女の子で溢れ返っていた。
「葉月ちゃん!お疲れ様です〜。今からうちら飲みに行くんですけど、葉月ちゃんも行きません!?」 入るなり声をかけてきたのは、半年ほど前にお店で知り合った麻弥。年はあたしの一つ下だけど、見た目は同年代の子達より断然大人びている。
『ん?お疲れさまー。今日はどこ飲み出るの?』 団結力というかなんというか… 割とホステス同士が仲のいいこの店では、営業が終わった後に女の子同士で飲みに行ったりカラオケに行ったりするのは珍しくなかった。
「今日は、みんなで新しく出来た店に偵察に行こうと思って!なんかイケメン多いらしいですよ〜(笑)」 麻弥の言葉に、周りにいる女の子も"そうそう"と張り切って相槌をうつ。2007-09-12 21:43:00 -
18:
◆qKVw/6MKg6
ホストか…。あたしは、ホストクラブはあまり好きじゃない。アフターや、付き合い程度に何度か足を運んだことはあるけれど、恐らくあの独特な空間は性に合わない。
『…んー、今日はやめとくわ。ごめんね。昨日あんまり寝てなくてさっ。』 「そっか〜。残念!!じゃあ、また行きましょ。偵察結果報告するんで〜(笑)」『あいあい。よろしく。』笑顔で、麻弥達に一声かけあたしは待機室を後にした。
いくら苦手だからといえ "ホストには行きたくない"とは言えないのだ。誘ってくれるうちが華と言えば変だけど、女の子同士のコミュニケーションもこの世界には必要不可欠だから。2007-09-12 21:52:00 -
19:
◆qKVw/6MKg6
「あれ?葉月帰るん?今日送りは?」
まだリストで売り上げ精算をしていた店長が、帰ろうとするあたしに聞く。 『や、今日はいらない。帰りに寄るとこあるからさ』「ほいほい、了解。じゃあ有瀬に言っといて。エレベータ前にいると思うから」『あいよ。お疲れ〜』
店長に挨拶をして、あたしはそのまま店を後にした。2007-09-12 21:57:00 -
20:
◆qKVw/6MKg6
ガチャンッ―。
『・・・あ、お疲れ。』 これまた困った。ドアを開けたエレベータ前では、 黒服くん有瀬と、沙織がキスをしている最中だった。「あっ…葉月さん。お疲れ様です。あれ?送りは…」慌てた様子で尋ねる有瀬。
あたし、とんでもないお邪魔虫のご様子。…あらら。『今日いらないから。店長にも言ってるからさ。んじゃ、お疲れー。』 そそくさとその場を後にしようとするあたし。 「葉…月ちゃん!!今、見たこと内緒にしといて下さいねっ…☆」
頬を真っ赤にしながら、下を俯きつぶやく沙織。なんて可愛らしいんだ君は。2007-09-12 22:08:00