小説掲示板夜明け。のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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夜明け。

• 1:

  あい

  
  …また夜が明ける　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…また陽が昇る　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昨日とは違う私が　　　　　　ここに生まれる　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの頃は　　　　　　　　　　月灯りさえ　　　　　　　　　うっとーしくて仕方なかった　　　　　　　　　　　　　　　あの頃は。

  2007-10-06 18:13:00
• 2:

  あい

  ジリリリリリリリ…！　　　　ジリリリリリリリ…！　　　　ジリリリ……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　７時半、いつもの目覚まし時計で目が覚めた　　　　　　　　物でいっぱいのワンルーム　　　　　　　　　　　　　　　　「は〜あ」　　　　　　　　　全て独り言になってしまう　　１人暮らしを始めた

  2007-10-06 18:23:00
• 3:

  あい

  洗濯　　　　　　　　　　　　自炊　　　　　　　　　　　　ゴミ出し　　　　　　　　　　何もかも初めてやった　　　　　　　　　　　　　　　　　　入学した大学からチャリで10分ぐらいのめっちゃちっちゃいマンション　　　　　　　　　　今日は入学式　　　　　　　　新しい生活を想像するだけで、大阪に慣れた気分でいっぱいになれた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　18才春

  2007-10-06 18:29:00
• 4:

  あい

  新しいスーツに着替えて、どことなく大人の気分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　友達出来るかな　　　　　　　ってかいきなり自己紹介とかあったらどないしよ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しょーもない事考えながら鏡を見て歯をイーってした　　　　青ノリでも付いてたら確実に変子や　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　まぁ昨日、青ノリなんて食べてないけど

  2007-10-06 18:35:00
• 5:

  あい

  でっかい会場に着くと、ヴィトンのカバンを持った子もいれば、アディダスのリュックを背負ってる子もおった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　式は普通に終わった　　　　　想像してた通りの、いかにも大学って感じの　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いや　　　　　　　　　　　　想像してたってよりも、テレビで見た事あるよーなって言った方が正しいかもしれん　　　　ちょっと期待損　　　　　　　でもそんな入学式やったから、それからの毎日は結構楽しかった　　　　　　　　　　　　　友達も数えるぐらいは出来たし、何よりも家事が日ごとに上達して行く事を誰かに自慢したいくらいやった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　才能ってもんは、自己満から入ると思う

  2007-10-06 18:51:00
• 6:

  あい

  とは言っても毎日入るのはやっぱキツいし　　　　　　　　　でも服いっぱい欲しいし…　　　　　　　　　　　　　　　　“やっぱ短時間で稼げるバイトかぁ”　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そう思ってキャバクラで働く事にした　　　　　　　　　　　服装をちょっと変えると、キャッチも「そこの子」から「そこのお姉さん」に変わった　　　それと同時に「無視」と言う行動から「振り返る」と言う行動に変わったのも事実　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自分ではバイト探しの一環やと思ってたけど、それはただの言い訳やと誰もが思うやろな　　　　　　　　　　　　　　　　その誰もがって中に自分も入っててんけど

  2007-10-06 19:20:00
• 7:

  あい

  キャッチにちょっと耳を傾けるだけですぐに働けるところが見つかった　　　　　　　　　　親が厳しかったから１人暮らしはやりたい放題　　　　　　　黙ってたらバレへんし怒られもせーへん　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ただ風俗だけは抵抗があった　例えバレへんくても　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　抵抗があるうちは賢い　　　　　　　　　　　　　　　　　　だから今はもう　　　　　　　賢くない

  2007-10-06 19:27:00
• 8:

  あい

  その頃、毎日ポストを覗くのが日課になってた　　　　　　　「今日もないかぁ」　　　　　そんな事を呟いてはため息をはいて　　　　　　　　　　　　「今日はありますよーに」　　そんな事を呟いては期待しての繰り返し　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの抵抗のある勧誘の広告や出前のチラシを一枚一枚ゴミ箱に捨てながら、ある一通の手紙だけを探してた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　涼太からの手紙だけを

  2007-10-06 19:35:00
• 9:

  あい

  お互い束縛は三年間した事がなかった　　　　　　　　　　　友達みたいな付き合いやったし、何よりも信じてたから　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　付き合ってた時間よりも片思いの時間の方が長くなってしまうんちゃうかっていう、何の根拠もない不安に追われる日々　　束縛する権利もなければ、嫉妬の仕方さえ分からない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　涼太が自分の事を忘れてしまいそうで寂しかった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミナミを歩く度、泥まみれになったタバコの吸い殻と一緒に、寂しい気持ちを踏みつぶした　　　　　　　　　　　　　　　ポストは日に日に泥まみれになった吸い殻と変わらんぐらいどーでもよくなった

  2007-10-06 20:18:00
• 10:

  名無しさん

  読みにくい

  2007-10-06 20:39:00
• 11:

  あい

  「今日送迎無しでエエわぁ」「どこに遊びに行くんや〜」　　ボーイのみっくんがニヤニヤしながら聞いてくる　　　　　　「そんなん秘密〜」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仕事にも慣れて、店の子とも仲良くなった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　不思議なもんで　　　　　　　水商売のバイトは何でか知らん、次第に《仕事》という堅い名刺に変わる　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「あいちゃんさてはホスト行くんやろ〜」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　心の中でみっくんはアホかと言いながら、鼻で笑っておいた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　全く興味がなかった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　キャバクラは生活のため、欲しいものを買うため　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　“欲しいモノ”を　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　“欲しいモノ”を…

  2007-10-06 20:52:00