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睡眠薬

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  • 1:

    夏月

    【睡眠薬】
    眠気を誘うモノ。熟睡できるモノ。
    長時間効くモノ。短時間効くモノ。
    私の必要不可欠のモノ。

    2007-10-20 05:17:00
  • 2:

    夏月

    「なあ自分英語喋れるん!?」
    ━喋れる訳ないやん━
    「目めっちゃ綺麗!!灰色やん!!」 ━もう聞き飽きたソレ。━  「やぱ主食はパンなん??笑」  ━んな訳あるか━

    いい加減酸欠になる程の質問責め。ため息も出ない。

    2007-10-20 05:23:00
  • 3:

    夏月

    空気の悪い居酒屋で男女6人が酒を片手に騒いでいる。
    ━帰りたいわぁ…━
    何回来てもおもしろくない。  前の席ではギャーギャー二酸化炭素を撒き散らす男3人。  横には色目を使って男を落とそうと必死な女2人。
    ━もう帰っていいですか???━

    2007-10-20 05:27:00
  • 4:

    夏月

    ふと腕に付けているお気に入りの時計に目をやる。
    深夜の0時をちょうど一分過ぎたところだ。
    ━あ〜終電…又ウチに送らす気かコイツらは…その前に帰ろ━
    そう思うと同時に前でギャーギャーうるさい男を無視し、荷物を持ってトイレに逃げた。

    2007-10-20 05:32:00
  • 5:

    夏月

    トイレに入ると鞄から携帯を取り出し、新規メールを作成。
    【ゴメン!!ウチ限界(-.-;)帰るわ】
    送信ボタンを押して鏡に映る自分とにらめっこ。
    ロシアの血を引くこの顔は明らかに日本人からかけ離れた顔をしている。

    2007-10-20 05:36:00
  • 6:

    夏月

    そんな事を思っているとメールを送った友達がトイレに参上。 「今日もアカン??」
    取れたグロスを塗りながら私に質問を飛ばしてくるこの女は今日の合コンのセッティング者だ。何故かいつも呼ばれる。
    『うん、無理。皆同じ事聞き過ぎやし』
    私の淡々と答える言葉に
    「あんたの顔見たら誰でも聞くやろ」と苦笑い。

    2007-10-20 05:43:00
  • 7:

    夏月

    『なんし帰るわ。ゴメンな』
    と一万円札を洗面台に置いてトイレから脱出。
    そのまま席にも戻らず愛車へと軽く早歩き。

    2007-10-20 05:46:00
  • 8:

    夏月

    バタンと少し大きな音を立てて運転席に着席。
    ふうっと軽いため息を吐いてシガレットケースからたばこを一本。
    火を付けて思いっきり吸い込んで思いっきり吐いた。
    白い煙がフワフワと視界で揺らめく。

    2007-10-20 05:49:00
  • 9:

    夏月

    数十秒ぼーっとして、くわえ煙草をしながらキーを回してそそくさと居酒屋を後にした。

    2007-10-20 05:51:00
  • 10:

    夏月

    夜中の0時過ぎてもこの街は元気だ。
    とゆうか、これからが稼ぎ時だろう。
    根っからの田舎育ちの私にはこんな汚い空気の中生活する人の気が知れない。
    『疲れた〜何やねんあの男共は…』

    2007-10-20 05:55:00
  • 11:

    夏月

    私の家は、IT企業に専念する日本人の父と専業主婦を頑張るロシア人の母。
    それとわんこが一匹とにゃんこが一匹。
    平凡な家で、平凡な生活。
    適度な明るさと適度な優しさ。 適度に悲しみもあり、適度に怒りもある。
    全くもって"普通の家"である。

    2007-10-20 06:03:00
  • 12:

    夏月

    ハーフだからってロシア語が喋れる訳じゃない。
    生まれも育ちも大阪のこってこての大阪人。
    まあ、母方のおばあちゃんとおじいちゃんのおかげでちょっとは喋れるけど…。

    2007-10-20 06:07:00
  • 13:

    夏月

    そんな全く"普通の家"に気づけば到着。
    時間を確認すると1時前。
    都会から離れた我が家。
    やはり田舎だ。

    2007-10-20 06:09:00
  • 14:

    夏月

    スラスラと車庫入れを完了して、なるべく物音を立てずに玄関に入る。
    と、リビングに明かりがついている。
    何やら楽しげな両親の笑い声も聞こえてくる。
    またかと笑みをこぼし、リビングの扉を開いた。

    2007-10-20 06:13:00
  • 15:

    夏月

    『ただいま〜』
    扉を閉めながら言うとお二方は笑顔で迎えてくれた。
    「おかえり。今日はどうやってん??」
    ニヤニヤと笑いながら父が今日の合コンの"出来"を聞いてくる。「あんた、またゴウコン行ってたん??」
    母が少しなまった関西弁でっこんでくる。何年大阪に住んでいるんだ母よ……

    2007-10-20 06:18:00
  • 16:

    夏月

    そんな事を思いながら笑顔で軽く交わして話題を帰る。
    『お二人さんは何してはるんですか〜??こんな夜中まで』
    と私の質問に暖かな、少し悲しげな笑みを見せアルバムを差し出した。
    アルバムを見てすぐわかった。 『来週やもんな…』
    私の言葉に頷く二人。

    2007-10-20 06:22:00
  • 17:

    夏月

    私はアルバムを捲りながら懐かしい二人の会話を聞いていた。


    写真に写るのは私のお兄ちゃん。

    2007-10-20 06:25:00
  • 18:

    夏月

    その後、二人と談話をして夜中の3時。
    私達は部屋に戻った。
    2階に上がり、部屋に入る前。奥の部屋を見つめた。
    もう誰も使っていない部屋。
    しばらく見つめ自分の部屋へと入った。

    2007-10-20 06:30:00
  • 19:

    夏月

    部屋に入り、小さな冷蔵庫から水を取り出した。
    枕元に置いてある薬を口に含み水で流し込んだ。
    水を冷蔵庫にしまい、布団に潜る。
    今日は疲れた。きっとすぐ薬が効いて深い眠りに入れるだろう……━━

    2007-10-20 06:34:00
  • 20:

    夏月

    ブランコに乗る小さな私。
    後ろから押してくれてるのはお兄ちゃんだ…。
    幸せそうな二人。
    あ〜こうやってよく遊んでた。 日が暮れるまで、公園でお兄ちゃんと二人でブランコをしたり、鉄棒で逆上がりの練習したり……
    懐かしい…

    2007-10-20 06:39:00
  • 21:

    夏月


    ━お兄ちゃんっ!!!!━

    .

    2007-10-20 06:48:00
  • 22:

    夏月

    私は思い切り投げ落とされたように、体全体がビクンと大きく脈をうち飛び起きた。
    息が激しく乱れていて、汗が額を濡らしている。
    『夢か……』

    2007-10-20 06:52:00
  • 23:

    夏月

    はぁとため息をついてタバコに火をつけ、呼吸を整えた。
    時計を見るともうお昼だった。
    タバコを灰皿にねじ込み1階へと階段を降りた。

    2007-10-20 06:57:00
  • 24:

    夏月

    リビングに行くとお昼ご飯がテーブルを飾っていて母が陽気に台所に立っていた。
    『おはよう…』
    声をかけると小さく悲鳴を出して私へと目を移した。
    「びっくりした〜おるんやったらオルユウテよ」
    いやいや、気づいてよ…

    2007-10-20 07:01:00
  • 25:

    夏月

    「えらい遅いキショウやね〜ルイとミィにご飯アゲタッテ」
    とカウンターにわんこ用とにゃんこ用のご飯を置いた。
    私はあくびをしながらソレを受け取り、庭で日向ぼっこしている2匹の所へのそのそと歩いた。

    2007-10-20 07:05:00
  • 26:

    夏月

    この2匹は犬と猫とゆうのに大の仲良し。いつも2匹一緒に行動をしている。
    『ルイ〜ミィ〜ご飯やでぇ』
    "ご飯"に反応したのはルイ。上ににゃんこのミィが乗ってるのをお構いなしに私に飛びついてくる。
    『ミィかわいそうやんか…』
    などとボソボソ独り言を言って無事に2匹にご飯をあげ、洗面台へ。

    2007-10-20 07:10:00
  • 27:

    夏月

    顔を冷たい水で洗い、一気に目が覚めた。
    『さすがに10月なったら水も冷たいな〜』
    また独り言を言いながら歯磨き粉をつけた歯ブラシを口に運び、シャコシャコとリズムよく磨く。

    2007-10-20 07:12:00
  • 28:

    夏月

    歯も磨き終わり、リビングに戻るとさっきよりテーブルが彩られていた。
    『ママ…何人分作ったんよ』
    明らかに2人では食べきれない量だ。
    「今日天気もエエシ、気分もエエから☆」
    ニッコリ笑って椅子に座る母。 ━気分でご飯の量決まるんかい…━

    2007-10-20 07:17:00
  • 29:

    夏月

    とりあえず今日はここまで?

    2007-10-20 07:18:00
  • 30:

    夏月

    なんて事を思いながら私も着席。サラダを口に頬張る。
    『パパは??』
    「トックの昔に行きました」
    ふうん、と返事をして無言で食を楽しむ。

    2007-10-20 17:48:00
  • 31:

    名無しさん

    頑張って?

    2007-10-20 17:52:00
  • 32:

    夏月

    一通り食べるとごちそうさま。と皿を下げ、テレビをつけてソファに深く座る。
    ミィが膝の上に乗っかってきた。『どしたん〜??ルイはいいんか〜??』
    ミィは顔を持ち上げ一つ鳴いて又寝そべる。
    庭を見るとルイはお昼寝の様子。

    2007-10-20 17:54:00
  • 33:

    夏月

    「今日仕事は??」
    後ろからママの声。
    『今日は4時から』
    「ソロソロ用意しやなチャウノ??」どこかおかしいママの言葉に笑いつつ時計を確認すると1時半だった。

    2007-10-20 17:57:00
  • 34:

    夏月

    『せやな〜。用意するわ』
    とミィをどけ向かうはお風呂場。私は必ず出掛ける前にお風呂に入る。
    スイッチが入るのだ。
    私は女ながらにバーの店長。
    仕事にはかなり厳しくしている。

    2007-10-20 18:01:00
  • 35:

    夏月

    風呂場で綺麗に流し、お湯につかる。
    今日の夢をふと思い出す。
    体がぶるっと震え背中がうずく。━お兄ちゃん!!━
    三角座りしている膝をかかえため息を深く吐いた。

    2007-10-20 18:10:00
  • 36:

    夏月

    お風呂から上がり脱衣所に置いてある全身鏡に目を通す。
    背中に残る刀傷。
    さっさとタオルを体に巻き、脱衣所を後にした。

    2007-10-20 18:20:00
  • 37:

    夏月

    >>33
    ありがとうございます?
    一旦休憩します?

    2007-10-20 18:22:00
  • 38:

    名無しさん

    おもろい

    2007-10-20 23:02:00
  • 39:

    夏月

    >>40
    ありがとうございます?
    今から更新します??

    2007-10-21 18:03:00
  • 40:

    夏月

    『あっつ〜』
    などと言いながらリビングを通り抜け。
    ママは昼ドラに夢中。
    そんなママを横目で見て自室へと軽い足取りで階段を上がる。

    2007-10-21 18:06:00
  • 41:

    夏月

    ルイが寝てて暇なのか、ミィも後ろに続く。
    自室に入り、とりあえず下着をつけ体に巻いているタオルを頭に巻き化粧スタート。
    ファンデーションをパフパフ。 眉毛を染めて、アイシャドーを塗って…

    2007-10-21 18:10:00
  • 42:

    夏月

    化粧をしながら頭の中で今日の仕事のスケジュールを確認する。

    ━今日は、拓也と恭平が出勤で…あ〜ビール頼まな。レモンまだあったっけ…━

    2007-10-21 18:14:00
  • 43:

    夏月

    今のバーはママの紹介だ。
    ママは昔夜の世界に片足つっこんでたらしく、その時のお客様がバーのオーナー。
    私が仕事を探している時にママがオーナーに頼んで働かせてもらい、気づけば店長に。
    ちなみにパパも昔はママのお客様だったとか……。
    今ではママ、パパ、オーナー、オーナーの奥様の4人で飲みに行くほど仲良し。

    2007-10-21 18:22:00
  • 44:

    夏月

    昔はモメた事もあったらしいけど、まあ結果オーライって感じだね。

    さあさあ化粧が終わったところで次は髪の毛。
    といっても常にストレートな私は乾かして整えて終了。

    2007-10-21 18:26:00
  • 45:

    夏月

    時間を確認するともう3時。
    ちゃっちゃかスーツに見を包みカバンを持っていざ出勤。
    『いくで〜』とドアを開けながらミィに言うと軽く伸びをしてスタスタ階段を降りていった。 私もちょっと焦りながら1階へ。

    2007-10-21 18:30:00
  • 46:

    夏月

    『いってきま〜す』
    玄関から少し大きめな声で言って車のキーをもって家を出た。

    2007-10-21 18:35:00
  • 47:

    夏月

    愛車に乗り込むなり携帯が鳴りだした。
    画面を見ると昨日の合コンのセッティング者。
    ちょっと嫌な予感を感じつつ、エンジンをかけながら電話に出た。
    『はい』
    「やっほ〜☆エリカよお〜♪♪」 『知ってるわ。何?…えっ!?はっ??意味わからん。何でやねん。あ〜…わかったわかった!!んなね』

    2007-10-21 18:41:00
  • 48:

    夏月



    パーキングに車を止め、スタスタとお店へ。
    時間を確認。3時37分。
    いつもよりちょっと遅い出勤。 30分前に出勤するのは私の中でお決まりなのだ。

    2007-10-21 18:45:00
  • 49:

    夏月

    エレベーターに乗り込み3階まで上がると店のドアが開けられていた。
    不思議に思いながら中に入ると拓也がカウンターでグラスを洗っていた。
    「おはようございます」
    『おはよ。あんたやたら早くない??』
    「何言ってんスか!?店長が今日は休み明けで忙しいから4時出勤って言うたんじゃないですか!?」
    ━言うたっけ??覚えてないわ…━

    2007-10-21 18:50:00
  • 50:

    夏月

    略部分
    ━言うたっけ??覚えてないわ…━

    2007-10-21 18:50:00
  • 51:

    夏月

    全く覚えてないがとりあえず思い出したフリをしといた。
    そんな私に拓也はブツブツ何か言っているが手はしっかり動いている。
    私はカウンターに座り、ノートパソコンの電源をつけた。
    もうすぐ締め日なので給料計算。これが一番嫌い。

    2007-10-21 18:55:00
  • 52:

    夏月

    キーボードをたたきながら拓也をチラっと見た。
    まだ18歳と若いができる奴だ。面接を受けた時、目に惹かれたのだ。
    真っ直ぐで純粋で、だけど奥が深い。
    こうゆう奴は大好きだ。

    2007-10-21 19:01:00
  • 53:

    夏月

    私の視線に気付いたのか、こっちに目をやり何か言いたそうにしている。
    『何??』
    「ちゃんと計算してます??」
    『失礼な奴やな!!してるわ。あ、酒屋に電話して。ビール2と吉四六〜…2と赤、白3本ずつ』と言うとすぐに受話器をあげる。
    行動が早い。ここも好きなところだ。

    2007-10-21 19:08:00
  • 54:

    夏月

    その後、掃除やら売り上げ計算やら何やらかんやらしていると 午後7時。恭平が出勤。
    「…ざいま〜す」
    あくび混じりの挨拶は寝不足だとすぐわかる。
    恭平も拓也と同じく18歳。  人なつっこくて可愛らしいキャラだ。

    2007-10-21 19:14:00
  • 55:

    夏月

    今日はここまでです?

    2007-10-21 19:16:00
  • 56:

    名無しさん

    age

    2007-10-22 21:52:00
  • 57:

    夏月

    >>58
    あげてくれてありがとうございます??

    2007-10-23 08:41:00
  • 58:

    夏月

    恭平が出勤し準備は早々と終わり、午後8時。開店
    開店して間もなく若い男2人組が入ってきた。
    「凉ちゃ〜ん☆」
    昨日の合コンにいた男だ。
    さっきの電話を思い出す。

    2007-10-23 08:45:00
  • 59:

    夏月

    ━……「やっほ〜☆エリカやよ〜☆相変わらず無愛想やなあ…ってかなあ昨日の合コンに来てたメンズ一名にアンタの職場先教えちゃった☆…だって〜アンタの事気に入ったみたいやねんもん♪今日行くと思うで★は〜いバイ♪」……━

    2007-10-23 08:51:00
  • 60:

    夏月

    深いため息を思いっきり吐いた。━本間に来んなよ…━
    「昨日急に帰ったからさあ〜ってか俺の事覚えてる!?」
    『覚えてるよお』
    ━一番うるさかったからな…━
    「店長やねんでなあ!?エリカちゃんから聞いてびっくりしたしっ!!」

    2007-10-23 08:55:00
  • 61:

    夏月

    めんどくさくて仕方ない。
    横では拓也がこの男の連れを接客している。
    恭平はビラ配りに行ったみたいだ。
    拓也な目線を送る。
    ━拓也!!!助けて!!!!━

    2007-10-23 08:57:00
  • 62:

    夏月

    さすが拓也。
    私の助けてオーラに気づき、さり気なく4人で会話するように話を持ってきた。
    「お連れさん、はみ出されてますやんか〜苦笑。店長とお知り合いなんですか??」
    ━拓也…ちょっと無理やりな気するけど…━

    2007-10-23 09:03:00
  • 63:

    夏月

    その後、拓也の助けもあって何とか4人で盛り上がる。
    更に恭平が4人組の客をあげ、ちょっと忙しくなってきた…。

    2007-10-23 09:05:00
  • 64:

    夏月

    この店は8人掛けのカウンターとボックスが2つ。
    小さな箱だが、それなりに流行っている。
    常連さんもチラホラ。
    居心地がいいそうだ。

    2007-10-23 09:08:00
  • 65:

    夏月

    小さな箱に客が6人。
    従業員が3人。
    それなりに忙しいものだ。
    その中で合コンの男はマシンガントーク。
    「俺の名前知らんやろ〜??」

    2007-10-23 09:11:00
  • 66:

    夏月

    ━そういえば知らんな…━
    「実は俺もりょうって言うねん☆」
    なんと…まあ、珍しい名前でもないが。
    「漢字は涼しいって書くねん」
    『そうなんや〜ウチは凉やわ』
    と紙に書き渡した。

    2007-10-23 09:14:00
  • 67:

    夏月

    略部分
    と紙に書き渡した。

    2007-10-23 09:15:00
  • 68:

    夏月

    「惜しいな☆」
    ずっとニコニコマシンガントークのこの男はうるさくてしょうがなかったが、何故か憎めなかった。

    2007-10-23 09:16:00
  • 69:

    夏月


    後に大きな大きな壁が待ち受けようとはこの時気づくはずもなかった……━━━

    .

    2007-10-23 09:18:00
  • 70:

    夏月

    この日更に団体が入り、平日とゆうのに珍しく忙しかった。

    午前4時。閉店。

    2007-10-23 09:20:00
  • 71:

    夏月

    休み明けにこれだけ忙しいとさすがに疲れ、ボックス席に深く座りタバコをふかした。
    「お疲れ様です」
    と水を渡してきたのは恭平だ。 こいつは気が利く。
    人を見抜くのが得意なようだ。

    2007-10-23 09:22:00
  • 72:

    夏月

    『ありがとう』
    差し出された水を一気に流し込み一息ついた。
    「にしてもあの客、最後までマシンガントークでしたね」
    と苦笑いをしながら涼の事を言っている。
    確かに。結局ラストまで居座り終始喋っていた。

    2007-10-23 09:27:00
  • 73:

    夏月

    笑いながらせやねと返事をして今日の売り上げを計算する。
    拓也は片付けをしているようだ。
    『恭平、上がっていいよ??拓也にも言うたって』
    「あ、はい」
    とカウンターに行き拓也にも上がりを伝えに行った。

    2007-10-23 09:30:00
  • 74:

    夏月

    それを横目で見て、伝票とにらめっこする。
    ━今日は本間によう客入ったなあ━
    なんて思っていると携帯が鳴った。
    画面を確認せず電話をとると、涼だった。
    「お疲れ〜☆生きてる〜??」

    2007-10-23 09:33:00
  • 75:

    夏月

    ━そういえばさっき番号教えたな…━
    『生きてるよ〜何??』
    「愛想悪っ笑。今から暇〜??」
    ━何を言っているんだコイツわ……━
    『暇ちゃうし。しんどいから切るわ』
    何か言っていたが一方的に電話を切り、電源を落とした。

    2007-10-23 09:37:00
  • 76:

    夏月

    略部分
    何か言っていたが一方的に電話を切り、電源を落とした。

    2007-10-23 09:38:00
  • 77:

    夏月

    また伝票とにらめっこていると 「「お疲れさまで〜す」」
    と恭平と拓也。
    軽く手を振り、早く寝たいなんて思いながら伝票整理。
    と今度は店の電話が鳴る。
    『次から次へと何やねん!!』

    2007-10-23 09:42:00
  • 78:

    夏月

    文句を言いながら仕事用の声で電話にでる。
    『お電話ありがとうございます。color店長、昌木です』
    「凉ちゃん??もう何で携帯電源切るんよ!!!」
    ━涼…??あ〜名刺も渡してたんや…━
    『何??ストーカーか。』

    2007-10-23 09:51:00
  • 79:

    夏月

    「ちゃうねんちゃうねん!!本間に気持ち悪がらんとって!!」
    『誰でも気持ち悪く思うやろ…何やねん…』
    もうスイッチオフの状態。
    だるく喋る私。

    2007-10-23 09:53:00
  • 80:

    夏月

    「本間に…会いたいねん…」   何やら真剣そうだが、しんどいしダルいしめんどくさい。
    という事で無理と一言。
    そしてぶち切り。
    はあとため息を吐き、伝票整理を終わらした。
    今日は休み明けだからか、伝票整理が終わるとそのままソファで寝てしまった。

    2007-10-23 09:57:00
  • 81:

    夏月

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    2007-10-23 09:58:00
  • 82:

    夏月

    「……っ!!」「…長っ!!!」「店長っ!!!!!」
    あまりに大きな声にびっくりして目を覚めた。
    「どこで寝てるんですか!!」
    『あ〜拓也か…今日も出勤やったけ??』
    「も〜何言うてんすか…まだ昼っスよ??」

    2007-10-23 10:02:00
  • 83:

    夏月

    時計を見ると昼の2時だった。 『ん〜〜!!』
    思いっきり伸びをするとその姿を見て拓也が笑っている。
    『何??』
    「いや、ようそんな所で寝れるなあって思って笑」
    その言葉に笑って一つの疑問が浮かんだ。

    2007-10-23 10:06:00
  • 84:

    夏月

    『あんた何でここおるん??』
    まだ2時。あまりに不思議だ。 「……携帯忘れたんすよ〜」
    少しの間を置いて明らかに今思いついたように理由を言った。 何か引っかかったが何もつっこまず、空返事をしておいた。

    2007-10-23 10:10:00
  • 85:

    夏月

    『あ〜一回帰ろ』
    と呟くと拓也が待ってましたと言わんばかりに食いついてきた。「帰るんすか??後2時間で出勤やのに」
    ━何やこいつ━
    『風呂入りたいし、着替えなアカンし帰るよ』
    「俺ん家の方が近いしうちの風呂貸しますよ??」

    2007-10-23 10:14:00
  • 86:

    夏月

    拓也の考えはすぐ悟ったが、確かに拓也の家は近い。
    まあいっかと拓也の言葉に甘える事にした。
    『んなあ借りるわ。でも服ないやん』
    「カッターうちありますよ。はよ帰りましょ」
    急かす拓也に少しイラついたがとりあえず車へ。

    2007-10-23 10:19:00
  • 87:

    夏月

    車内では何故か無言。
    拓也はメールをうっている様子。
    ━とにかく風呂に入りたい━
    車を走らせて5分ほどで拓也の家に着いた。

    2007-10-23 10:22:00
  • 88:

    夏月

    『どこ停めたらいいん??』
    「00XXに停めてください。来客用なんで」
    スラスラと駐車し、さっさとマンションに入り、エレベーターに乗り込む。
    ここでも相変わらず無言。
    ━何考えてんねん…━

    2007-10-23 10:26:00
  • 89:

    夏月

    5階でエレベーターは止まり、拓也が先に歩き後ろをついていく。
    502号室の前で止まり鍵をカチャカチャと開け誘導してくれた。「汚いけどどうぞ★」
    玄関を見ると男物の靴が脱ぎ捨てられていた。
    ━誰かおんの…??━

    2007-10-23 10:29:00
  • 90:

    夏月

    さすがにちょっと恐くなり、恐る恐る家に入る。
    廊下の先には一枚のドア。
    明かりがついているのがわかる。明らかに誰かいる。
    不信に思い玄関で固まっていると拓也が先に行きドアを開けた。と同時にハイテンションの男が部屋から出てきた。
    「凉ちゃ〜〜ん!!!」

    2007-10-23 10:34:00
  • 91:

    夏月

    満面の笑みで私の目の前で笑っているこの男。
    『涼…??』
    拓也に目をやると申し訳なさそうに笑っている。
    意味がわからない。
    なぜ涼が拓也の家に……???

    2007-10-23 10:37:00
  • 92:

    夏月

    「びっくりした??びっくりした??」
    相変わらず笑顔の涼。
    びっくりしすぎて頭が回らない。『何…??どうゆう事??』
    目が点の私に涼が話しだす。  「実は〜拓也と俺友達やねん★」
    また拓也に目をやる。

    2007-10-23 10:40:00
  • 93:

    夏月

    拓也は相変わらず申し訳なさそうに説明する。
    「涼に合コンの話聞いてて…んで今日仕事終わってから電話かかってきて、どうしても会いたいって言うんで…その…すんません…」
    やっと頭が働いた。
    ━そういう事か…拓也はウチが店で寝てんのわかってたんや━

    2007-10-23 10:45:00
  • 94:

    夏月

    全てを理解したところで、何故か笑ってしまった。
    普通なら怒るかもしれない。
    だけど何故かお腹をかかえて笑ってしまった。
    『そこまでするか普通!!笑。拓也も!!ようやってくれたわ笑』 私がケラケラと笑うと拓也わ安心したような表情をし、涼はニコニコと優しい笑顔をしていた。

    2007-10-23 10:50:00
  • 95:

    夏月

    一旦休憩します?

    2007-10-23 10:52:00
  • 96:

    夏月

    笑いがおさまったところで3人リビングに行きソファに座った。『拓也ん家は相変わらず殺風景やなあ』
    拓也の家に来るのは2回目。  2LDKと一人暮らしするには広い空間。
    リビングには必要最低限のモノしかない。
    後は寝室と、DJ器具の置いてある部屋。
    たまにクラブにまわしに行くんだとか。

    2007-10-23 12:59:00
  • 97:

    夏月

    拓也は笑いながらキッチンからお茶を運んできた。
    涼はずっとニコニコしている。 こっちを見ながら。
    『……何やねん』
    あまりにも視線を感じるのでつっこむと「なんも〜」とニコニコしながら答える。
    不思議な子だ。

    2007-10-23 13:03:00
  • 98:

    夏月

    『てか拓也と友達て事は涼も18歳??』
    「せやで〜」
    またニコニコと笑いながら答える。
    不思議と涼の笑顔は落ち着く。

    2007-10-23 13:06:00
  • 99:

    夏月

    ずっとこっちを見てくるのでたまらず拓也に話を振った。
    『拓也は何でウチが店で寝てるてわかったん??』
    「めっちゃ疲れてる顔してたんで」
    『ふ〜ん。ってか涼と友達なんやったら言えよ!!笑』
    「涼に口止めされてたんで…すんません」

    2007-10-23 13:10:00
  • 100:

    夏月

    と、そこに涼が話に入ってきた。「サプライズで楽しかったやろ??」
    『びっくりしたわ笑』
    その後3人でたわいのない話をして私はお風呂に入り、用意をして拓也と一緒に出る事になった。

    2007-10-23 13:14:00
  • 101:

    夏月

    涼は拓也の家にお留守番するらしい。
    家を出る時にまたあの満面の笑顔で「いってらっしゃ〜い☆」と見送ってくれた。

    2007-10-23 13:16:00
  • 102:

    夏月

    行きの車の中では拓也が涼の事について話していた。
    「あいつ本間に店長の事気にいったみたいで、俺と店長が同じ職場て聞いた時に俺に協力するよう言うてきたんですよ」
    『ふ〜ん。まぁええ子や思うけどな』
    などと話しているうちに到着。 ━今日も忙しいかな…━━

    2007-10-23 13:22:00
  • 103:

    夏月

    今日も昨日のように拓也とオープン準備。
    開店間近に遅刻して藍が出勤。 私と同い年だが、キャバクラ上がりらしくお客に色を使う。 可愛らしい顔で受けはいいが正直、色を使うのは私的に許せない。
    何度か注意しているが…なかなか直らない。
    ━この子そろそろアカンな…━

    2007-10-23 13:29:00
  • 104:

    夏月

    他に女の子の従業員はもう一人いる。亜紀は私より年上でしっかりしていてマネージャーだ。
    一番頼りになる子。
    藍も見習ってほしいものだ…。

    2007-10-23 13:35:00
  • 105:

    夏月

    そんなこんなで開店。
    今日は昨日より暇。
    ちょくちょく入るが好調とはいえない。
    「今日暇ですね〜私ビラ配ってきま〜す」
    よろしくと藍を外に行かせ拓也と藍について話す。

    2007-10-23 13:39:00
  • 106:

    夏月

    『拓也どう思う??』「………」
    『拓也???』
    「…噂なんですけどね、藍、客と寝てるってゆう…」
    『はあ???……もうアカンわ』 予想外の事態。
    もうここまできたら店の問題になる。

    2007-10-23 13:44:00
  • 107:

    夏月

    とりあえずここまで?

    2007-10-23 13:45:00
  • 108:

    名無しさん

    続きっ♪o(^-^)o♪ワクワクっ♪ワクワクっ♪

    2007-10-23 22:23:00
  • 109:

    夏月

    >>110
    お待たせしました?
    今から更新しますね?

    2007-10-26 01:40:00
  • 110:

    夏月

    頭が痛い。色を使っているのはわかっていたが、枕までいくと店の評判ががた落ちだ。
    私の店でそんな事許せる訳がない。たばこをふかし、冷静に頭を働かせる。
    『それ誰情報??』
    「俺情報です」

    2007-10-26 01:45:00
  • 111:

    夏月

    『はっ??見たん??』
    「いや、俺のカンなんすよ」   『噂ちゃうやん笑。最初からそう言いや笑』
    「噂って言うた方が信憑性あるかなって笑」
    笑いながら話すが、拓也の言う事はわからなくもない。
    藍は最近どことなく妖しい雰囲気を出している。

    2007-10-26 01:51:00
  • 112:

    夏月

    特定の客とか、不特定多数か…。一番怪しい客はいる。
    藍が出勤の時には必ず来る岩城さん。
    藍がキャバクラ時代の客らしいが何か匂う。
    でも今問い詰めても証拠も何もない。
    『ちょっと様子みよか…』

    2007-10-26 01:58:00
  • 113:

    夏月

    「そうですね」
    その時藍が戻ってきた。
    隣には涼。
    「凉ちゃ〜ん!!!」
    満面の笑みで走ってくると私の前の椅子に座った。

    2007-10-26 02:00:00
  • 114:

    夏月

    『あんたお留守番わ???』
    「凉ちゃんに会いたいから来ちゃった☆」
    まるで小さな子供のような甘えた声で言う涼がとても可愛く思えた。
    「店長〜私下に戻りますね〜」  藍は又ビラ配りに戻った。  と横から小声で拓也の声。

    2007-10-26 02:06:00
  • 115:

    夏月

    「岩城待ちっすね」

    ━やっぱり…━
    私は頷きそれ以上何も言わず、涼との会話に耳を戻した。

    2007-10-26 02:11:00
  • 116:

    夏月

    「なぁなぁなぁなぁ!!!」
    『何や??』
    「凉ちゃんと拓也ってどういう関係なん??」
    「『は???』」
    涼のいきなりな問いに拓也と私は言葉が被る。
    何故そんな質問が出るのか不思議だ。

    2007-10-26 02:33:00
  • 117:

    夏月

    略部分
    何故そんな質問が出るのか不思議だ。

    2007-10-26 02:34:00
  • 118:

    夏月

    「だってめっちゃ仲良さげやん!!」『ただの仕事仲間やな。上司と部下』
    「変な質問すんなや笑」
    拓也も突っ込む。
    涼はどこか腑に落ちない様子。 それでもふ〜んと返事をしてフードメューに目を移していた。

    2007-10-26 02:39:00
  • 119:

    夏月

    少ないですが眠気が襲ってきたんで中断します…?

    2007-10-26 02:43:00
  • 120:

    名無しさん

    読みやすいしおもしろーい??待ってます?

    2007-10-26 19:20:00
  • 121:

    名無しさん

    ワクワク〜o(^-^)o〜ワクワク

    2007-10-30 00:06:00
  • 122:

    夏月

    >>122>>123
    ありがとうございます?
    お待たせてすいません?
    今から更新します?

    2007-10-30 01:04:00
  • 123:

    夏月

    そんな涼を横目に窓から下を見下ろした。
    ビラ配りしてるはずの藍がいない。
    場所を変えたのか、目で探してもいない。
    とその時、藍のキャピキャピした声が聞こえた。
    「岩城さんのボトル〜ちゃんとキープしてますよ〜」

    2007-10-30 01:08:00
  • 124:

    夏月

    ━岩城か…━
    拓也と目で会話して営業スマイルで挨拶をする。
    『いらっしゃいませ。岩城さん久しぶりですね』
    「久しぶり☆夜なったら寒いな〜」
    藍が横にいるからだろう。鼻の下がのびきって、機嫌よく返してくる。

    2007-10-30 01:14:00
  • 125:

    夏月

    藍がカウンターの端に入り、その前に岩城が座った。
    完璧に2人の世界に入りたいんだろう。
    ━キャバクラちゃうっちゅうねん━
    「凉ちゃん!!これ作って☆」
    涼の言葉にはっとして涼が指指すメニューを見ると"店長のオススメ"と書かれた煉乳イチゴだった。

    2007-10-30 01:21:00
  • 126:

    夏月

    普通の煉乳イチゴとはちょっと変わったココの煉乳イチゴは私が考えたものだ。
    けっこう甘い。
    『煉乳好きなん??』
    「めっちゃ好き!!!」
    満面の笑みで幼い子供のような涼は本当に可愛らしい。

    2007-10-30 01:25:00
  • 127:

    夏月

    私は少し笑みをこぼして冷蔵庫からイチゴを取り出し、"煉乳イチゴ"を作り出した。
    「凉ちゃんが作ってくれるん!?めちゃ嬉しいし!!!」
    「お前はしゃぎすぎやし」
    本当に幼い子供のような涼。  それに比べて拓也は落ち着いていてまるで兄弟みたいだ。

    2007-10-30 01:29:00
  • 128:

    夏月

    ━お兄ちゃんがおったらウチも涼みたいに甘えたやったんかな…━

    お兄ちゃん……
    幼い記憶しかないが、とても優しくて温かくていつも守ってもらっていた記憶がある。

    2007-10-30 01:33:00
  • 129:

    夏月

    ━お兄ちゃん…!!!━
    今朝の夢が蘇る。
    背中がうずく。
    今でも鮮明に覚えてる。
    目の前で殺されたあの時の兄も、あの時の犯人も……。

    2007-10-30 01:37:00
  • 130:

    夏月

    「店長??」
    拓也の声で体がビクつきボーっとしていた事に気づく。
    『えっ??』「いや、煉乳イチゴ。できてますよ??」
    私の手元を見ながら言うと涼も不思議そうな顔でこっちを見ている。

    2007-10-30 01:42:00
  • 131:

    夏月

    『あ〜…うん、できたよ☆』  「もう!目開けながら寝ないでくださいよ笑」
    「凉ちゃんしっかりしてや〜笑」 拓也のフォローのおかげで涼も笑顔になった。
    藍の方からも笑い声が聞こえる。見るとやはりこっちを見て笑っている。
    「店長〜ダメじゃないですか〜」 藍の甘い声を笑顔で交わして涼に煉乳イチゴを出した。

    2007-10-30 01:49:00
  • 132:

    夏月

    イチゴの中身をくり抜き、中に煉乳が入っていてヘタでフタをしたものがくり抜いた中身を牛乳と混ぜ合わしたものの中に入った"煉乳イチゴ"。
    涼は相変わらず幼い笑顔で美味しそうにほおばっている。
    「めっちゃおいしい!!凉ちゃん天才!!」
    『そんなたいそうなモノちゃうし笑』

    2007-10-30 02:00:00
  • 133:

    夏月

    >>131
    今朝の夢…じゃなくて、
    昨日の夢…です?
    すいません?

    2007-10-30 02:07:00
  • 134:

    夏月

    なんて会話をしつつ藍に目を移す。カウンターに頬杖をついて岩城との距離を縮めている。  岩城の視線は藍の胸元。
    見え隠れする胸に釘付け。
    藍は藍で上目遣いで話してる。 明らかに誘っているその素振りは藍を詰めるのに十分な"証拠"だ。

    2007-10-30 02:18:00
  • 135:

    夏月

    "証拠"を確認して涼に目を戻すとお皿がキレイに空っぽになっていた。
    「おいしかった〜♪」
    「食べんの早っ!!」
    「だっておいしかったもん」

    2007-10-30 02:21:00
  • 136:

    夏月

    二人の会話に笑いながら藍を確認して時間は過ぎていき、夜中2時。
    客も入らないので早めに店を閉めた。
    涼はまた拓也の家に帰り、岩城は藍と何か約束をしたようだ。 帰るときに口ぱくしたのを見逃さなかった。
    ━ホテル━
    はっきりとそう言っていた。

    2007-10-30 02:26:00
  • 137:

    夏月

    『藍、ちょっと来て』
    片付けを拓也に任せ、藍とボックスにうつる。
    藍は時計を確認しながら何を言われるか何て全くわかっていない様子。
    決定的な"証拠"をつかんだ今。 藍をこのままほっとく訳にいかない。

    2007-10-30 02:30:00
  • 138:

    夏月

    ボックスに座ってもずっと時計を見る藍。
    その様子をタバコを吹かしながら見る私。
    カウンターからは洗い物の音。 タバコを3、4度吹かして灰皿にねじ込み時計を確認する藍に一言。
    『岩城さん待たせてんのそんなに気になるか??』
    「えっ??」

    2007-10-30 02:34:00
  • 139:

    夏月

    いきなりの質問に軽く動揺する藍。ネチネチ話をするのは嫌いな私。
    本題に早速入る。
    『岩城さんと寝てるな??』   無言の藍。
    『言い訳もないんか??はっきり言え。寝てんな??』
    相変わらず無言。

    2007-10-30 02:38:00
  • 140:

    夏月

    『無言て事は寝てんねんな』  「………」
    『もうええわ。次のシフトいつ入ってんの??』
    「……3日後です」
    『来やんでええよ。もう』
    その言葉に下を向いていた顔が上がり、何か言いたそうにしている。

    2007-10-30 02:43:00
  • 141:

    夏月

    『何やねん』
    聞くとずっと黙っていた口がようやく開いた。
    「いきなり…そんなん困ります…仕事なくなったら…」
    『岩城さんに助けてもらえ。体で金引っ張ってんねやろ。そんな奴ココにいらんねん。どうせキャバクラん時からずっとやろ??』
    図星なのかまた顔を伏せ、手をギュッと強く握っていた。

    2007-10-30 02:48:00
  • 142:

    夏月

    『帰り。退職金は出したるわ』 それだけ言い、ボックスから離れると勢いよく立ち上がり、何も言わず店から逃げるように出て行った。

    2007-10-30 02:52:00
  • 143:

    夏月

    タバコに火をつけ、ため息と共に煙を吐いた。
    「お疲れです」
    カウンターに座ると拓也が笑顔で水を出してくれた。
    水を一気に飲み干しパソコンの電源をいれた。
    「退職金とかいいんすか??」
    ちょっと意地悪な顔で拓也が言う。

    2007-10-30 02:57:00
  • 144:

    夏月

    略部分
    ちょっと意地悪な顔で拓也が言う。

    2007-10-30 02:58:00
  • 145:

    夏月

    『え??ええよ。恨みもたれても困るしな』
    シフト表を見ながら答えると苦笑いの拓也。
    シフト表を見て藍が抜けた部分を誰を入れようか考える。
    『拓也〜』「なんすか??」
    『休みの日、出勤とか嫌やでな』「嫌に決まってるでしょ」

    2007-10-30 03:02:00
  • 146:

    夏月

    やんな〜と呟き、スタッフ一覧を見て頭を抱える。
    拓也。恭平。亜紀。
    週2しか出ていなかったといえ、いきなり一人抜けるのは辛い。『しゃ〜ないか…』
    独り言を言ってシフト表に書かれてる"藍"の文字を消した。

    2007-10-30 03:12:00
  • 147:

    夏月

    「金曜日どうするんすか??」
    『恭平と二人やな』
    「やっぱそれしかないっすよね〜」とか言いながら帰る準備をしている。
    いつの間にかカウンターの中は綺麗になっていた。
    「ぢゃお疲れです。ココで寝ないでくださいよ笑」

    2007-10-30 03:15:00
  • 148:

    夏月

    手をヒラヒラと振り、拓也は帰っていった。
    またため息をついて、パソコンをとじた。
    おしぼりをとって目にあて、しばらく目を瞑っていた。
    何故か涼の笑顔を思い出す。
    幼い、可愛い笑顔。

    2007-10-30 03:18:00
  • 149:

    夏月

    太陽みたいで落ち着く笑顔。  まだ数回しか会っていないのに笑顔が頭にこびりついている。ふっと鼻で笑い、おしぼりをとり帰る準備をした。

    2007-10-30 03:20:00
  • 150:

    夏月

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    2007-10-30 03:21:00
  • 151:

    夏月

    二人の出会いは出会っていいものだったのか…。


    運命の悪戯は、笑えないものになってしまった……

    2007-10-30 03:24:00
  • 152:

    夏月

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    2007-10-30 03:25:00
  • 153:

    夏月

    今日はここまでです?

    2007-10-30 03:26:00
  • 154:

    名無しさん

    あげ?

    2007-11-01 07:52:00
  • 155:

    のの

    めっちゃすきやから続き書いて下さい??
    メッチャ02応援してます???

    2007-11-01 23:36:00
  • 156:

    夏月

    >>156あげてくれてありがとうございます??
    ののさん?
    めっちゃ好きとか?本間に嬉しいです??
    遅くなってすいません?
    今から更新していきます?

    2007-11-03 03:56:00
  • 157:

    夏月

    あれから涼は毎日来るようになった。
    ラストまでいたり、途中で帰ったり。
    いつもニコニコと笑いながら私を見つめてくる。
    忙しくて相手にできなくても、ずっと笑顔だ。

    2007-11-03 04:01:00
  • 158:

    夏月

    いつも満面の笑顔で店に入ってきて、お決まりの場所に座る。 カウンターのど真ん中。
    「俺専用のイス☆」
    とか何とか言いながら。
    可愛い奴だ。何だかほっとけない。
    母性本能をくすぐられるとはこういう事を言うんだろう。

    2007-11-03 04:06:00
  • 159:

    夏月

    私の中でいつの間にか涼が来る事が当たり前になってしまっていた。
    あの笑顔を見ると疲れてても、忙しくてもホっとする。

    2007-11-03 04:10:00
  • 160:

    夏月

    電話もメールもしょっちゅうしていた。

    そんなある日。
    いつものように涼が来た。
    「めっちゃ寒い!!ヤバい!!俺凍死する!!!」

    2007-11-03 04:14:00
  • 161:

    夏月

    『いけるか〜?』
    暖かいおしぼりを渡しながら言うと涼は笑顔で受け取り、顔にあてていた。
    「そんな寒いんやったら家おったらいいのに」
    横から亜紀が言うとおしぼりを顔にあてたまま何故かピースサイン。

    2007-11-03 04:18:00
  • 162:

    夏月

    「何のピースやねん」
    亜紀が言うと店に笑い声が響く。
    今日は平日の給料日前。
    お客は涼しかいなく、亜紀と涼と3人で談話する。

    2007-11-03 04:22:00
  • 163:

    夏月

    「ふ〜」
    と暖まったのかおしぼりをカウンターに置きタバコに火をつけた。
    『未成年がタバコ吸うな〜笑』「気持ちは20やからいいねん」 「アホやん笑」

    2007-11-03 04:56:00
  • 164:

    夏月

    笑い声が店内に響く。
    その時カランとドアの開く音。 『いらっしゃいませ』
    見るとそこには岩城さん。
    無表情でこちらを睨みボックスに座った。

    2007-11-03 05:06:00
  • 165:

    夏月

    きっと藍が辞めた事について言いにきたんだろう。
    私はカウンターから出、岩城さんの方へおしぼりを持って行く。『いらっしゃいませ。お久しぶりですね』
    ニッコリと営業スマイルで言うと岩城さんは何も言わず受け取った。

    2007-11-03 05:09:00
  • 166:

    夏月

    にしても何故今頃??
    藍が辞めたのは2週間前だ。
    文句を言いにくるなら次の日か近い日にくるだろう。
    不思議に思いながらも仕事はしっかりする。
    『何飲みます??ボトルまだ残ってますけど』

    2007-11-03 05:12:00
  • 167:

    夏月

    ガンっ!!━━━
    言い終わると同時に岩城が机を蹴った。
    特に驚かない私は続ける。
    『今日はどうしたんです??ご機嫌ななめのようで』
    私の冷静さが余計気にくわないのか岩城は立ち上がり私の胸ぐらをつかんだ。

    2007-11-03 05:16:00
  • 168:

    夏月

    「すましてんちゃうぞコラぁ藍の事どうゆうつもりやねん」
    後ろでは亜紀と涼が止めに入ろうとしているが、私は手を出し、大丈夫と合図した。
    『藍から何を聞いたかわかりませんが、藍だけの問題じゃないんで辞めてもらったんです』
    胸ぐらをつかむ手に更に力が入る。
    「藍に何の問題があった言うねん??お前が勝手に感ぐって辞めさしたんやろが!!!」

    2007-11-03 05:31:00
  • 169:

    夏月

    ━んまにヤクザの端くれが何言うとんねん━
    『岩城さん、藍が辞めたのは2週間も前ですよ??今更そんな事言われても困ります。だいたい藍は岩城さん以外にも"そうゆう行為"してたみたいやし辞めてもらうのが当たり前でしょ??』「あぁ!!??」
    岩城は一瞬驚いた顔をして又私を睨みつけた。

    2007-11-03 05:38:00
  • 170:

    夏月

    『ご存知なかったんですか??』 「お前んな嘘が通用すると思ってんか??」
    ━いい加減にしてや…━
    はあとついため息をついてしまった。
    そのため息が岩城を完璧に怒らせてしまい、拳が顔めがけて飛んできた。
    私はギュッと目を瞑り、顔をそむけた。

    2007-11-03 05:55:00
  • 171:

    夏月

    が殴られる気配がなく、そっと目をあけた。
    「オッサンええ加減にしろよ」  涼が岩城と私の間に入って拳を握り、今まで見た事のない冷たい表情で岩城を睨んでいた。

     一瞬、本当に涼なのかと錯覚したほど冷たい表情だった。

    2007-11-03 05:59:00
  • 172:

    夏月

    岩城は涼の手を振り払い着ていたスーツを整え、涼を睨みつけた。
    「お前に関係ないや…」
    「大アリなんや。この子俺の女やから」
    はっ?と涼を見ると私の肩に腕をまわしてきた。
    「オッサン、文句言うんやったら筋通った事言うてこいや……」他に涼は何か岩城に言っていたが、私の耳に入らなかった。

    2007-11-03 06:09:00
  • 173:

    夏月

    岩城は何も言わずテーブルを蹴って店から出て行った。
    テーブルを蹴った音で我にかえり涼を見た。
    「凉ちゃん!!危なかったな〜綺麗な顔が台無しになるとこやったやん↓」
    といきなり抱きついてきた。
    『ちょ…っ涼!!』

    2007-11-03 06:19:00
  • 174:

    夏月

    亜紀はそれを見て笑っている。 「も〜女の子なんやから強がったアカン!!」
    更にきつく抱きしめられ、頭が混乱する。
    『涼って!!苦しい…!』

    2007-11-03 06:22:00
  • 175:

    夏月

    「あっ!!ゴメンゴメン」
    やっと解放され深く呼吸した。 「てゆ〜か店長と涼くん付き合ってたんや〜笑」
    亜紀がニヤニヤと笑いながらこっちを指差す。
    『やっ!!ちが…』「せやね〜ん☆」
    ━は?何言ってるんこいつ━

    2007-11-03 06:27:00
  • 176:

    夏月

    『いや、ちゃうし!!』
    否定する私に亜紀ははいはいとなだめて勝手に付き合ってる方へと話が進んでいる。
    ━てか岩城の事はなかった事になってる…??━
    「何となくそうかな〜??とかは思ってたけどな〜」
    「バレてた??☆」

    2007-11-03 06:33:00
  • 177:

    夏月

    亜紀と涼で話は盛り上がり、私だけ"?"で頭がいっぱい。
    「凉ちゃん☆今日一緒に帰ろな☆」『う、うん…』
    ━て、何でOKしてんねん!!!━

    2007-11-03 06:37:00
  • 178:

    夏月

    そんなこんなで今日の営業も終了して、片付けなどを終わらし涼と帰る事に。
    車に向かう途中、涼はルンルン気分でスキップなんてしてる。 私は相変わらず頭の中は?マーク。
    車に乗り込み、エンジンをつける前に私は話を切り出した。

    2007-11-03 06:42:00
  • 179:

    夏月

    『ウチらいつから付き合ってるん??』
    その言葉に涼は下を向き何か考えてる様子。
    しばらくの沈黙。
    気まずい雰囲気も流れる。
    沈黙を破ったのは涼だった。

    2007-11-03 06:45:00
  • 180:

    夏月

    「いきなりあんな事言ってゴメン…でも本間に凉ちゃんの事好きやねん!!…付き合ってほしい」涼は真剣な眼差しでじっと私を見つめる。
    涼の事は嫌いじゃない。
    あの笑顔は大好きだ。
    何よりも涼といると心が落ち着く。
    私は少し考え、決めた。

    2007-11-03 06:52:00
  • 181:

    夏月

    『…うん、付き合お??』
    すると涼は満面の笑顔で抱きついてきた。
    「凉ちゃん!!本間好き!!めっちゃ嬉しいし!!!!」
    本当に嬉しそうにする涼が可愛くて私は強く抱きしめた。
    涼もそれに応えるように強く抱きしめてくれた。

    2007-11-03 06:59:00
  • 182:

    夏月

    『さてと!!どこに帰るんですか??』
    抱きしめられていた涼を助手席に戻し笑顔で言う。
    「凉ちゃん家どこなん???」
    『○○やで?』
    「嘘やん!!俺の実家と一緒やん!!名前も一緒やし、地元も一緒やし運命やな〜」

    2007-11-03 07:03:00
  • 183:

    夏月

    笑顔で言う涼はどことなく照れていて一層可愛く見えた。

    2007-11-03 07:06:00
  • 184:

    夏月


    この時の"運命"は確かに幸せな"運命"だったんだ…

    .

    2007-11-03 07:10:00
  • 185:

    夏月

    この日、涼と一緒に私の家に帰った。
    夜中に男を連れ込むのはどうかと思い家に音を立てずに入ったが、母が起きていてすぐバレた。が、母は暖かく迎えてくれすぐに馴染んでいた。
    全く変わった家庭だ…苦笑

    2007-11-03 07:18:00
  • 186:

    夏月

    すいません?
    風邪でしんどすぎてちょっと中断します??

    2007-11-03 07:32:00
  • 187:

    名無しさん

    ムリシナイデo(^-^)oサムクナッタカラネ。タノシミニシテマス♪

    2007-11-03 13:06:00
  • 188:

    のの

    無理しんといて下さいね??
    また元気になったら自分のペースで更新して下さい??

    2007-11-03 13:53:00
  • 189:

    名無しさん

    おもろい!涼ちゃんも凉ちゃんも好き??

    2007-11-03 14:31:00
  • 190:

    夏月

    >>190、ののさん
    ありがとうございます?
    風邪だいぶよくなったんで更新します?
    >>192
    Wりょうを好いてくれてありがとうございます?

    2007-11-05 11:56:00
  • 191:

    夏月

    お互いの話をする中、私はお兄ちゃんの事を言わなかった。  正しく言うのなら"言えなかった"
    先週、命日だったのもあったのか何なのかはわからないが何故か"言えなかった"。

    2007-11-05 11:59:00
  • 192:

    夏月

    ━先週━
    "昌木家ノ墓"と彫られた石の前で親子3人で手を合わせていた。ママはちょっと泣いててパパはそんなママの肩を抱いていた。私はただお墓を見つめていた。

    2007-11-05 12:02:00
  • 193:

    夏月

    もう10年も前の事なのに昨日の事のように脳裏をよぎる。

    黒い、大きな影。
    鋭く太陽に照らされたナイフ。
    兄の歪み苦しむ顔とどす黒い血。

    2007-11-05 12:07:00
  • 194:

    夏月

    兄が刺され、逃げる私の背中を切り刻んだあの犯人は今も牢屋の中だ。

    背中がうずく。
    寒気が走る。
    涙が頬を濡らす。

    2007-11-05 12:10:00
  • 195:

    夏月

    泣いている私に気づき、パパは抱きしめてくれた。
    切なさと悲しさと何とも言えない感情を残してお墓を後にした…━━━━

    2007-11-05 12:13:00
  • 196:

    夏月

    「凉ちゃん??もう眠い??」
    涼のくりっとした真っ黒な目が私の顔を覗き込む。
    セミダブルのベッドで長い筋肉質な腕が私を抱き包んでくれていてとても気持ちいい。
    『眠くないよ??涼の方が眠いんちゃうん??』
    私の言葉に眠そうにエヘヘと笑う。

    2007-11-05 12:21:00
  • 197:

    夏月

    『寝えよ??明日も仕事やろ??』
    「明日雨やから休みやもん。凉ちゃんとおるのに寝たくない」
    そう言って更にきつく抱きしめて私を自分の胸へ押し付けた。
    パパとは違う暖かさ。
    今までに感じた事のない安心感と心地よさで久しく薬に頼らず寝れそうだ。

    2007-11-05 12:30:00
  • 198:

    夏月

    しばらく心地いい沈黙が続くと上から寝息が聞こえてきた。
    私は涼の寝息に耳を澄まし目をとじた。

    2007-11-05 12:33:00
  • 199:

    夏月

    ━━━━━━━━━━━━━━━

    2007-11-05 12:34:00
  • 200:

    夏月

    「…ちゃん、凉ちゃん」
    『ん…??』
    目を覚ますと太陽の光で涼が照らされていた。
    「おはよ。もうお昼やで??」
    優しい彼の笑顔。私も笑顔で頷く。

    2007-11-05 12:39:00
  • 201:

    夏月

    起きあがると太陽が眩しくて目が痛い。
    『今日雨じゃないん??』
    「天気予報はずれたな〜☆」
    はにかむ笑顔で答える涼を見ると昨日の雨という"涼の天気予報"は嘘だとわかった。
    『仕事休んだアカンやん』

    2007-11-05 12:46:00
  • 202:

    夏月

    涼はまたエヘヘと笑う。
    「今日だけ休まして☆」
    そう言いながら抱きついてくる。 しょうがないなと頭を撫でると嬉しそうにまた笑う。
    涼は甘え上手だ。
    涼に甘えられると怒りにくい。

    2007-11-05 12:50:00
  • 203:

    夏月

    涼の頭をくしゃくしゃと撫でてるとドアがノックされる音が聞こえた。
    「凉起きたん??ハヨ用意シイヤ〜」
    ママの声。は〜いと返事をした後涼と一緒に一階に降りる。
    「おはようございます!!」
    「おはよ〜寝起きからゲンキやね」

    2007-11-05 12:55:00
  • 204:

    夏月

    「はい!!夜中にお邪魔してすいません」
    「気にせんでエエヨ〜☆もうすぐご飯できるから食べてイキな☆」
    「ありがとうございます!」
    ママと涼はいつの間にやら仲良しに。
    涼は人を惹きつけるものがあるんだろう。

    2007-11-05 13:01:00
  • 205:

    夏月

    そんな二人を見て私はお風呂に。 久しぶりに熟睡できた体はとても軽く、清々しい気分。
    いつもよりちょっとゆっくりお風呂に入ってリビングに戻った。 「凉ちゃんお風呂長い!!ご飯できてるで!俺お腹すいた〜」「ママもハラペコやわ。はよ座り!!」
    仲良しな二人に急かされて頭にタオルを巻いたまま座る。

    2007-11-05 13:08:00
  • 206:

    夏月

    ご飯中三人でぺちゃくちゃとお喋り。
    「涼くんホンマ可愛い子ヤネ〜」
    ママは相当涼の事を気に入ったんだろう。
    何回も同じ事を言っていた。
    涼はずっと笑顔だった。

    2007-11-05 13:12:00
  • 207:

    夏月

    『いつからそんなに仲良くなったん??』
    私の問いにも二人は笑顔で交わすだけ。
    何だか変たが嬉しくなった。
    家族が大好きな私は自分の友達や彼氏が親と仲良いのは嬉しい。 だから涼とママが楽しそうに喋ってるのを見てると嬉しい。

    2007-11-05 13:17:00
  • 208:

    夏月

    食事も済まし私と涼は部屋に戻った。
    部屋に戻るなり涼はまた私に甘えてくる。
    「凉ちゃん仕事行くん??」
    ちょっと寂しそうにする涼は可愛くて笑ってしまった。
    「何で笑うんよ〜↓」

    2007-11-05 13:22:00
  • 209:

    夏月

    『ゴメンゴメン☆可愛いなあって思って』
    涼は頬を膨らませてスネてる。  「今日何時に終わる??」
    化粧している私に後ろから抱きついてきて甘えた声で問いかけてくる。
    『ん〜…金曜日やからな〜遅いかも』
    私の言葉に涼はため息を吐いてぎゅっと強く腕に力をいれる。

    2007-11-05 13:28:00
  • 210:

    夏月

    「俺も一緒に行くう〜」
    『明日仕事やろ??』
    「ちゃんと行くから!!一緒に行く〜!!!」
    まるで小さい子が駄々こねるようにねだる涼は何だかほっとけない。
    『もう〜しゃあないな〜』

    2007-11-05 13:32:00
  • 211:

    夏月

    そう言うと涼は満面の笑み。
    そんな涼を体から離し、化粧を終わらしてさっさと用意を済ませた。
    涼もその間に用意を済ませたみたいで一緒に家を出た。
    家を出る時ママは涼に「またおいでね〜」と言っていた。

    2007-11-05 13:37:00
  • 212:

    夏月

    車内では「涼ちゃんママ優しいなあ♪」と涼もママの事を気に入ったみたいだ。

    いつも通り30分前に到着。
    パーキングから手をつないで店まで行った。
    「うわっ!!何でお前おんねん!!」  店に着くと既に来ていた拓也が涼に突っ込む。

    2007-11-05 13:41:00
  • 213:

    夏月

    「別にいいやん!!てかお前凉ちゃんに触んなよ!!」
    拓也はすぐ意味をわかったようでニヤニヤとこっちを見てくる。『…何やねん??』
    「店長〜見せつけないでくださいよ〜笑」
    『うるさい笑』
    そんな話をしながらオープン準備。

    2007-11-05 13:45:00
  • 214:

    夏月

    週末なのでお酒も頼むものが多い。
    週明けには給料日だし、今日のオープン準備はいつもより忙しい。
    涼は大人しくボックスに座って私の仕事を黙って見ていた。
    亜紀も出勤してきて8時に開店。
    開店と同時に涼は"俺専用のイス"に座って拓也や亜紀と談笑する。

    2007-11-05 13:52:00
  • 215:

    夏月

    さすが週末。
    10時過ぎから客が入る入る。
    珍しくオーナーも来て更に忙しくなる。
    気づけば店は満員に。
    オーナーは満足げに笑って「後は頼んだ!!」と帰っていった。
    きっと他に回らないといけない店がいくつかあるんだろう。  『お疲れ様です』と見送ってすぐ接客に戻った。

    2007-11-05 13:57:00
  • 216:

    夏月

    略部分
    きっと他に回らないといけない店がいくつかあるんだろう。
    『お疲れ様です』と見送ってすぐ接客に戻った。

    2007-11-05 13:59:00
  • 217:

    夏月

    週末に拓也と亜紀を入れたのは正解だった。
    リズムよく回っていて帰る客はいい顔して帰って行っていた。
    涼の事が気になっていたが、他の客と仲良さそうにしていてたまに私にエールをくれたりして忙しい中、涼の言葉で頑張れた。
    ━涼来てくれてよかった…━

    2007-11-05 14:05:00
  • 218:

    夏月

    とりあえずここまで??
    又時間あるとき更新します?

    2007-11-05 14:06:00
  • 219:

    名無しさん

    222

    2007-11-05 23:50:00
  • 220:

    名無しさん

    オカラダ ダイジョブ?
    ツヅキっo(^-^)oワクワクっ

    2007-11-06 10:09:00
  • 221:

    名無しさん

    Wりょう好きな?です(´∀`*)ノ更新楽しみにしてるんで夏月さんのペースで頑張って下さい??

    2007-11-06 17:04:00
  • 222:

    名無しさん

    あげ

    2007-11-13 04:11:00
  • 223:

    名無しさん

    ?

    2007-11-23 16:21:00
  • 224:

    夏月

    長い間放置してすいません?
    >>223今から更新しますね?
    ?さんかなりマイペースですが完結させるんで最後までお付き合いお願いします?
    >>225あげてくれてありがとうございます

    2007-11-25 10:05:00
  • 225:

    夏月

    AM4:00
    最後のお客様を見送り閉店。
    店内では疲れきった拓也と亜紀の姿。
    『お疲れさん』
    私はボックスで潰れる二人にお冷やとおしぼりを渡した。

    2007-11-25 10:09:00
  • 226:

    夏月

    二人は笑顔でそれを受け取り疲れた〜とおしぼりを顔にあてていた。
    カウンターに目をやると楽しい夢でも見ているのか、笑顔で眠る涼の姿。
    起こすのは可哀想と思い、ブランケットをかけた。
    『拓也、もう帰っていいから涼送ったって。亜紀、ゴメンやけど残って片付けな』

    2007-11-25 10:16:00
  • 227:

    夏月

    亜紀は力なく返事をして早速片付けに取りかかり、拓也はため息をついて涼をおぶさった。
    「よいしょ…こいつ重!!じゃお先に失礼します。お疲れ様でした」
    『お疲れ』
    よたよたと歩きながら出て行く拓也を目で置い、伝票整理に取りかかった……━━━━

    2007-11-25 10:24:00
  • 228:

    夏月





    .

    2007-11-25 10:25:00
  • 229:

    夏月





    .

    2007-11-25 10:27:00
  • 230:

    夏月

    日曜日
    私も涼も仕事が休みなので涼の家でゆっくりしている。
    涼はずっとくっついていてずっと笑顔。
    何をする訳でもなく家でゴロゴロ。
    久しぶりに幸せを感じる。

    2007-11-25 10:35:00
  • 231:

    夏月

    「な〜何であん時拓也に送らされたん俺??」
    『だから〜寝てたしあんた次の日仕事やし私もまだ仕事残ってたからっ何回も言うてるやんか』
    涼はさっきからずっと同じ質問をしてくる。
    「一緒に帰りたかったのに〜意地悪!!」

    2007-11-25 10:38:00
  • 232:

    夏月

    『ゴメンな??』
    謝りながら頭を撫でるとスネた顔から笑顔になる。
    どうやら頭を撫でられるのが好きらしい。

    2007-11-25 10:45:00
  • 233:

    夏月

    「…凉ちゃん??」
    『ん〜??』
    「………好きやで」
    聞き取るには難しいほど小さな声で涼は確かに言った。
    前にも言われた言葉なのに胸が熱くなって何故か涙がこぼれた。

    2007-11-25 10:59:00
  • 234:

    夏月

    "好き"なんて言葉今まで何回も言われてきた。
    だけど、涼の言葉は…涼の告白は不思議ととても胸に響いた。
    「凉ちゃん??どうしたん!!??」
    私は何も言わず涼に抱きついた。
    「…絶対離せへんから」

    2007-11-25 11:23:00
  • 235:

    夏月

    ちょっと中断します??

    2007-11-25 11:34:00
  • 236:

    (´∀`)

    読んでます??

    2007-11-27 03:18:00
  • 237:

    夏月

    >>239ありがとうございます?
    ノロマな更新ですが完結させるんで(/_・、)

    2007-11-28 12:23:00
  • 238:

    夏月

    それからは何の変哲もない毎日が過ぎていった。
    涼は相変わらず毎日店に来て、日曜日はデートをしたり家でまったりしたり……
    涼の事を知れば知る程好きになってく。
    甘えたで、妬きもち焼きでだけど頼りがいがある。
    涼はと居れば安心感で満ち溢れていた。

    2007-11-28 12:32:00
  • 239:

    夏月

    涼は私にとっての"睡眠薬"。
    涼と居るようになってからは薬に頼らず眠れるようになった。

    いつの間にか涼は私の一部になっていたんだ……━━━

    2007-11-28 12:36:00
  • 240:

    夏月

    すいません?
    急用できて中断します?
    めっちゃ少ない更新で申し訳ないです?

    2007-11-28 12:47:00
  • 241:

    ?



    ?久しぶり?に見たら?更新されてる?q∀`)〃めっちゃ嬉しい???

    ほんまに夏月さん?のペースでいいから.完結までがんばれ??完結?まで是非お付き合い?させてもらいます(.∀・)ノ?

    2007-11-28 16:11:00
  • 242:

    名無しさん

    a

    2007-11-30 09:20:00
  • 243:

    .

    2007-11-30 10:56:00
  • 244:

    名無しさん

    e

    2007-11-30 17:21:00
  • 245:

    夏月

    ?さん
    ありがとうございます??
    本間にノロマ更新で申し訳ないです…??
    完結まで是非お付き合い願います?
    >>245->>247上げてくれてありがとうございます?

    2007-12-01 15:52:00
  • 246:

    夏月

    「凉ちゃん今日何時に終わる??」 『今日は早いんちゃうか〜平日やし給料日前やし』
    「じゃぁ凉ちゃん家行く〜♪」  こんな会話も日常茶飯事。
    仕事が早く終われば私の家に来て、遅い時は先に帰る。
    涼と離れない時はわずか数時間だけ。
    いつも一緒にいた。

    2007-12-01 16:00:00
  • 247:

    夏月

    気づけば12月で街はすっかりクリスマスに染められていた。

    「クリスマスどっか行きたい〜!!」『だから仕事やから無理やって〜』
    「凉ちゃん!!クリスマスやで!?聖なる夜やで!!??恋人同士の夜やねんで!!!!」
    さっきから涼はずっとこの話。 日曜日のポカポカとした陽気で布団にくるまって駄々をこねる涼。

    2007-12-01 16:07:00
  • 248:

    夏月

    クリスマスなんて休める訳がない。だけど私だって涼と一緒にどこか行きたい。
    どうしたものか……
    悩む私。悩む涼。
    静かな空気が流れる。

    2007-12-01 16:12:00
  • 249:

    夏月

    「あっ!!!」
    涼は何か思いついたのか満面の笑みでこっちを見ている。
    『どうしたん??』
    「ヒヒ〜うんうん、凉ちゃんが仕事なんは仕方ない!うん、仕方ない!!だからどっか行くのは諦めるわ」
    明らかに何か企んでいる笑顔で私の頭を撫でてくる。     頭の中はハテナマークでいっぱい。

    2007-12-01 16:17:00
  • 250:

    夏月

    『さっきまでめっちゃ駄々こねてたやん』
    「うん!!でも仕方ないやん??だから仕事頑張って!!」
    どうにも腑に落ちない。
    明らかに怪しい。
    そんな私をよそに何故かウキウキの涼。

    2007-12-01 16:20:00
  • 251:

    夏月

    その後も何を言っても仕方ない!!とか言って話をはぐらかしていた。
    はぐらかされると余計に気になる。
    でも涼は何も言わず笑顔のまま。腑に落ちないが……
    その笑顔で見られるとどうも納得せざるお得なくなる。

    2007-12-01 16:24:00
  • 252:

    夏月

    結局、何を考えてるか聞けずに日曜日は過ぎていった。

    2007-12-01 16:27:00
  • 253:

    夏月

    それからクリスマス前という事で忙しい日々が続いた。
    お酒の準備や店の飾り付け。  料理もクリスマス限定品をつくったり、ケーキを作ったり……
    そんな忙しい中、涼は相変わらずずっと笑顔。
    いつもなら忙しくて構ってくれないとスネるのに…。
    やっぱり何かおかしい。

    2007-12-01 16:31:00
  • 254:

    夏月

    気にはなるもの仕事は仕事。
    用意も準備も全て終わらせ、クリスマスがやってきた……

    2007-12-01 16:35:00
  • 255:

    夏月

    クリスマス。普通は忙しいものだ。
    なのに待てど暮らせど客が一向に来ない。
    『何でこんな暇やねん!!』
    店長というプライドがズタズタになってイライラMAX。
    恭平と亜紀は私をなだめる。

    2007-12-01 16:39:00
  • 256:

    夏月

    「店長〜落ち着いて。まだ夜はこれからじゃないですか」
    「せやで店長。そんなにイラつきなさんな」
    二人の言葉が余計にイラださせる。
    『なんしビラ配ってき……』
    全て言い終わる前に店の電気が真っ暗に。

    2007-12-01 16:43:00
  • 257:

    夏月

    『停電!!??』
    と一人焦っているといきなりライトで照らされた。
    ライトの持ち主は涼。
    「メリークリスマ〜ス!!!!!」
    涼の声と同時に店の電気はつき、クリスマスソングが流れる。

    2007-12-01 16:46:00
  • 258:

    夏月

    『は??』
    全く意味のわからない状態の私をよそに涼は笑顔でツカツカと入ってくる。
    後ろには拓也。
    と、恭平がマイクを持ち出し思いっきり声を張った。
    「今日は〜店長の為に涼さんが特別貸し切りをしてくださいましたあ!!!ありがとうございます!!!」

    2007-12-01 16:50:00
  • 259:

    夏月

    もう頭が真っ白。
    目はビックリマーク。
    『貸し切り??は??え??貸し切り??』
    そんな私を見て涼は爆笑。
    「ビックリした!?ビックリしたやろ!!??」

    2007-12-01 16:54:00
  • 260:

    夏月

    ビックリも何もそれどころじゃない。
    ただ涼を見つめる事しかできない。
    「いいサプライズやろ??」
    ニコっと笑う涼に私は思わず抱きついた。
    周りでは冷やかす声が聞こえる。そんなのどうでもよかった。 嬉しすぎて言葉にできなかったんだ。

    2007-12-01 16:59:00
  • 261:

    夏月

    「そろそろいいですか〜??二人の世界から帰ってきてくださ〜い」
    冷やかした声で拓也が言う。
    私はハっと我にかえって思わず赤面。
    周りを見るとニヤついた顔が3つ。
    店は暖かい雰囲気で包まれていた。

    2007-12-01 17:16:00
  • 262:

    夏月

    中断します?
    なるべく早く更新していくんで?読んでくださっている方々?ありがとうございます?

    2007-12-01 17:18:00
  • 263:

    名無しさん

    書いて

    2007-12-25 17:23:00
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