小説掲示板霊感体質のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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霊感体質

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  • 1:

    ―痛いよ…。淋しい…。
    いつもの帰り道。消えかかった街頭の下に、いつもならいないものが、そこにはいた。ツインテールの髪型に、フリルがついた服を着て、その子は泣いていた。年は10才にも、満たないといった感じだ。

    2007-09-26 23:59:00
  • 2:

    あぁ、見ちゃった。見付けちゃった。どぅしよう。
    俺の名前は、須藤 菫。17才。特技は、幽霊が視える、触れる、話せる事。
    学校帰りの俺は、いつもいない場所にいるソレを、ボーっと見ていた。下手に関わったら後がダルい。よし。無視しよう。

    2007-09-27 00:12:00
  • 3:

    そぅ決心して、いざ素通りしようとしたが、気になって仕方ない。いや、でも、ここで俺が関わって何が出来る?いや、何も出来ない。だって俺、浄霊とか出来ないし。でも、幽霊と言っても、小さい女の子。ほっといていぃのか!?
    そんな事を、考えていたら俺の後ろで声がした。

    2007-09-27 04:09:00
  • 4:

    名無しさん

    あげ

    2007-09-27 16:28:00
  • 5:

    ―お兄ちゃん…、ミサが視えるの?
    女の子は、ミサと言う名前らしい。てか俺、気付かれてんじゃん(・・;)
    ―お兄ちゃん…。
    か細い声で、俺を呼ぶその子を、俺はほっとけなくなってしまった。

    2007-09-27 17:40:00
  • 6:

    「な、何してんの、そんな所で?」
    ミサは、俺がミサを視えてる事に、ビックリしてるみたいだ。そして、少し怯えたよぅな目で、もぅ一度俺の顔をマジマジと見て言った。

    2007-09-27 17:44:00
  • 7:

    ―淋しいよ…。ママに会いたいよ…。
    ミサは泣きだしてしまった。俺は、どぅしたらいぃか、分からなくなって、困り果てた。仕方なくミサの頭を、撫でてみた。ミサはビクッと肩を震わせたが、それだけで、後は俺に、頭を撫でられたままでいた。

    2007-09-27 17:48:00
  • 8:

    家に帰り、妹の部屋に、ノックもしないで入る。
    「ちょ!何!?いきなり入って来ないでよ!ウザいんだけど!」
    と、罵声を浴びせられたが無視して、妹が大好きなキティちゃんの、ヌイグルミを一つ棚から取った。

    2007-09-27 17:51:00
  • 9:

    「おい、コレくれ。」
    俺が妹にそぅ言うと、妹は物凄い剣幕で言った。
    「何!?すみちゃん、キティちゃんに興味あんの!?キモいよ!」
    「で、くれんのかよ?」

    2007-09-27 17:56:00
  • 10:

    「や。無理。それケンタンが、百合にくれたもんだもん。」
    と、冷ややかな目で言った。俺はケンタンとやらがくれた、キティちゃんを棚に戻し、違うヌイグルミを手に取った。「これならいぃか?」
    と、百合に聞くと、「それならいぃよ。」とのこと。

    2007-09-27 17:59:00
  • 11:

    百合から貰ったのは、パンダがやたら垂れたヌイグルミだった。ブサイクだけど、まぁいっかと言う事で、そのヌイグルミと、リビングにある、百合が隠しているお菓子を、二、三個拝借し、俺はミサのいる所に向かった。

    2007-09-27 18:58:00
  • 12:

    ―お兄ちゃん、来てくれたの!?
    俺を見るなり、ミサは嬉しそうな顔をした。先程までの、泣いたり、怯えた目をしていたのが、嘘みたいに。「なんか、適当に持って来たよ。」
    俺は、そぅ言って、ミサに持ってきたお菓子やらヌイグルミをあげた。正確に言えば、ミサのいる場所に、供えた。

    2007-09-27 19:02:00
  • 13:

    ―お兄ちゃん、ありがとう!
    ミサは、嬉しそうに言った。「なぁ、ミサちゃんはどぅしてここにいるの?」
    俺は、ミサに聞いてみた。ミサは嬉しそうに、お菓子やら、ヌイグルミを見ていたのをやめ、俺の方に視線を向けた。

    2007-09-27 19:08:00
  • 14:

    そして、口を開いた。
    ―分かんないの。気がついたら、ここにいて…。誰もミサを見てくれなくて、ミサどぅしてここにいるのかな?俺は、どぅしたもんかと思った。幽霊になってまで、この現世で、留まるのは、未練があるからだろぅが、この子は、自分がなぜ今もまだ、ここにいるのかを、分かっていない。

    2007-09-27 19:14:00
  • 15:

    「そぅだ、ミサちゃんさ、最初ママに会いたいって言ってたじゃん?ママは、どこにいんの?」
    俺がそぅ聞くと、ミサの目から大粒の涙が流れた。するとミサは、その場に蹲り、泣きだしてしまった。
    ―ママァー…、ママに会いたいよぉ…。
    俺は、聞いちゃいけない事を聞いた気がして、いたたまれなかった。

    2007-09-27 21:40:00
  • 16:

    蹲り、泣くミサを前に、俺はなんて声をかければいぃか分からなかった。
    「…ごめん。」
    そぅ呟いて、俺はミサの体を包み込むよぅに、抱き寄せた。俺の腕の中で、ミサは小さな嗚咽を、あげていた。やっぱり、関わなければ良かったのかも知れない。結局、俺には何も出来ない。ただ、この小さな幽霊を、抱き締めてあげる以外は。

    2007-09-27 22:59:00
  • 17:

    五分くらい経った頃、急にミサの口が開いた。
    ―誕生日。
    「え?」
    俺が、聞き返したら、ミサは俺の方を見て、さっき言った事を、今度はハッキリと言った。

    2007-09-28 03:12:00
  • 18:

    ―誕生日!ママね、誕生日だったの!
    「誕生日?それ以外で、何か思い出した事はある?」そぅ聞くと、またミサは、下を向いて俯いてしまった。これ以上、無理矢理聞くのも、可哀相な気がして聞けなかった。だから、その日はもぅ、家に帰る事にした。又明日、ミサに来ると約束して。

    2007-09-28 03:17:00
  • 19:

    ―次の日、眠い目をこすりながら、リビングに行くと、百合が必死になって、お菓子を探していた。
    「何やってんだお前?」
    と、俺が聞くと、百合は物凄いキツい目で、俺を睨み言った。

    2007-09-28 03:22:00
  • 20:

    「すみちゃん!百合のお菓子食べたでしょ!!」
    「お菓子?あぁ、昨日、二、三個貰ったぞ。」
    「はぁ!?マジ意味分かんない!!あのお菓子を食べる為に、百合がどれだけ大変な思いして、ダイエットしたかガリガリのすみちゃんには分かんないでしょ!!」
    百合のキレは、異常をきたしていた。我が妹ながら、少しだけ、恐いと思った。

    2007-09-28 03:27:00
  • 21:

    そして、ふと、あの街灯の所に来た時、そこに、一人の若い女の人が立っていた。俺が昨日、供えた、お菓子やヌイグルミを、悲しそうに見つめ、軽くその場に、手を合わし、女の人は、傍にあった車に乗り込み、何処かへと行ってしまった。

    2007-09-28 03:35:00
  • 22:

    俺は、さっきの女の人が、気になったが、早く帰らなければ、百合にもっと怒鳴られると思い、コンビニに急いだ。コンビニに着いた頃には、女の人の存在さえ、忘れてしまっていた。

    2007-09-28 03:39:00
  • 23:

    すみません。しょっぱなから街灯と言う字を間違っていました。気をつけます。

    2007-09-28 03:41:00
  • 24:

    名無しさん

    しおり?

    2007-09-28 03:42:00
  • 25:

    「すみちゃん知ってる?」俺が、お菓子を買って来た事で、機嫌が治った百合が聞いてきた。
    「何が?」
    百合に、背を向けたまま、聞き返すと、百合は、俺の横に来て続けた。
    「一週間くらい前にね、この近所で、交通事故があったんだって。」

    2007-09-28 03:48:00
  • 26:

    4さん、25さん、ありがとうございます。初めて書くのでヘタクソですが、良かったら最後まで、お付き合いお願いします。

    2007-09-28 03:50:00
  • 27:

    「へー。」
    俺が、愛想なく返事をしたのが気に食わなかったのか、百合は「もぅいぃ!」と言って、リビングから出て行ってしまった。
    「何だ、あいつ?」
    百合が出て行った後の、ドアを見ながら俺は首を傾げ、視線を読んでいた新聞に戻した。

    2007-09-28 03:54:00
  • 28:

    そして、町の小さなニュースみたいな所を、読んでいると、ある記事に目が止まった。
    【○月○日午後11時20分頃、○市虹ヶ丘町――――】虹ヶ丘…ってここじゃん!?続きを読んで見ると
    【――小学二年生の女児が、右折してきた乗用車に撥ねられ病院に搬送されたが、約二時間後死亡―】みたいな事が、小さなスペースに書いてあった。

    2007-09-28 04:01:00
  • 29:

    俺は、慌てて読んでいた新聞を持ったまま、百合の部屋に行った。
    「百合、さっきの話、詳しく教えろ!」
    「何よ!興味なかったんじゃなかったの!?」
    ベッドに寝転びながら、お菓子を食べていた百合は少しビックリしていた。

    2007-09-28 04:03:00
  • 30:

    「いぃから!」
    俺の勢いにおされ、百合は座り直し、渋々口を開いた。
    「だからぁ、一週間くらい前に、この近所で交通事故があったんだって。なんか、小学生の女の子…?だったかは忘れたけど、なんし小学生の子が、車にひかれて亡くなったって、ママが言ってた。」
    百合に聞いた事と、新聞を見てみると、間違いなくその小学生の子は、ミサで間違いなかった。多分。

    2007-09-28 04:08:00
  • 31:

    そして、その日の夜。あの街灯の下に、昨日と変わらないままのミサが立っていた。俺は、なんて言おうか迷っていたが、ミサが俺に気付き、手を振ってきたので、考えるのをやめた。
    ―お兄ちゃん、来てくれたんだ!
    ミサは満面の笑みで言った。その無邪気さが、なんだか切なくて、ほんの少しだけ、胸が痛んだ。

    2007-09-28 04:13:00
  • 32:

    眠たさの限界がきたので寝ます。

    2007-09-28 04:24:00
  • 33:

    ?

    25やケド?おもろいです?最後まで読ましてもらいますッ?これ実話ですか??

    2007-09-28 04:26:00
  • 34:

    ?

    ゆッくリ休んでください??おやすみなさい?

    2007-09-28 04:27:00
  • 35:

    ?さん。レスありがとうございます。この話は完璧なフィクションです。友達に幽霊が見える子がいて、その子をヒントに創ってみました。だから菫自体は、感じる事は出来ても見えたりはまったくないです^^;

    2007-09-28 06:22:00
  • 36:

    【お詫び】
    幽霊の話を書いてますが、菫自体、話の経験はまったくないです。そして、話にこれから出てくるであろう幽霊の知識?は、まったくの想像だと言う事を了承して下さい。すみません。

    2007-09-28 06:25:00
  • 37:

    名無しさん

    2007-09-28 06:26:00
  • 38:

    名無しさん

    2007-09-28 06:27:00
  • 39:

    上二つは菫です。アンカーとやらの練習しました^^;

    >>32からの続き。
    無邪気なミサを見ていると、俺の中に、一つの疑問が浮かんだ。…ミサは、気付いているんだろぅか。自分がもぅ死んでいる事に。それを考えると、死んでも尚、無邪気なミサを見ているのは辛かった。もしも、分かっていないなら、教えてやればいぃだけの話だ。だけど、ミサはまだ10才にも満たない子供。自分が死んだと教えるのは、ヒドク酷な事だと思った。

    2007-09-28 06:34:00
  • 40:

    しかし言わない訳にはいかない。前に、何かの本で、読んだ気がする。この世に、未練を残したままの霊は、悪霊となる。みたいな事を書いていたよぅな気がする。こんな時に、俺は自分の、記憶力の悪さに苛立った。もしも、そぅなったら俺には、どぅする事も出来ない。今だって、何をしてやればいぃか分からないのに。もし違っても、死んだ人間が、ずっとこの世にいてはいけない。俺は、自分に言い聞かせるよぅに、ミサに向かって口を開いた。

    2007-09-28 06:39:00
  • 41:

    「なぁ、ミサちゃん」
    ―なぁに、お兄ちゃん?
    「……今から、俺のする質問に、正直に答えてくれる?」
    不思議そぅに、俺を見ながら、ミサは小さく頷いた。

    2007-09-28 07:01:00
  • 42:

    「ミサちゃんは、いつからこの場所にいたの?」
    ―えーっと、えーっと…………。
    ミサはそれから、口を開かなくなってしまった。もしかしたら、本当に何も覚えていないのか?試しに俺は、一週間近く前に起きた、事故の事を、ミサに言ってみる事にした。

    2007-09-28 07:05:00
  • 43:

    「なぁ、ミサちゃん。一週間くらい前、ここで事故が起きたの知ってる?」
    ―事故?
    「そぅ、小学生の女の子が、ここで車に撥ねられて、亡くなったんだ。」
    真実を言うのは、俺も胸が痛んだけど、言うしかない。

    2007-09-28 07:08:00
  • 44:

    俺が言い終わると、ミサの顔は見るみる内に、暗くなっていった。
    ―……事故、撥ねられて、死んだ……ミサ……………わ、わああぁぁぁ!!
    ミサは一人、呟いたと思ったら急に叫びだした。無理矢理、記憶を思い出させようとしたから、ミサの中に、眠っていた、痛くて、辛い、記憶まで呼び起こしてしまった。

    2007-09-28 07:13:00
  • 45:

    ミサの中の、辛さや、痛みが、悪い空気となって、他のイラナイモノまで呼び寄せよぅとしていた。
    「ミサちゃん!落ち着け!大丈夫だから!」
    俺がそぅ叫んでも、ミサは叫び、大きな目からは、大粒の涙が溢れ出していた。とっさに、俺はミサを抱き締めた。それ以外に、何も思いつかなかったから。

    2007-09-28 07:18:00
  • 46:

    「大丈夫。大丈夫だから。落ち着け。大丈夫だから。」
    何度も何度も、ミサに言い聞かせた。そして、俺自身にも、言い聞かせた。
    「大丈夫。もぅ大丈夫。」そぅ言うと、さっきまでの空気が嘘のよぅに、変わり、ミサも少しだけ、落ち着きを取り戻した。

    2007-09-28 07:22:00
  • 47:

    ?

    更新されてる?

    2007-09-29 01:21:00
  • 48:

    「ごめんな。」
    ミサの頭を、撫でながら呟くと、ミサは小さく頭を横に振った。
    ―お、兄ちゃん…。
    ちゃんと聞いていないと、聞こえないよぅな声で、ミサが口を開いた。

    2007-09-29 02:32:00
  • 49:

    ―ミサは…、死んじゃったの…?
    ミサの質問に、俺の胸は、ズキっと痛む。だけど、嘘をついたって仕方がないから、俺はただ頷く事しか出来なかった。

    2007-09-29 02:34:00
  • 50:

    ―………そっかぁ。
    と、呟くミサ。そして、俺の背中に腕を回していた手を緩め、ミサは俺から少し離れた。
    「ミサちゃん?」

    2007-09-29 02:37:00
  • 51:

    ―ミサは、どぅなっちゃうの?
    ミサの目は、不安の色が見え隠れしている。俺はミサが、恐がらないよぅに、なるべく落ち着いて話した。
    「大丈夫だよ。何も心配する事はないよ。誰も君を、傷つけたり、苦しめたりしない場所へ行けるから。」

    2007-09-29 02:44:00
  • 52:

    ―ミサは、一人ぼっち?
    「違うよ。君のママも、俺も、君の中にいるから。」
    ―…お兄ちゃん。
    「何?」
    ―ミサ、ママに会いたい。ママにごめんねって、言いたい。ミサは、今にも泣きそうになっていた。

    2007-09-29 02:47:00
  • 53:

    そんなミサを見て、俺は、ミサの最後の願いを、叶えてあげたいと思った。
    「よし!ミサちゃん、俺がママに会わせてあげるよ。だからもぅ、泣くな!」
    俺がそぅ言うと、ミサは満面の笑みで、頷いた。

    2007-09-30 23:27:00
  • 54:

    名無しさん

    読んでます?

    2007-10-01 00:26:00
  • 55:

    名無しさん

    ?

    2007-10-01 11:49:00
  • 56:

    中々、更新せずにすみません。今からいっぱい更新して行きます。

    2007-10-02 02:14:00
  • 57:

    とりあえず、どぅしようか。家に帰り俺は、考えた。ミサと母親を会わすと言っても、どぅすればいぃんだろう。俺はない頭を、フル回転させたが、何一つ思いつかない。仕方なく、その日は寝ることにした。

    2007-10-02 02:21:00
  • 58:

    「菫!起きなさい、学校遅刻するわよ!」
    母親の声で、目がさめた。重い体を、無理矢理起こし、リビングに向かう。
    「ほら、百合!髪なんか巻いてないで、早く食べなさい。」

    2007-10-02 12:58:00
  • 59:

    「いぃじゃん、別に!」
    母親と百合のやりとりを、横目に、イスに座る。用意された朝食のパンを、一口かじる。
    「菫、コーヒーか、紅茶どっちにする?」
    「コーヒー、ブラック。」

    2007-10-02 13:02:00
  • 60:

    入りたてのコーヒーを、一口啜り、やっと目が覚めてきた。朝食をそこそこ食べ、制服に着替えるため、部屋に戻った。
    「学校ダリぃ」
    そぅ呟いて、家を出た。外に出ると、

    2007-10-02 13:07:00
  • 61:

    すみません。外にでると、って言う文章はないものと見てください。

    2007-10-02 13:11:00
  • 62:

    少し、ゆっくりと学校迄の道を歩く。急いだって、どぅせ遅刻だし。それよりも、昨日のミサとの約束を、どぅしよぅか考える。ミサを母親に会わすって、一体どぅやって?ミサに家を聞いて、いきなり尋ねて行っても、不審がられるのがオチだ。だけど、会わせてやりたい。・・・どぅしたもんか。

    2007-10-02 20:12:00
  • 63:

    考えながら歩いていると、いつしか学校に着いてしまった。
    「すーみーれ君!おはよー☆」
    声の主の方に、顔を向けると、金髪に近い頭、色白だけど、整った顔の、小泉がいた。

    2007-10-02 20:20:00
  • 64:

    「なんだ、小泉かよ。」
    「なんだは、ないでしょー!菫君、冷たいなぁ!」
    と、整った眉を、しかめ小泉が言った。小泉は、学校で超がつく程の人気者なのに、何故か俺に懐いている。そして、小泉が俺に懐いているのには、一つ理由があった。

    2007-10-02 21:31:00
  • 65:

    「でさ!二丁目の、古びた屋敷あんじゃん!」
    奴は、幽霊だのUFOだのといった、そーゆー類のものが大好きな奴だった。そして、何かアレば、俺を誘って心霊スポットに連れて行こうとする。
    「だから、興味本位で、そーゆーとこに行くなっつってんだろ。」

    2007-10-02 21:40:00
  • 66:

    俺の言葉に、小泉は不服そぅに頬を膨らませた。
    「あ、そーだ。」
    「何なに!?」
    と、小泉の期待に満ちた目が、俺に向けられた。
    「あのさぁ、最近この近所で、交通事故があったの知ってるか?」

    2007-10-02 21:44:00
  • 67:

    「交通事故?あぁ、確か小学生の子が、車に撥ねられて亡くなったってやつ?知ってるよ。それが何?」
    「いや、なんつーか、そのな…」
    俺が言い出しにくそぅにしていると、小泉が言った。「幽霊、視ちゃったとか?」
    俺は、小泉を一瞬見て頷いた。

    2007-10-03 00:18:00
  • 68:

    「視たっつーか、関わってしまったっつーか…。」
    俺が言い終わる前に、小泉が話だした。
    「マジで!!何やってんの菫君!?何で、そーゆー事を俺にもっと早く言ってくれないの!」
    「いや、だって、つい最近の話だし。」

    2007-10-03 00:21:00
  • 69:

    とりあえず、小泉には、ミサの事を全て話した。俺一人より、頼りになるか、分からないが、小泉でもいないだけマシだ。
    「そっかぁ、そのミサちゃんて子を、母親に会わすねぇ。どぅしたもんかな。」
    俺達は、授業も出ずに、小泉が一人でやっている【心霊同好会】の部室に来ていた。まぁ、部室と言っても、使われていない教室を、小泉が勝手に使っているだけだが。

    2007-10-03 00:26:00
  • 70:

    「いきなり、ミサちゃんの母親に会いに行って、あなたの娘が、会いたがっていますよ。なんて言ったって不審がられるだけだした。」「だよね、てかさ菫君さ、幽霊視えるけど、視せる事とか出来るの?」
    小泉の素朴な疑問に、俺は固まった。そーいえば、それについても、考えてなかった。
    「菫君、もしかしてその事も、何も考えてなかったの?」

    2007-10-03 00:30:00
  • 71:

    小泉が、呆れた口調で聞いてくる。
    「………大丈夫だろ?何かの漫画で見たけど、霊感強いヤツの持ち物に、霊感のない人が触れたら、一時的に、霊感が強くなるって………見た気がする。てか!今は、そんな事より、どーやって母親に会わすかだよ!」
    ハァっと、小泉が溜め息をはいたが、あえて無視をした。

    2007-10-03 00:34:00
  • 72:

    小泉と、あーだ、こーだと話していたが、いかんせん、アホ二人。思いつく訳がない。
    「あ、つーかさぁ、前に女の人、見たんだよな。」
    俺の台詞を聞き、鞄から沢山、お菓子を出し、食べようとしていた小泉の手が止まった。

    2007-10-03 01:04:00
  • 73:

    「女の人?」
    と、小泉が、身を乗り出して聞いてきた。
    「うん。何か、悲しそうに、拝んでたんだよな。」
    俺が言い終わるや否や、小泉がまた溜め息をついた。「その人さぁ、そのミサちゃんって子の母親じゃないの?」

    2007-10-03 11:38:00
  • 74:

    洗濯物干してくるので、干し終わったら更新します。

    2007-10-03 11:41:00
  • 75:

    「……あ!」
    今思えば、確かにそぅかも知れない。
    「もー菫君のバカ!ホント、バカ!」
    小泉は、やたら俺を責めてくる。バカなのは、百も承知だが、小泉にバカと言われるのは、何故かムカつく。俺より成績、悪いくせに。

    2007-10-03 11:54:00
  • 76:

    「まぁ過ぎた事は仕方ないね。それよりさ、会わすったってホント、どーやればいぃのかな?何か…あ!」
    と、言うなり小泉は立ち上がった。
    「な、なんだよ!?急に立つなよ!」
    俺がビックリしていると、小泉はニコッと笑った。

    2007-10-03 11:59:00
  • 77:

    「多分そのお母さんは、もぅ一回事故のあった場所に来ると思うんだよね。」
    「だから?」
    「だから、その事故現場で、お母さんが来るまで待つってのはどぅ?」
    自信満々に言う小泉を、俺は鼻で笑ってやった。

    2007-10-03 12:01:00
  • 78:

    「待つったって、いつくるか分からない人間をか?俺達だって、そこまで暇じゃないだろ。第一、学校どーすんだよ?」
    「ダメか…。」
    と、しょんぼりする小泉を横目に、俺は心底困りはてた。本当に会わせられんのかよ。

    2007-10-03 12:04:00
  • 79:

    帰り道、いつもと同じよぅにあの街灯の下を通ると、ミサが立っていた。
    「ミサちゃん。」
    ―あ、お兄ちゃん!
    ミサは、俺に気付くと、手を振った。軽く俺も振り返し、ミサの前にしゃがみ込む。ミサは、大きな目を、俺に向けながらきょとんとしている。

    2007-10-03 12:08:00
  • 80:

    ―お兄ちゃん、ミサね。
    と、ミサが話出す。
    ―ひとつだけ、思い出した事があるの。
    「何?」
    ―ママにね、プレゼントを買ったの。
    「プレゼント?」
    ―そぅ。ママね、誕生日だったの。

    2007-10-03 12:11:00
  • 81:

    【略】
    「プレゼント?」
    ―そぅ。ママにプレゼントを、買ったの。

    2007-10-03 12:12:00
  • 82:

    ―だけどね、それをどこかに無くしてしまったの。
    「そっかぁ。」
    ―ママに、プレゼントを渡して、ごめんなさいって言いたい。
    ミサは、下を向いて口を閉じてしまった。そんなミサの頭を撫でて俺は言った。

    2007-10-03 12:15:00
  • 83:

    「ミサちゃん、プレゼントはどんな形?」
    ―探してくれるの?
    「あぁ。」
    俺が頷くと、ミサの暗かった顔はみるみるうちに、明るくなり、最後には笑顔になった。

    2007-10-03 12:16:00
  • 84:

    ミサに、プレゼントはどんな形、どこで無くしたのかを聞き、その日は家に帰った。家に帰り、私服に着替え、ミサがプレゼントを無くしたと言っていた場所まで、自転車で行ってみる。そこは事故現場から、そんなに離れてはいない、大きな公園だった。空も薄暗いというのもあり、人は殆んどいない。

    2007-10-03 12:22:00
  • 85:

    「小泉?今からいう場所まですぐ来て!」
    俺は、自分の用件だけを、簡単に伝えると、すぐに電話を切った。それから数分して、小泉がやってきた。「遅ーよ。」
    自転車を、脇に止めながら、小泉が言った。

    2007-10-03 12:33:00
  • 86:

    「いきなり、俺呼び出したといて、遅いとかなくない?で、何?」
    「この公園の中に、ミサが無くしたっていうプレゼントがあるらしいんだよ。」
    「ふんふん。それで?」

    2007-10-03 12:35:00
  • 87:

    「探すの、手伝え。」
    「えー!!」
    公園いっぱいに、響く小泉の声。
    「無理だって!こんな広いじゃん!しかももぅ夜になるんだよ!」
    「つべこべ言わずに探せ!」

    2007-10-03 12:37:00
  • 88:

    「探せったって…。」
    広々とした公園を見つめ、呆然とする小泉。
    「もし見つけたなら、そーだな、二丁目の幽霊屋敷に、付いて行ってやるよ。」俺の言葉が終わると、小泉はやたらはりきってプレゼントを探し出した。

    2007-10-03 12:40:00
  • 89:

    「プレゼントは青色の紐に、金のラインが入ったリボンがついてる四角の箱だからな!」
    俺がそぅ叫ぶと、小泉は片手をあげて、遊具などがある方へと向かっていった。俺は反対の、何もない芝生の上をひたすら探す。茂みの中や、木の上。しかし広い。こんな広い公園を、たった二人で小さなプレゼントを、探すのには無理があるよぅな気がしてならない。でも、やめる訳にはいかない。

    2007-10-03 14:12:00
  • 90:

    ――どれぐらい探したんだろう。空は暗くなり、公園に設置されている街灯にも、ポツリ、ポツリと明かりがともり出してきた。なかば諦めかけた時、公園の向こうの方にいた、小泉が何やら叫んだ。
    「菫君!あったー!プレゼントあったよ!!」
    手には、何か持っている。

    2007-10-03 16:28:00
  • 91:

    宝物を見付けた、子供みたいな笑顔で、小泉が俺の方に走ってきた。
    「どこにあった!?」
    「向こうの茂みの中に落ちてた。さ、早く届けに行こう!」
    小泉の手から、プレゼントを受取り、俺達はミサのいる場所に向かった。

    2007-10-03 16:31:00
  • 92:

    「ミサちゃん!」
    いつもの場所にきた時、そこにいつもいる筈のミサが、そこにはいなかった。
    「ミサちゃん?」
    「菫君、どぅしたの?」
    俺の異変に、小泉も心配そぅに聞いてくる。

    2007-10-03 16:34:00
  • 93:

    「いないんだよ。おかしいな、いつもならここにいるんだけど。」
    俺が指を指した方向に、小泉も目を向ける。
    「どっかに行ったとか?」「いや、そんなはずはない。と、思う。」

    2007-10-03 17:33:00
  • 94:

    本当に、どこに行ってしまったんだろうか?まさか、成仏したとか…?
    「とりあえず、どぅしようか?」
    と、小泉。本当にどぅしよう。。まさか、悪霊にのみ込まれたのか?それならいなくなった理由になる。強い霊は、弱い霊を呑み込むと聞いた事があるし。

    2007-10-03 22:04:00
  • 95:

    「……あの。」
    ふいに、声がして、俺と小泉は振り返る。すると、俺達の前には、肩ぐらいまで伸びた、ストレートの髪を、横に一つに束ねた、綺麗な女の人が立っていた。

    2007-10-03 22:10:00
  • 96:

    「はい?」
    小泉が先に、口を開く。
    「あの、ここで…何を?」女の人は、怪訝な顔で俺達を見て言った。
    「いや、あの…」
    と、しどろもどろな俺。しかし、この人の顔、どっかで見た事が…………あるよぅな…。どこだったかな?うーん、思い出せない。

    2007-10-03 22:15:00
  • 97:

    うーーーーーーーーーん。どこで、見たんだった…!「あ!!」
    俺のいきなりの大声に、二人は一瞬ビクッとした。
    「な、何!?どしたの?」と、小泉が言う。
    「思いだした!あなたこの前、ここで手を合わせてた人でしょ!」

    2007-10-03 22:23:00
  • 98:

    女の人は、更に俺を見る目が、不審者を見る時の目、みたいになっている。
    「いや、あの!なんつーか、あの!」
    俺がどもって、上手く話せずにいると、横で黙っていた小泉が口を開いた。

    2007-10-03 22:31:00
  • 99:

    「あの、あなたは、ミサと言う女の子を知ってますか?」
    小泉の言葉に、女の人は、肩をビクつかせていたのを、俺は見逃さなかった。
    「あなた…達は、誰?何故ミサの事を、知っているの?」
    まるで、不審者に、話かけるよぅに、問掛けてきた。

    2007-10-03 22:43:00
  • 100:

    名無しさん

    ママ〜?

    2007-10-03 23:06:00
  • 101:

    「いや、あの…。」
    俺が、返答に困っていると、小泉が更に続けて言った。
    「ミサちゃんの、お母さんですか?」
    「…そぅですけど。」
    ミサの母親は、困惑しているよぅだった。

    2007-10-03 23:11:00
  • 102:

    俺は、もぅ腹をくくるしかないと思い、全て話す事に決めた。
    「あの、信じてもらえないかもしれませんが、俺は最近、ここでミサちゃんと、知り合ったんです。」
    「知り合った?いつですか?」
    母親の目は、意味が分からないと言っている。

    2007-10-03 23:15:00
  • 103:

    「…今から言う事を、決して、嘘や冗談じゃないって思って聞いてくれますか?」
    俺の真剣な問いに、ミサの母親は頷いた。
    「最初に、俺は、須藤 菫って言います。俺がミサちゃんに出会ったのは、本当に最近の事です。ミサちゃんは、この場所に立っていました。」

    2007-10-03 23:26:00
  • 104:

    「俺には、なんて言うか、不思議な力があるんです。昔から、人には視えない者が視えたり、声が聞こえたり…、いきなりこんな事を言われて、信じれないのも分かります。でも、本当なんです。」
    ミサの母親は、黙って聞いている。

    2007-10-03 23:31:00
  • 105:

    「何て言えばいぃのか分かりませんが、俺、ミサちゃんをあなたと会わしたかったんです。ミサちゃんは、あなたに謝りたいって。泣いて言ってました。」
    俺の言葉を、ミサの母親は、半信半疑で聞いているよぅだ。
    「……――っ。」
    「え?」
    ミサの母親は、何かを呟いたよぅだった。

    2007-10-04 17:39:00
  • 106:

    「何て言えばいぃのか分かりませんが、俺、ミサちゃんをあなたと会わしたかったんです。ミサちゃんは、あなたに謝りたいって。泣いて言ってました。」
    俺の言葉を、ミサの母親は、半信半疑で聞いているよぅだ。
    「……――っ。」
    「え?」
    ミサの母親は、何かを呟いたよぅだった。

    2007-10-04 17:40:00
  • 107:

    連続で書き込みしてしまった;;
    すみません。

    2007-10-04 17:42:00
  • 108:

    「いきなり、そんな事を言われて、信じれる訳がないでしょう?大人をバカにするのはやめて!ミサがいる訳ないでしょう!あの子は死んだのよ!」
    母親の目は、怒りと悲しみが交じった、そんな目だった。

    2007-10-04 17:46:00
  • 109:

    ミサの母親の言葉は正しい。これが普通の人の、態度なのだから。だけど、俺は更に続けて言った。信じてもらえなくてもいぃ。
    「バカにしてるんじゃありません!ミサちゃんは、本当にここにいました!」
    だけど…―今、ミサの姿はここにない。
    「やめて!いぃ加減にして!」

    2007-10-04 17:50:00
  • 110:

    「あたしは、娘を、ミサを亡くしたばかりなのよ!!」「辛いのは、分かります!だけど!」
    「やめて!!いぃ加減にして!馬鹿馬鹿しい!付き合ってられないわ。」
    ミサの母親は、そぅ言って俺達とは反対の方向を向き、歩きだした。
    「明日、明日またこの場所に来て下さい!俺待ってますから!!」

    2007-10-04 22:40:00
  • 111:

    ミサの母親は、一度もこっちを振り向く事のないまま、姿はみえなくなった。
    「ミサちゃんのお母さん、明日来るかな?」
    と、小泉が、心配そぅに俺を見ながら言った。
    「さぁな。」

    2007-10-04 22:42:00
  • 112:

    あれから家に帰り、俺は考えていた。明日、ミサの母親が来てくれる保証なんて、どこにもない。そして、肝心のミサもいない。どぅすればいぃ?分からない。俺には分からない事だらけだ。本当に、二人を会わせる事なんて、俺にできるのかな?答えの出ない、悩みを抱えながら、俺は眠りにつく。もぅ明日に賭けるしかない。

    2007-10-05 02:41:00
  • 113:

    次の日。
    俺は学校をサボり、あの場所に来ていた。ミサの母親は来るかな。分からない。そして、ミサの姿も、ここにはない。どれだけ呼んでみても、応えてはくれない。成仏してしまったんだろうか?あるいは……。悪い考えが、頭の中を駆け巡る。

    2007-10-05 02:44:00
  • 114:

    そんな時、道の向こうから、一台の黒い、乗用車がやってきた。俺にはそれが、ミサの母親だと、何故かわかった。
    「来て、くれたんですか?」
    車から出てきた、ミサの母親に問掛けると、ミサの母親は、重い口を開いた。

    2007-10-05 02:50:00
  • 115:

    「あなたの言葉を、信用した訳じゃないわ。……だけど、もしも、本当にミサが、その場所にいるなら…、幽霊でもいぃ、ミサに会いたいと思ったのよ…。」
    ミサの母親は、昨日の怒りと、困惑の影は今日は感じられず、反対に悲しみで、埋めつくされていた。
    「…そぅ、ですか。」
    ミサが今は、ここにいないと知ると、彼女はきっと、更に傷つく。俺は……何て言えばいぃ?

    2007-10-05 02:55:00
  • 116:

    一瞬、沈黙になる。すると、ミサの母親が、口を開いた。
    「あの子は、あたしを恨んだかしら?」
    「え?」
    「あの子が亡くなる直前、あたしはミサに、ひどい事を言ってしまったの。」

    2007-10-05 02:58:00
  • 117:

    「門限を過ぎて帰ってきたから、約束も守れない子は、あたしの子じゃないって、そぅ言ったの。そしたらあの子、泣きながら家を飛び出して……。」
    ミサの母親は、そぅ言うと、目から涙を流した。
    「…、恨んでなかったです!ミサちゃんは、ママに謝りたいって、そぅ言ってました。」

    2007-10-05 03:03:00
  • 118:

    「………ミサ。」
    彼女が小声で呟いた、すると小さな風が吹いた。
    ―ママ。。?
    俺は、目の前の状況に、少し驚いていた。ミサの母親の目の前に、今、ミサがいる。
    彼女の、ミサに会いたいといぅ気持ちが、届いたのかも知れない。

    2007-10-05 03:08:00
  • 119:

    ミサの母親には、ミサは視えていない。出来るか分からないけど、俺は一つの賭けに出た。もしかしたら、失敗するかも知れない。だけど、やらないよりはいぃだろう。
    「―あの。」
    俺の声に、彼女が俺の方に振り向く。

    2007-10-05 03:11:00
  • 120:

    「俺の手を、握ってもらっていぃですか?」
    ミサの母親は、不思議そぅに俺の顔を見る。
    「もしかしたら、あなたを、ミサちゃんに会わせられるかも知れないんです。」
    ミサは、母親を心配そぅに見ている。

    2007-10-05 03:14:00
  • 121:

    ミサの母親は、困惑しているが、俺の手をそっと握った。

    その瞬間―――。

    2007-10-05 03:17:00
  • 122:

    すみません。
    困惑している、じゃなくて困惑していた、です;;

    2007-10-05 03:19:00
  • 123:

    「――…嘘。」
    ミサの母親が、口を開く。
    どぅやら成功したらしい。ミサの母親の前には、笑顔で立っているミサがいる。彼女の目にも、ミサが視えているらしい。

    2007-10-05 03:21:00
  • 124:

    「ミサ……。」
    彼女の目からは、ボロボロと涙が溢れ出している。
    ―ママ、どぅして泣くの?どこか痛いの?
    「ミサ、ごめんね…。ごめん、ごめんね。」
    涙でぐしゃぐしゃになりながら、ミサの母親は、ミサに対して何度も謝りだした。

    2007-10-05 03:25:00
  • 125:

    略なしです。

    ―どぅしてママが、謝るの?ママは悪くないよ。
    と、ミサも泣きそうになっていた。

    2007-10-05 03:27:00
  • 126:

    「ミサちゃん。」
    俺が名前を呼ぶと、ミサがこちらを見た。
    ―お兄ちゃん。
    「これ、見付けてきたよ。」
    俺がポケットから、あのプレゼントを出すと、ミサの顔がさっきまでの、泣きそうな顔から嬉しそうな顔に変わった。

    2007-10-05 03:31:00
  • 127:

    ―ミサのプレゼント、お兄ちゃん、見付けてくれたの!?ありがとう!
    「正確には、俺の友達が見付けたんだけどね。」
    俺の手から、プレゼントを受け取ると、ミサは母親に向かって話し始めた。

    2007-10-05 03:34:00
  • 128:

    ―ママ、はいこれ!
    「――なぁに?」
    手で涙をふきながら、ミサの母親は尋ねた。
    ―誕生日プレゼント!
    ニッコリと笑うミサ。母親は、きょとんとしていたが、何かを思い出したよぅに、ミサに話し出した。

    2007-10-05 03:36:00
  • 129:

    「ミサ、あなたもしかして……あの日、これを買に行って、遅くなったの…?」
    するとミサは、うつ向き小さく頷いた。
    「………ミサ、ごめんね。何も知らずに、ママ、ミサにひどい事言って。」
    するとまた、ミサの母親は泣き出した。俺はハンカチかティッシュを探したけど、持っていなくて、どぅしたらいぃんだろうと思った。

    2007-10-05 03:40:00
  • 130:

    ―ママ、ごめんなさい。ママとの約束守らなくて…。
    ミサまで泣き出してしまった。二人は、お互いを見ながら号泣しだし、何故か俺の目もウルみだした。
    「うぅん、ママこそごめんね。ママの子じゃないなんて言って。ミサ、ありがとう。」プレゼントを受け取ると、ミサは泣きながら、笑った。そして、ミサの母親も笑う。やっぱり親子だ。笑った顔は、二人とも似ている。

    2007-10-05 03:43:00
  • 131:

    ふいに、ミサがこちらをみて言った。
    ―お兄ちゃん、ありがとう。
    俺は、ミサにお礼を言われる事なんて、何一つとやっていな。
    ―ママに会わせてくれて。ミサね、お兄ちゃんと会えた事、忘れないからね!

    2007-10-05 03:47:00
  • 132:

    ミサの言葉に、不覚にも俺は泣いてしまった。

    その時、ミサの体の回りが薄い光に包まれ始めた。

    2007-10-05 03:50:00
  • 133:

    「ミサ?」
    ミサの母親が、ミサの名を呼ぶ。
    ―ママ、ミサそろそろ行かなくちゃ。
    と、ミサが寂しそうに言った。ミサの体を包んでいた、光は段々と濃くなりだした。

    2007-10-05 03:53:00
  • 134:

    ―ママ、ずっと大好きだよ!
    ミサが笑ってそぅ言うと、光は一気に強くなり、俺達は目も開けていられない程だった。

    2007-10-05 03:56:00
  • 135:

    何秒かたった頃、目を開けてみると、目の前には、いつもの街灯があるだけだった。
    「…ミサ、ママもミサが大好きよ。ずっと、大好きよ。」
    ミサの母親が、呟く。
    大事そぅに、プレゼントを抱えながら。

    2007-10-05 04:00:00
  • 136:

    「まだ、夢を見ているよぅだわ。」
    と、ミサの母親は言った。
    「俺もです。」
    俺がそぅ言うと、ミサの母親は少し笑った。

    2007-10-05 04:02:00
  • 137:

    「フフ。最初はバカにされていると思って、頭にきたわ。……でも、ありがとう。最後に、ミサに会わせてくれて。」
    ミサとそっくりな笑顔。
    彼女の目は、何かをふっきったみたいな目だった。
    「いえ、俺は何も出来ませんでした。」

    2007-10-05 04:04:00
  • 138:

    「そんな事ないわ。あなたは私とミサを、会わせてくれたじゃない。」
    と、ミサの母親が言った。
    「本当に、ありがとう。」俺は、何を言えばいぃのか分からなくて、軽く頷いた。

    2007-10-05 04:07:00
  • 139:

    お互い、顔を見合わせて笑う。すると、ミサの母親が、口を開く。
    「それじゃあ、もぅ行くわね。」
    ミサの母親、停めてあった車に歩き出す。
    ふいに、後ろを振り向き、俺に向かって、深く頭を下げた。俺もつられて、頭をさげる。

    2007-10-05 04:14:00
  • 140:

    ミサの母親は、車に乗り込み、ゆっくり発進させ、じょじょにスピードをあげた車は、すぐに見えなくなってしまった。

    そして俺も、家に帰る為ゆっくりと歩きだした。
    もぅ後ろを振り返る事はなかった。

    2007-10-05 04:19:00
  • 141:


    俺も君を忘れない。

    俺は心の中で、ミサにそぅ言った。
    多分、届いただろう。

    2007-10-05 04:24:00
  • 142:


    そして、あの出来事いらい、小さな幽霊は二度とあの場所に現れる事はなくなった。

    ――完――

    2007-10-05 04:28:00
  • 143:

    始まりは、軽い口約束。本当に軽い、と言うか俺は覚えてもいなかったぐらい、軽い口約束だったんだ。
    それを奴は、しっかりと覚えていた。そして俺は、自分の記憶力の悪さに、苛立った。
    「ほらココ!!」
    と、小泉が指を指したのは、近所で有名な幽霊屋敷。

    2007-10-05 04:41:00
  • 144:

    そして何より、雰囲気が物凄く物騒だ。やめた方がいぃと、俺の本能が言っている。そんな事とは知らずに小泉は「どこから入ろうか?」と、呑気な声で言っていた。
    脳天気な奴め!!
    俺の思いは、小泉に届く事はなく、奴は明るい声で言った。

    2007-10-05 04:56:00
  • 145:

    「菫君!ホラここ!ここから中に、入れそぅだよ!」
    小泉の方を見ると、塀の下の部分が壊れ、丁度人一人ぐらいは通れそぅな、穴が開いていた。
    「ちっ!」
    俺はデカく舌打ちをし、小泉がいる所に向かった。

    2007-10-05 04:59:00
  • 146:

    小泉の後に幽霊屋敷の敷地の中に、一歩足を踏み入れた瞬間、もぅそこには尋常じゃない程の【者】がいた。
    「…小泉」
    「何?」
    「今すぐこっから出ろ。」

    2007-10-05 05:18:00
  • 147:

    「えー」
    不服そぅに嘆く小泉に、さらにキツく、だけど小泉にしか聞こえないよぅな声で俺は言った。
    「死にたいなら、中に入れ。でも俺は行かない。どぅする?」
    いつもの俺じゃないと分かると、小泉はさっきの穴へとすばやく戻る。

    2007-10-05 05:20:00
  • 148:

    幽霊屋敷を出た俺達は、学校近くのファーストフード店にいた。ジュースを飲みながら、小泉がたずねる。
    「幽霊屋敷で、何見たの?」
    「何なんてもんじゃない。何だよ、あそこ。ありえねー。」
    ポテトを含みながら、話す俺に対し小泉は「やっぱりか」と、一人呟いた。

    2007-10-05 05:24:00
  • 149:

    「やっぱりって何が?」
    「あそこ、もぅ何十年も前に、あの家の主人が家族やメイドを含め10人近くを殺害したらしいんだよ。」
    「…だからか。あんなにウジャウジャいたのは。」
    「そんなにいたの?」

    2007-10-05 05:30:00
  • 150:

    「あぁ、ざっと見て10以上いたけどな。その主人とやらに殺された人間の怨念が、あの屋敷に他の奴まで呼んだんだろ。」
    「へー、ヤバいの?」
    「ヤバい。とり憑かれてみろ、頭狂って死ぬぞ。二度と行くなよ。」
    小泉は飲んでいたジュースをトレイに置き、何度も頷いた。

    2007-10-05 05:34:00
  • 151:

    俺が家に着いた頃には、空はもぅ暗くなっていた。
    「ただいま。」
    俺の声は、家の中で虚しき響く。なんだ、誰もいないのか。リビングに入り、テーブルの上に置かれていた紙を見て、俺は唖然とした。
    【菫へ。お母さんと百合とお父さんで、ご飯に行ってきます♪菫は適当に、ご飯を食べてね♪お母さんより。】

    2007-10-05 08:09:00
  • 152:

    マジかよ!!せこいだろ!俺が帰って来るまで待ってるとかしないのかよ!溜め息をついて、振り返った時、俺は腰を抜かしそぅになった。
    「だ、誰!?」
    ソファの上に、煙草をくわえた女の人が座っていた。

    2007-10-05 08:12:00
  • 153:

    ―あんた、あたしン家来たでしょ?その時に、あたしと目が合ったじゃない?だから憑いちゃった。
    と、いけしゃあしゃあと話す女。この女は、何の事を…………あ!確にいた!あの幽霊屋敷に入った時、女は確にいた!屋敷の正面にある、大きなガラス窓から、俺を見ていた。

    2007-10-05 08:18:00
  • 154:

    「え、てかあなた……。」俺が言葉に困っていると、女は普通に言った。
    ―死んだわよ。もぅ何十年も前にね。何で死んだかももぅ忘れたけどね。
    「え?あなた、あの屋敷の主人に殺されたんじゃ?」―何それ?殺されてないわよ。あたし多分、病気か自殺で、死んだんじゃない?分かんないけど。
    「え、だってあの家、怨念が凄かったし、霊だってウジャウジャいたし…。」

    2007-10-05 08:28:00
  • 155:

    ―あぁ、アレ?アレは家に、人が入らないよぅにあたしが作り出したのよ。何か死んで何十年もたつとね、色ンな事が出来るよぅになっちゃった。それに、肝試しって言うの?それのせいで、家の中が目茶苦茶にされて困ってたのよ。訳分からない噂までたつし。まぁ来る奴、来る奴、あんたみたいに変に力持ってなかったから意味なかったけど。
    変な力って。幽霊に言われたくないな;;

    2007-10-05 08:33:00
  • 156:

    しかしこの幽霊は、なんでこんなに明るいんだ?明るいと言うかマイペースって言うか。。自分が死んだ事を、自覚している幽霊なんて初めてだ;;
    「で、俺に憑いて何がしたいんですか?」
    ―その前に、あんた名前は?名前ぐらい名乗りなさいよ。
    何だろう、何かこの人、絡みづらい。。。

    2007-10-05 08:36:00
  • 157:

    「あ、えっと、菫です。」―菫?菫って花の菫?
    煙草をくわえたまま、女が聞く。頷く俺。
    ―偶然ね。あたしもスミレ。漢字じゃないけどね。よろしく菫。
    女の笑った顔は、とても綺麗で、俺は幽霊だと言う事も忘れてつい見とれてしまった。

    2007-10-05 08:40:00
  • 158:

    「あ、てか!何で俺にとり憑いたんですか?」
    恐る恐る聞いてみると、スミレは煙草を灰皿に押し付けながら言った。
    ―あんたに、どぅしても頼みたい事があるの。もし、その頼み事をちゃんとしてくれたら、お礼はいくらでもするわ。
    「…もし、断ったら?」

    2007-10-05 08:45:00
  • 159:

    ―そぅね、呪い殺す。
    そぅ言ったスミレの目は本気で、俺に拒否権はないと思った。
    「それで、頼み事って?」スミレの横に、腰掛けたずねる。
    ―探して欲しい人がいるの。

    2007-10-05 08:48:00
  • 160:

    「探して欲しい人?」
    ―そぅ。
    スミレは、どこか遠くを見るよぅな、そんな目をして言った。俺は、その先にまだ何かありそぅな気がしたけど、あえて聞こうとしなかった。

    2007-10-06 02:22:00
  • 161:

    ―あたしのね。
    すると、スミレはゆっくりと話し出した。
    ―昔の、恋人を探して欲しいの。生きていても、死んでいてもいぃ。ただ一度会って、どぅしても伝えたい事があるの。
    スミレは、服のポケットからシガレットケースをだすと、一本取りだし火を点けた。煙草の煙が、ゆっくりと上に登る。

    2007-10-06 02:26:00
  • 162:

    「―――……分かりました。見付けられるか、分かりませが、出来る限りの事はやってみます。」
    正直、生きてるのか、死んでるのか分からない人を、探すなんて100%無理だと思ったが、スミレの寂しそうな、なんとも言えない横顔を見ていたら、ほっておけなくなってしまった。
    ―本当に?嬉しい。ありがとね、菫!
    そぅ言って笑った、スミレの笑顔は、とても綺麗だった。

    2007-10-06 02:35:00
  • 163:

    俺達は、幽霊屋敷もといスミレの家に来ていた。スミレが言うには、その恋人の手掛りになるものは、この屋敷にしかないとのこと。
    ―鍵開けてくるからちょっと待ってて。
    スミレは門をすり抜け、反対側にまわり、鍵を開けた。閂が錆びているのか、門を開けるとギキィーと言う嫌な音がする。

    2007-10-06 14:33:00
  • 164:

    敷地の中に入ると、最初来た時みたいな嫌な雰囲気はなくなっていた。
    「てゆーか、スミレさん。」―何?
    「スミレさん、自由に動けるなら、自分で探した方が早いんじゃないの?」
    俺の疑問に、スミレは淡々と答える。

    2007-10-06 14:41:00
  • 165:

    ―だってあたしは、幽霊よ?死んでるのよ?
    「…………。」
    呆然とする俺を無視して、スミレは屋敷の方へ歩いて行く。そして振り返り俺に言った。
    ―ホラ!早く来なさいよ!!渋々俺は、スミレの方へ歩いて行く。

    2007-10-06 15:10:00
  • 166:

    はぁ。先が思いやられるな。外から見た屋敷と、内から見た屋敷では、デカさも迫力も違うかった。
    洋風の煉瓦造りの塀に、赤い屋根、何十年も前に建てられたとは思えないぐらい綺麗だったが、窓ガラスは割られ、壁のあちらこちらには、意味の分からない落書きが書かれていた。
    ―肝試しに来る、クソガキ共が、ガラス割ったり、落書きしたり、本当ムカつくわ。
    と、怒りながら呟いた。

    2007-10-06 15:19:00
  • 167:

    「まぁまぁ、それより中に入りましょ?」
    ぶつくさ言うスミレを促し、家の中に入る。玄関を開けると、広い大理石の床に、吹き抜けの天井。そしてエントランスの中央にある、螺旋階段。金持ちだなぁ、と俺は感心していたが、良く見ると階段は埃にまみれ、クモの巣が張られ、あまり触りたいと思えなかった。

    2007-10-06 15:24:00
  • 168:

    土足であがっていぃのかと悩んでいたが、靴を脱いであがるのは、不可能だと思い、靴のままあがった。
    「おじゃま、します。」
    ―菫、こっちに来て。階段あがって。
    スミレに言われたく通り、階段をあがる。あがるたんびに、ギシ、ギシ、と音がする。

    2007-10-06 15:30:00
  • 169:

    二階の、一番角の部屋。その前にスミレは立っていた。―ここが、あたしの部屋よ。
    ゆっくりとドアを開けると、八畳程の部屋に、デカイ、セミダブルのベッドと、アンティークの机に、棚があった。だけど部屋の中は、荒れ果てていた。

    2007-10-06 15:36:00
  • 170:

    ―なんらかの手掛りはこの部屋にあるはずよ?
    と、スミレが言った。
    「じゃあ、お邪魔して。」そぅ言って、スミレの恋人だったと言う人の手掛りを探す。まずは、クローゼットを開ける。開けたと同時に、埃が一気に舞う。とっさに口を覆うが遅く、咳が止まらない。

    2007-10-06 15:39:00
  • 171:

    ―大丈夫?
    「ゲホッ!大丈夫です…。」クローゼットの中は、服やら鞄やらが、結構綺麗な状態のまま残されていた。
    ―その鞄。
    ふいに、スミレが指さして言ったのは、真っ赤な鞄。俺はそれを手に取り、椅子の上に置いた。

    2007-10-07 05:55:00
  • 172:

    鞄についているファスナーを開けると、中からは古い写真と、何枚か手紙が出てきた。俺は、写真を手にとり見てみたら、仲良く写る男女の姿。女はスミレだろう。幸せそぅな顔で、笑っている。横の男は、なんだか悲しそうな、なんとも言えない表情で笑っている。写真の裏を見ると【スミレ19歳。憲治22歳。】と書かれていた。

    2007-10-07 05:59:00
  • 173:

    ―それが、あたしの恋人だった人よ。
    「この人を、探すんですよね?」
    ―そぅ。
    写真を戻し、次は手紙を開けてみた。

    2007-10-07 06:02:00
  • 174:

    手紙の内容は、簡単に言えば、二人の恋は誰にも認められない、だから駆け落ちをしよう。と言った、そんな内容だった。だけど、何枚かある手紙を、順番に見ていくと、最初は駆け落ちをしよう、みたいだったのが、最後には、誰にも認められないのなら、一緒に死のう…そんな内容になっていた。

    2007-10-07 06:08:00
  • 175:

    手紙を読み終えて、俺は憲治サンが生きているとは思えなかった。
    「スミレさん、憲治サンは……。」
    ―死んでいるでしょうね。
    スミレは淡々と言った。

    2007-10-07 06:12:00
  • 176:

    ―たった一言、伝えられたら、あたしも成仏出来るのに。
    ふいに、スミレが呟いた。

    2007-10-07 07:31:00
  • 177:

    それから俺達は、家に帰り、手紙に書かれていた住所を調べてみる事にした。
    【雲雀丘○丁目―――。】雲雀丘は、俺の住んでいる所の隣の街だ。
    そぅ言えば、雲雀丘にイトコが住んでたな。聞いてみるか。早速、携帯を持ち、イトコの【修】に電話をする。

    2007-10-07 07:35:00
  • 178:

    2、3回目のコールで、修は電話に出た。
    「もしもし?」
    「修?菫だけど。」
    「おぉ、珍しいな!菫が電話掛けてくるなんて。どぅしたぁ?」

    2007-10-07 07:37:00
  • 179:

    「あのさぁ、今から言う住所を調べて欲しいんだよ。」
    「住所?何、なんかあったのか?」
    「いや、別にないけど、頼むよ。」
    「いぃけど、何かゴチれよ?」

    2007-10-07 07:40:00
  • 180:

    「―――だから、頼むな!」
    「了解。分かったら又電話する!」
    そぅ言って、修は電話を切った。後は、修からの電話を待つだけだな。ん、待てよ?スミレさんの、恋人は死んでる訳だよな。。どぅやって幽霊探すんだ?修に調べてもらったのだって、憲治さんの幽霊じゃない。憲治さんが、住んでいた家の場所だ。

    2007-10-07 07:43:00
  • 181:

    ――俺はいつもこうだ。肝心な事が抜けている。
    「あぁ〜、どぅしよう!」幽霊なんて探せないぞ。。―何、どぅしたのよ?
    俺が悩んでいると、いつの間にいたのか、目の前にスミレが腕を組んで、立っていた。

    2007-10-07 07:46:00
  • 182:

    「何?」
    「死んだ幽霊同士を合わせるのって、どぅしたらいぃと思う?」
    電話の向こうの小泉は、俺の質問の意味をよく分かっていなかったのか「え?」と返してきた。
    「幽霊同士を会わせたいんだけど、どぅしたらいぃんだろ?」

    2007-10-07 22:09:00
  • 183:

    名無しさん

    ??

    2007-10-08 20:22:00
  • 184:

    「良く分からないけど、降霊するとか…?」
    降霊かぁ…。
    「ふーん、他には?」
    「他……もし、その幽霊が、現世に未練があるなら、その霊の思いが強い場所にいるんじゃない?」
    思いが強い場所―――か。

    2007-10-09 00:06:00
  • 185:

    「例えば、その霊が殺された場所とか、自殺した場所とか、なんらかの思いが残ってれば、いるんじゃないの?」
    「そっか、分かった。ありがとな。」
    小泉に、礼を言って電話を切る。まぁ憲治さん探しは、どぅにかなりそぅだな。住所は、修が調べてくれるし。と、一安心しその日は眠りについた。

    2007-10-09 00:11:00
  • 186:

    名無しさん

    書くのうまいですね、ひきこまれちゃいました。これからも期待してます??

    2007-10-09 00:46:00
  • 187:

    次の朝、目が覚めるとスミレの姿にどこにもなかった。「家に帰ったかな?」
    そぅ思って、リビングに行くと百合の横に、スミレがいた。百合がギャル雑誌を、読んでいる横で、スミレは何か言っている。
    ―なにこの格好!?もぅほぼ裸じゃないの!あ、ちょっとまだページめくんないでよ!

    2007-10-09 01:12:00
  • 188:

    スミレは、飽きれ顔の俺に気付くと―最近の若い子は、派手ね。あたしの時代には、考えられないわ。と、言った。ハハッと愛想笑いしか返せない俺。
    「あ、すみちゃんおはよう。パン食べる?」
    「いや、コーヒー煎れて」
    読んでいた雑誌を閉じて、百合はコーヒーメーカーをセットする。

    2007-10-09 01:17:00
  • 189:

    書くの上手いとかありがとうございます。もっと上手く書けるよぅに頑張ります。そして、感想スレと言うのを作ってもらいましたので、出来ればそちらに書いてもらっていぃですか?ワガママを言ってすみません。

    2007-10-09 01:23:00
  • 190:

    コーヒーが入ったマグカップを持ち、部屋に戻る。部屋に入るなり、俺はキツめの口調でスミレに言った。
    「あんま、家ン中ウロウロしないで下さいよ?」
    ―なんで?いぃじゃない、別に視えてないんだから。「もし視えてたらどぅするんですか。まったく…、それより、俺今から学校行きますけど、スミレさんどぅします?」

    2007-10-09 01:32:00
  • 191:

    俺の学校と言う言葉に、スミレの目の奥が、光ったのを俺は見逃さなかった。
    「連れて行きませんからね。」
    と、言うとスミレは、ふてくされたよぅた。
    ―まだ、行きたいなんて言ってないじゃない。
    「言ってないって事は、言うつもりだったんですか?」

    2007-10-09 06:26:00
  • 192:

    すみません。ふてくされた。で、終わって下さい;;

    2007-10-09 06:27:00
  • 193:

    ―………えへっ。
    「えへっじゃないですよ。と言うか、着替えるんで、廊下に出てもらっていぃですか?」
    ―何よ、へるもんじゃなし。いぃじゃない。
    威張りきって言うスミレを無視し、俺は部屋のドアを開ける。

    2007-10-09 06:30:00
  • 194:

    ―分かったわよ。出てればぇんでしょ!出てれば!
    「着替え終わったら言うんで、絶対にそこから一歩も、動かないで下さいね?」―あんた、若いのに口うるさいわね。
    ハァとため息をはき、俺は学校に行く為に制服に着替える。

    2007-10-09 06:33:00
  • 195:

    名無しさん

    アゲ

    2007-10-11 07:11:00
  • 196:

    放置気味ですみません。
    妊娠中で、体調が悪いので体調が戻りしだい書いていきます。読んでくださっている方、ホンマにすみません。

    2007-10-12 05:56:00
  • 197:

    名無しさん

    .

    2007-10-12 11:08:00
  • 198:

    「スミレさん、もぅいぃですよ。」
    ドアを開け、廊下に出ると、いると思っていたスミレの姿はなかった。スミレを探しに、一階に行くとリビングのソファでスミレはくつろいでいた。
    「何やってんすか?」
    俺に気付くと、スミレは吸っていた煙草を消し、こっちに向く。

    2007-10-16 02:27:00
  • 199:

    ―あたしの姿って、普通の人には視えないから、あんたの学校に付いていこうからし。
    「何言ってんすか、ダメに決まってんでしょ。」
    ―別にいぃじゃない。どーせ視えないんだから。決めた。行くったら行くわ。
    そぅ言うと、スミレは玄関に向い―早く来なさいよ!と、俺に言った。

    2007-10-16 02:32:00
  • 200:

    ?

    さしぶりに来ました?感想スレ探したケド…見つけらんかった?体調大丈夫ですか?

    2007-10-16 05:31:00
  • 201:

    ハァ、と溜め息をつき、俺はスミレの背中を追って歩き出した。
    ―あたし、学校って行った事がないから楽しみ。
    と、小さな子供のよぅな笑顔で、スミレが言った。その笑顔を見て、まぁ姿なんて視えないし、いぃか。とか思った俺。

    2007-10-16 23:46:00
  • 202:

    名無しさん

    あげ

    2007-11-23 10:12:00
  • 203:

    名無しさん

    .

    2007-11-30 09:25:00
  • 204:

    .

    あげ

    2007-11-30 11:01:00
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