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青春
-
1:
このみ
どこか冷めてた。あの人に逢うまでは…
2007-09-16 20:24:00 -
2:
このみ
『ヤリマンのくせに何言っとんねん』
無視して教室に戻った。良く言われるし慣れてた。
2007-09-16 20:32:00 -
3:
このみ
教室に戻ると親友のレイが笑顔で手招きしてきた。中学からの付き合いで、私の理解者。
『このみ、また告られたぁ?相変わらずモテんな!』
「ヤリマン言われたわ。泣」2007-09-16 20:39:00 -
4:
このみ
レイは黙って頭を撫でてくれた。中学の時から、一途な私は何故か軽くみられてた。男は好きだけど、誰でもいい訳じゃない。
2007-09-16 20:44:00 -
5:
このみ
『レイ、このみぃ帰るでぇ』
放課後、同中のゆうじが教室まで呼びに来た。ゆうじも私の数少ない理解者。
男女間の友情は成立しないって思ってたけど、ゆうじとはほんまに親友。
2007-09-16 20:52:00 -
6:
このみ
『レイちゃん、彼氏おるん?めっちゃ可愛いよなぁ』
一緒に来てた竜希が言う。レイは小さくて、目がクリクリしてて可愛い。私も男やったら、レイの事好きになると思う。
2007-09-16 21:01:00 -
7:
削除削除されますた
あぼ~ん -
8:
削除削除されますた
あぼ~ん -
9:
このみ
『おらんねぇん。泣』
『まじで?オオオ俺!俺!』
『あははっどもってるやん!もらってくれんのぉ』
隣でゆうじが少し寂しそうな顔をする。ゆうじとレイは半年前まで付き合ってた。レイの心変わりで別れたみたいやけど、その相手も長く続かず、ゆうじは片思いしてる。切ない…2007-09-16 21:17:00 -
10:
このみ
『竜希やん。女連れ〜混ぜてやぁ』
同じ学校の子みたい。見上げると、昼間にヤリマン呼ばわりした男。
『あっヤリマンやぁ〜何、乱パの打ち合わせですかぁ?』
『お前意味わからん。このみちゃん、知り合い?』
「知らん」2007-09-16 21:29:00 -
11:
このみ
『何、言うてんねん。このみバージンやで』
隣でゆうじが言った。
『A中の西山このみやろ?ヤリマンで有名やん。ゆうじもやらせてもらった口?このみちゃん、俺にもやらせてやぁ〜』
バカ男の口は止まらない。ゆうじが立ち上がろうとした。2007-09-16 21:43:00 -
12:
このみ
『トシ、いい加減にしろよ。振られたからって惨めすぎんで。』
このバカ男はトシって言うらしい。声の主はトシと一緒にいた色黒の男。
『このみが告られたん、この人かぁ振って良かったねぇこのみ!』
レイは可愛い顔してたまにトゲがある事を言う。
トシは私を睨み付けながら店の奥へ行った。2007-09-16 21:56:00 -
13:
このみ
『ごめんね、このみちゃん』
色黒の男はにこっと笑って店の奥へ。
『このみちゃん、ごめんな、トシちょっと調子乗りで』
「竜希君が誤る事ちゃうやん。気にせんでな!慣れてるし。」2007-09-16 22:04:00 -
14:
削除削除されますた
あぼ~ん -
15:
このみ
『話あるんやけど、時間ちょうだい』
にかっと笑い、白い歯を見せてその男は言う。
言われる事はわかってるのに、それでも淡い期待を抱いて、私はついていく。
この人はもしかしたら違うかも…って毎回思うんだ。2007-09-16 23:43:00 -
16:
このみ
『俺な、3年の小出っていうねん。西山さん、めっちゃタイプでなぁ一目惚れ!彼氏おらんのやったら付き合って?』
「でも、私あなたの事知らないんで…」
『うん。付き合ってから知ったらいいやん!』
「私、そういうの…」
『じゃぁデートしよっか。そんで俺の事知ってや』2007-09-16 23:49:00 -
17:
このみ
「あの…」
『今日、一緒に帰ろ。2組やろ?迎えに行くな!』
「いや…」
『じゃぁ放課後に☆』
そう言って、小出という人は去って行った。…強引。まぁいっか、遊ぶぐらい。2007-09-16 23:55:00 -
18:
このみ
―放課後―
『レイ、このみ帰るでぇ』
いつもの様にゆうじが迎えに来た。
『今日はこのみ、デートやねん。2人で帰ろ』
ゆうじの顔が険しくなった。2007-09-16 23:59:00 -
19:
このみ
『デートって誰とやねん。まさかトシ?』
「そんな訳ないやん。3年の小出って人。」
『小出…和哉?トシの兄貴やで?』
…まじかよ。騙された。2007-09-17 00:05:00 -
20:
このみ
兄弟やったんや、似てへんなぁ…と思いつつ、レイとゆうじと竜希と帰った。
『西山さん!』
振り返ると小出和哉。
『ごめん、遅かったから先帰ってんの?』
「いや、もうバレてますよ。さようなら」2007-09-17 00:13:00 -
21:
このみ
『バレてるって何が?』
『小出先輩、トシに言われたんでしょ?このみはそんな女ちゃうし、もう手ぇ出さんといて下さい。』
ゆうじが割って入った。ゆうじは過保護。私のお父さんかいってな。(笑)
『トシが何?ていうか西山さんてゆうじの女やったん?』
どこまでとぼけんねん、こいつ…2007-09-17 00:20:00 -
22:
このみ
私は無視してレイと歩いて行った。
『ちょぉ待ってや、意味わからんし。トシの女なん?いや、あいつ女おらんはずやけど…じゃぁゆうじ?』
『違いますけど。小出先輩ほんまに知らないんすか?』
キョトンとする小出和哉。ほんまにトシに言われたんじゃなさそう。 気まずい空気のまま、私達はいつものファミレスに向かった。2007-09-17 00:28:00 -
23:
削除削除されますた
あぼ~ん -
24:
このみ
『アハハッそういう事か!兄弟で同じ女に惚れるとか笑けるなぁ』
いや、トシはやりたいだけで…この人もそうやろけど。
『和哉君ほんまに知らんかったんやぁトシもこすい事するなぁ思ったら』
竜希と小出兄弟は同中らしく、仲良しやった。ゆうじは顔知ってるぐらいらしい。
『デートは仕切り直しやな!』
2007-09-17 00:37:00 -
25:
このみ
笑顔で見つめる小出兄。弟とは違う気がする。次の日、放課後デートする事にした。
2007-09-17 00:41:00 -
26:
このみ
『西山さん♪』
放課後、小出兄が教室まで迎えに来た。
ゲーセンでプリクラ撮って、パスタを食べて、カラオケに行った。小出兄はひたすらしゃべってた。私は無口な方だから凄い楽だった。
手を繋いだり、肩を抱こうともしない。あんまり人前でベタベタするのが嫌いなだけかな…それともこの人やったら…2007-09-17 00:49:00 -
27:
このみ
カラオケで少し距離を置いて座った。
『名前…このみって言うんやんな?このみって呼んでもいい?』
デート中、ずっと西山さんだったから、少しドキッとした。
「あっはい。いいですけど」
『敬語そろそろやめてんかぁ(笑)』2007-09-17 00:54:00 -
28:
このみ
にかっと笑う小出兄。ヤリマンと噂されてるだけで、男慣れしてない私は目をそらした。
「…はい」
『っていきなりかい!』2007-09-17 00:58:00 -
29:
このみ
しばらく歌に熱中。小出兄は上手いってわけじゃないけど、声がエロい。
『このみちゃん、俺も名前で呼んでな?』
「うん。」
『はい、じゃぁ呼んで?』
じっと見つめられた。2007-09-17 01:03:00 -
30:
このみ
「和哉…君。」
ちゅ…2007-09-17 01:04:00 -
31:
このみ
お?!
『可愛いな。』
『…何?このみちゃ…』2007-09-17 01:09:00 -
32:
このみ
私は和哉君にまたがってキスをした。
そう…私がヤリマンだって言われるのは、惚れたら手が早い!…から。でも止められねぇ。
2007-09-17 01:11:00 -
33:
このみ
和哉君は肩に回した手をほどいた。
『このみちゃん…付き合ってくれるん?』
「うん。」
『ほんなら続きはまた今度な』
和哉君はにかっと笑って私を抱き締めた。 …ここでするとは思わんかったけど、キスだけで止められるとは思ってなかったから少し驚いた。2007-09-17 01:17:00 -
34:
このみ
和哉君は家まで送ってくれた。お別れのキスをしてくれたけど、ムラムラしっぱなしの私。
…まぁまた明日にでも(笑)2007-09-17 01:24:00 -
35:
このみ
『ほんまかぁ〜このみ決める時早いもんなぁ』
レイとゆうじに早速報告。
『お前、まさかやってへんやろな?』
心配そうに聞くゆうじ。
「うん。なんとか。」2007-09-17 01:32:00 -
36:
このみ
人類皆、猿やん。男の遊び人はモテるのに、なんで女がH好きやったら否定されるんやろ。誰でもいいわけじゃないのに。
『このみぃ♪』
中庭でたまってたら後ろから抱きつかれた。
「おう」2007-09-17 01:39:00 -
37:
このみ
『おうっておっさんやん!(笑)可愛くさぁエヘッとかないんかいッ』
良く言われる。可愛いのはHしてる時だけ…とか。直すつもりはないけど。
『和哉、その子?』
和哉と一緒にいた友達がうじゃうじゃ集まってきた。
『そう、このみ。俺のんやから手ぇ出すなよぉ』2007-09-17 01:44:00 -
38:
このみ
おれのん…男って良くこういう言い方をするけど、女はものじゃない。
『このみ、今日家きぃな』
そう言って和哉は去って行った。その日、和哉の家でやったのは言うまでもない。2007-09-17 01:49:00 -
39:
このみ
和哉と付き合い始めて一ヵ月。毎度のメンバーでファミレスで溜まってた。
『あっヤリマンや』
この声は…トシ。
『ごうりゅぅ〜』
そう言ってトシ達は隣の席に座ってきた。なんか言われんのかな。うざ…2007-09-17 01:56:00 -
40:
このみ
『レイちゃん、いつデートしてくれんのぉ?』
『一生ないな』
レイに絡むトシ。トシ達のグループが何やら話を始めた。
『そういえば和哉君の女もレイって名前やんな!めっちゃ綺麗なぁ〜』
『あんな綺麗な人と付き合ってんのに、なんで浮気すんねやろ。』2007-09-17 02:03:00 -
41:
このみ
『やめろや!』
ゆうじが怒鳴って皆の会話が止まった。
『あ、このみちゃん、ごめんな。浮気相手の前でする話ちゃうかったな』
トシは私に何か恨みでもあるのか。
『え…ごめ…ヤバッ』2007-09-17 02:08:00 -
42:
このみ
トシの周りは私と和哉の事を知ってる訳もなく、少しばつ悪そうに私をみる。
「別に…男は新しいもの好きやからな。」
私はその場を去った。空気悪すぎやし。
『このみ!』2007-09-17 02:13:00 -
43:
このみ
レイ達が心配して追い掛けてきた。
「…大丈夫やで。良くある話やん。」
『このみちゃん、なんで泣かへんの?強がって…』
「悲しくないから、泣かない」
竜希は知らないから聞いてきた。レイとゆうじはわかってる。私は恋で泣いた事なんかない。男はそういうもんだって思ってるし。星の数程おるし。2007-09-17 02:22:00 -
44:
このみ
和哉からメールと電話があったけど、もちろん出ない。
次の日、朝から和哉が校門で待ってた。
『このみ、なんで電話でぇへんねん?』
無視。私は一度冷めると、ただ後は面倒臭いだけ。泣いてすがるなんてできない。
『ちょっと待てや。話しよぉや』2007-09-17 02:26:00 -
45:
このみ
「痛い。離して。」
和哉に腕を捕まれた。
『このみがシカトするからやろ!』
「…彼女と仲良くね」
和哉の手の力が少し抜けたから、私は振り払って教室に向かった。2007-09-17 02:31:00 -
46:
このみ
『このみ、やっぱ格好いいよな!』
「何が?」
竜希が笑って話し掛ける。『でも泣きたい時は泣けよ!いつでも胸貸したるからな!』
「竜希、可愛いな。」2007-09-17 02:37:00 -
47:
このみ
『え?!可愛いってそれ誉めてんの、けなしてんのどっち?』
「誉めてんねやんかぁ」
2007-09-17 02:41:00 -
48:
このみ
昼休み、やっぱり来た。
『このみ、話あんねんけど』
「私はないわぁ」
『ちょっとええか?』
「時間の無駄やろ。」2007-09-17 02:45:00 -
49:
このみ
『俺、このみの事好きやねん。ちゃんと別れるし、許してや』
「もう関係ないやろ」
『お前、俺の事好きちゃうんか?』
「もう興味ないな」
『そっか…まぁお互いやりたかっただけみたいやしな』2007-09-17 02:54:00 -
50:
このみ
『またやりたなったら連絡してな。お前とは身体合うしな』
そう言って和哉は去っていった。悲しくない。いつもの事…。男は皆、私の身体目当てやから。
じぃ〜〜〜2007-09-17 02:57:00 -
51:
このみ
「何?」
色黒の男が私を見てる。
『自分にも原因があるとは思わんの?』
「は?ていうか…あぁトシの友達か。見事騙されてるの見て、楽しかった?」
『和哉はこのみちゃんの事、好きやったで。』2007-09-17 03:04:00 -
52:
このみ
「ていうか…?」
『俺?橘海斗。はじめましてじゃないんやけどな』
「前にファミレスでトシとおった子やろ?」
『覚えてたんやぁ』
だってそんな黒くて鋭い目。笑うと可愛い…私のタイプどんぴしゃやのに忘れるわけがない。2007-09-17 03:13:00 -
53:
このみ
その日、レイはバイトがあると言って授業が終わった瞬間に走って帰った。ゆうじ達は文化祭に向けてバンドを組んだみたいで、最近一緒に帰ってない。
私はバカだから居残りで補修のプリントをしてた。
「だりぃ〜」
プリントが終わり、職員室に届けに行った帰りだった。2007-09-17 03:23:00 -
54:
このみ
『あれ、このみちゃんやん。』
トシだった。とりあえず無視。だるい。
『無視せんとってぇやぁ〜ヤリ友の弟やん♪』
トシは抱き付いてきた。顔を近付けてくる。
「やめろや、気持ち悪い」2007-09-17 03:28:00 -
55:
このみ
『じゃぁ気持ち良くなろっか』
トシがスカートに手を入れてきた。
「やめてや!ほんまきもい!」
『何がやねん!兄貴ともここでやっとったやろ!俺にもやらせろや!』
抵抗するけど、男の力には勝てなくて…2007-09-17 03:35:00 -
56:
このみ
普通の女の子はね。私は合気道わ嗜んでたので、トシを倒し、走って逃げた。
「はぁ…はぁ……」2007-09-17 03:37:00 -
57:
このみ
いくら逃げれたからってやっぱり私は女の子。怖い。
『このみちゃんやん。どうしたん?』
「たっ…ちばなく…ウッ…」
すごいタイミング。私は久しぶりに人前で泣いた。橘海斗は黙って頭を撫でてくれた。2007-09-17 03:44:00 -
58:
このみ
私が泣き止むと、手を引いて学校から少し離れたファーストフード店に行った。
「ごめんね。橘君」
『えぇけど。』
「…私ってそんな軽そう?」
『軽いの?』2007-09-17 03:48:00 -
59:
このみ
「軽いかも(笑)」
『何やねん、それ!』
「好きになるとね、すぐに触れたくなる」
『うん。皆そうやろ』
「せやんね!」2007-09-17 03:57:00 -
60:
このみ
『あのさぁ…聞いてえぇんかわからんけど…聞いてえぇ?』
「(笑)何さ?」
『中学ん時…先生と付き合っとったってほんま?』
「何それ?!(笑)先生どんだけロリコンやねん!」
『やっぱ嘘やんなぁ〜』2007-09-17 04:01:00 -
61:
このみ
『このみちゃん、携帯教えてや』
「あ、うん。」
橘君とはその日から良く連絡を取り合う様になった。同期と思っておもいっきりタメ口やったけど、一個上やったみたい。2007-09-17 04:11:00 -
62:
名無しさん
頑張ってください!
2007-09-17 09:19:00 -
63:
このみ
『夏、やねぇ〜』
レイが言う。周りを見渡せば、ちらほらカップル。いつの間にかくっついたみたい。レイとゆうじはどうなってんかな?竜希と仲良いみたいやけど… 少し気になったけど、レイが言ってくるまで聞かない。私達はそうゆう関係やった。
『レイちゃん!』
顔だけみた事がある男が近寄ってきた。レイは可愛いからやっぱりモテる。その男に連れられてったから、私はクラスの女子としゃべってた。2007-09-17 11:07:00 -
64:
このみ
『このみ、ゆうじ君と仲良くていいなぁ…』
一人の女が言う。
「まな、ゆうじタイプなん?」
『『格好いいやん!』』
何人かの声がかぶった。ゆうじ…格好いいんや。2007-09-17 11:11:00 -
65:
このみ
昼休み、食堂に行くと、久しぶりに顔ぶれが。
『レイ、このみ!』
笑顔で呼ぶゆうじ。バンドの練習でしばらく話してなかったから、癒された。ゆうじはほんまにお父さん…お兄ちゃんみたいに、私を心配してくれる。
『お前ら夏休み暇やろ!』2007-09-17 11:22:00 -
66:
このみ
『何よ、あんたほんま失礼やなぁ〜まぁ確かに男はおらんけど、二人で遊びまくりますぅ〜なぁこのみぃ』
「なぁ。ゆうじほんま失礼やわぁ〜」
『あ、そうなん。俺ら旅行行くけど、来やんねんなぁ』
意地悪そうに言うゆうじ。竜希の親戚が海辺で民宿をしてるらしく、3日ぐらい行くみたい。もちろん参加する事にした。2007-09-17 11:29:00 -
67:
このみ
男は5人ぐらい行くみたいやので、まなとかも誘って女の子も5人にした。
女の子達はしおりを作ったり、可愛い事をする。
そんな中、私は…もちろん夏休み前の補修。今日は学年合同でしてるから30人程いた。一人、教室の隅にいる生徒は成績優秀者の監視役。補修プリントを終わらせて、監視役に渡す。2007-09-17 11:48:00 -
68:
このみ
『やり直し。』
「え…?」
今まで補修にやり直しなんか無かったのに、制度が変わったのか。丸印が付いてないとこを見直した。
そんな間にちらほら皆、教室を出て行った。2007-09-17 11:54:00 -
69:
このみ
私が終わった頃には監視役と二人になってた。
『西山さん、この後何か予定あるん?』
「帰る。」
『じゃぁちょっとだけ話さん?俺、先生にコレ持ってくからちょっと待っててなぁ』2007-09-17 12:00:00 -
70:
このみ
有無を言わす暇もなく、監視役は教室を出て行った。まぁ、いっか…
しばらく待ってると、監視役が戻ってきた。
『お待たせ。行こっか』
爽やかな笑顔。私のタイプとは真逆な好青年。好青年はチャリ通だったので、荷台に乗った。2007-09-17 12:28:00 -
71:
このみ
自転車で少し行った所に、可愛い喫茶店があった。こやつ、好青年と思いきや…
『ごめんな、やり直しとか無いで。西山さんと話したくて』
「そう…」
何かおかしいと思ったら。
『西山さん、小出の兄ちゃんと付き合ってたやんな?』
「…うん。」2007-09-17 13:27:00 -
72:
このみ
略
「…うん」2007-09-17 13:28:00 -
73:
このみ
『今も…?』
「もう終わったで」
『そっか、良かった。』
監視役…は斎藤聖。入学式の時、新入生代表でなんか言ってたから覚えてる。確か医者の息子。まな情報。
『西山さん、数学は得意やねんな。補修ないやろぉ。俺、数学少し苦手でなぁ』2007-09-17 13:36:00 -
74:
このみ
「いやみ?」
『ちゃうって、ごめん。でもいつも数学は上位に入ってるやん?』
ストローを加えながら斎藤君に微笑んだ。真面目な男は嫌いじゃないけど…
『西山さんはどんな男が好きなん?』
「別に。フィーリングやろ」2007-09-17 13:45:00 -
75:
このみ
その後も30分ぐらい斎藤君はしゃべり続けて、私は相槌を打ってた。
私は電車通学。駅まで送ってもらう途中、公園に寄った。
『あのさぁ西山さん…俺と付き合わへん?』
斎藤君は真っ直ぐ私の目を見て言う。
『俺、遊び慣れてないし、つまらんかもしらんけど、大事にするし…』2007-09-17 13:58:00 -
76:
このみ
腰に手を伸ばしながら言う斎藤君。女慣れしてない奴がこんなんするかってな!
「ごめんね、タイプじゃないねん」
斎藤君の手を外し、駅に迎おうとしたが、引っ張られて抱き締められた。…結構、胸板あんねんなぁ …じゃねぇ!
『そんなんやってみなわからんやん。結構、合うかもやで。』
こいつもか…2007-09-17 14:13:00 -
77:
このみ
「斎藤君には魅力感じないわぁごめんね」
『一回、やらせてや』
悪怯れる素振りもなく言う猿。やりたくねぇんだよ、お前とは。
公園の入り口に橘君が見えた。グッドタイミングと思い、呼び止めて一緒に帰る事にした。2007-09-17 22:24:00 -
78:
このみ
『あいつ、ええの?』
「うん、また一発やらせろ言われてただけやし」
橘君は友達と二人でカラオケに行くらしかったので、ついて行った。
『このみちゃん、おっぱいでかいよなぁ何カップ?』
橘君がトイレに行った瞬間、もう一人の男が擦り寄ってきた。2007-09-17 22:31:00 -
79:
このみ
「近寄りすぎやろ」
隅っこに寄って離れたけどまだ近寄ってくる。タイプでもない男に寄られてもうざいだけ。
『何で二人してそんな隅っこ寄ってんねん』
橘君が帰ってきたから、私は入れ替え様に部屋を出た。2007-09-17 22:41:00 -
80:
このみ
用を済ませて部屋に戻り、橘君の隣に座った。
『このみちゃん、こっちおいでやぁ』
「嫌やし」
『何かあったん?』
しばらくこんなやり取りをし続けながらカラオケを楽しんでると、猿の携帯が鳴り、橘君と二人きりになった。2007-09-17 22:51:00 -
81:
このみ
唄ってる橘君の横顔を覗く。やっぱりタイプやわ。
『自分、見過ぎやで。』
「男前やなぁと思って」
『…そんなんやから軽く見られるんちゃう?』2007-09-17 22:54:00 -
82:
このみ
「だってタイプやもん」
『…その目。』
「え?」
『男、誘ってるみたい。』
目…私は男を見る時、誘ってる様な視線を浴びせるらしい。女の子にも言われるから、誰を見るにも一緒なんやろうけど。2007-09-17 23:04:00 -
83:
このみ
「…橘君、落ちへんやん」
『タイプじゃないからな。』
キツ…余計興味が沸いてきた。私、この人の彼女になりたい。2007-09-17 23:10:00 -
84:
このみ
しばらくして、猿が戻ってきた。そろそろ時間も時間やったので帰る事にした。猿が送ってくって言ったけど、橘君に送ってもらう事にした。
『そんなんするから言われんねん』
腕を組んでると橘君に言われた。
「誰にでもしてるわけちゃうもん」
『俺がどっか連れ込んだらどうすんの?』2007-09-17 23:28:00 -
85:
削除削除されますた
あぼ~ん -
86:
名無しさん
おもろいやん
2007-09-17 23:35:00 -
87:
このみ
「橘君やったらえぇよ」
隣で橘君の溜め息が聞こえた。呆れられてるんかな。でも自分から行こうと思ったの、久しぶりやったししばらく頑張ってみようと思った。2007-09-17 23:49:00 -
88:
このみ
「まじかぁ!!おめでとぉ」
レイに彼氏ができた。同じ学校の3年生らしい。
『このみに紹介したいから、放課後あけといてやぁ』
今日は一学期の終業式やったから午前中で終了。レイの彼氏と待ち合わせの中庭に向かった。中庭には何人か人がいて、まぁこの学校のたまり場なんやけど。2007-09-18 00:47:00 -
89:
このみ
『レイちゃん、可愛いなぁ〜』
皆、口々に言う。レイの幸せそうな顔。私も橘君頑張らな!
その中の一人と目が合った。
『自分さぁ…』
『お疲れぇ〜♪』2007-09-18 01:11:00 -
90:
このみ
聞き慣れた声が近付いてきた。
『おう、このみ。久々ぁ』
「おう」
『あ、やっぱ和哉のヤリ…』
『元彼やって(笑)』2007-09-18 01:17:00 -
91:
このみ
『元気しとったか?』
「ボチボチな」
『相変わらず、冷たいなぁ』
和哉が抱きついてきた。
「やめてや」2007-09-18 01:21:00 -
92:
このみ
『俺、女と別れたんやけどぉ』
「あっそう」
『やり直す?』
「ないな。」
『和哉、振られてるやん(笑)』2007-09-18 01:24:00 -
93:
このみ
にかっと笑う和哉。ほんま馬鹿にしすぎやな、こいつ…
『ちょぉ来て!』
手を引っ張られ、中庭から少し離れたとこに連れて来られた。
「…何?」
『お前、誤解してる』2007-09-18 01:29:00 -
94:
このみ
「は…?」
『ほんまに一目惚れやったんやでぇトシの事はほんま関係ないし。』
『…聞いてんか?』
和哉と目が合った。
『二股かけてたんは悪かった。都合いいけど、あの時このみが許してくれんねやったら、あいつとは別れようと思った。あの後すぐ別れたしな』2007-09-18 01:43:00 -
95:
このみ
『…今、男おるんか?』
「おらん」
『もっかい付き合ってみぃひんか?』
「ないな」
『りょ〜かい』2007-09-18 01:47:00 -
96:
このみ
和哉は少し俯いたけど、顔を上げ、にかっと笑って中庭まで連れてってくれた。
『お前ら、何しとってん』
『ごめん、ごめん。帰ろかぁ』
2007-09-18 01:52:00 -
97:
このみ
『このみ、好きやでぇ!』
和哉はそう叫んで友達と帰っていった。
『お前、アホやろ!』
周りは爆笑やったけど。2007-09-18 01:57:00 -
98:
このみ
夏休みに入って一週間。橘君とのデートにこじつけた。粘ってみるもんだ。
『映画観たら帰んで』
拗ねて落ち込んだ振りをした。
『冗談やって』
頭をポンッと叩かれた。嬉しすぎる…2007-09-18 05:12:00 -
99:
名無しさん
頑張ってください!
2007-09-19 01:10:00 -
100:
このみ
「なんでよぉ〜」
映画館を出て、カラオケに誘ったら断られた。
『このみちゃん、密室に入ったら襲うやろ』
読まれてる。確かに狙ってる男と二人きりになったら理性を保てる自信はないけど…。
大人しくプリクラを撮って、喫茶店へ行った。2007-09-19 22:33:00 -
101:
このみ
『嬉しそうやな。そんなにパフェが楽しみ?』
「ちゃうやん、あっ…わぁ〜い♪」
抹茶パフェがきた。抹茶パフェが大好きな私。パフェじゃなくて、橘君と撮ったプリクラが嬉しいんやけどなぁ〜
「はい、あぁ〜ん☆」2007-09-19 22:47:00 -
102:
このみ
『あぁ俺、無理』
「甘いの苦手なん?」
…それとも私の事が苦手なん?夏休みに逢うぐらいやから嫌いなんではなさそうやけど。
2007-09-19 22:54:00 -
103:
このみ
民宿に着いたら、皆速攻水着に着替えて海へ走った。『きゃ〜〜☆』
しばらく泳いで、おっさんは疲れたから浜辺で休憩。
『このみ、本気泳ぎしとったな(笑)』
竜希が隣に座ってきた。
「泳ぎに来たんやん」2007-09-20 00:57:00 -
104:
このみ
『レイ、彼氏できてんなぁ』
「もたもたしとるからや」
『お前もうちょっと優しい言葉かけてくるやぁ〜』
「竜希はええ奴やからすぐ見つかるって」2007-09-20 01:01:00 -
105:
このみ
『おっしゃこの夏に彼女作るでぇ〜♪』
竜希はそう言って海に向かって走っていき、立ち止まって振り返った。
『このみも頑張れよ!』
「りょ〜かい」2007-09-20 01:06:00 -
106:
このみ
しばらくぼけ〜とたそがれてた。かき氷食べたいなぁ〜
『このみちゃん、苺で良かった?』
何や、私口に出して言うてたんかと思ったわ。
「亮太君?今食べたい思ってたんです。どうもぉ〜」
亮太君は隣に座って宇治金時を食べてた。私…そっちのがいい。2007-09-20 01:11:00 -
107:
このみ
『このみちゃん、彼氏おるん?』
「い〜え」
『やったぁ狙ってもいい?』
「嫌です」
『そんな笑顔で言わんといてやぁ俺、傷ついたって』2007-09-20 01:19:00 -
108:
このみ
「ご馳走様☆」
『食べるんはやっ!待ってや、俺も行くし。女の子一人やと危ないやん♪』
いや、皆んとこ行くし危なくないやろ。
その後はブイまでゆうじと競争したり、浜辺でビーチバレーをしたりしてたらいつの間にか暗くなってきたので民宿に戻った。2007-09-20 01:25:00 -
109:
このみ
『まな、ゆうじ君に告るわ!』
お風呂に入ってたらまなが決意表明をした。最近、メールしたりしてたらしい。そいえば言うてたかな。
『頑張れよぉ〜』
皆で応援。
『さら(も一人の女の子)なぁ亮太君タイプやねん』2007-09-20 01:33:00 -
110:
このみ
風呂上がり、と言えばビア。レイと二人でリビングで乾杯。
『「ぷふぁ〜」』
『さらってアホやな』
「可愛いやん」
『レイのこのみにあんな言い方したんが腹立つ』2007-09-20 14:05:00 -
111:
このみ
レイちゃん、顔怖いよ…。『まぁなんしか…』
♪〜
『はぁいダーリン☆』
だからこえぇってばよ。
レイはリビングを出て廊下でダーリンとラブラブ電話中。2007-09-20 14:09:00 -
112:
このみ
レイも一緒に飲みだした。レイは軽い男は嫌いで、一緒に飲むとかありえない。何か企んでるや…
『レイちゃん、彼氏おるん?』
『レイは彼氏いてますよぉ拓海君は彼女いてるんですか?』
『うわぁショックやわぁ。俺は女おったら遊ばんしな』
『亮太君は彼女いてるんですか?』2007-09-20 14:25:00 -
113:
このみ
『俺もおらんねん(泣)』
『ほんまですか?やったね、このみ♪』
レイちゃん、さらにムカついたからって私に押し付けないで…
『え、何?!俺めっちゃこのみちゃんタイプやねんけど♪』
「さらが聞いてたんですよぉ〜」2007-09-20 14:30:00 -
114:
このみ
ばしっ!レイに突っ込まれた。
『もう、このみは照れ屋なんやからぁ♪』
ガラッ
さらとまなが入ってきた。さらが私を少し睨む。めんどくさ…2007-09-20 14:36:00 -
115:
このみ
『さら達も一緒に飲むぅ』
さらは亮太の隣に座った。亮太に話し掛けるけど、亮太は相槌を打つ程度で私に話し掛ける。やめれ…女友達少ないからもめたないんや。
「レイ、散歩行こぉや」
『あぁ、うん』2007-09-20 15:30:00 -
116:
このみ
『行ってらっしゃぁい☆』
さらが笑顔で手を振る。
『このみちゃん、俺も散歩行くぅ♪』
余計な事を言うな、亮太。
「レイと二人で行きたいんです。後でさらと行ってきたら?」2007-09-20 15:35:00 -
117:
このみ
『このみちゃん、冷たい。女の子だけやったら危ないし付いてかしてやぁ』
だから…空気を読めって。
『あぁこのみは男慣れしてていいなぁ〜沢山寄ってくるもんねぇ〜そのテク私にも教えてほしいわぁ〜私全然男の扱いわからんしぃ。』
2007-09-20 15:40:00 -
118:
このみ
「レイ、行こ…」
レイは何か言いたそうやったけど、私が先々行ったから諦めて浜辺に散歩に行った。
『あの女、ほんま一回しめたらなあかんなぁ〜』
「…ほっとこや」2007-09-20 15:44:00 -
119:
このみ
レイは黙って私の頭を撫でた。
『レイ、このみぃ!』
ゆうじと竜希が来たので、とぼとぼと民宿に帰った。
女の子は一室だけやったので、まだ気まずいと思い、しばらくゆうじ達の部屋でトランプをしたりしてた。2007-09-20 15:52:00 -
120:
このみ
少したつとゆうじの携帯が鳴り、ちょっと出てくるとの事。頑張れ、まな!…となると、さらは一人?と思い、部屋に戻った。部屋にはいなかったので、メールを送り、また竜希の部屋に戻った。
『竜希今の反則やぁ〜』
ぎゃぁぎゃぁと飲みながらゲームをしてた。
ガラッ2007-09-20 15:58:00 -
121:
このみ
『ヤリマン』
さら…?半泣きで私を睨みつける。
「さら?どうしたん?」
ヤリマンと言われた事よりもさらが涙目なのが気になる。
『色んな男に手ぇ出して。男やったら誰でもいいんか』2007-09-20 16:02:00 -
122:
このみ
『あんた、言っていい事と悪い事あんで!はよ誤れや!』
レイが叫ぶ。
『ほんまの事やんか!入学早々兄弟いくし、補修に出たと思ったら医者の息子。他にも男とおるとこしか見た事ないしな!』
ショック?悲しい?うんん、これが人間やから。どうでもいい…2007-09-20 16:10:00 -
123:
このみ
竜希達は気を使ってくれて、男6人、狭いのにレイと私に部屋をあけてくれた。
『このみぃ大丈夫かぁ?』
「私は大丈夫。それよりさら…」
『もうあんたは人の事ばっかり!冷たいんやか優しいんやか…』2007-09-20 16:14:00 -
124:
このみ
翌朝、さらは帰ると言い出した。電車で帰れなくはないけど、駅まではバスもないし、こんな状態で帰すわけにも…
「さら、話しよ?」
少し嫌がるさらの手を引き、皆と少し離れたとこに腰掛けた。
「さら、何かあったん?」
さらは答えない。10分くらいの沈黙の後に、さらが話しだした。2007-09-20 16:20:00 -
125:
このみ
『別に…亮太君に振られただけ…』
さらの言葉はまだ続きそうだったから、私は黙って聞いてた。
『このみが…タイプだからって。』
2007-09-20 16:23:00 -
126:
このみ
『…二回目。』
「え…?」
『私が好きになった人がこのみの事好きなの』
『…トシやで。』2007-09-20 16:25:00 -
127:
このみ
『このみ行こぉ皆が心配しちょる☆』
コノミガウラヤマシクテ
私はあなたが羨ましい。2007-09-20 16:37:00 -
128:
このみ
2日目の夜は花火をした。『『おめでとぉ〜♪』』
まなの告白はうまくいった様で、カップル誕生という事もあり盛り上がった。
帰りは疲れて皆車中爆睡。なんだかんだで楽しいプチ旅行でした。2007-09-20 17:22:00 -
129:
このみ
場所取りをして、しばらく休憩。橘君は腹減ったと言って、屋台に買いに行ってくれた。
『はい、ビール。』
「ありがと♪」
『焼きそばとオムそば悩んだわぁ』
「可愛いなぁどっちにしたん?」2007-09-21 15:44:00 -
130:
このみ
袋を覗き込むと、どっちも買ってた。ビールで乾杯して、二缶目突入。
『よぅ飲むなぁ』
「何言うてんのよ、5缶も買ってきといて。飲む気やったんやろぉ」
『浴衣って暑いな!』
「着てきてくれてありがとうね。」2007-09-21 15:55:00 -
131:
このみ
ドーンッ
『『うわぁ〜〜』』
獲物と見る花火は絶品やった。周りはカップルがイチャイチャしながら見てる。
「私らもカップルに見えるんかなぁ」
少しこっちを見たけど、大きな花火が打ち上がり、橘君の視線は花火に戻った。2007-09-21 15:59:00 -
132:
このみ
『大丈夫か?』
青冷めながら頷く私。浴衣を着てビール&人混みで酔ってしまったらしい。格好悪い…
橘君に抱えられながら、10分ぐらい歩いた。橘君は誰かに電話してるみたいやけど、そんな事より気分が悪い。
「…どこ?」
『兄貴ん家。しばらく休め。』2007-09-21 16:27:00 -
133:
このみ
インターホンを鳴らし、出てきたのは女の人。兄貴?
『大丈夫?浴衣脱ごっか』
部屋に通されて、布団を敷いてくれてたので女の人に服を貸してもらい、しばらく休んだ。
『海斗の彼女大丈夫ぅ?』
「はい、すみません。」2007-09-21 16:31:00 -
134:
このみ
さっきの女の人は橘君のお兄さんの奥さんやったみたい。
『しばらくゆっくりしときぃやぁ』
そう言って、お兄さんはドアを閉めた。
…折角のデートやのに、何してんのやろ私。30分ぐらい横になってたらマシになったので、リビングに出て行った。2007-09-21 16:36:00 -
135:
このみ
『もう大丈夫なん?』
「はい、ご迷惑おかけしまして、申し訳ありません。」
橘君の隣にちょこんと座った。
『海斗、飲ませて何処連れ込む気やってん?』
『いや、こいつ友達やし』2007-09-21 17:05:00 -
136:
このみ
友達やけど…少しくらい変な気起こしてや。。
「かなさん、何ヵ月なんですか?」
『7ヶ月やでぇ』
幸せそうに言うお兄さんの奥さん。二人はできちゃった婚で同い年の21歳。
2007-09-21 17:15:00 -
137:
このみ
『襲うなよ。』
もう遅いからという事で私達はお兄さん宅に泊まる事になった。
「頑張る。」
2007-09-21 17:18:00 -
138:
このみ
『近い。』
2つの布団を横に繋げて敷いてたら、突っ込まれた。
「私の事、嫌いなん?」
『そういう問題じゃない』
2007-09-21 17:21:00 -
139:
このみ
電気を消して消灯。
「橘君…」
『ん…?』
「手ぇ繋いでいい?」
『あかん』2007-09-21 17:26:00 -
140:
このみ
ちぇ…
『はい』
少しだるそうに手を差し出された。黙って手を掴んで爆睡。2007-09-21 17:29:00 -
141:
このみ
夜中、目が冷めたら、橘君の腕の中にいた。
「やべぇ顔近ぇ」
『…男かよ』2007-09-21 17:38:00 -
142:
このみ
起きてたんや。
我慢しきれず、キスをした。あれ?嫌がらない。しばらく舌をからめてキスをしてたら、橘君が抱きしめてきてそのまま眠りについた。
まぁ…お兄さんの家やしね。2007-09-21 17:44:00 -
143:
このみ
朝ご飯を食べて、お兄さん宅を跡にした。
『このみちゃん、またきぃやぁ〜』
「はい!ありがとうございます。」
2007-09-22 03:23:00 -
144:
このみ
橘君の地元と私の地元は二駅違い。駅で別れを惜しんでいる時だった。
『何してん?』
『トシ。』
女連れのトシ。朝っぱらから嫌な奴の顔を見てしまった。2007-09-22 03:31:00 -
145:
このみ
『今度は海ちゃんかよ、さすがヤリマンよな』
『トシ君、だれぇ?』
甘えた声で訪ねるトシの女。
『海ちゃんは連れ。この女は兄貴の元ヤリ友。』
『じゃぁな、使いすぎて腰いわすなよ』2007-09-22 03:38:00 -
146:
このみ
『トシ…』
「あんたもな!」
トシの後ろ姿に向かって言った。反応はない。
橘君に送ってもらい、またまた就寝。2007-09-22 10:40:00 -
147:
このみ
♪〜
「あ゛い」
『ごめん、起こした?』
「レムやったからいいよ」
『レム?レム睡眠?(笑)』2007-09-22 10:43:00 -
148:
このみ
『今日なんか予定あるん?』
「…ある」
『その間ぁ何やねん、嘘やろ!30分ぐらいでえぇねんけど、会われへんか?』
「無理。」
『2時間後に迎え行くわ。抹茶パフェ食べてていいから。』2007-09-22 15:08:00 -
149:
このみ
抹茶パフェに弱い私。結局会う約束をしてしまった。強引な男にも弱いんですわ…。
2時間後、和哉が単車で迎えに来た。
『久しぶり』
にかっと笑う。この顔が私は好きだった。海にナンパにでも行ったのか、黒く焼けてた。2007-09-22 15:14:00 -
150:
このみ
「でけぇ〜」
抹茶ケーキパフェ。パフェとケーキが一緒に食べれるなんて、こんな素晴らしい事はない。
『これやったら食うん早いこのみでも30分はかかるやろ』
フォークとスプーンを使ってむしゃむしゃ食べる子豚。
『ほんでな…聞いてる?』2007-09-22 15:18:00 -
151:
このみ
「うん、車の免許取ったんやろ?」
『それは前の話や。海斗と付き合ってんかぁって聞いてんの』
「片想い。トシに聞いたん?朝帰り」
『まぁな。海斗はなぁあぁ見えて、真面目やから…』2007-09-22 15:25:00 -
152:
このみ
「せやねぇ真面目やわぁ」
『でもこのみの眼力には勝たれへんかったかぁ…』
「何言うてんかわからん。」
『やったんやろ?』
「やってへんで」2007-09-22 15:29:00 -
153:
このみ
『今度、海でも行かんか?』
「行かない。」
『レイちゃんとやすも誘ったらいい?』
レイは付き合いたての時、毎日の様に彼氏と逢いたい子やから、プチ旅行以来、あんまり遊んでない。
「…向こうカップルやん」2007-09-22 15:46:00 -
154:
このみ
少し悩んだけど、作戦失敗だよ、和哉君。
『出よか。』
寂しそうに笑う和哉。この男はほんまに上手い。
2007-09-22 18:02:00 -
155:
このみ
家まで送ってもらった。
『海斗とあかんくなったら、戻って来いよ』
少し微笑んで返した。
『また連絡するわ!』
2007-09-22 18:13:00 -
156:
このみ
『このみぃなんか久しぶりやなぁ』
レイと一週間振りに遊ぶ事になった。彼氏さんとその友達も一緒やけど、嬉しい。
『レイ、このみちゃんの話ばっかやから焼くわぁ』
『レイはこのみが一番やもん☆』
一週間振りに会うレイは、また一段と可愛くなったみたい。大事にされてんねんなぁ。2007-09-23 00:47:00 -
157:
このみ
2人でプリクラを撮って、やすくん達のとこに行った。男2人でUFOキャッチャーを真剣にしてた。
『もういいやん、取られへんのやろぉ〜』
レイが疲れたみたいで後ろから彼氏に抱きつく。
『ちょっと待てって、マリーちゃん取ったるから』
レイも私もマリーちゃん好き。やすくんの友達も隣で一緒になって取ってた。2007-09-23 00:56:00 -
158:
このみ
『おっしゃ〜』
先に取れたのはやすくんの友達のたかくん。
『はい、このみちゃん』
「ありがとうございます」
隣で少し悔しそうなやすくん。たかくんも疲れたみたいやので、二人で先にお茶を飲む事にした。2007-09-23 01:06:00 -
159:
このみ
『このみちゃん、ブラックなん?俺、ミルクと砂糖めっちゃ入れな飲まれへんねん』
二人共、アイスコーヒーを頼んだんやけど、たかくんはミルクとシロップを沢山入れて飲んでた。
『そいえば、今日、和哉が着いてくってうるさかったわ(笑)』
「そうなんですか。」
『レイちゃんが嫌って言ってやめたみたいやけど』2007-09-23 01:14:00 -
160:
このみ
レイが阻止してくれたんか。やっぱカップルと遊ぶとこうやって分かれちゃう事もあるから。
『このみちゃんて海斗と付き合ってんねんな?』
「いやぁ〜片想いなんですよ。なかなか落ちなくて」
『そうなんや、付き合ってると思ってた。でも、海斗は誰とでも遊びに行ったりする奴ちゃうから時間の問題やろ』
どうなんやろか。相変わらずメールも電話も素っ気ないし、こないだのキスやって、つい…って感じちゃうんかな。2007-09-23 01:21:00 -
161:
このみ
『このみぃ〜♪』
レイがぬいぐるみを抱えてきた。やすくんは負けず嫌いの様で、あれから何個か取ったみたい。
『これ、このみとおそろでかばんに付けるやつぅ〜♪』
小さいマリーちゃんを差し出した。
『俺とおそろじゃないんかよ!(笑)』2007-09-23 01:33:00 -
162:
このみ
ご飯を食べに行って、カラオケオールで歌いまくる事にした。
♪〜
やすくんの携帯が鳴った。メールやったみたい。
『このみちゃん、和哉が来たい言うてんねんけどえぇかな?』
2007-09-23 03:00:00 -
163:
このみ
「ん〜まぁいいけど。」
策略だろうか。まぁ人数多い方がいいし、えっか。
レイの隣に座り、横にUFOキャッチャーで取ってもらったマリーちゃんを置いた。
『このみちゃん、それ和哉除け?』
「はい。一応。」2007-09-23 03:05:00 -
164:
このみ
離そうとしても動かない和哉。しばらくすると力が抜け、寝息を立てた。
「いや、まじ寝?!」
『だって和哉、飲み過ぎやもん!ごめん、このみちゃんちょっとだけ膝貸したっといてぇ』
和哉と一緒に来た友達が言う。まぁ…寝てたら害もないし、一度は好きになった男。しばらく寝かせておく事にした。
2007-09-23 03:19:00 -
165:
このみ
30分ぐらいして、尿意をもよおし、マリーちゃんをうまい事使って和哉をどけた。
「はぁ〜漏れるか思た」
部屋に戻る途中、見慣れた身体が丸まってた。
「何してんの?大丈夫?」2007-09-23 03:25:00 -
166:
このみ
うずくまったまま、頷く和哉。近寄って背中を撫でようとした。
不意討ちでキスをされた。
「何すんのよ…」
と言いつつムラつく。和哉はキスが上手い。というか、唇も舌も柔らかくて気持ちいい。2007-09-23 03:32:00 -
167:
このみ
『つーか顔がエロい』
頬を撫でながら言う和哉。ヤバイ、ヤバイ!
「戻るで、部屋」
立ち上がり、先に歩いた。手を引っ張られ、空室の部屋に入れられた。
『好きやねん…』2007-09-23 03:45:00 -
168:
このみ
和哉はそう言って、ただ抱き締めた。
「和哉…もう遅い。私、好きな人おるし」
『うん…。』
少しきつく抱き締め、離してくれた時には和哉は笑ってた。
『戻ろか、ごめんな』2007-09-23 03:59:00 -
169:
このみ
部屋に戻ると、どっかからナンパしてきたのか、女の子が増えてて、朝まで大盛り上がりやった。
レイと二人、駅からトボトボ歩いた。
『このみ、橘君とはどうなん?』
「ん〜わからん。あかんかも。」
『このみらしないやん。逢うてんねんやろ?告れ、告れぇ〜』2007-09-23 04:03:00 -
170:
このみ
「せやなぁ一回振られてみよかな」
『振られたあかんやん!』
他に女できる前に、手ぇ打っとかななぁ〜2007-09-23 04:06:00 -
171:
このみ
夏休みも残り2週間。なんだかんだでレイとも結構遊んだし、充実した夏休みやった。橘君と3回目のデート。遊園地に行った。
人混みは苦手やったけど、手を繋いでくれたから待ち時間もすぐに過ぎた。
『また乗るん?ちょっと休憩しよや』
3回目のジェットコースターに挑む前に橘君は少しバテたみたい。
2007-09-23 05:50:00 -
172:
このみ
橘君はトイレに駆け込んで行ったので、ベンチに腰掛けて待ってた。遅いな、気持ち悪かったんかな。
『はい。抹茶アイス無かったからストロベリー』
「わぁストロベリーも好きやねん。ありがとう!」
橘君は焼きそば食べてた。焼きそば好きなんやな。2007-09-23 05:59:00 -
173:
このみ
午後から行ったからすぐに閉店時間になった。遊園地を出て駅までの帰り道。人気も少なく、辺りも薄暗い…おっしゃ!
「橘君、あんなぁ…」
『ん?』
「私、橘君の事好きやねんか。彼女にしてくれへん?」
真っ直ぐ橘君の目を見た。久しぶりの告白。めっちゃ緊張する。2007-09-23 06:12:00 -
174:
このみ
『…ごめん。』
今、ごめんって言ったよな。私、振られたんや。
『ちゃうくて、あの…』
「大丈夫。帰ろっか。」2007-09-23 06:24:00 -
175:
このみ
駅に向かって歩いた。橘君は優しいから。今、優しい言葉かけられたら泣いてまうわ、私。
『このみちゃん!』
黙って立ち止まった。橘君は私を後ろから抱き締めた。
『めっちゃ嬉しいねんけど、俺…』
あなたもヤリ友なら、とか言うの?2007-09-23 06:30:00 -
176:
このみ
『…俺の彼女になって』
「ごめんて言わんかった?」
『俺から言いたくて…今日言うつもりで。めっちゃびっくりした。』
『待って、今顔めっちゃキモイから、見んとって』
振り向こうとしたらキツク抱き締められた。可愛いすぎるで…2007-09-23 06:36:00 -
177:
このみ
始業式。レイと二人で登校。恋話にも花が咲く。
『このみが橘君と付き合ったん、めっちゃ嬉しいわぁ』
いつになく、喜ぶレイ。
『このみ、めっちゃ乙女してるもん。今までの男は結構冷めてたのにさぁ』
確かに…今までは簡単に付き合ったりしてたせいか、あんまり興奮してしゃべったりしなかった。レイに気ぃ使わせてたんや。2007-09-23 16:35:00 -
178:
このみ
ご飯を食べてレイ達とは別れた。
『このみ、また明日ねぇ』
「ほいほぉ〜い」
DVDを借りて、初海斗宅へ。しっかり勝負下着を着用。2007-09-24 00:15:00 -
179:
このみ
「お邪魔します…」
『どうぞ』
『誰もおらんけどな』
まじかい。勝負下着着けてきて良かった。2007-09-24 00:20:00 -
180:
このみ
『変な事考えんなや』
バレとるやん。
「はい…」
『考えとったんかい!』
だって好きな人と二人きり。海斗は考えないん?2007-09-24 00:23:00 -
181:
このみ
DVDを観ながら、何回もキスをした。
『お前、観てへんやろ』
「こっちのが眺めいいもん」
『…何してんねん』2007-09-24 04:26:00 -
182:
このみ
海斗のシャツのボタンを外そうとしたら突っ込まれた。やっぱまだあかんのか…
「…あかん?」
『つーか女からそういう事言うなや。』
黙って離れた。これ以上くっついてたら我慢できひんし。2007-09-24 04:43:00 -
183:
このみ
しばらく大人しくDVD鑑賞をした。
ガチャッ
『ただいまぁ〜あれ、兄ちゃん…』
バタバタッ2007-09-24 09:13:00 -
184:
このみ
『弟帰ってきたわ』
「まじでぇ見たい☆」
バンッ
勢い良く部屋の扉が開き、中学生だろうか、海斗を小さくした感じの男の子が満面の笑みで私を見る。2007-09-24 09:17:00 -
185:
このみ
『開けんなよ』
『兄ちゃんの彼女?!』
『えぇから出てけや』
「いいやん、弟さんも一緒にDVD観ようや?」
『はぁ〜い♪』2007-09-24 09:28:00 -
186:
このみ
『このみさん、兄ちゃんの卒アル見る?』
「見たい☆」
「わぁ海斗変わらず男前やなぁ」
『ほんでぇこれが兄ちゃんの元彼!』2007-09-24 10:29:00 -
187:
このみ
『雷斗!』
さっきまで呆れてベッドに寝転んでたやん。
『お前、いつまでいんねん。邪魔』2007-09-24 10:45:00 -
188:
このみ
ニヤッとして雷斗君が出て行った。
「可愛いな、雷斗君」
『まぁな、俺の弟やし』
海斗はブラコンと判明。(笑)2007-09-24 18:10:00 -
189:
このみ
雷斗君も出て行ったし、いつの間にかDVDも終わってたので、海斗に抱きついた。 …やっぱえぇわぁこの身体。海斗はソフトマッチョで抱かれてる感があり、気持ちいい。
『このみちゃん…』
「このみって呼んでやぁ」
『無理。恥ずかしい。』
「じゃぁちゅーして…」2007-09-25 01:36:00 -
190:
このみ
『じゃぁの意味がわからんけど…』
そう言いいつつ、海斗はキスをしてくれる。
『このみちゃん…もうあかん』
「何が…?」2007-09-25 01:44:00 -
191:
このみ
『…いつもこんなんすんの?』
「え…?」
『…積極的すぎる。』
2007-09-25 07:17:00 -
192:
このみ
「…好きやから。したいって思うのはおかしいん?」
気まずい雰囲気。
『やっぱりこのみちゃんとは付き合われへん』
2007-09-25 07:23:00 -
193:
このみ
言葉が出ない。何、これ…今まで去る者追わずできた私。人間ってショックすぎると頭の中真っ白になるんや…。
気付いたら地元の駅にいた。そっか、海斗に送ってもらったんや…。
2007-09-25 07:45:00 -
194:
このみ
『…み。このみってば!』
「あ、レイ。おはよう」
『何回呼ばせるねん。どうしたん?』
「別に振られただ…」2007-09-25 07:47:00 -
195:
このみ
『このみ?』
自然と涙が出てきた。失恋で泣くなんか初めてや。
レイは私の手を引いてかばんを持って教室を出た。2007-09-25 07:49:00 -
196:
このみ
『ゆうじ!帰るで!』
ゆうじの教室に行き、静かに叫ぶレイ。
ゆうじも私の異変に気付き、私達はいつものファミレスに向かった。2007-09-25 07:54:00 -
197:
このみ
『このみ、泣きたい時は泣きや。』
レイはそう言って私が落ち着くまで肩を抱いてくれた。
『何があったん?』
ゆうじに尋ねられ、昨日の事を話した。しゃっくり混じりで聞き辛かったと思うけど、二人は相槌を打ち、優しく聞いてくれた。2007-09-25 08:03:00 -
198:
このみ
『男と女、立場逆転やな』
『ゆうじ!』
そうやんなぁ、普通逆よな。
2007-09-25 12:10:00 -
199:
このみ
『ていうか、嫌なもん?好きな女に迫られるんて。』
『俺は嬉しいけど、嫌というか…引く奴もおるんちゃうかな』
「引かれたんかな…」2007-09-25 12:12:00 -
200:
このみ
レイに抱き締められた。
『でも、このみが男の事で泣くなんて…』
『そんだけ好きやったら大丈夫やって。橘君と話してみ?』
2007-09-25 12:15:00 -
201:
このみ
『そうし、このみ。もう学校終わった頃やしさ。電話してみ?』
海斗にメールしてみたけど、返ってこない。
『ちょっとゆうじ橘君に電話しぃや』2007-09-25 12:20:00 -
202:
このみ
「…ゃ…いい。」
カランカランッ
『うげ、やな奴来た。出よっか』2007-09-25 12:21:00 -
203:
このみ
『お前ら何さぼってんねん』
トシの声がした。泣き顔なんか見られたらまた何か言うんやろうな…
『このみちゃん、何俯いてんのぉ病気でももぉた?』
トシが私の肩を持ち、顔を覗いてきた。2007-09-25 12:27:00 -
204:
このみ
トシと一瞬目が合ったけど、直ぐにそらした。
『えっ…』
『もう、あんたほんまむかつく!』
レイが私の肩に置きっぱなしのトシの手を払った。
『…ごめん』2007-09-25 12:36:00 -
205:
このみ
『海ちゃんと何かあったん?』
おさまってた涙がまたあふれてきた。
『ごめん、トシ。今はほんまにこのみの事ほっといてくれへんか』
トシは黙って友達のところへ歩いて行った。2007-09-25 12:45:00 -
206:
このみ
『このみちゃん待って』
しばらくして泣き止み、ファミレスを出ようとしたらトシに呼び止められた。
『何?』
レイが少し警戒して聞く。『もう少しで海ちゃん来るから…』2007-09-25 12:55:00 -
207:
このみ
「むりぃ〜(泣)早く出よ」
『話せんでいいの?』
レイに聞かれ、頷いた。
ファミレスを出たとこで、海斗が友達と向かってるのに気付き、反対方向に歩いた。
『このみ!』2007-09-25 13:00:00 -
208:
このみ
レイに腕を捕まれる。
『逃げなや。皆、こうやって好きな人手に入れてんねん。男から来るの待ってばかりじゃあかんで。』
今まで…自分からアプローチしたのなんか、初めて。告白したのは小学生の時以来やった。2007-09-25 13:07:00 -
209:
このみ
『…このみちゃん?』
海斗は友達に先に入ってもらったみたいで、ゆうじとレイも戻っていった。
『どうしたん?』
「…き…」2007-09-25 13:11:00 -
210:
このみ
『ん?』
「…海斗の事が好きなん。海斗は…私に触れてこないから…好きじゃないのかと思って。。」
前の私やったら、こんな重い台詞、言った事もなければ、思った事もなかった。
『…好きやで?』2007-09-25 13:23:00 -
211:
このみ
『俺も好きやで。』
「なんであかんの…?」
『このみちゃんとおると我慢できひん。』2007-09-25 17:45:00 -
212:
このみ
『我慢…?』
海斗を見上げる。
「その瞳で…他の男見んとってや。。」
海斗に抱き締められた。しやわせ…2007-09-26 07:32:00 -
213:
このみ
「海斗、あぁ〜ん☆」
『えぇから食べとき。』
ファミレスに戻り、ラブオーラ全開の私。恋愛って楽しい…。2007-09-26 09:13:00 -
214:
名無しさん
楽しみに待ってます!
2007-09-28 09:18:00 -
215:
このみ
『人騒がせなカップルやなぁ〜』
レイは嬉しそうに言って、彼氏と約束してるらしく店を出て行った。
『橘君、このみの事大事にしたって下さいねぇ。こう見えて寂しがりやから。』
「私のおとんかよ(笑)ゆうじはまなと逢わへんの?」
『今日は特に。何、俺邪魔?学校抜け出してまでこのみの心配したのに…冷たい奴やなぁ』2007-10-01 01:53:00 -
216:
このみ
なんだかんだで結局ゆうじもまなに逢いに行った。
『仲良いよなぁゆうじと』
「…うん。レイとゆうじは何があっても私の事、信じてくれてた。親友やね☆」2007-10-01 02:00:00 -
217:
このみ
『このみちゃん、出よっか』
海斗の友達にもさよならしてファミレスを出ようとした。
「海斗、ちょっと待っとって」
『うん…?』
2007-10-01 02:07:00 -
218:
このみ
「トシ。」
トシが驚いた顔で私を見る。私から話し掛けたのなんか始めてやしな。
「ありがと。」
『…別に』
「トシもほんまに大事にできる女、見つけぇや。恋愛って結構いいもんやで。」2007-10-01 02:13:00 -
219:
このみ
海斗とは順調に付き合い、1月が経った。海斗の両親も娘がいないからと私を可愛がってくれて、夕飯を食べる時もあった。
「なんで教えてくれへんのよぉ〜」
『えぇやん、誕生日なんか』
海斗は何回聞いても自分の誕生日を教えてくれない。2007-10-01 02:24:00 -
220:
このみ
拗ねてベッドで寝転がって雑誌を開く。
…キシッ
「え…?」2007-10-01 02:26:00 -
221:
このみ
いつも私から引っ付いて剥がされるから、海斗が寄ってきたのに少し戸惑った。
優しい髪を撫で、キスをしてくれる海斗。
『今日やから…』2007-10-01 02:32:00 -
222:
このみ
「ん?」
『…俺の誕生日。』
「まじ?もっとはよ教えてやぁ。何も用意してへんやんか。」
『えぇねん。このみちゃん貰うから…』2007-10-01 02:37:00 -
223:
このみ
略
『えぇねん。このみちゃん貰うから…』2007-10-01 02:38:00 -
224:
このみ
その日、やっと私達は結ばれた。
「海斗…」
『ん…?』
「めっちゃ好き。」2007-10-01 02:41:00 -
225:
このみ
『このみ顔にやけすぎ。橘君とやっとやれたん?』
次の日、お昼を食べてるとゆうじに突っ込まれた。
「私そんなニヤケてる?」
朝から色んな人に言われた。あかんあかん…。2007-10-01 02:44:00 -
226:
このみ
『このみ、変わったよね』
お昼を一緒にしてたサラが言う。
『なんか前は冷めてたのにさぁ恋話なんかせんかったし。サラ凄い嬉しいわぁ。』
2007-10-01 03:46:00 -
227:
このみ
「サラは今どんな感じなん?」
『あかんわぁ男ネタ無し』
『コンパする?バイト先の大学生やねんけど。』
レイからの提案。サラは乗り気の様で、話の流れで私も行く事に。2007-10-01 03:55:00 -
228:
このみ
ただ遊ぶだけ。軽い気持ちやった。
『レイなぁやすと別れようと思ってんねん』
放課後、地元のファーストフードでの事やった。2007-10-01 05:02:00 -
229:
このみ
レイがやすくんと逢わない分、私達は良く遊ぶ様になった。そうなると、私も海斗とは必然的に逢う時間が減るわけで… タイミングが悪かったのかもしれない。
一週間後、レイが幹事のコンパの日が来た。
『『はじめましてぇ〜』』
順番に自己紹介をして、3対3のコンパは楽しく終わった。
2007-10-01 05:14:00 -
230:
このみ
サラは気に入った人がいたみたいで、2人で帰って行った。4人で二次会しようと言われたけど、私とレイは目的達成もしたし、そそくさと帰った。
『レイ、ほんまありがとぉ♪』
次の日、サラは嬉しそうに話す。また遊ぶ約束をしたみたい。
2007-10-01 05:19:00 -
231:
このみ
久しぶりに海斗と帰ってる時やった。
『あれ、このみちゃんや』
校門の前に止めた車から男が出てきた。確かコンパでサラが気に入った男。
『久しぶり。サラ知らん?』2007-10-01 05:26:00 -
232:
このみ
「まだおる筈やけど。」
『そっか、もうちょっと待ってみるわぁ。ごめんね、彼氏さん』
そう言って車に戻ると、ワンボックスカーの後ろのドアが開いた。
『あっこのみちゃんやぁ♪』2007-10-01 05:30:00 -
233:
このみ
コンパにいたもう一人の男が出てきた。余計な事言うなよ。
『やっぱ可愛いなぁ〜☆ていうか彼氏?こないだも彼氏の話しかせんかったもんなぁ。いいよなぁ自分…』
おしゃべりな男はウザイ。
2007-10-01 05:35:00 -
234:
このみ
『ごめんね、ちょっと遅れちゃったやぁ〜…ってこのみ?!』
サラちゃん到着。
『うゎっごめんなさい、橘先輩、違うんです。こないだのコンパは私の為に開いてもらって。このみは付き合ってもらっただけやし、終わったら直ぐ帰ったし』
2007-10-01 05:39:00 -
235:
このみ
海斗は黙って歩いて行った。
「海斗!ごめん、サラまた明日!バイバイ!」
直ぐに追い掛けて腕を掴む。海斗は立ち止まってくれたけど、目を見てくれない。
「ごめん、海斗。でもほんまに何もしてへんし」2007-10-01 05:45:00 -
236:
このみ
『当たり前やろ。』
「ごめんね…」
海斗は私の手を引き、公園に行った。10月の半ばで夕方になると薄暗く、人気も少ない。
いつもより乱暴にキスをする海斗。胸を揉み、スカートに手を入れる。2007-10-01 05:54:00 -
237:
このみ
「…海斗…?」
手を放しその場にしゃがみ込み、俯く海斗。
『…なんで抵抗せぇへんねん』
「え…?」
『…嫌やろ、普通。こんなとこで…』2007-10-01 06:01:00 -
238:
このみ
私もしゃがみ込んだ。
『…遊びなんやったら、ちゃんと騙してくれや。』
「騙す…?」
『お前は色んな男と付き合ってきて。俺は女慣れしてへんから、物珍しさに付き合ってるだけなんやろ。』
「ちが…」2007-10-01 06:06:00 -
239:
このみ
海斗がそんな事思ってるなんて、めっちゃ悲しくなった。目頭が熱くなる。
『凄いよな、お前って。嘘泣きもできるねんから。』
もう何も言葉にできない。ありえへん。こんな事になるんやったら、コンパなんか行かんかったら良かった。
2007-10-01 06:12:00 -
240:
このみ
「かぃ…と…ごめ…別れ…たくな…ほ…ま…好きな…」
涙声で言ったから、ほとんど伝わらんかったやろう。
『演技してんのか、もうわからん。』
「演技じゃない…」
『ほんまに無理。このみちゃんとおると、俺めっちゃ情けない男になる。』2007-10-02 01:42:00 -
241:
このみ
「…嫌いになったん?」
『嫌いになれたら楽やわ』
海斗は凄く純粋で、彼女をめっちゃ大事にするんやと思う。私は今まで何となく好きになって、何となく付き合って…私達は合わないのかもしれない。これからも私は、海斗を傷付けてしまうかもしれない。2007-10-02 08:40:00 -
242:
このみ
「無理…なん?」
『…無理やわ』
自業自得やもん。仕方ないかもしらん。頭ではわかってるのに。でも、海斗を失いたくない。2007-10-09 01:46:00 -
243:
このみ
『…別れるなんて無理やわ。。』
そう言って私の手を握る海斗は、凄く愛しくて…もう絶対にこの人を傷つけたらあかんと思った。
2007-10-09 01:55:00 -
244:
このみ
『結構うざ…いや、繊細やねんな、橘君て。』
次の日、レイに突っ込まれた。
「ほんま繊細!傍から見たらうざいかもしらんけど、めっちゃ愛しいねん。」
『このみからそんな言葉聞くと思わんかったわぁすっかり恋愛バカになってるな』2007-10-09 02:35:00 -
245:
このみ
『レイ、きついわぁ〜彼氏とうまくいってへんからって♪』
『うっさい、ぶりっこ』
『ひどぉ〜い(泣)』
相変わらずレイはキツイ。さらに対しては特に。でもほんまはすっごい優しいんやけどね。2007-10-09 02:39:00 -
246:
このみ
お昼休み、いつもの様に食堂に行った。
『おぅこのみ。探しててん』
見上げると和哉達やった。
「何か用ですか?」2007-10-09 04:37:00 -
247:
このみ
『あっいいなぁ敬語。先輩って呼んでみてやぁ♪』
『いや、無視すんなって(笑) つーかレイちゃん、やすが探してたで?』
『このみ、行こ。』2007-10-09 04:40:00 -
248:
このみ
レイは立ち上がって、その場を去ろうとしたけどタイミングがいいのか悪いのか…やす君が来た。
『レイ、話しよ』
『話す事ない』
何度か同じ様なやり取りが続いたけど、レイが根負けして2人で去って行った。2007-10-09 04:44:00 -
249:
このみ
『そっくりやな。レイちゃんとこのみ』
「元カノと?」
『元…あぁ。このみ、何で知ってんの?』
「どうでもいいけど。」
2007-10-09 04:49:00 -
250:
このみ
レイにメールを入れ、教室に戻った。
5時限目が終わって帰ってきたレイは少し機嫌が直ってた。やり直したのかな。
2007-10-09 04:56:00 -
251:
このみ
放課後、レイは少し照れながら仲直りした事を話してくれた。
『私も恋愛バカやな(笑)』
「恋愛したら、皆そうなるんちゃう。」2007-10-09 04:58:00 -
252:
このみ
11月7日。私の16歳の誕生日。レイやゆうじも含め、大勢でお祝いしてもらい、海斗に送ってもらった。
「今日、めっちゃ嬉しかったわぁ☆あんな大人数でお祝いしてもらったん初めて」
『…このみちゃん。』
振り返ると、不意討ちでキスをされた。2007-10-09 05:06:00 -
253:
このみ
『…おめでと』
そう言って海斗は小さな箱を見せた。
「…ほんま嬉しい。」
箱を開けるとシルバーの指輪が入ってた。海斗に指輪をはめてもらい、抱き合った。2007-10-09 05:10:00 -
254:
このみ
略
箱を開けるとシルバーの指輪が入ってた。海斗に指輪をはめてもらい、抱き合った。2007-10-09 05:12:00 -
255:
このみ
こんな幸せが長く続くと思ってた。
2007-10-09 05:26:00 -
256:
このみ
いつものように、レイ達と食堂で食事を取ってる時だった。レイはやす君のとこに行き、私も海斗のとこへ行くところやった。
『このみちゃん、誰探してんのぉ?』
トシだった。
「別に…」
『海ちゃんなら知ってるけど?』2007-10-09 05:52:00 -
257:
このみ
略
『海ちゃんなら知ってるけど?』2007-10-09 05:53:00 -
258:
このみ
トシに案内されるがまま、テニスコートの近くに向かった。
2人のカップルが見えた。何か揉めている様だけど、会話は聞こえない。
女が男に抱きつく。泣いているのか、俯いたまま。
2007-10-09 06:02:00 -
259:
このみ
「かぃ…と。。」
『あれ、海ちゃんの元カノ。まだ切れてへんかったんやぁ〜』
トシが顔を覗き込みながら言う。2007-10-09 06:07:00 -
260:
このみ
「…何かあったんやろ」
『あれ、余裕?可愛くない女やなぁ』
足早に教室に戻った。何かあったんやろうけど…見てるのは嫌やったし、割り込むとか欝陶しい事はしたくない。
2007-10-09 06:43:00 -
261:
このみ
略なし
ただ、お昼に会う約束を忘れられてたのが少しショックだっただけ。
放課後、泣き腫らした顔の女が教室の前で立ってた。2007-10-09 06:47:00 -
262:
このみ
『西山…このみ?』
「はい…誰?」
さらさらストレートの栗色の髪。色白の華奢な身体。男好きしそうな人だ。2007-10-09 06:50:00 -
263:
このみ
『海斗を返して。』
良く言われる言葉。いつもだったら、どうぞって言ってやるんだけど。
『私は…海斗じゃなきゃダメなの』2007-10-09 06:52:00 -
264:
このみ
「私も、海斗じゃなきゃ無理なんで…」
『小出君にでも貰ってもらったらいいやん』
おそらく海斗の元彼女であろう女の、連れが言った。今気付いたけど…3対1かよ。2007-10-09 06:57:00 -
265:
このみ
「意味がわかりません。」
『だからぁ橘君と別れてって言ってんの。あんた男だったら誰でもいいんでしょ?』
「海斗は…何て?」2007-10-09 07:02:00 -
266:
名無しさん
気になる?
2007-10-09 13:53:00 -
267:
このみ
黙り込む海斗の元カノ。
『…あんたは、橘君と別れても直ぐ次にいけるやろ。でも、この子は無理やねん。』
連れの女が言ってきた。2007-10-09 20:41:00 -
268:
このみ
「返す返さないって…海斗の気持ち次第でしょ。」
泣きじゃくる元カノさん。海斗の事、ほんまに好きなんやと思う。でも…まじで今回は渡されへん。
『あんためっちゃ遊んでるんやろ!橘君は真面目やねんから、あんたとは合わへんねん。どうせ直ぐに愛想つかされるわ。』2007-10-10 01:47:00 -
269:
このみ
捨て台詞を吐いて、3人組は去って行った。
『このみ、何やったん?さっきの…』
「海斗の元カノやって」
2007-10-10 02:32:00 -
270:
名無しさん
.
2007-10-12 22:46:00 -
271:
このみ
放課後、レイと家で遊んでる時やった。
♪〜
海斗からの着信。
「もしぃ〜」2007-10-14 07:05:00 -
272:
このみ
『…もしもし』
女の声やった。
『海斗…今、横で寝てるから。』
「は…?誰?」2007-10-14 07:08:00 -
273:
このみ
『…私とヨリ戻すって言ってるから。別れてね。じやぁ…』
「意味わからん。海斗に替わって…」
プープー2007-10-14 07:11:00 -
274:
このみ
『このみ?』
「海斗…元カノとおるみたい。」
『昼間来てた女やんなぁ。橘君からやったん?』
「海斗の携帯から…元カノが出た。」2007-10-14 07:15:00 -
275:
このみ
『橘君の事やし、何か理由があるんやろ。明日にでも聞いてみ?』
「…うん。」
やばい。どうでも良くなってきた。
『このみ、どうでもいいとか思ってるんちゃん?』2007-10-14 11:35:00 -
276:
このみ
「なんでわかったん?(笑)」
さすがレイ。良くおわかりで…。
『まぁ…手放したくないんやったら、聞いてみて反応見る事やね。』
「…やね。」2007-10-14 11:38:00 -
277:
このみ
翌日のお昼休み、海斗にメールを入れ、中庭に向かった。
「かぁ〜いちゃん♪」
『おぅ』
しばらくお話しして、本題に入った。2007-10-14 11:50:00 -
278:
このみ
「海斗、昨日何しとったん?」
一瞬、海斗の表情が少し止まった気がした。
『…地元のツレと遊んどったで』
男はわかりやすい。何か隠してる感じがした。2007-10-14 11:54:00 -
279:
名無しさん
あーほんとに続きが気になる…
2007-10-14 12:25:00 -
280:
このみ
「そっか。」
深くは追及しない。うざいやろうし。
今日の中庭は人気も少ない。
「かいと…好きやで。」2007-10-14 13:04:00 -
281:
このみ
学校でいちゃつくのはあまり好きじゃない海斗。でも、キスをしてくれた。
黒やな…
まぁでも。。 人気の少ない中庭にたまたまいた海斗の元カノとそのツレ。海斗に寄り添いながらしっかり確認できた。2007-10-14 13:09:00 -
282:
このみ
『このみ、こわぁ〜い』
レイに話してたらさらが入ってきた。
『いや、普通やろ。でも橘君が浮気かぁ…』
「まぁ一応、海斗も男やしな。」2007-10-14 13:16:00 -
283:
このみ
『このみは平気なん?彼氏に浮気されても』
まなが不安そうに聞いてきた。
「平気ちゃうよ。大丈夫やで。ゆうじが浮気したらしばきまわしたる☆まぁゆうじはそんなんせぇへんやろけどな。」
笑顔になるまな。可愛いな。2007-10-14 18:20:00 -
284:
このみ
『まぁ橘君も未遂かもしらんしな』
「まぁ…ね。」
2007-10-14 18:45:00 -
285:
このみ
それから数日、平穏に毎日を過ごしてた。放課後、レイと中庭に向かう。
やすくんや和哉もいた。そして珍しくトシも。
『橘君まだみたいやね。』
『海ちゃんなら元カノとどっか行ったでぇ』2007-10-14 20:00:00 -
286:
このみ
「あっそ」
『ほんま可愛くないな。そんなんやから元カノに取られんねん』
トシにはもう慣れた。ただ、やっぱり元カノは気になる。
しばらくして海斗がやってきた。2007-10-14 20:06:00 -
287:
このみ
『海斗!浮気するんやったら、このみは俺にくれ!』
ふざけて言う和哉。
『浮気…?』
2007-10-14 20:13:00 -
288:
このみ
『橘君!』
声のした方を振り返ると、元カノのツレがいた。
『あきに何言ったん?めっちゃ泣いてんねんけど。』
あきってのは多分、元カノやろう。2007-10-14 20:23:00 -
289:
このみ
『てゆーかしつこいねん!橘君は今、このみと付き合ってるねん。』
レイの勢いに少しびびってる様子のおツレさん。
『この子の何処がいいん?中学で先生と付き合って、子供まで堕ろしてんねんで。橘君、騙されてる…』2007-10-14 20:28:00 -
290:
このみ
『子供は堕ろしてへんわ!』
レイが叫び、周りが静まり返った。
『…付き合ってたんはほんまなん?』
重い空気の中、海斗が口を開いた。2007-10-14 20:32:00 -
291:
このみ
「先生じゃない…教生」
『前、違うって言ってへんかった?』
「教生って言っても、ただの大学生やん」2007-10-14 20:37:00 -
292:
このみ
『そら俺はガキに見えるわな』
『海斗、話し逸れてんで。つーか別に前誰と付き合ってようが関係ないやん。』
言った奴が悪かった。2007-10-14 23:41:00 -
293:
このみ
『…帰るわ』
「海斗…」
『ごめん、今話したくない』2007-10-15 00:09:00 -
294:
このみ
『このみ、ごめん。私が余計な事言ったから…』
「えぇねん、ほんまの事やし」
『でも、橘君なんで教生と付き合ってたぐらいで…』2007-10-15 00:39:00 -
295:
このみ
『このみ、あんなあいつ…』
『和哉、やめとけ』
『何よぉ気になるやんかぁ』
レイが和哉をつめる。やすくんがレイを宥めて連れて帰った。2007-10-15 00:59:00 -
296:
このみ
私は何故か和哉とトシに送ってもらう事に。
『このみ、カラオケでも行くか?』
「ん〜やめとく」
『えぇやん、行こぉや』2007-10-15 01:05:00 -
297:
このみ
トシの強引さに負け、3人でカラオケに行く事になった。
カラオケ屋で受付をして、ふと後ろを振り返る。ガラス越しに見えたのは…
腕を組み歩く、海斗とあきさん。
今まで何人か付き合って、浮気された事だってある。元カノとヨリを戻した人やっていた。二股かけられてた事もある。2007-10-15 01:39:00 -
298:
このみ
略
今まで何人か付き合って、浮気された事だってある。元カノとヨリを戻した人やっていた。二股かけられてた事もある。2007-10-15 01:42:00 -
299:
このみ
『このみ?どした?』
そんな男いらなかったやん。すぐに吹っ切れたやん。なのに、なんで涙が出てくるんやろう。
『あぁ今、海ちゃんと元カノ一緒におったな』2007-10-15 01:45:00 -
300:
このみ
平然と言うトシ。和哉は私の手を引いて、部屋に入った。
涙が止まらない私の頭を、和哉はずっと撫でてくれた。
トシは構わず歌ってたけど。
2007-10-15 01:53:00 -
301:
このみ
『そんなに海ちゃんの事好きなん?』
曲を止めてトシが聞いてきた。
『…俺じゃあかんの?』
2007-10-15 01:58:00 -
302:
名無しさん
あげ
2007-10-15 08:45:00 -
303:
このみ
一瞬、どっちが言ったのかわからなかった。
『お前、こんな時に冗談言うなや。』
和哉の声を聞いて、さっきの発言はトシやったというのがわかった。2007-10-18 01:24:00 -
304:
このみ
トシは黙って部屋を出ていった。
二人きりになった途端に、また涙が溢れてきた。和哉は優しく抱き締める。
『…やり直さんか?』2007-10-18 01:27:00 -
305:
このみ
「…あ…たし…」
『待ってるから。このみが海斗の事忘れるまで。』
「無理やわ。和哉二股かけるし、浮気もする…」2007-10-18 19:42:00 -
306:
このみ
言葉にしてわかった。海斗は…浮気はしない。多分、私は振られるんやろう。
前の自分に戻ろうか…。男になんか振り回されない自分に…2007-10-18 19:46:00 -
307:
このみ
♪〜
海斗からの着信だった。
『…このみちゃん?』2007-10-18 19:47:00 -
308:
このみ
通話ボタンを押したけど、言葉が出なかった私に海斗が呼び掛ける。
『…今、どこいるん?』
「今は…」2007-10-18 19:50:00 -
309:
このみ
ガチャッ
『俺、女待ってるから帰るわぁ。二人でごゆっくりぃ〜』
トシが頭だけだして叫んだ。2007-10-18 19:54:00 -
310:
このみ
『…誰とおるん?』
海斗の低い声が受話器越しに聞こえる。
『…和哉?』2007-10-18 19:56:00 -
311:
このみ
「トシと!3人で…」
言い訳の様に叫んでしまった。
『…別れよ…』2007-10-18 20:07:00 -
312:
このみ
プープー
言葉が出てこない間に、電話が切れた。
予測してたけど、その言葉を聞くとやっぱりショックだった。2007-10-18 20:14:00 -
313:
このみ
「振られちゃった…」
失恋して、寂しさを紛らわす為に他の男に抱かれるなんて…バカみたいって思ってた。いつからこんなに弱くなってしまったんやろ。2007-10-18 20:20:00 -
314:
このみ
目が覚めると、和哉が隣にいた。
『おはよ。』
あくびをしながら言う和哉。2007-10-18 22:58:00 -
315:
このみ
「…もしかしてずっと起きてたん?」
『ふぁ〜。。だってこのみ勝手に帰りそうやから』
和哉は眠そうに私の胸に顔を埋めた。2007-10-18 23:21:00 -
316:
このみ
『明日、ドライブでも行こっか』
「そっか。今日から3連休…」
3日あれば、少しは傷も癒えるやろうか。一人でいるよりは、誰かとおった方が…いや、和哉で良かったと思う。
…信じる事もないから。2007-10-18 23:37:00 -
317:
このみ
次の日はドライブに行き、3連休最終日はレイ達カップルとWデートをした。
レイは何度も誤ってきたけど、和哉に『このみを宜しくね♪』と言ってきた。
『和哉君、このみの事まじで好きみたいやで』2007-10-18 23:48:00 -
318:
このみ
二人で化粧直しにお手洗いに行くと、レイが言ってきた。
「二股かけられたのに?(笑)」
『ちゃうくて〜』
『元カノは長くてズルズルと付き合ってたみたいやし、このみに告る前か後かはわからんけど別れ話もしてたみたいやで。』2007-10-18 23:54:00 -
319:
このみ
「そっか。」
『いいと思うで、寂しさ紛らわしてたのに好きになったりするもんやし。それに、男を忘れるには新しい男やで♪』
『「新しくないけどな」』
レイと声が揃い、二人で爆笑しながら戻った。2007-10-19 00:02:00 -
320:
このみ
『このみ、また明日なぁ☆』
「おぅ!遅刻しなやぁ」
レイ達と別れて、和哉と二人きりになった。
『家来るかぁ?』2007-10-20 23:45:00 -
321:
このみ
「え…」
『トシやったらおらんで』
付き合ってた時、何回か家に行ったけどトシはいつもいなかった。和哉が気を使ってくれてたのか、たまたまなのかはわかんないけど。2007-10-20 23:49:00 -
322:
◆8W7NxKGSRY
ー
2007-10-21 00:02:00 -
323:
このみ
「相変わらずシンプルよね」
和哉の家は、お父さんとトシと男3人暮らしやからなのか、物が少ない。
『これからこのみのもん増やしてったらえぇよ♪』
白い歯を見せて笑う和哉。私はこの笑顔が好きだった。2007-10-21 00:54:00 -
324:
このみ
和哉の部屋に行き、しばらく喋ってると、和哉がベッドの方でゴソゴソしだした。
「…ムラついてんの?」
『ちゃうわっ(笑)そんないつも発情してへん。トシじゃあるまいし。』
2007-10-21 00:57:00 -
325:
このみ
『遅なったけど…』
和哉は紙袋を差し出した。
『誕生日、おめでと!』
2007-10-21 01:02:00 -
326:
このみ
「…えっ…と…」
『渡そうと思って…用意しててんけど、海斗と付き合ってたしな…』
『とりあえず、あけぇや』
「…ありがと」2007-10-21 01:12:00 -
327:
このみ
箱の中には、ハートのネックレスが入ってた。
「可愛い…」
『付けてや☆』
和哉は抱き締めながら、ネックレスを付けてくれた。
『やっぱ似合うな♪』2007-10-21 01:31:00 -
328:
このみ
「貰ってえぇの?」
『このみの為に買うたんやしな。貰ってくれな困るわ』
2007-10-21 01:42:00 -
329:
このみ
『好きやで…』
和哉に抱き締められた。寂しさからなのか…凄く落ち着く。
ベッドに移動し、寝転びながらDVDを見てた。2007-10-21 16:31:00 -
330:
このみ
少しウトウトしてたけど、部屋のドアが開く音がした。
『お前、ノックぐらいしろや。最中やったらどないすんねん』
和哉の腕の隙間から見上げるとトシが立ってた。
『元サヤ?』
『手ぇ出すなや』2007-10-21 17:10:00 -
331:
このみ
トシは黙ってソファーに座った。
『トシ、女んとこ泊まる言うてへんかった?』
『やめた。』
「…トシは好きな子いてへんの?」2007-10-21 17:53:00 -
332:
このみ
言った瞬間、自分でもびっくりした。トシも睨んでくる。
『お前や』
『お兄ちゃんの彼女にお前とか言わないのぉ』
トシの瞳は真っ直ぐで、一瞬本気なのか冗談なのかわからんかった。2007-10-21 18:04:00 -
333:
このみ
『つーか誰でもいんやったら、俺と付き合ったらえぇやん』
「誰でもいいなんか言ってないやん」
『海ちゃんあかんかったらすぐ兄貴に戻ったやん』
『お前なぁ〜それは俺がこのみの事ずっと想ってたからや。』2007-10-21 19:48:00 -
334:
このみ
『二股かけてたくせに何言うてんねん』
そうやんな…二股かけられて、それで別れたのに。ほんまに好きな人ができて、振られて。戻ってどないすんねん、私。
『このみ、あん時はほんまに悪かった。でも今度は絶対大事にするから…もう離れんとって』2007-10-21 20:02:00 -
335:
このみ
和哉がベッドから降りて、正座して言ってきた。
「そんな改まらんでも…」
身内の前で、恥ずかしげもなくこんな台詞を言える様な男。遊び慣れてるのか…でも、私にはこんな男が合ってるんかもしらん。2007-10-21 20:05:00 -
336:
このみ
『ようそんな台詞、弟の前で言えるわな。』
トシは1時間ぐらいして、また出かけて行った。女何人ぐらいおんねやろ。
『このみ、送るわ。』2007-10-21 20:10:00 -
337:
このみ
車で家まで送ってもらった。
『明日、迎え来よか?』
「大丈夫。レイと行くし」
『そか、おやすみ♪寝れんかったら電話してこいよ』2007-10-21 20:21:00 -
338:
このみ
お風呂に入り、考えた。
…これで、いいんよね。
初めて本気で好きになれた人…初めて恋愛をして、何度も泣いた。これから先、私は好きになれる人ができるんかな。2007-10-21 22:42:00 -
339:
このみ
いつもの朝。レイと駅で待ち合わせて学校に行く。まなと付き合いだしてから、ゆうじとは登下校はあまり一緒にしてない。
いつもの様に教室に入る。少し、雰囲気が違うと思った。
【ありえへんわぁ】
【でも遊んでたもんね】2007-10-21 22:47:00 -
340:
このみ
誰が言ったのかわからない。ただなんとなく、私の事だってのはわかった。
中学の時と一緒だ。教生と付き合って、クラスメートが避ける様になった。そんな昔の話…。
「…バカみたい。」2007-10-21 22:56:00 -
341:
このみ
『西山さん』
朝のホームルームが終わり、担任の先生が私を呼び止めた。
「はい…?」
『お昼休み、職員室に来るように』
「…はぁ」2007-10-21 22:59:00 -
342:
このみ
あの時と一緒だ。生徒指導室に呼ばれ、教生と付き合ってるのか、子供を堕ろしたのか聞かれた。
『行かんでいんちゃう?』
昼休み、レイが心配そうに聞いてきた。2007-10-21 23:03:00 -
343:
このみ
「面倒臭いしね」
10分ぐらい断ち、校内放送が流れた。
【1年2組。西山このみさん。至急職員室…】2007-10-21 23:06:00 -
344:
このみ
教室が騒ついた。
【やっぱほんまやってんや】
【引くわぁ】
【俺もやらせてもらおっかな】
【病気移るで、やめとき】2007-10-21 23:07:00 -
345:
このみ
教室にドアの前に、息を切らした和哉が立ってた。
「…どうしたん?」
『どうしたって、お前…』
「大丈夫やで。中学ん時もこんなんあったし。」2007-10-21 23:13:00 -
346:
このみ
大人しく職員室に行き、進路指導室に連れてかれた。
『あのね、西山さん。あなた…』
「何すか?」
『そのね…ある噂があって…』
『あなたが、年の離れた男の人とホテル街を歩いてたって…』2007-10-21 23:19:00 -
347:
このみ
「援交ですか?してないですよ」
『そうよね!先生も信じてるんだけど…西山さん、中学の時に…』
「教生と付き合ってたって?」
『…ほんとなの?』2007-10-21 23:21:00 -
348:
このみ
「付き合ってましたよ」
『そう…それでね、その時、中絶をしたの?』
「してません。」
『そうよね、してないわよね。』
先生のほっとした顔、でもまだ何か聞きたそう。2007-10-21 23:24:00 -
349:
このみ
「何が聞きたいんですか?」
『西山さん、どちらかというと女の友達より、男の友達といる方が多いでしょ?』
「…そうですかね。」
『それで…今、お付き合いしてる子との間にね…』2007-10-21 23:27:00 -
350:
このみ
『女の子なんだから、身体は大事にしなきゃいけないわよ。』
「妊娠してるって噂が流れてるんですか?」
『…そう…ね』
先生が言いにくそうに答えた。
「どこからそんな噂がたったのは知りませんけど、私妊娠してないですよ。中絶もしてません」2007-10-21 23:30:00 -
351:
このみ
職員室を出ると、かばんを持ったレイと和哉が心配そうに立ってた。
「大丈夫やで。なんか変な噂があったみたい」
『金曜に私が叫んだからよね』
「関係ないって。レイがさっき怒ってくれてめっちゃ嬉しかったし」
『ぱぁ〜っとカラオケでも行くか!』2007-10-21 23:35:00 -
352:
このみ
教室にも帰り辛いし、やすくんも誘ってカラオケに行く事にした。下駄箱のとこまで行くと、トシと女がいた。
結局6人で行く事に。
『西山さん、めっちゃしゃべりたかってん♪私、美香って言うねん、宜しくね』
トシと一緒にいた女は2年の美香さん。黒く焼いててギャルって感じの人やった。2007-10-21 23:56:00 -
353:
このみ
『変な噂たってるみたいやけど、気にしなやぁ。私も言われた事あるわ。』
「そうなんですか…」
『敬語いらんで!美香って呼んでな。私もこのみって呼んでいい?』
「うん、宜しく☆」2007-10-22 00:00:00 -
354:
このみ
『噂の元凶、あき達やねんけど、しめとく?』
「いや、別にいいよ」
『おぉ〜♪やっぱクールやな!めっちゃ気に入った!でもむかついたら言うてな。黙らせるから』
『美香さん、頼もしいですね』
『自分は可愛いな♪』2007-10-22 00:08:00 -
355:
このみ
レイも仲良くなり、美香の爆弾トークでカラオケは男3人で勝手にしてた。
美香と番号交換もし、3時間ぐらいで帰った。あっという間やったけど。
『このみ、レイ、また明日なぁ〜やり倒すから昼から行くと思うけど、またメールするわ♪』
美香達と別れ、4人でご飯を食べに行った。美香のお陰で気も楽になった。2007-10-22 00:21:00 -
356:
このみ
『俺らもやり倒すぅ〜♪』
帰り際、和哉が抱きついてきた。
「眠いし。」
『このみちゃんてほんまクールやな。』2007-10-22 00:31:00 -
357:
このみ
やすくんに言われた。
『でもこいつ、2人きりになると可愛いねんで♪』
「変な事言わんといてや」
『まぁ、仲良くしたってや。もう浮気せんように俺が見張っとくし』
『せぇへんわぁ俺、このみ一筋やもん』2007-10-22 00:47:00 -
358:
このみ
あんまり説得力はないけど、和哉は甘えさせてくれたり、甘えてくるのが上手い。付き合ってて楽だった。
『明日、駅まで迎え行くな』
「いいよ、レイと行くし」
『一緒に登校したいねん。やすも行くし。』2007-10-22 00:55:00 -
359:
このみ
次の朝。約束通り、和哉とやすくんは私達の地元まで迎えに来てくれた。
『姫、お荷物お持ちしましょうか?』
「えぇからはよ行くで」
4人でふざけあって電車に乗った。
和哉と海斗は地元が近い。少し考えたらわかる事やったんや。2007-10-23 02:07:00 -
360:
このみ
同じ車両の端と端やった。仲良さそうに登校する海斗とあきさん。
『姫、どないしたん?』
和哉は私の視線の先を見た。
「ごめ…」
2007-10-23 02:13:00 -
361:
このみ
「何してんのよ!」
電車の中で、しかも友達の前でキスをされた。不意討ちに弱い私…
『ほんま可愛いなぁこのみちゃまわ♪』
そう言って抱き締める。涙も渇くさ。2007-10-23 20:14:00 -
362:
このみ
教室へ入ると、やっぱりチラチラと見るクラスメート。レイが同じクラスで良かったや。
お昼休み、食堂に行くと美香がいた。
『このみ、レイ、おは☆』
『「おはよ、美香☆」』2007-10-23 20:17:00 -
363:
このみ
美香が友達のところへ走って行き、入れ違いであきさん達が来た。
『あんた、やっぱり男やったら誰でも良かってんな』
『ウザッ』
レイが我慢しきれずに言う。2007-10-23 20:20:00 -
364:
このみ
『先輩に向かってその口の聞き方は何やねん!』
…中学生かよ。
『アホちゃう。モテへん女はいつまでも付き合ってくれてた男にしがみついて大変やなぁ』2007-10-23 20:24:00 -
365:
このみ
レイがそう言った瞬間、あきの目に涙がたまった。
『橘君はあきを選んでん。あんたなんか身体目当てやったんちゃう?』
笑いながら言うあきさんの友達。
「…海斗と仲良くね。」2007-10-23 20:27:00 -
366:
このみ
『むかつくねん。譲ってやったみたいに言ってんちゃうわ!』
まぁ…噂もあったし、周りの注目を浴びてるのがわかった。
『何してんの、あんたら』2007-10-24 00:48:00 -
367:
このみ
この険悪モードに入ってきたのは、美香だった。
『格好悪い事やめや。』
美香が一言言うと、あきさん達は黙って歩いて行った。
2007-10-24 00:52:00 -
368:
このみ
もういいやん。海斗がそばに居てくれるやん。私は…やっぱり忘れられない。
和哉とは、あの日以来身体を重ねてない。ただ、私が撫でてほしかったり、抱き締めてほしかったりすると、何も言わないでもそうしてくれる。
甘えてたんだ。2007-10-24 00:58:00 -
369:
名無しさん
おもしろい(^-^)v頑張ってかいてください?
2007-10-27 05:11:00 -
370:
このみ
校内にいるんやから、見たくなくても見てしまう…でも、海斗の姿はあまり見なかった。
気付いてたで、和哉が気を遣ってくれてたの。でも気付かない振りをした。
『このみ♪』2007-10-28 23:01:00 -
371:
このみ
いつもの様に教室まで迎えに来る和哉。あの日から毎日。レイ達と一緒に遊ぶ事もあったけど、いつも一緒。もう傷も癒えてたし、もともと彼氏とベタベタするのは苦手な私。
「毎日、飽きへんな」
つい、言ってしまった。
『…好きやからな。』
「前は毎日ちゃうかったやん。まぁ他にもおったからか」2007-10-28 23:26:00 -
372:
このみ
『何やねん、その言い方』
「ほんまの事やんか。どうせまた女ができたら執着せんくなるやろな。」
『…俺のこと、信じられへんの?』
「最初から信じてない。」2007-10-28 23:32:00 -
373:
このみ
浮気を疑う人は、自分にも疾しい事があるから疑う。私は…まだ海斗の事が忘れられへんのやろう。
『このみやってまだ…』
「このみやってって何よ?やっぱり他にもおるんやんか!」2007-10-28 23:43:00 -
374:
このみ
和哉は黙って抱き締めた。
「ごめん…和哉とは付き合えない。」
『信じられへんから?』2007-10-29 01:23:00 -
375:
このみ
「…うん…」
『ほんまの事言って。そうせんと俺…忘れられへんから…』
弱々しく言う和哉。いつも笑ってて、いつも私を包んでくれて、支えてくれた。そんな和哉が愛しくて…
「…和哉…好き」2007-10-29 01:32:00 -
376:
このみ
嘘をついた。
…違う。自然にその言葉は出た。
だから、気付かなかったんだ、和哉も私自身も。2007-10-29 01:38:00 -
377:
名無しさん
待ってます。
2007-11-12 18:30:00 -
378:
このみ
その言葉を発した瞬間から、私は和哉の彼女になった。
これでいいんよね…
2008-01-06 22:30:00 -
379:
名無しさん
見てます。頑張ってくださいねっ
2008-01-07 18:38:00 -
380:
このみ
『…私、妊娠してるねん』
美香とレイ3人でお茶してる時やった。
「トシには言うたん?」2008-06-22 14:12:00 -
381:
このみ
『…言うてへん。一人で育てるねん。』
「一人でって…ちゃんと話してみぃや!」
『無理。トシ私の事好きちゃうもん…』
涙声で言う美香。確かにトシは美香の他にも女がおると思う。でも…2008-06-22 14:17:00 -
382:
このみ
『美香、話してみ?トシは私好きちゃうけど、一人で子供育てるなんて無理やで。ちゃんと話し合ってみ?』
「美香、トシ呼ぶで?」
『止めて!…お願いやから…』
いつも笑顔の美香。見た目は軽そうやけど、トシの事を本気で好きなんは誰が見ても伝わってきた。2008-06-22 14:24:00 -
383:
このみ
その日はレイの家に泊まった。美香は泣き疲れて寝ている。
リビングに行き、レイて二人で飲んでいた。
『トシほんま最低やな!』
「なんとかならんもんかなぁ」
『美香、あんなに小さな身体で一人で悩んでるのに』2008-06-22 14:34:00 -
384:
このみ
「好きな人の子供やから…産みたいよね…」
『そうやけど…トシは…』
しばらく無言が続いたけど、私の携帯の着信音で遮られた。ディスプレイを見ると知らない番号。
「…誰やろ。」2008-06-22 14:39:00 -
385:
名無しさん
ちょっ?書いてやっ?
2008-06-24 21:08:00 -
386:
このみ
『もしもし?…あれ?ヤリマンこのみちゃんの携帯違う?』
「違います。」
『合うてるやんか!ほんで俺はいつやらしてもらえんの?』
トシからの電話だった。こんな時に良く冗談が言えたもんだ。
「あんたいい加減にしぃや!美香がどんな思いで…」2008-06-26 23:52:00 -
387:
このみ
『あぁやっぱ一緒おるんや。あいつ電話繋がらんくてさぁどこいてん?』
『トシ!あんた今からうちきぃや!すぐやで!』
レイが勢いよく携帯を取り叫んだ。
レイはトシに家の場所を教え、電話を切った。
『…ほんまむかつくわぁあの男。なんで美香あんな男好きなんやろ。』2008-06-26 23:58:00 -
388:
名無しさん
続き気になる☆
2008-06-28 07:55:00 -
389:
このみ
15分くらいしてトシが来た。
『美香は?』
「今、寝てんねんけど。」
『あいつほんま意味わからん。なんで俺の電話に出ぇへんのや』
『あんたがそんなんやから!』2008-06-29 13:19:00 -
390:
このみ
『レイちゃん、なんで怒ってんの?』
レイの目が潤み始めた。
『どしたん?俺?』
「トシ…美香の他にも女おるん?」
『おらんで』2008-06-29 13:22:00 -
391:
このみ
本当なんか嘘なんかはわからん。だけど、久々に見るトシの顔は少し優しく見えた。
『…子供できてん。』
レイが口を開き、しばらく沈黙が続いた。トシは黙って家を出て行った。
やっぱり…逃げるん?
『…わたし…余計な事したんかなぁ…』2008-06-29 13:26:00 -
392:
このみ
『ごめんね、レイ。このみもごめん。迷惑かけて』
美香が起きてきて弱々しく言った。
「美香、あんなさっきトシが来て…」
『トシに、言うたん?』
『ごめん、わたし…』2008-06-30 01:29:00 -
393:
このみ
美香が泣き出し、私もレイも泣いた。
ピンポーン
2008-06-30 01:31:00 -
394:
このみ
インターホンが鳴り、レイが玄関に向かった。
『レイ、結婚しよう!俺、働いてお前とお腹の子、一生大事にする!』
「ん…?やすくん?」
美香と顔を見合わせて玄関に向かうと、やすくんがレイに抱きついていた。2008-06-30 01:39:00 -
395:
このみ
『やす…ヒッ…ちが…』
『お前は何も心配せんでいいから。俺に着いてきてくれ。』
「やすくん、あの…」
『このみ、俺らも子供も作るか!』
やすくんの後ろから和哉が微笑んで言った。2008-06-30 01:42:00 -
396:
このみ
『…ッ』
後ろで泣き崩れる美香。
『おい、美香?何やねん。他人事やのにそんな嬉しいんか?』
「トシ!」
私が叫んだけど、訳の分からなそうな顔をする男共。2008-06-30 01:47:00 -
397:
このみ
『妊娠したん、私じゃなくて…』
『じゃぁこのみ…?』
不安そうに聞く和哉。時期的に海斗やから…ってそうでなくて!
「トシ、美香、妊娠してるねん。」
『は…?』2008-06-30 01:52:00 -
398:
名無しさん
おーい?
2008-06-30 11:45:00 -
399:
このみ
『ごめ…私…。トシには迷惑かけへんから…。一人で…』
『アホか!』
「トシ、そんな言い方ないやん。美香は一人で悩んでてんから!あんたが…」
『なんで一番に俺に言わんねん。』2008-07-02 00:09:00 -
400:
名無しさん
ずっと読んでるから頑張って完成させてね☆
応援してます(*⌒-⌒*)2008-07-02 04:50:00 -
401:
このみ
「美香と二人にして」
ここ、レイん家やけど…とは言わず、4人で出て行った。2008-11-03 03:10:00 -
402:
このみ
『俺の子やと思ったのにな…』
やすくんがボソッと言った。
『やす、大学行くんやから無理やんか!』
レイは少し怒って言う。
『生活は大変やし、十分な思いもさせたられへん。でも、今授かったって事は、今産まれてきたいんやろ』2008-11-03 03:17:00 -
403:
このみ
レイ達と別れ、和哉の家で夕飯の準備をする。
『新婚さんみたいやな☆』
和哉が後ろから抱きついてきた。
「トシどうすんねやろ。」
『親父んとこででも働かせてもらうんちゃうかな』2008-11-03 03:22:00 -
404:
このみ
当たり前の様に言った和哉に驚く。
「…産むんかな?」
『当たり前やろ』
「当たり前…?」
私の聞き返した言葉に、和哉は不思議な顔をする。2008-11-03 03:25:00 -
405:
このみ
夕飯を食べていると、美香からメールがきた。
−トシと話し合って、産む事にした☆今から私の親に挨拶行くねん。めっちゃ緊張やわ(>_2008-11-03 03:29:00 -
406:
このみ
『あいつ、ほんま計画性がないな。思い立ったら即行動。』
「なんで、トシが産ませるってわかったん?」
『まぁ、一応16年間お兄ちゃんしてますから☆』
2008-11-03 03:32:00 -
407:
このみ
和哉の家に泊まったけど、この日は身体を重ねる事はなかった。
『おばちゃん♪』
和哉はいつも私より先に起きて、寝顔を眺める。
「…おば…?」2008-11-03 13:13:00 -
408:
このみ
『トシの子産まれたら、俺らの甥っ子か姪っこやん。俺に似てめちゃ可愛いんやろうなぁ』
嬉しそうに言う和哉。俺達じゃなくて、俺のな…というのは今は突っ込まんとこう。
「和哉とトシ似てないし、和哉には似ないやろ」
『ひどいわぁこのみ(泣)』2008-11-03 13:17:00 -
409:
このみ
『このみ、買い物行こ!』
「いや学校行くし」
『Babyに服買うたろや!』
「まだ先やん。和哉受験生やねんから、学校行かなあかんよ」
嫌がる和哉を引っ張って学校な行った。2008-11-03 13:28:00 -
410:
このみ
学校に行く途中、海斗を見かけた。今日はあきは一緒じゃないみたい。
『俺、男の子がいいわぁ。女の子やったらお嫁に行く時絶対泣いてまうもん。』
「和哉の子じゃないやん」
昼休み、いつものように皆で話してた。2008-11-03 13:34:00 -
411:
このみ
『このみ、男の子と女の子どっちがいい?』
嬉しそうに聞く和哉。
『和哉君、もうパパ気分やん』
『でも女の子にパパって呼ばれたら鼻血出そうやわ☆』
皆ではしゃぎすぎたんだ。2008-11-03 13:38:00 -
412:
このみ
『ぷぷっ何、どしたん?トシ顔腫れてるやん(笑)』
美香の親父さんにでも殴られたのか、トシは喧嘩後の様に顔を腫らしてた。
『うっさい、じじぃ』
嬉しそうに微笑む和哉。照れながら言うトシは、子供だけど、凄いしっかりした顔付きになってた。2008-11-03 13:44:00 -
413:
このみ
教室に戻ると、皆が私を見る。またや…
『このみ!』
声の方を見ると、まな達が黒板を消してる途中やった。
「何それ?」
まなが張り紙を持ってた。2008-11-03 23:45:00 -
414:
このみ
レイがまなから張り紙を取り上げ、走って行った。後を追い掛ける。
2年の教室に行き、ある集団の前で怒鳴るレイ。
『これ貼ったんあんたか?!』
あきに向かって叫ぶレイ。『え…何?』
『しらばっくれんなよ。こんなんしてまで男取り戻したいんかい!』2008-11-03 23:55:00 -
415:
このみ
『あぁそれ?でもほんまの事やろ?父親誰の子かわからんなんて、どんだけパンコやねん。』
あきの友達の発言に、レイが切れて胸ぐらを掴んだ。『お前か?』
連れはすくんで怯えた表情を見せる。レイちゃん怒らせたら怖いねんてば…
『レイちゃん、落ち着いて。』2008-11-04 00:00:00 -
416:
このみ
「海斗…」
今にも殴りかかりそうなレイを、騒ぎを聞き付けてきたのか、海斗が押さえた。
『あんたが…はっきりせんからやろ!このみは…』
レイが泣きながら海斗に言う。
『ごめん…』2008-11-04 00:04:00 -
417:
このみ
レイの持っていた紙には、3Pしてる絵と、【誰の子かわからなぁ〜い】とか、私らしき女の子に吹き出しで書いてた。
『違う!海斗、私こんなんしてへん!』
海斗に泣き縋るあき。
『あき…もう俺にもこのみにも関わらんといて』
海斗の言葉を聞き、泣き崩れるあき。周りの連れも、海斗に罵声を浴びせ、去って行く。2008-11-04 00:14:00 -
418:
このみ
ファミレスで海斗とレイと3人で、無言。
『このみ、ごめん…』
海斗は何度か誤ってきたけど、現況は私や。海斗を大事にできひんかったから。
私の携帯が鳴り、なぜかやすくんから。ファミレスにいる事を伝えると、すぐに来た。
真犯人を引きつれて。2008-11-04 00:20:00 -
419:
このみ
「斎藤…?」
ずっと前の事で、忘れてた。前に言い寄られた事がある、斎藤聖。
『このみ、犯人捕まえたで☆ご褒美ちょーだい♪』
和哉が抱きついてくる。
『捕まえたんトシやん。ほら、お前、誤れや。』2008-11-04 00:28:00 -
420:
このみ
『…ごめん』
やすくん達に急かされ、斎藤は誤った。全然悪いと思ってない表情やけど。
「何で、こんな事したん?」
斎藤は私を睨む。
『むかついたから。』2008-11-04 00:32:00 -
421:
このみ
すみません、【誤る】→ちゃうくて【謝る】ですね?
2008-11-04 00:34:00 -
422:
このみ
『振られた腹いせ』
後ろからトシが言う。おったんや。
『そんなこすいから振られんねん。アホ!』
レイちゃんが言う。
2008-11-04 00:37:00 -
423:
このみ
斎藤に帰らせて、トシも美香の様子を見るとか言って帰っていった。
『じゃぁ俺…』
『海斗、話しある』
海斗が帰ろうとしたのを和哉が止めた。
2008-11-04 00:40:00 -
424:
このみ
『もう、えぇやろ。このみとやり直したら?』
いきなり和哉が口にして、びっくりした。
『俺、このみの事ほんまに好きやけど、このみはまだお前の事好きや。』
「和哉、何言うてんの、私…」
優しく微笑む和哉。でもその瞳はとても寂しそうやった。2008-11-04 00:45:00 -
425:
このみ
『海斗君、あきと付き合ってるんやろ?さっき関わるな言うてたけど、また言い寄られたら戻るわ』
レイが代弁してくれた。
『…付き合ってない』
少し間を置いて海斗が言った。
『海斗はな、元カノの事でこのみに迷惑かけたあかんと思って別れたんや。俺も最近トシから聞いたんやけどな。俺は遠くから見守るなんてできひん。』2008-11-04 00:52:00 -
426:
このみ
『何なん、和哉君…格好悪いわ…』
レイも涙ぐんでたけど、私も泣いてた。
『レイ、帰るか』
やす君に連れられ、レイは帰っていった。
二人きりになったけど、やっぱり無言。2008-11-04 01:02:00 -
427:
このみ
海斗の家に行き、その日は遅くまで話をした。
海斗の過去の話も。
海斗は、あきと付き合う前に2つ上の子と付き合ってた。でもその子は教生と海斗を二股かけて、卒業と同時に結婚し、海斗を捨てた。あきはそんな海斗を宥め、付き合う様になったけど、真剣に好きになれずに別れた。
2008-11-04 01:11:00 -
428:
このみ
その日、海斗に抱かれるつもりだった…
『このみ…?』
私の目から涙が溢れる。思い出すのは、そばにいてくれた和哉の笑顔だった。2008-11-04 01:15:00 -
429:
このみ
「…ごめん、海斗。私…和哉が好き…」
『うん。』
頭を軽く撫で、海斗は私を抱き締めた。2008-11-04 01:18:00 -
430:
このみ
「海斗…」
『早く行ってや。今日は送られへんから』
海斗は私に背を向けて言った。2008-11-04 01:20:00 -
431:
このみ
ピンポーン-
海斗の家から和哉の家はそう遠くないのに、今日は凄く遠く感じた。
『このみちゃん、どしたん?こんな夜中に。』2008-11-04 01:23:00 -
432:
このみ
顔がボロボロのトシを見て少し可笑しくなった。
『こんな時間に人ん家いきなり来て、人の顔見て笑うとか失礼な女やな』
「和哉おる…?」
『まだ帰ってきてへん』2008-11-04 01:26:00 -
433:
このみ
「そか…。待っててもいいかな?」
『えぇけど、俺と二人きりやで。』
「パパと二人きりかぁ〜」
前のトシやったら、絶対二人きりになんかならんかった。でも今のトシは…パパ?みたいな顔になってきたから安心。2008-11-04 01:28:00 -
434:
このみ
リビングで待ってた。トシも付き合ってくれた。意外と優しい奴。
カチャカチャ
玄関のドアが開く音がする。鼓動が早くなる。2008-11-04 01:31:00 -
435:
このみ
リビングのドアが開く。
『なんや、親父か』
小出パパやった。2008-11-04 01:34:00 -
436:
このみ
『なんやとはなんや、お父様に向かって。このみちゃん相変わらず可愛いなぁ』
「パパ酔うてますやん(笑)」
小出パパは何回か会うた事があり、可愛いがってくれる。若い彼女がおるらしい。
『このみちゃんに酔うてるわ☆』2008-11-04 01:38:00 -
437:
このみ
この親にして、この子あり。お茶目なパパ。
なぜかパパとトシと飲んで、気付けば明け方。和哉はまだ帰って来ない。
朝ご飯の用意をして、冷蔵庫を漁ってお弁当も作った。
カチャ--2008-11-04 01:46:00 -
438:
このみ
『和哉、寝るなって!重いなぁ〜』
玄関に水を持ってかけた。
『え!?おい、和哉!このみちゃん!』
友達に揺さ振られ、和哉は顔を上げた。2008-11-04 01:49:00 -
439:
このみ
『うわぁ〜俺やばいわ、このみが見える。。』
そう言って和哉は眠りについた。
2008-11-04 01:51:00 -
440:
このみ
パパとトシも出ていき、和哉の部屋で寝顔を眺める。
『ん〜…』
寝起きの和哉と目が合う。2008-11-04 01:53:00 -
441:
このみ
「おはよ」
『おはよ…』
寝呆けてなのかわからないけど、和哉は抱きついてきた。
『なんで?!』2008-11-04 01:55:00 -
442:
このみ
二日酔いのせいで腫らした目で私を見る。
『わざわざ報告?朝っぱらから…』
「昨日から待ってたんよ」
『…聞きたくない』
「和哉…私とやり直して下さい。」2008-11-04 01:59:00 -
443:
このみ
『だから聞きたく…』
和哉が起き上がり、驚いた表情で私を見る。
「和哉が好きです。」2008-11-04 02:01:00 -
444:
このみ
『海斗は?!』
「話してきたよ」
『あかんかったん!?』
「和哉が好きやの」
こんな会話を何回もした。2008-11-04 02:03:00 -
445:
このみ
人の気持ちは変わるもの。寂しいけど、それが現実で。想いは必ず報われるとは限らないけど、想いは伝えなければ伝わらない。
----- 完 -----2008-11-04 02:07:00 -
446:
名無しさん
これめっちゃ好きでした?完結おめでとうございます?また和哉くんとの続編とか書いてくれたら嬉しいです?
2008-11-04 17:56:00